前回、最終テストの意味に気付いた安吾たち。

一方小瑠璃と繭は、不安を感じながらもくりくり同盟の仲間たちと共に、坑道の中に入ることを決意しますー。

感想です☆





穀雨の章8 「ー月光ー」




※以下、ネタバレあり※









   <現在地>  
・春のチーム 神奈川県経ヶ岳シェルター 
花・ハル・新巻・・九州へ
・夏のAチーム ?
・夏のBチーム
ナツ・嵐・ 蝉丸・・仙台名取富士シェルター
その他    ・・大分県由布岳シェルター
・秋のチーム 兵庫県神戸富士シェルター





◎あらすじ◎

坑道の中は、真っ暗だった。
彼らはマッチで火をつけ、明かりにした。

そこは昔の炭鉱のようで、今は使われている形跡はなかった。
彼らは用心深く歩く。
この先は、どんな理由で落とされるのだろうー
くりくり同盟の一人、雹(ひょう)がそう呟いたその時だった。

突然地面が揺れ、足元が崩れたのだ。
激しい地鳴りに、彼らの体は下に滑り落ちていく。
地震じゃない、近くで山が崩落したのだー

繭は気づき、震えた。
やっぱりこんなところ入るんじゃなかった!!
彼らはそのまま、下へと落ちていくのだった。


その頃、あゆたちも山が崩落するのを目撃していた。
離れたところにいたので彼女たちはほっとし、いじめっこたちはあゆに食料を探すように言いつける。
毒草とか混ぜても無駄だからねー
あゆが先に毒味するのだ、そう言っていじめっこは彼女を睨みつけるのだった。


ー地鳴りは、ようやく落ち着いた。
繭はライトで皆を照らし、無事を確認する。
入口からロープでつないでおけばよかったな・・一人がそう言うと、鵜飼(うかい)が怒鳴った。
ロープなんてある訳ない。全部安吾(あんご)が持って行ったのだからーと。

彼の怒りは収まらないようだったが、今はそんなことを言っても仕方ない。
繭と雹は、冷静に状況を分析した。
とにかくはっきりしているのは、元の出口からは戻れないということだ。

彼らはかなり滑り落ちていた。
だが幸いにも、下にも道はあった。
そこを行くしかないー
他の出口を探そう、と印をつけながら彼らは進むことにするのだった。

行き止まりんい突き当たるたびに、元の道に戻るー
彼らはそれを繰り返した。
鵜飼はいらいらし、小瑠璃は元気がない・・。
段々皆は、閉塞感を感じるようになるのだった。


坑道は、アリの巣のようだった。
進んでも進んでも、出口はない。
鵜飼のいらいらは頂点に達し、彼は壁を蹴る。
すると土がぱらぱらと舞い落ち、皆息を呑んだ。

坑道で起こりうる事故は、落盤に水没、そして酸欠だー
皆に気を付けるよう繭が言うと、酸欠という言葉に小瑠璃が激しく反応した。

酸欠ー

彼女は風車での事件を思い出し、呼吸を荒くする。
過呼吸だ!
繭はすぐに気づき、彼女の介抱に当たった。

その様子を見て、鵜飼も取り乱す。
彼は男たちが止めるのも聞かず、こんな目に遭ったのは安吾のせいだと叫ぶ。
彼が物資を独り占めしたから、自分たちを7人に残れないようにしたからー

そう叫んでいたその時、繭が小瑠璃の頬をぱちんと叩いたのが皆の目に入った。
彼女は小瑠璃の意識を取り戻させ、落ち着くように諭した。

するとー小瑠璃は泣きだした。
彼女は自分のせいで仲間3人が死んだことを、ずっと抱えていたのだ。
自分のせいで・・そう泣く小瑠璃に、繭はうなづく。

確かに小瑠璃のミスだ。そしてそこにいた3人のミスだ。
彼女はそう言い、今も同じ状況だーと話す。
何かに気が付けば助かるかもしれないし、うっかりしたら死ぬかもしれない。

注意していたら防げることに対処するー
これがテストなら、今自分たちに出来ることは、同じミスを繰り返さないことだー。
繭の言葉に、小瑠璃の涙が止む。

それを見届けると、繭は皆の知恵を出し合って、この状況を乗り切ろう、と声をかけた。
皆、未来に行ってもじたばたするつもりー?

