前回、ついにハーレクインを倒し、結ばれた鳴海としろがね。

一方勝は、ついにフェイスレスからゾナハ病の治し方を聞きだすため、宇宙に旅立ちますー!!

感想です☆




機械仕掛の神~第87幕 「宇宙ステーションへ」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

宇宙へと飛び出した勝(まさる)。
彼は世界中のゾナハ病をなくすため、1人フェイスレスを目指すー


その頃ー
地上では、シャトルの発射を待ち構えていたオートマータの姿があった。
彼の名前はピンボールK。
体の大砲で、彼はシャトルを撃ち落とそうと企むのだった。

そこへ、阿紫花(あしはな)がやってくる。
彼はヘリが急に爆発したのを不審に思い、ずっと敵の姿を探していたのだ。

人間がオートマータの邪魔をしようなんて、馬鹿め!
ピンボールKはそう叫ぶと、彼に攻撃を仕掛ける。
2人は撃ち合いになった。

馬鹿なんて、言われなくても分かってるー
弾を撃ち撃たれながらも、阿紫花は考えた。
だから平馬(へいま)、お前はこんな割に合わないことはやめときな…


彼は管制室を出たときのことを思い出す。
どこへ行くのか、と声をかけてきた平馬。
そんな彼のコートがボロボロなのに気付いた阿紫花は、2代目のコートを平馬に託す。

自分はもうコートを脱ぎ変える時期だから、それはやる…
そう言いながら、彼は笑みを浮かべた。
平馬、お前もいつかはコートを脱いじまえよー

そうして、阿紫花は弟に別れを告げたのだった。



一方、鳴海(なるみ)としろがねは、空を上がっていくシャトルを、ずっと見上げていた。
鳴海の目は、次第に見えるようになってきていた。
しろがねの肩を抱きながら、彼は言う。

お前を見ると、まだ眩しい…と。

その言葉に、しろがねの胸は熱くなる。
なんて素敵なのだろう、自分の思いが相手に届くのは。
なんて素晴らしいのだろう、大好きな人の笑顔を息のかかる近さで見ていられるのは。

その時ー
彼女の中で、2人の声が響く。
それは、フランシーヌとフランシーヌ人形だった。

そうよぉ、私もそうだったの。
そうです、私もそうでした。

その瞬間、しろがねの目から、涙がこぼれ落ちるー

それを見た鳴海は驚き、あたふたする。
涙が止まらないなか、彼のその心配そうな表情に、しろがねの胸は和らぐ。

あぁ、私はやっぱりこの人が好きー
その時、もう一つの奇跡が起きる。


しろがねの顔に、満面の笑みが生まれたのだ。
大好きー
彼女は微笑みながら、鳴海の胸に顔を埋めるのだった。


その光景をー
少し離れたところから、アルレッキーノは見ていた。

180年の時を超え、初めて見たフランシーヌの笑顔ー
彼は連れてきたパンタローネの首に、そのことを伝えた。

オートマータの悲願であるフランシーヌの笑顔を、まさかこんなところで見ることになるとは…
機械仕掛けの神もいるのだな…。
彼は膝をつき、そう呟く。

それにしても、フランシーヌ様は美しいな…
アルレッキーノはそう言うと、パンタローネに見えるか?と尋ねる。
そのとき、彼の動きが止まった。

ーパンタローネは、笑みを浮かべたまま、活動を停止していたのだ。

なんだ、見ているじゃないか…
そのえがを抱きしめ、アルレッキーノの動きも少しずつ弱くなっていく。
2人のオートマータは、そこで180年余りの活動を終えるのだった…。



