前回、崩れ始めた龍宮シェルター。

2手に別れた花たちと蘭たちは、無事に脱出できるのでしょうか。

龍宮シェルター編、いよいよクライマックスです!!

感想です☆





灰の章11 「-循環ー」




※以下、ネタバレあり※











  <現在地>  
・春のチーム 神奈川県経ヶ岳シェルター 
花・ハル・新巻・・龍宮シェルター
・夏のAチーム 九州付近?
・夏のBチーム
 ナツ・嵐・ 蝉丸・・仙台市名取富士シェルター
 牡丹・まつり・ちまき・蛍  ・・兵庫県神戸富士
 百舌      ・・ ?
・秋のチーム  龍宮シェルター





◎あらすじ◎

地響きの音ー
それはハルたちの元にも届いた。

皆には詳しい音は聞こえないようだったが、彼の耳には動いたり止まったり、つぶれたり破裂したり・・と様々な音が届いた。
下で何かが起こったのだー
流星(りゅうせい)が、花(はな)たちが帰れなかったらごめん、と笑った。

その言葉に、ハルは背を向ける。
以前は自分も流星のように、自分の手は汚さないタイプだった。
だが今は、それはかっこわるいことだと分かったんだー

彼は皆が降りて行った駐車場のところで足を止めた。
潮が引くと、そこは断崖絶壁になっていた。
地下へと続く道ーハルはオカリナを取り出す。

花、戻ってきてくれないと俺困るんだけどー。
彼はそっと吹き始めるのだった。



一方花は、完全に埋まったと思い、動けなかった。
生き埋めだー恐怖に、目を開けることができなかった。
だがその時、新巻(あらまき)の呼ぶ声に、彼女ははっとする。

大丈夫ー?!
目を開けると、新巻の顔が飛び込んできた。
気が付くとーがれきは落ちてきていなかった。
あの海藻のようなものが、空間を支えていたのだ。

秋のセクションの畑が、根を張っているんだー
十六夜(いざよい)の言葉に、花はマークが電気と水を止めなかったことを思い出す。
マーク・・あなたが助けてくれている・・。

だが換気扇は止まったが、その先の道は埋まってしまっていた。
来た道は戻れない・・花たちが考えていると、そこに蘭(らん)たちが合流した。
彼女たちもまた、行きに来た道が埋まっているのを見て来たところだった。

朔也(さくや)が、地図には他にルートは記載されていなかった、と話す。
閉じ込められた・・?
花の胸に、再び恐怖がよみがえった。

その時ー彼女は蘭がじっと自分を見ているのに気づいた。
蘭は花の名前を聞き、ここのことを詳しく聞いているのではないか・・?と問う。
意味が分からず、戸惑う花。
そこで、その話は終わった。

そしてー蘭が言った。
外につながる出口は、2つある、と。

1つは展望エレベーター。もう1つはマークが外へ逃げようとした縦穴だ。
可能性としては、縦穴の方に向かったほうがいいだろう・・
そう話す蘭と秋ヲ(あきを)に、花は呆気に取られる。

この2人、少し日記を見ただけなのに・・!
縦穴の形状を推察し、朔也に方向を尋ねる蘭。
花と新巻は秋のチームの優秀さに、ただ見ているばかりなのだった。


そうして道を割り出した彼らは、縦穴があったと思われる場所にたどり着いた。
そこも根が張っていたので、まずは花が見に行くことにした。
そして彼女がOKを出すと、蘭たちも続いた。

ところがー吹雪(ふぶき)たちが、何やら新巻に訴えかけているのに花は気づく。
彼らはこの穴を登れないのだった。
蘭は後で引っ張り上げればいいと言う。
だが新巻はこの世界では、一度別れたらもう二度と会えない覚悟をしなければならないーと首を振る。

そうして、彼は2匹を背中に背負った。
再び皆は登り始める。
コンクリートと岩盤は、ボロボロになっていた。
途中、新巻は休憩を取ろうとした。

そんな彼に、花は美鶴(みつる)は自分が背負う、と声をかける。
一人じゃないんだから助け合おうー
彼女のその言葉に、新巻は温かい思いを感じるのだった。


そうしてー先頭の朔也が、ようやく広い空間に出た。
そこには、あの人間を粉々にした機械があった。
花の背筋が、ぞわっと震える。
新巻に支えられ、彼女はどうにか進むのだった。