その言葉に、男たち4人はうなづいた。
鵜飼はバツが悪そうに謝ると、水の先に何かないか見に行ってくる、と動く。
自分は安吾よりも息が続くのだー
そう自慢すると、彼は潜っていくのだった。


鵜飼は万年3位だったから、安吾と涼にライバル意識があるんだー
雹が息をつく。
残った皆は、周りを観察した。
イチゴのような蛙がいるのに、1人が気付く。
すると、雹が触るな、と怒鳴った。

その蛙は、触っただけで感染する毒の持ち主だった。
雹は動物クラスだったのだ。
皆で力を合わせるー
少しずつ、その流れが生まれてきていた。

そんな中、鵜飼は水の奥にたどり着いた。
そこは詰め所のようなところで、行き止まりではあったが坑道の地図とチェストがあった。
鵜飼はその中に、何か使えるものがないか探すー
すると、彼の手が止まった。

引き出しの中には、一丁の銃があった。
彼はそれを見ると、地図を持ち、皆の元へ戻った。
そしてー地図の他には、何もなかったと皆に話した。

その腰に、拳銃を差しながらー。

その後、彼らは鵜飼の持ち帰った地図により、もう1つの出口を見つける。
仲間の草矢(くさや)の記憶力により、現在地も分かった。
光明が見え、小瑠璃にも元気が戻る。
そうして彼らは、注意しながら出口を目指すのだった。


同じ頃ー
あゆはいじめっこたちと共に、食事を取っていた。
彼女が先に食事を済ませ、何もおかしな様子がないのを確認すると、他の2人も食事を始める。

そんな彼女たちを見て、あゆは思った。
この人たちはわたしをいたぶりながら、依存してもいるんだわー

彼女たちは自分たちが構ってあげなきゃ、あんたは一人だった、と言う。
でも一人でいたいと思うことには、気づけないのだ。
彼女たちは、一人が怖いのだー

食事を終えると、2人は満足そうに笑みを浮かべた。
そして箸を作ろう、と盛り上がった。
手近なところにある枝を取り、削り始める2人。

あゆはその姿を、ただ眺めているのだった・・。


一方出口を見つけたかに見えた小瑠璃たちだったが、地図の示した先は埋まって進めなくなっていた。
もう1つの出口だったのに・・彼らは失望を隠せない。
それでもどこか出られるところを探すしかない・・繭が動こうとすると、小瑠璃が口を開いた。

この辺は風を感じないからダメだーと。
彼女は最初の行き止まりだったところで風を感じたことを思い出し、そこに戻るべきだと主張する。
そこまで戻るというのか?!
イラついた様子の鵜飼だが、繭は戻ろう、と皆に言う。

小瑠璃は風と仲良しなんだー
彼女がそう言うと、雹もうなづく。
草矢も道は覚えているという。
仕方なく、鵜飼もそれに賛同するのだった。


恐らくもう夜になっただろう・・。
彼らは時間をかけて、元の場所に戻った。
目印につけていったサインを見て、皆は安堵する。

小瑠璃が神経を研ぎ澄まし、風の吹く場所を探り当てた。
そこにある岩を取り除こうと、鵜飼とあかざが動く。
彼らは掘り進め、ようやく穴を開けた。
鵜飼が歓声をあげ、先に出るー

その時、鵜飼の右目を何かが引き裂いた。
それは熊だった。
青葉・・?

それは動物舎にいた熊だった。
その瞬間、我を忘れた鵜飼は、持っていた拳銃を撃った。
皆は彼が拳銃を持っていることに驚き、衝撃で崩れるからやめろ、と叫ぶ。

だがー遅かった。
パニックになった鵜飼に声は届かず、衝撃で岩盤が崩れ出した。
皆動けず、あっというまに埋まってしまう。

どうにか逃げようとしても、次から次に石が落ちてくる。
そのまま、坑道は崩壊してしまうのだった。



一方、月明りの下、あゆたちは夕食を取っていた。
あゆが食事をした後に、いじめっこ2人が食事を取る。
そこまでは昼食と一緒だった。

だが食事を終えた辺りから、2人の様子がおかしくなる。
舌が回らず、もがきだしたのだ。

2人はあゆが毒を入れた・・と呪詛を吐き、倒れた。
だがあゆは同じ食事を取っていた。
2人が作った箸に使われた小枝こそが、毒があったのだ。

彼女たちはじきに動かなくなった。
あゆはその姿を月光の中眺め、涙を一筋流した。
もっとせいせいするかと思ったんだけど・・。



一方源五郎(げんごろう)は一人、動物たちを探し歩いていた。
途中、怪我をした仲間に会い、彼はどこかで見ているはずの先生たちに、リタイアを叫んだ。
だが―返事はなかった。

