前回、自分たちの力を出し切り、それぞれの相手に挑んだ仲町親子とアルレッキーノ。
戦いに散った彼らに続くのは、ハーレクインと対峙するパンタローネです。

2人の戦いは、どんな展開を迎えるのでしょうかー?!

感想です☆





機械仕掛の神~第79幕 「ハーレクインの舞踏」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

パンタローネVSハーレクインー
パンタローネは、ハーレクインに深緑の手で攻撃を仕掛ける。

だがハーレクインはふざけた様子で、その攻撃をかわしてばかりいた。
その態度に怒るパンタローネ。
するとハーレクインは楽しそうに、空に手をかざすー

その瞬間、パンタローネの頭上に雷が落ちる。
その落雷をまともに受けたパンタローネは、傷つき倒れるのだった。


呆気ない終わりに、大笑いするハーレクイン。
彼の能力は、局地的に気象をコントロールできるものだった。
他の最後の四人の能力も、彼が全て引き出していたのだ。

ボロボロのパンタローネをいたぶりながら、ハーレクインはそんな種明かしをし、更におどけた様子で話し続ける。
彼は死にゆくパンタローネに、自分の夢を語り始める。

その夢とは、フランシーヌ人形とサーカスで、無限に踊り続けることー
そう、彼はフランシーヌ人形を愛してしまっていたのだ。


それを聞き、驚くパンタローネ。
ハーレクインは話す。
その気持ちのきっかけとなったのは、最古の四人が造ったフランシーヌ人形の芸術作品たちだった、と。

彼はその作品を眺めるうちに、胸の奥が疼くことに気付いた。
そして彼は気づいたのだ。
この気持ちは、人間でいうところの「恋」だ、とー。

だが彼はすぐに、フランシーヌ人形がもう存在しないことをフェイスレスに聞くこととなる。
失望したハーレクイン。
けれども、そんな彼の前に、エレオノールが現れたのだ。

フランシーヌは、まだ地上にいた・・!
彼はエレオノールを見て、胸を高鳴らせた。
その時から、彼はフランシーヌと永遠に踊り続ける夢を想像するようになったのだ。


そしてー
いつしか、神は彼に味方した。
なぜかフェイスレスは、一人で宇宙へ行き、フランシーヌは地球に残ったのだ。

ならば、もうフランシーヌは自分がもらっても構わないだろうー
彼は満面の笑みを浮かべる。
そうして自分とフランシーヌは、永遠に人間のいない世界で、コメディーを演じるんだー!!
ハーレクインはそう話し、機関車へ向かうためパンタローネに止めを刺そうと動くのだった。


だがその時ー
パンタローネは笑いだす。

彼のその声を聞き、ハーレクインは動きを止める。
そして、何がおかしい・・?と尋ねた。

するとパンタローネは言った。
自分たち最古の四人はずっと、フランシーヌ様を笑わせようとしてきた。
だが彼女を笑わせることは、ついにできなかった。

今、その理由が分かったのだ・・と彼は話す。
それは、自分たちが今まで一度も、本当に笑ったことがないからだったのだ。
ハーレクインは、そのことを気付かせてくれた・・

彼はそう言うと、大声で笑い始めた。
ハーレクインという「道化」が、心底おかしいというようにー

その姿に、ハーレクインは表情を変える。
だがそれに構うことなく、パンタローネは笑い続けた。

オートマータが恋だと・・!
フランシーヌ様の姿を見ただけで!
しかも彼女と2人で、コメディーをやり続ける・・!!

そういうのを、本当に笑えるというのだなー
パンタローネのその言葉は、ハーレクインをついに本気にさせた。


黙れー!!
彼はそう叫ぶと、怒りに任せて雷をパンタローネに落とす。

だがパンタローネも今度は負けず、深緑の手でハーレクインの角を撃った。
彼はまだ笑い続ける。
ハーレクイン、お前は馬鹿だ。
エレオノール様は、お前のものには絶対にならないー!!

その断固とした主張に、ハーレクインは疑問を唱える。
なんでそんなことが言える・・?!
そう問う彼に、パンタローネは教えた。
彼がローエンシュタインで聞いたことを。

エレオノールが、鳴海(なるみ)に「私はあなたのしろがねですー」と言ったことを。

彼女は、自分で自分の所有者を決めているのさ・・
呆然とするハーレクインに、彼は言う。
残念だったなーと。


するとハーレクインは逆上した。
彼は叫ぶ。
フランシーヌはおれのものだ、それを笑うなー!!

