前回、アンジェリーナへの思いが憎しみに変わり、それが黒賀村の事件を引き起こしたことが明らかとなりました。

そして今、目的を変え、「柔らかい石」を狙う貞義ー
彼はなぜ、そんなにも不老不死を願うのでしょうか?!

感想です☆





サーカス~最終幕第43幕 「貞義の計画」






※以下、ネタバレあり※














◎あらすじ◎

正二(しょうじ)に殴られ、怒り取り乱す貞義(さだよし)。
だが正二は間髪入れず、彼を手りゅう弾とマグナムで攻撃する。
そして隙をつき、刀でジャック・オー・ランターンの操り糸を切ってしまうのだった。:

だが「しろがね」である貞義には、攻撃は効いていなかった。
そこで正二は、もう1つ気になっていたことを尋ねる。
なぜエレオノールに、自分に変装して近づき、暗示をかけたのかーと。

彼女は最愛の娘だ。
彼女に、何をしようとしているのかー。

すると、貞義は口を開いた。
人間ダウンロード理論を知っているか・・?と。

正二は、話には聞いたことがあった。
人間ダウンロード理論ー
それは、人間の脳の全ての情報を電気信号に変えて、他人の脳に移し替えることができる・・という理論だった。

貞義は、自分はそれを研究し始めたことを話す。
そのやり方は、彼が行おうとしていた生命の水を使った転生方法に似ていた。
だが、それよりも更に完璧だった。

生命の水の記憶伝達方法には、曖昧なところがある。
それなら、転送理論を使うほうが成功率は上がるー
そう考えた貞義は、その研究に没頭したのだった。


それとエレオノールの件と、何の関係があるのか、と正二は尋ねる。
貞義は話した。
彼がキュベロンに定期連絡で帰ったときのことをー。

そこには、ルシールたちの元で人形操りの訓練を受けるエレオノールの姿があった。
その容姿に、貞義は驚いた。
彼女もまた、アンジェリーナ同様彼の初恋の人の面影を秘めていたのだ。

今度はこの子を手に入れたいー
そう考えた貞義は、どうすれば彼女が手に入るのか考える。
アンジェリーナと同じ方法では駄目だ、と彼は思う。
どうすれば、エレオノールとの間に強い絆を結ぶことができるのかー。

そしてー彼は気づく。
自分が研究中のダウンロード理論が、使えることに。


貞義は考えた。。
今度は彼女を守ろうとするのではなく、彼女に自分を守らせるのだ、と。

その為に、彼は正二のふりをしてエレオノールに近づき、洗脳した。
人間になりたかったら、勝(まさる)という子供を守るのだーと。
勝を守ったとき、お前はきっと笑えるようになり、人形ではなくなるーと。

その言葉は、エレオノールに響いた。
自分が人形であるのを嫌悪する彼女は、貞義の言葉を信じ込んでしまったのだ。

これで、エレオノールは勝を守ろうと考える。
貞義は正二の顔の裏で、笑った。
その勝に、自分がなれば完璧だー


勝に自分をダウンロードすれば、今度こそエレオノールと結ばれることができるー
彼は自分の計画を讃えた。
新しい肉体、そして美しい守護者の両方を一気に手に入れることができるのだからー。


それを聞いていた正二は、脱力する。
貞義は言った。
エレオノールに暗示をかけるのに正二の姿を利用したのは、彼が憎かったから。

アンジェリーナを奪った男の顔で、今度は自分の恋の段取りを組んでやろうと思ったのだ、と。


そして更に、彼は話す。
ダウンロード計画を完成させた際に、彼はどうやってエレオノールを日本へ呼ぼうか悩んでいたことを。

だが、その悩みは杞憂に終わった。
正二自ら、エレオノールを日本へ呼んでくれたからだー!