しかし代わりに、卯波(うなみ)が姿を見せた。
彼はリタイアはできない、と2人に告げる。
源五郎はその意味を問い、ではどうしたらこのテストは終わるのか、と尋ねた。

すると卯波は、何を馬鹿なことをーというように、言った。
いつまで?どうなったら?
そんなの決まってるじゃないかー

7人になるまでだよー

















月光の下の試練。


今回は小瑠璃たちの試練と、あゆの試練の話でした。
月光はどちらにも差していましたからね。

あゆはこれで一旦区切りなのかな?
後は生き残りさえすれば、テスト終了なのでしょうか。

それともまだサバイバルが残っているのかな?
現在どのくらい生徒が残っているのか分からないですからね・・。

大分減ったと思いますが、まだ油断はできない状況なのでしょうか。。



しかしいじめっこたちとの決着は、意外なほどあっさりとつきましたね。
彼女たちも毒味をさせたりとあゆに対しては慎重だったのに、逆に他のことには驚くほど無頓着でしたね。
きっとなんだかんだ言いつつも、あゆの能力に頼って生きてきたのでしょう。

だからあゆは見殺しにしたとはいえるけど、気に病むことはないと思います。
前回もそうでしたが、ここでは自分で考える力が最重要です。

それを怠った彼女たちは、どう考えてもどこかで脱落していたでしょう。
ただ嫌いな人間でも、死を間近で見ることになったショックは大きいでしょうね。

これで、あゆの心がくじけないといいのですが・・。




さて、今回のメインは小瑠璃と繭チームでしたね。
くりくり同盟と共に坑道に踏み出した一行。
タイミング悪く安吾たちのいた山が崩落し、彼らは下の方の道に滑り落ちてしまいました。

繭の叫びが悲痛ですね。
やっぱり入らなければよかった・・!

テストの意味に気付けなかったことが悔やまれます。
誰よりも、入るのを嫌がっていたのに・・。


ですが、中で皆を引っ張ったのも繭でした。
彼女は本当にしっかりしていますね。

皆を冷静に諭し、導く力があります。
どっちかっていうと小瑠璃より、彼女のほうが未来に行くのに向いている気がします。。

互いの力を合わせて、解決策を考える・・
未来に活きる能力だと思います。

彼女が未来に行けば、きっと他のチームを導く良いリーダーとなるでしょう。


でも天性の勘は、小瑠璃のほうが優れているのかな。
恐らくどちらかは脱落するのだろうと思うと、胸が痛みますね。


最後は岩盤が崩れ、生き埋めになってしまった彼ら。
草矢とあかざは既にもう駄目でしょうね・・。
小瑠璃、繭、雹、鵜飼はどうなったのか・・。


特に鵜飼は生きていたとしても、ちょっとヤバいですね。
右目はもう駄目でしょうし、かなり錯乱状態にあるので何をするか分かりません。

銃弾はまだ残っているのでしょうか。
その銃で他の仲間を襲ったりしないといいのですが・・我を失っていたようなので、心配です。
特に安吾を狙いそうですよね。


でもまずは崩落から助かったのかどうかですよね。
助かっていても、怪我などが酷い場合は7人には選ばれないでしょう・・。

非常にシビアな状況です。
怖いですが、次回が待たれますね・・。




最後に、7人の件について。

やっぱり最後の7人になるまで、このテストは続くことが明らかになりましたね。
なぜ卯波は現れたんでしょう・・。

怪我をしたらもう望みは薄いから、始末しに来たのでしょうか・・。


つまりこの先は、健康無事な状態で、ひたすら生き延びる力が求められる訳ですね。
なんという苛酷さなのでしょう。

冬の寒い中、皆そんなに長期にサバイバルを続けられるとは思いません。
これだけの人数がいたら、食べられるものだって取り尽くされてしまう可能性もあります。


未来に行ったらこれと同じ状況がありえる・・としても、7人になるまで続ける意味はどこにあるのでしょうか。
ある程度耐えたら、合格じゃなぜ駄目なのでしょうか。


この辺、どうしても大人の都合がある気がして、胸糞悪いですね。
7人のチームを作る、なんていうのは計画者の都合ですよね。

どうしてそんなことのために、未来ある子供たちの将来が奪われなければならないのか・・。

到底理解できません。

見守るしかできませんが、どうか余りに辛い結末が待っていないことを祈るだけです。
この状況、果たしていつまで続くのでしょうか・・。







さて、次回は小瑠璃たちのその後でしょうか。
安吾たちも無事なのですかね、心配です。

まだまだ続くサバイバルテスト。
皆それぞれ、試練にどう立ち向かうのかー

次回も楽しみです☆