そうして拳を突き出したハーレクインに、パンタローネは静かに言った。
フランシーヌ様ではないー
彼女はフランシーヌ様ではないんだよー

だがその言葉を、ハーレクインは聞こうとしなかった。
彼はパンタローネをめためたに殴り、その首をもぎ、体を破壊した。
そうしてー
その場には、彼の姿しか残らないのだった・・。



その頃ー
激しい爆発音などを聞いた鳴海は、やっぱり変だ・・と窓から様子を覗く。

すると彼の目に、真っ黒な煙をあげている客車が映る。
驚いた鳴海としろがねは、隣の客車に向かうのだった。

そこで彼らは後ろの客車が無くなっていることと、仲町(なかまち)たちの姿がないことに気付く。
これ以上しらは切れない、と説明しようとする法安(ほうあん)。
だがその時、しろがねは客車に雷が落ちるのを見る。

急いでよける彼らの元に、雷は落ちた。
そして穴の開いた天井から、ハーレクインが顔を出す。
すぐに構えを取る鳴海。
だがーその彼を、しろがねは制した。

あなたは私が守る。だから下がれ。
そう話す彼女に、お前では無理だ、と叫ぶ鳴海。
けれどもしろがねは、鳴海は宇宙に行くのだから戦ってはいけない、と譲らなかった。

その光景に、震えあがる三牛(みつうし)とナオタ。
その時ナオタは、勝(まさる)に託されたトランクのことを思い出す。

勝は、ギリギリになったらしろがねにトランクを渡してーと言った。
渡すなら今か・・
彼は逡巡するが、三牛はオートマータに背いたらマズい、と彼を止める。

その時、2人の近くでフラッシュが光った。
驚いた彼らが窓を見やると、そこにはナオタの動きを咎める、フラッシュ・ジミーの姿があるのだったー。










パンタローネの道化。


今回はまるまるパンタローネとハーレクインの戦いでした。
道化同士の、スリリングな駆け引きが最高でしたね!


ハーレクインは今まで得体の掴めない怖さみたいなものを感じていたのですが、まさかフランシーヌ人形に恋していたとは!

これは予想できませんでしたねー。


フェイスレスに造られた、というのもあるのかもしれないですね。
どこかで彼の意志がハーレクインの中で働いていて、恋という感情に執着させるようになったのかもしれない、と思いました。
ディアマンティーナもそんな感じですしね。


だからこそ、ハーレクインの「恋」も、独りよがりなのかもしれませんね。
しろがねの意志、完全に無視ですから。

まさに道化ー一人で踊る、哀れなピエロですよ。





そして、それを指摘するパンタローネ。
これもある意味意外でしたね。
パンタローネもオートマータなので、そういうことには疎いと思っていたので。

でも鳴海としろがねのことも、彼はちゃんと理解していたようです。
そして更に驚いたのが、殺される間際に彼が放った言葉ですよ!

フランシーヌ様じゃないー

なんと彼、ちゃんとフランシーヌとエレオノールは別の人間だということを理解していたのですよ!

当たり前のことを言ってるように思えますが、元々最古の三人はフランシーヌ人形が実はかなり前に消滅していたことを知ってショックを受けていました。

そしてその状態で、彼女にそっくりのエレオノールに出会って、彼女をフランシーヌ人形だと思うようになったのです。

だから彼女の命には、絶対的に従っていたわけです。

なのに、実はフランシーヌ人形ではないと気づいていたとは・・!


これって、彼がフランシーヌ人形ではないと知りながらも尚、エレオノールを主人だと決めて従っていたということになりますよね。
つまり、そこには確かに彼の意志が存在していた訳です!


これは思ってもいなかったので、びっくりでした。
しろがねが鳴海を自分の所有者と決めたように、彼も自らの意志でエレオノールを所有者と認めていたのですね。

うーん、そう思うとちょっと感動してしまいますね。
最古の三人が、まさかここまで最後に成長を見せてくれるとはなぁ・・。

まだまだ見ていたかったですね。
ここで退場なのは、本当に残念でなりません。

彼らのサーカス、見たかったなぁ・・。




というわけで、ここでパンタローネも退場となりました。

彼の挑発からの、ハーレクインのマジ切れ。
いやー、本当に面白い戦いでした!

ただハーレクインを仕留められなかったのは、無念ですね・・!
こんな危険なヤツを、野放しにしてしまうのは、パンタローネとしても辛いことだったでしょう。


ブリゲッラが鳴海と戦うと思われるので、やっぱりしろがねがハーレクインを相手することとなるのでしょうか。


っていうか今回のぶっこみで、ちょっと話の流れが変わりましたよね。
今この状況下では、フェイスレスよりも、むしろハーレクインのほうが危険人物というカンジがします。

彼は恐らくしろがねをさらっていこうとするでしょう。
そうなると、鳴海は宇宙へ行くどころではなくなるのではないでしょうか。


んー、もうあと1巻とちょっとしかないのに、どこへ向かうんだ?これ(^^;)
全然予想がつかない展開となってきました。


ただ彼の登場が、鳴海としろがねの関係を動かす鍵にはなるかもしれませんね。
次回以降、ハーレクインがどう物語を動かすのか・・

非常に気になりますね!







というわけで、次回はしろがねVSハーレクインでしょうか。
鳴海とブリゲッラの戦いも始まりそうですね。

そして忘れてはいけないのが、ナオタたち。
彼らも、自分たちなりのけじめをつけるときがやってきたようです・・。

一体どんな展開になるのか。

次回も楽しみです☆