それを聞いた正二は、自分が貞義の手中にハマっていたことに気付き、戦慄する。
また、ファイルを見せたのも計画の内だった・・と貞義は続けた。

1982年に正二がエレオノールを呼ぼうとしたときは、オートマータとの戦いに邪魔されてそれは叶わなかった。
それから15年後の現在、貞義はダウンロード計画の準備を終え、エレオノールを呼び出す必要があった。

だから、彼はあえてファイルを見せたのだー

そのファイルを見た正二は、勝を守ろうと考え、エレオノールを呼び寄せるだろうー
全てを見越した上で、貞義は動いていた。
そして正二は、その思惑のまま動いてしまっていたのだ。


悔しさと怒りに、正二は苦しむ。
そんな彼に、貞義はとどめを刺そうとキャプテン・ネモを繰り出すのだったー。













全ては貞義の思いのままにー。


いやー、今回は色々衝撃でしたね。

なんといっても、一番驚いたのは、しろがねに正二が言ったと思われていたセリフが、貞義によるものだったということ。


いや、お前かよ!!


これ、初期の頃から出ていたシーンなんですよね。
既にその時から、わたしたちは貞義にたばかられていたのです!!

怖いわ~、もう何も信用できませんよ。



さて、今回も新たな事実が出てきました。

まだ、エレオノールの洗脳の疑問が残っていたのですよね。
なぜ、貞義はそんなことをしたのか・・そこには、余りにもおぞましい事情があったのです。


なんと彼は、初恋の人とアンジェリーナに似たエレオノールにまで、恋してしまったのです!!

信じられませんよね!
エレオノール、見た目はまだ子供ですよ!!

それなのに、恋するなんて・・狂気じみています。

ただ彼は本気で、それ故に彼女を洗脳したのです。

アンジェリーナの時には、彼女を支えることで側にいようとしましたが、その結果彼女を手に入れることはできませんでした。
それを学びとした彼は、今度は逆に、エレオノールに自分を守らせようと考えたのです。


一瞬、は・・?ってなる考えですよね。
どうしたらそういう考えになるんでしょう・・(^^;)


けれども彼はこれにも大真面目で、結果勝を利用することを思いつきます。
勝に転生して、エレオノールと結ばれようというのです!!


・・理解できませんよね。


ただ、彼はまだ「柔らかい石」を発見できていません。
そこで、別の方法を彼は模索したのです。

それが、軽井沢に機械が残されていた、あのダウンロード計画です!

脳の情報を他者に移すという、この計画。
彼はその方法で、勝に自分を転送することにしたのです。


そして、現在につながる・・という訳なのですね。

ようやく、全貌が見えました。
なんという、巨大な、執念深い計画なのでしょう。


正二たちが気付けなかったのも、無理ないですよね。
普通の人間が思いつくような計画ではないですもん。

膨大な時間がある「しろがね」だからこそ、できる計画だと思います。
まぁ、それ以前に、彼の考え方がおかしいというのもありますけどね。


しかし彼の企みは、予想もつかないものであると同時に、すごく考え巡らされたものでした。
正二は計画を阻止するために奔走しましたが、そのすべてが貞義には折り込み済みのものだったのです!

おまけに、結果的に正二のしたことは、貞義の手助けにさえなってしまいます。

この時の正二の気持ち・・気の毒すぎて、考えられませんよね。
妻を殺し、更には娘も狙っている男の手助けをしていたのですからね・・
どれだけ絶望したでしょうか。


ここまで頭を働かせることのできる貞義とは、一体何者なのでしょうか。

計画は明らかになりましたが、まだわかっていないこともあります。


彼の出自、どうやってゾナハ病をばらまいたのか。
そして、ダウンロード計画を考えたのに、なぜまだ「柔らかい石」を欲しがっているのか・・。

あ、彼がまだ生きているのか。
それとも、勝の中に潜んでいるのかー
これも、まだわかっていませんね。

なんだか一つ明らかになるたびに、恐ろしいものを見ているような気がします。
この先もまだ、信じられないような事実が浮かび上がってくるのでしょうか・・。

気になるけど、怖いですね(^^;)





さて、次回も2人の話ですね。
上に挙げた疑問も、明らかになっていくのでしょうかー。

貞義のダウンロード計画の成否も気にかかります・・。

次回も楽しみですね☆