前回、蝉丸の故郷がなくなったことを確認した夏のBチーム。
そんな彼らの前に、恐ろしい事実が明らかとなります。

雨季になる前に、この地を離れなければー!!

感想です☆




芒種の章5 「-熱風と桜ー」




※以下、ネタバレあり※









 <現在地>
・春のチーム 神奈川県経ヶ岳シェルター
・夏のBチーム
ナツ・嵐・ 蝉丸・・関東へ
その他    ・・大分県由布岳シェルター
・秋のチーム 兵庫県神戸富士シェルター
・冬のチーム 本州






◎あらすじ◎

母が死んだとき、側にいてくれたのは花(はな)だった。
俺はずっと花の鼓動を聞いていた。
生きているということはここにいて触れられるということで、
死ぬということはもうどこにもいなくなるということなんだー


そんなことをぼんやりと考えていると、嵐(あらし)は蝉丸(せみまる)に呼び掛けられた。
東京に近づくにつれ、嵐はぼうっとすることが増えていた。

周りには、相変わらず恐竜のひからびたものがいっぱいあった。
もうずっとカラカラで雨がほしい。
でも雨が降ったら、動物たちは起き上がってくるー

それでも嵐は水が欲しかった。
自分はもうずっと、水の中で生きてきた・・
彼はまた思い出の世界に取り込まれていく。


花は水泳をやる自分に、よくオリンピックに行こう、と笑った。
嵐は記録を作るようになっていた。
水泳の才能はないと花は言い、彼女はクライミングを始めていた。

逆に高いところの苦手な嵐は、そっちは無理だった。
一緒にやらない分、落ちてくる花はしっかり受け止めるー
そう誓ったものだった。

その時、嵐は草に引っかかる。
その草は2本が結ばれていた・・。
それを見たナツははっとし、リュックに入っていた野草の本を取り出す。

これは山の合図だー!
彼女は若干興奮して叫んだ。
見ると、周りにはそういう草が見受けられた。

誰かいるのだー
秋のチームはここには来ていないと言ったので、他の誰かが・・。

彼らは指示通りに歩いてみた。
そして1日半ほど歩くとーそれは見えた。


経ヶ岳のシェルター。
蝉丸が丸い入口を見つけ、声をあげる。
ということは富士山はなかったが、ここはもう神奈川なのだ・・
嵐は表情を険しくする。

富士山はなくなった。
死ぬということは、いなくなること。
花がいなくなるー

嵐は思い出す。
高校に入り、花が悪いグループに気付き、そのグループをつぶしたことを。
彼らは薬をやり暴行し、恐喝を繰り返していた。
花はーそういう輩を許さない。

彼女の告発を受け、男たちは花を呼び出した。
そして彼女を黙らせるため、襲いかかった。

幸いすぐに気づいたため、花は無事だった。
それでも男たちに捕まる彼女を見て、嵐の顔から血の気が引いた。

彼は殺す気で、男たちに殴りかかった。
相手のナイフを取り、刺すこともした。
半殺しにする嵐を見て、花は必死で止めた。

こんなことをしたら、嵐に傷がつく。
もう水泳ができなくなるー
そう泣く彼女の目を、嵐はまっすぐ見た。

花がいるなら、俺に傷はつかないー


シェルターの中は、水に埋まっていた。
その水が危ないかどうかも確かめず、嵐は中を見てくると言って潜っていく。
東京が近いから、やけになってるなー
蝉丸がナツに耳打ちする。

水を進みたどり着いた奥には、物資が眠っていた。
嵐は空気を吸うと、荒々しく呼吸をする。
その瞳から、涙がこぼれるー

いなくならないでくれ。
彼は祈った。
どうかどこかにいてくれー花!!


その後道が分かるようにロープを張り、嵐は2人の元へ戻った。
ここで物資を得て、東京へ向かおうー
彼の言葉に、ナツは置手紙をしていこうと思い立つ。

そして、彼らは東京へ向かった。
結果はもう分かり切っていたが・・


東京は、もう無かった。
















死んだらいなくなるということ。


今回は経ヶ岳シェルターにたどり着き、ついに夏のBチームが東京に到着する話でした。

東京に近づくにつれ、嵐の精神状態がヤバくなってきていますね・・。
花との思いでに浸る時間が多くなり、あからさまに鬱っぽくなっているのが伝わってきます。


春のチームの話でも思いましたが、花はわりと無鉄砲ですね。
もっとどっしりしている感じだと最初は思っていましたが、先を恐れないというか、悪く言えば後先考えず気持ちで動いてしまうところがあるようです。

そういう彼女には、クライミング向いているのかもしれませんね。
一手一手考えながら進む・・花に足りない部分を養ってくれる、いい競技だと思います!

嵐が優しく周りを支える分、花との相性は本当に良かったのでしょうね。
2人の関係を見ると、揺るぎないなーと感心してしまいます。


ただそこまでの関係があると、逆に元の世界への未練が強く、不安定にはなりやすいようですね。
蝉丸やちまきも若干動揺していましたが、嵐ほどではなかったと思います。
それは元の世界では、自分があまりその世界を大事に思っていなかったからでしょう。

ナツもそうですよね。
嵐と明らかに違い、わりと落ち着いていると思います。

いや、内心恐怖を感じているのは当然としてです。
それでも、嵐ほどの心の揺れはないと思うのです。


これは春のチームでも同じことがありましたよね。
花とハルのやり取り・・あれがまさに今の夏のBチームにも起きていると思います。

ハルも大人に支配される元の世界を嫌ってましたからね。
もう帰れないのを悲しいと感じると同時に、ざまあみろと言ったのが印象に残っています。


なので、この世界で心が壊れやすい人というのは、元の世界に未練がある人なのでしょう。
花はどうにか乗り越えましたが、嵐はこの試練を乗り越えられるのか・・。
そこはやっぱりナツと蝉丸にかかっている気がします。


ついに沈んだ東京を見てしまった3人。
彼らにとって、真の試練ですね。

花といつか出会うためにも、どうか乗り越えてくれることを期待しています!




さて、後は気になったことを。

あの草の印、やっぱりナツたちではなかったのですね!
ナツにそんな機転があるかなーとは思っていましたが(酷)、違ったかー。。


となると、秋のチームでもないので、必然的にやった人物は限られますね。
冬のチームの鷹弘か、まだ見ぬ夏のAチームでしょう。

丁寧な感じを見るに、鷹弘かなぁとも思いますが、夏のAチームも早く見たいので捨てがたいですね。


ラストに出てきたあの旅人のような恰好の人物がやったのでしょうか?!
だとしたら1人みたいなので、やっぱり鷹弘かなぁ。。

どっちにしろ、再び人と巡り合えそうな予感がしますね。
秋のチームとは折り合いがつきませんでしたが、今度は協力できるといいなと思います(^^)




さて、次回は東京を見て、嵐が絶望の底に落ちる話でしょうか。
ナツの故郷、埼玉までも出向くのでしょうかね。

そしてラストの人物と、3人は会うことになるのでしょうかー?
目が離せませんね!

次回も楽しみです☆