一方ー
阿紫花もまた、戦いを終えていた。
彼はシャトルが無事上がったのを見届け、一服する。

ピンボールKは、阿紫花の銃がフー特製の弾を出すと知らず、侮って破壊された。
手のひらで10円玉を転がしながら、彼は割に合わない仕事だ…と呟く。

その10円玉は、かつて軽井沢の事件の際に、鳴海が渡したものだった。
彼はその10円で、勝を守るよう、阿紫花に言ったのだー

あの時、なんで任してくれ…などと言ってしまったのだろう。
彼は考える。
明らかに割に合わない仕事、でも…
彼の中に、勝の強い瞳がよみがえる。

おじさんは僕が雇う。だから僕の側についてよー

簡単に子供に撃ち抜かれてしまった自分を、彼は笑う。

「で…、お代はいかほど頂けるんで?」
そう呟く彼の体は、左半身をボロボロに撃たれていた。
そのまま、彼は動かなくなるのだった…。




その頃ー
勝は宇宙ステーションに到達していた。

ついに来た…!
不安を抱えながらも、ここまで来たら行くしかない、と勝はレーザーの射程範囲まで進む。

だがー
予想したフェイスレスからの攻撃はなかった。
何かワナかもしれないと心配するグリュポンを宥め、彼はメイン・エアロックの接続を試みるのだった。


そうしてー
ついに2人はフェイスレスのいるステーションへと乗り込む。
一歩足を踏み入れた勝は、中を見て息を呑むのだった…。












笑顔を手に入れる物語。


今回は、鳴海たちのその後と、勝が宇宙ステーションに到着した話でした。

そして、3人の人物が物語から退場しました…。



まずは鳴海としろがね。

ようやく結ばれた2人。
しろがねは彼といる喜びを噛み締めます。

もう二度と会えないと思っていた人と結ばれたのですからね。
思いはひとしおでしょう。


彼女の思いは、見る者の心にも温かいものを与えてくれますね。

そしてー
2人のフランシーヌが彼女に語りかけるシーン…

いや、泣くわこんなの。

決して幸せに死ねなかった彼女たちの、未来に…エレオノールに託した思いが伝わりますね。

皆の願いが叶って、本当に良かったよ。。



そこからの、しろがねの笑顔!

これも、皆が願ってやまなかったものです!

思えばこの物語は、フランシーヌの笑顔から始まり、アンジェリーナ、フランシーヌ人形、そしてエレオノールへと笑顔が繋がれていく物語でもありました。

それが、ついに最後にたどり着いたのです。
皆が、より良い未来を願って戦った結果ですね。

いや、本当に良かった。

これにて、鳴海としろがねの物語は、一旦幕引きですかね。
大満足の結末でした!!





続いて、アルレッキーノとパンタローネ。
この2人も、ついにここで退場です。

でもまずはここまで生きていられて、本当に良かったと思います!

最後にフランシーヌの笑顔が、見られたのですからね。

ここはもう、言葉はいりませんね。
アルレッキーノとパンタローネの表情が、全てを語ってくれます。


特にパンタローネの最期の笑顔は…堪りませんね!
あぁ、良かった…
それしか感想が出ません。

2人が思いを遂げて死ねて、本当に良かったです。
今度は天幕の中で、サーカスを楽しんでくださいね。




そしてもう一人ー
阿紫花も、今回ついに退場でした。

ただ一人、オートマータの存在に気付き、戦った彼…。
その理由が、鳴海に10円で頼まれたからだなんて…泣けるじゃないか!


考えたら、メイン3人の他にただ一人、一巻から出続けたキャラなんですよね、彼。

だからこそ勝の成長を誰よりも感じ、彼を守りたいと感じたのでしょう。
3巻の時点で、この運命は決まっていたのかもしれませんね。


そう思うと、ジョージの言う、彼を退屈から救うものは、勝という存在だったのかも。

彼の存在は、常に阿紫花の心を動かし、行動に駆り立てました。


そんな勝を守って死ねたのだから、阿紫花もまた幸せな最期だったと思います。

本当に、お疲れ様でした…。




さて、最後に勝についても。

いよいよ次回からは彼とフェイスレスの戦いですね!
宇宙という未知の地で、彼はどう戦うのでしょうか…。

皆の希望が、全て勝に託されています。
重い任務ですが、勝ならきっとやってくれる!
彼にはそう思わせる力がありますね。


いよいよクライマックス…
最後まで楽しみたいと思います!







さて、次回は勝とフェイスレスの戦いが始まりますね。

フェイスレスを倒し、ゾナハ病の治し方を聞き出すことができるのか…。
人類の運命はいかに⁈

次回も楽しみです☆