前回、ついにしろがねーエレオノールがこの世に誕生しました!!

その場に立ち会った、不思議な運命の4人ー
彼らはこの出産を機に、どんな運命を歩みだすのでしょうかー。

感想です☆






サーカス~最終幕第30幕 「幸福な日々」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

産後の処置も済み、赤ん坊はアンジェリーナのお乳を飲み始めた。
皆は、正二(しょうじ)たちに赤ん坊の名前を尋ねる。
すると2人はもう決めてあるのだ、とその名を呼ぶのだった。

エレオノール

それが2人が彼女に名付けた名前だった。

正二は、ギイに礼を言う。
また産婆も、フランシーヌ人形の堂々とした姿をほめる。
彼女はフランシーヌ人形も、きっと元気な子がいっぱい産めると言って、帰っていくのだった。


それからー瞬く間に時は過ぎた。
正二は会社を人に任せ、ずっとエレオノールとアンジェリーナの元を離れなかった。
それは、ギイとフランシーヌ人形のことが気になったからでもあった。

そしてあっというまに2ヶ月が経ったー。
ギイは任務のことを考え、焦っていた。
もうここに来て何か月経つのか・・。
そろそろ「柔らかい石」を案jリーナから取り出さないと、マズい時期に来ていた。

そんな彼に、手伝いの女性がエレオノールの世話を頼んでいく。
子供の面倒なんてわからないと彼は反抗するが、女性は行ってしまう。
残された、薪の側で眠るエレオノールを見やるギイ。

彼は彼女を火から離し、寒いかと 布団をかけてやるのだった。


またフランシーヌ人形も、エレオノールに興味があるのか、よく彼女の側についていた。
その夜は、正二は村の人たちと出かけていた。
ギイは自分とフランシーヌ人形を置いていくなんて、危機感がない、と正二をなじる。

するとアンジェリーナは尋ねた。
まだ「しろがね」の任務を遂行する気なのか・・?と。
そして彼女は言うのだった。
それなら、「柔らかい石」は自分の体から持っていってもいい、と。

エレオノールを入れ物にすることはできないけど、「柔らかい石」だけならー
そう話す彼女に、ギイはうなづく。
「柔らかい石」さえ手に入れば、本部は納得してくれるだろうーと。

だがその時、アンジェリーナは違和感を感じる。
お腹の浅い部分に埋められているはずの石の感触がないのだ。
それに気づかないギイは、どうやって「柔らかい石」を持ち帰るか考える。
子供の体内に入れなければ、石はやがて蒸発してしまうからだ。

彼が考えている間、フランシーヌ人形が口を開く。
彼女はエレオノールを見つめ、エレオノールがお乳を飲むことで動力原因を得ていることを学んだ。
人間は体内で作られ、外に出て形成される・・その工程のなんと多いことか。

そう言って、フランシーヌ人形は尋ねる。
自分は子供が大きくなるのを見てから分解されたいが、どのくらいで大きくなるのか・・と。
何も知らないフランシーヌ人形に、アンジェリーナは説明する。
人間はゆっくり成長することを。

自分たちは時間をかけて、色々なことを経験して一人の人間になっていくのだ。
大人になるまでには、大体20年はかかる、とー。

それを聞いたフランシーヌ人形は、うつむく。
自分はそんなに長くは作動できない、と。
アンジェリーナに分解してもらうのだから・・と。


その言葉に、アンジェリーナは改めてフランシーヌ人形の意志を問う。
まだその気持ちは変わらないのか、と。
フランシーヌ人形はうなづく。
自分は笑えないことに疲れた。
笑えないままでは造物主にも会えないのだから、消滅するしか方法はないのだーと。

するとアンジェリーナは言う。
でもフランシーヌ人形は、自分の出産に立ち会ってくれた。だから壊したくない、と。

彼女は話す。
フランシーヌ人形たちが、クローグ村にしたことは忘れない。
自分の中に憎しみの心がないとも言い切れない。
だが・・エレオノールが生まれた今、過去の怨念でこの子の人生の門出を飾りたくはないのだ、とー。


フランシーヌ人形は、全て理解できないまでも、アンジェリーナに謝る。
その時、エレオノールが眠くなったのを感じて、アンジェリーナは子守歌を歌いだす。

その歌声は、ギイとフランシーヌ人形の心に響いた。
優しく子供をあやす歌声ー
2人はそれに聞き入るのだった。



翌日、ギイはフランシーヌ人形を外に呼び出した。
一本杉の下、彼はフランシーヌ人形に、自分が破壊する、と宣言する。
アンジェリーナは壊したくないようだが、自分はやはり許すことはできない、と。

