前回、ギイのママンになろうか、と提案したアンジェリーナ。
彼女の母性に、ギイの心は動いたようです。

2人の関係はどう変化し、ギイ自身にも影響を及ぼすのでしょうか・・。

感想です☆





サーカス~最終幕第27幕 「フランシーヌ人形 黒賀村へ」




※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

ギイは引き続き、勝(まさる)に語って聞かせた。
アンジェリーナと自分の関係を・・。


1909年、秋ー。
ギイは体の中の血をかなり失ってしまっていたため、回復するのに時間がかかった。
そんな彼を、アンジェリーナは甲斐甲斐しく介抱した。
だが・・普段のギイは、ほとんど口を利かなかった。

ある日、アンジェリーナはオリンピアを直した、と見せる。
顔と腕はまだだが、綺麗に修復されたオリンピア。
ギイは彼女が直ったら、また自分が攻撃してくるとは思わないのか?と尋ねるが、アンジェリーナはうっかりしてた、と笑う。
その屈託のない笑顔に、ギイは調子を狂わされてばかりいるのだった。


12月、ギイの体は完治していた。
だがお腹も大きくなった彼女を見て、今すぐ任務を遂行しなくてもいいか・・と彼は思う。
子供が生まれてからでも、「柔らかい石」を手に入れることは可能なのだからー。

だがそう考える間にも、ギイはあの時のアンジェリーナの言葉を思い出す。
「わたしがあなたのママンになってあげましょうか?」
ずっと心に引っかかったままのその言葉ー

イライラしたギイは、キャンディーを取り出す。
が、その時彼は村の子供がそのキャンディーを見ていることに気付くのだった。


アンジェリーナが村の女性たちと話していると、子供たちが嬉しそうに走ってくる。
彼らはギイにキャンディーをもらった、と大喜びだ。
それを聞いたアンジェリーナは、彼の元へ行く。

そこには、子供に群がられ、全てのキャンディーを配るギイがいた。
その様子を嬉しそうに見つめるアンジェリーナに気付いたギイ。
彼はもうキャンディーは必要なくなった、と呟くのだった。



そこまで話すと、ギイは続きは正二(しょうじ)の記憶を探るがいい、と話す。
そして全てを知ってから、死ぬがいい、と。

だが勝は死ぬつもりはない、と言い放つ。
そして正二のしたように、全てを見極めてくるーと瞳に決意をみなぎらせる。
彼の変化に、驚くギイ。
そうして勝は再び、記憶の旅へと戻っていくのだった。



1909年、12月31日。
正二とフランシーヌ人形は、黒賀村へと向かっていた。
彼は事前に、アンジェリーナに手紙を送っていた。

そこには、彼が臨月直前まで村へ行けなかった理由が記されていた。
それは、フランシーヌ人形がいたからだったー。

彼女が自分の前に現れ、分解されるのを願ったこと。
その後3か月観察したが、その間何の悪意も見せなかったこと。
正二は自分が感じたことを記した。

そして、彼女が本当に分解を望んでいるーそう感じた正二は、ついに黒賀村へ彼女を連れて行くことを決意したのだ。
彼女を分解するのは、アンジェリーナの権利だー
手紙には、そう記して出したのだった。


そうして向かう列車の中でも、正二はまだ考えていた。
本当にフランシーヌ人形は悪いものなのか、と。

その時、彼女の足元にボールが転がってくる。
それを拾った正二は、子供に返す。
笑みを浮かべて礼を言う子供。
正二はその姿を、笑顔で見送るのだった。

それを見ていたフランシーヌ人形は、子供が笑った理由を分析する。
他者に何かをしてやれば、笑ってもらえるのかー
そう話すフランシーヌ人形に、正二はそれは違う、と説明する。

「笑う」ということは、物のやりとりとは違う。
全ては、自然に起きたことなのだ・・と。

子供はお返しに義務で笑ったわけではない。
また向こうが笑ったからといって、フランシーヌ人形がそれで笑えるわけでもない。
それを話すと、フランシーヌ人形は「笑い」の法則が理解できない・・と呟く。

彼女が原因と理解の論理ばかりを追っているので、それでは大切なことは見えない、と正二は諭す。
人間の世界は理屈と理屈の隙間で動いている。
フランシーヌ人形が笑える時、それはー彼女が何の見返りも求めないときだ、と彼は伝えるのだった。


その後、2人は黒賀村へ到着する。
アンジェリーナに呼ばれて、正二たちの元へ出向くギイ。
彼は正二の後ろに並ぶフランシーヌ人形を見て、驚愕する。

自分とそっくりの姿に、アンジェリーナも驚きを隠せない。
だがそれ以上にギイは取り乱し、オリンピアを彼女に向けるー

それを止める正二とアンジェリーナ。
彼女はフランシーヌ人形に話を聞きたい、とギイを止めようとするが、その時ー
突然お腹を抱えてうずくまってしまう。


驚いて彼女を支える正二。
するとアンジェリーナは言う。

赤ちゃんが産まれる・・とー。











訪れる「その日」-!


ついに4人が邂逅するときが来ました!

「その日」とは、アンジェリーナの出産の日だったのですね!

まさかこの4人が揃った日に、陣痛が始まるとは・・。
なんとも数奇なメンバーですね。



ギイは黒賀村での生活で、徐々に村に馴染んできているようですね。

アンジェリーナにはまだ素直になれないようですが、少しずつ変化はしているようですね・・。
その証拠に、「柔らかい石」奪取の任務には、少し弱気になっている感じがします。

これは、もうアンジェリーナを傷つけたくないからでしょう。
まだ抵抗はあるようですが、そのうち打ち解けられるといいですね。


また、キャンディーを手放したのも、彼にとっては大きな一歩でしょう。
キャンディーは彼にとって、母親と自分をつなぐ最後の思い出でしたからね。
それが必要なくなったというのは、過去の傷から少しずつ前へ進めているということです。

アンジェリーナが嬉しそうだったのも、彼の孤独が和らいでいくのを感じたからでしょう。
もうちょっとかな~というカンジがしますね。



さて、一方の正二とフランシーヌ人形。
2人は3か月も一緒にいたのですね。
その間、フランシーヌ人形を観察した正二は、改めて己の中の疑問と対峙します。

彼女は本当に悪いものなのかーと。

そしてアンジェリーナにその審判を下す役を渡しますが、果たしてどうなるのでしょうね。
この出産に立ち会うという経験が、フランシーヌ人形を動かすのでしょうか。
「その日」に何が起きるのか・・気になりますね!

個人的には、やっぱりフランシーヌ人形単体には、悪意は存在しないのだと思います。
ただ笑う方法だけを求めているように見えるのです・・。

だからといって、彼女が真夜中のサーカスの中心であるのには変わりないですから、責任がないとはえいません。
アンジェリーナの下す判断が、「しろがね」としての判断であるなら、分解されても仕方ないと思います。

ただアンジェリーナの言うように、話をもっと聞きたい気持ちはありますね。
過去の話は分かりましたが、本当にここで終わっていいのか・・
また、ゾナハ病の治し方だって聞き出さなければなりません。

彼女との対話は、もう少し必要かと考えます。
敵対しあうしかなかった「しろがね」とオートマータが、ようやくその機会を得たのです。
これを無駄にしてはいけないと思うのですよ・・。






さて、次回はいよいよ出産ですね!

エレオノールの誕生が、ギイやフランシーヌを変えるのでしょうか。
いよいよ歴史の瞬間に立ち会うときです!

次回も楽しみです☆