前回、パンタローネを破ったハーレクイン。
彼はついに、しろがねたちの前に姿を現しますー!!

戦える者ももういない中、最後の四人と鳴海たちはどう戦うのでしょうかー。

感想です☆




機械仕掛の神~第80幕 「シェイクスピア曰く」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

機関車に乱入してきたハーレクイン。
戦おうとする鳴海(なるみ)を抑え、しろがねは自分が彼とやるーと前に立つ。

その言葉に、ハーレクインは鳴海が、しろがねの所有者であることに気付く。
ならば、エレオノールを賭けて、彼は倒さねばならないー
ハーレクインは雷を鳴海に向け、撃つのだった。

その攻撃に、鳴海は咄嗟に法安(ほうあん)をかばう。
だがその前にしろがねが立ち、彼女が攻撃を全部受け止めた。
そして尚もハーレクインに、お前の敵は自分だーと言い続けるのだった。

彼女の態度を見て、ハーレクインはお仕置きが必要だなーと笑う。
そうして戦い始める2人。
その光景に、鳴海は割って入ろうとするー

するとそれを、今度は法安が止めた。
彼は鳴海に、早く前の客車に移動しようと促す。

驚く鳴海に、彼は言った。
鳴海はこれから宇宙へ行かねばならない、今戦って死なれたら困るのだーと。
それに対し、しろがねでは勝てないし、自分なら負けない・・と反論する鳴海。
だが法安は、放っておけばいいじゃないかーと問いかける。

お前はあの女を憎んでいる。
だったらどうなってもいいはずだー
彼のその指摘に、鳴海は言葉を失う。
そして何も言えず、客車を出るのだった・・。


一方フラッシュ・ジミーが現れたことで、ナオタと三牛(みつうし)は動けずにいた。
ジミーはハーレクインが戦い出したのを見て、もうエレオノールでは勝てまい・・と笑う。
そして2人に向き直ると、忠実なスパイであったことを褒めるのだった。

そんなジミーに、命乞いする三牛。
ジミーはうなづき、どこへでも行くがいいーと語る。

この後機関車を破壊したら、オートマータはシャトルも壊しに行く。
そして絶望を人間に味わわせながら、滅亡させるのだー
誰もいない静かな世界で、生き延びればいい・・
彼はそう告げるのだった。

その間も、しろがねの戦いは続いていた。
ふと、ジミーはナオタの横にトランクがあることに気が付く
彼はそのトランクが「しろがね」のものだと気づき、念のため渡すように彼らに言う。

そこで運ぼうとと動く三牛。
だがナオタは、動けないでいた。
彼はギイに言われたことを思い出していた。

君たちはサーカスの芸人だったな。
観客のいないサーカスは楽しいかいー?


しろがねとハーレクインの戦いは、ハーレクインが優勢だった。
次第に傷ついていく彼女を、皆は見つめる。
それでも戦おうとする彼女に、ハーレクインは言う。

お前たち「しろがね」は、人間ではない。
オートマータと同じ、死なない存在だ。
どうせ人間にも受け入れられてないのなら、自分たちと仲良くする方がいいだろうー

その言葉に、目を見張るしろがね。
だが彼女は、ハーレクインに返した。
確かに自分は人間ではないかもしれないし、受け入れてももらえないかもしれない。

彼女は叫んだ。
でも、私の大切な人に、私はその身を捧げられるー!!

その言葉を聞いた瞬間、ナオタの心が動くー


彼は三牛がトランクを動かすのを止めた。
その動きに、ジミーは反抗するのか・・と帽子を棘状のブーメランに変える。
それを見て、慌てる三牛。

生きたいでしょー?!
彼はナオタにそう問う。
だったら・・

だが次の瞬間、ナオタは首を振った。
彼は父に言う。
生きてるだけでは、駄目なのだ・・と。


汽車に積んであるからくり人形は、全てやられてしまった。
背水の陣のしろがねを横目に、ナオタは涙をこぼす。
シェイクスピア曰く、楽しさのねえとこにゃ、何の得もない・・

彼は父に叫んだ。
皆が生きてなきゃ、自分は寂しくて生きられない・・!と。

それを聞いたジミーは、反逆者に向けてブーメランを振ろうとする。
その瞬間、ナオタはしろがねに向かって、トランクを投げた。
愛してるぜー!!