するとフランシーヌ人形は、すんなりとそれを受け入れる。
彼女は元は破壊されに来たのだから、と抵抗しない。
だが・・彼女は何かを気にする素振りを見せる。

ギイが尋ねると、彼女は話す。
エレオノールが、今朝自分の指を握ったことを。

小さい指で、弱い力で握られー彼女は初めての感触を知ったのだという。
そして、今夜もまた握ってもらえるかもしれないと思っていた・・と呟くのだった。

それを聞いたギイは、破壊をためらう。
そして、自分もエレオノールにおもちゃを作ってやったことを話すー
するとフランシーヌ人形は、おむつを取り替えさせてもらった、と応えるのだった。

2人はエレオノールのことを語り合う。
彼女が可愛くて仕方ないギイ。
それはフランシーヌ人形も同じようだった。
彼女はエレオノールをずっと見ていたい・・と話す。

その姿に、ギイは微笑する。
そして結局破壊はせず、2人は屋敷に戻るのだった。


だがー
そんな彼らの日常に、迫りくるものたちの姿があった。
オートマータたちはアンジェリーナの中の「柔らかい石」を狙い、ついに黒賀村までたどり着いたのだー。









ギイとフランシーヌ人形の変化。

今回はなんだか心が温まる話でしたね。
アンジェリーナに似てほしくて、洋風の名前をつけたのですね。
エレオノール・・変わった響きですが、美しい響きでもありますよね。

2人の愛を感じる、良い名前だと思います。


そして、エレオノールを囲んだ日々が始まります。
なんだか純和風の家がしろがねのイメージとは合いませんねw
まぁギイもフランシーヌ人形も合ってないのですがw

そこでの日々はあっというまに時間が経ってしまうほど、穏やかで新しい発見の連続のようです。
ギイも、すっかりアンジェリーナから石を奪うのは諦めたようですね。
彼女の申し出がなければ、いつまでもうだうだ悩んでいたのではないでしょうか。

ここで気になるのが、どうもアンジェリーナの中に「柔らかい石」がないようなことですね。
そのまま考えれば、恐らく出産の際に、エレオノールの中に移動してしまったのではないでしょうか。

さすがに消滅したとは思えないのですが・・どうなのでしょうね。


そしてフランシーヌ人形についても。
彼女、ずっとアンジェリーナの側に貼りついているんですねw
気になるのはエレオノールのようですが、授乳中もずっと見てますよ(^^;)

そんな彼女の心にも、変化があったようです。
分解されることはまだ望んでいますが、その反面エレオノールの成長を見たい、と思い始めています。

彼女にとって、出産を見届け、その仕組みを一から観察できたエレオノールは、とても興味深く惹きつけられる対象なのでしょう。
彼女の人生を全て見れば、人間の真理が分かるかもしれない、と感じているのかもしれませんね。


更に彼女は、愛おしいという気持ちに目覚めつつあります。
自分では言語化できていないようですが、ギイと語るエレオノールへの眼差しは、愛情そのものですよね。
新しい感情の芽生えに気付いたとき、彼女は真に変化するのだと思います。
もしかしてその時が、彼女が笑えるときなのかもしれませんね。


そしてそれに呼応し、ギイも人間らしく変化してきていますね。
フランシーヌ人形を認め、彼女と笑い合える日が来るなんて予想ができませんでしたよね。

でも共通の体験をし、エレオノールという存在を得た2人は、徐々に分かり合える関係となりつつあるのでしょう。
彼もまた、誰かを愛おしいという感情を始めて芽生えさせたのでしょうから。

結局フランシーヌ人形は、どうなるのでしょうね。
もう3人に彼女を分解する気はなさそうですが・・。




さて、最後に、オートマータの襲来について。
アンジェリーナの中の「柔らかい石」が目的のようですが、彼らはどうやってここを突き止めたのでしょうね。

また、フランシーヌ人形がここにいると知ったら、彼らはどうするのでしょう。

この幸せな時間を、アンジェリーナたちから奪わないでほしいですね。
次回が読みたいような、そうじゃないような・・(><)




さて、次回はオートマータが彼らの元へやってくるのでしょう。
「柔らかい石」は、結局どこにあるのか?

戦いに、彼らは勝つことができるのか?
なんだか不安です・・。

次回も楽しみです☆