彼が投げたトランクは、まっすぐしろがねの足元に転がった。
それから、彼はジミーの体に飛びつく。
人間が何をするかー
そう笑うジミーだったが、その時彼ははっと目を剥く。

軽い衝撃ー
それは、三牛が彼の体にナイフを突き立てたことによるものだった。

馬鹿な・・
そう言うジミーの体が震える。
その姿を見ながら、三牛は語った。

ヴィルマは言っていた。
本当に怖いのは、思い出だ、と。

彼らは暴れるジミーの体を2人で抑えた。
そして叫んだ。
自分は弱いから、人間を裏切った思い出を抱えて生きていけないよー!!

その言葉に、ナオタもうなづき自分もだ・・!と身を翻す。
2人は鳴海たちの目の前で、ジミーと共に車両から飛び出す。

その最後の表情には、笑みが浮かんでいたー

彼らはジミーと共に、車外へ転がり落ちていくのだった。



そうして静かになった客車。
しろがねは、ナオタが自分に投げてくれたトランクを確かめる。
そしてー
彼女は糸を繰った。

「あるるかん!!」

するとハーレクインの前に、その姿が現れ出るのだったー。












ナオタと三牛のけじめ。

いやー、毎回毎回熱いですね!
これでもかってくらい詰め込んできてくれるので、読む手が止まらないですよ。

今回もナオタたちの気持ちの揺れ動きが手に取るようにわかって、つい力が入ってしまいました。


命惜しさに、仲間を裏切ってオートマータのスパイをしていた彼らですが、今回彼らなりのけじめを果たしましたね。

ギイやヴィルマは、先に自分たちの役目を見つけ、その中で散っていきました。
その行動は、ナオタたちの中に確実に響いていたのですね。


そしてしろがねもまた、命を張って戦っています。
皆の意志や行動が、彼らに戦う力を与えたのです!


確かに死ぬのは怖いです。
でもそれと同じくらい、皆を裏切った後悔を引きずりながら生きるのも怖いことですよね。

おまけに、生き残れるのは自分たち2人だけなんて・・。
そんな未来に、幸せがあるはずもありません。

ギリギリにはなってしまいましたが、命を張る決意をしたナオタたちは、本当に立派だったと思います。
怖かっただろうに・・
彼らの涙を見たら、思わずうるっと来ちゃいましたよ。

仲町サーカスの中では色物ポジションの彼らでしたが、かつては勝が一人で芸で場を繋がなければならなかったときに、ちゃんと助けてやる優しさもありました。

ついに、法安以外、大人のメンバーは残りませんでしたね。
よく頑張ったと思います。

安らかに眠ってくれることを祈ります・・。




最後に、鳴海について。

今回は法安が、彼に疑問を投げかけましたね。
彼もまた、鳴海の側にずっといましたからね。

彼の本当の気持ちに気づいていたのでしょう。


ここで鳴海に、しろがねを見捨てる覚悟はあるのかー?
それとも・・?

いよいよその真意が問われるときですね。
思わぬライバルの登場に、鳴海はどう対処するのか・・。


射場までも、後どのくらいの距離なのでしょうか。
このまま2人は終わるのか、それとも・・。

その行方が、気になりますね。








さて、次回はしろがねとハーレクインの戦いの続きでしょうか。

あるるかんを手にした彼女は、どこまでハーレクインに迫れるのでしょうか。

そして鳴海は、このまま見ているだけなのか、それともー?


次回も楽しみです☆