マークの日記では、貴士はここに飛び込んで死んだかのように書かれていたなー
そんなことを思いながら、花は光の指す方向に進んだ。
この先に縦穴があるー
そう思った矢先だった。

現れた縦穴はーハシゴがボロボロに崩れていた。
穴は長く、捕まる場所もない。
ここから脱出するのは無理だー
彼らは息を呑むのだった。


その頃ーハルは皆への思いを込めて、「家路」を吹いていた。
それを聞きながら、茜(あかね)は皆無事に戻ってくるといい・・と祈る。

一方花たちは、どうにか登れないかと周りを見回していた。
だが壁自体がもろく、どうにも登れそうにない。

下には、水が溜まっていた。
外へと通じているので雨水だろうーそう秋ヲが言ったそのとき、彼らは魚が泳ぐのを見る。

魚ー?!
彼らは皆驚いた。
この世界に来てから、魚など見たことがなかったからだ。
よく見ると、それは雨水ではなく海水だった。

綺麗に澄んだ水。植物の根が張り、その周囲には小動物が・・。
花は思う。
まるでマングローブの林のようだー


日記には魚の養殖場をオープンする予定だと書かれていた。
この縦穴を使ったのだ・・。
蘭と秋ヲが、うなづく。

彼らは上の方に苔が生えているのを見て、ここも潮が満ちると海水に埋まることに気付く。
秋ヲが、この魚は稚魚だ・・と呟いた。
魚たちはここで育ち、海に出ていく。
そしてまた、ここで子供を産んでいるのだー

ここにも生態系があるのだー

それを聞いた花は、思わず涙ぐむ。
循環して生きている。
動物も植物も自分たちでシステムを作り、生きてきた。

生きてきたー


ふと、吹雪たちが先の方向を示した。
その奥には、洞窟のようなものがあった。
彼らがそこを進むと、行きの海水の中で見た生物の姿が見えた。

十六夜が、この生物は昼間は隠れていて出てこない・・と話す。
ということは、昼間はここに隠れている?つながっているのか?
そう思ったその時、花の耳に音が飛び込んでくるー

それは、「家路」だった。
ハルー!!

花はすぐに、朔也に駐車場の方向を尋ねた。
思った通り、この先が駐車場の方角だった。
先を見に行こうー走りだした花は、すぐに足元に海水が満ちてきているのに気づく。

潮が満ちる時間だ・・。
彼女は縦穴もその内埋まってしまうだろうことを皆に伝えた。
だから行って戻ってくる時間はない。皆で行こうーと。

それは賭けだった。
もし先が行き止まりで水に埋まったら、全員の命はない。
だがここにいても、その内崩れるだろうー。
蘭も音の反響具合を見て、出口がある可能性の方が高い、と呟く。
それで、決まった。

水はどんどん溜まってきた。
腰まで浸かりながら、花は先を急いだ。

もし駐車場につながってなかったら。
もしつながっていても、間に合わなかったらー
考え出すと、恐怖にきりはなかった。

でも、ハルの音楽が聞こえる。
近くにいるー!!

すると、新巻が彼女に声をかけた。
外に出たら、泳ぎを教えてほしいー
彼のその言葉に、花は希望を感じ、笑う。

そうして彼女は水の中に潜り、行く先を調べた。
そこにもびっしり根が張っていたが、奥に駐車場が見え、花は目を見開いた。
なんとか根をこじ開けて通路を作ろうー
彼女がナイフで格闘していると、そこにもう1本ナイフが加わった。

それはー蘭だった。

2人は一気に道を開き、駐車場の壁をひた進む。
そしてーまずは花が顔を出した。


そこには、ハルと茜が控えていた。
花を見た茜は、すぐに他の皆を助けに潜りに行く。
花もまた、新巻を助けに戻った。

茜と2人、皆を救い出すー
彼女たちは顔を見合わせ、ほほ笑んだ。

花は思う。
この世界に来たことを、不幸だと思っていた。
自分たちだけ酷い目に遭わされた、と。

だがたとえシェルターに入ったとしても、地上に残されたとしても同じだった。
人はどうにか生きようとしただろう。
人だけじゃない、動物も植物も、皆力の限り生きようとした。

そして今ーあたしたちだけが生きている。
―花はハルを見て、涙を浮かべた。
彼に抱き着き、花は泣くー

春のチームの皆に会いたい。
会いに行こう。そして、もう絶対に離れないー。



その頃ー
外では、7人の体をマントに包んだ一行が、音楽を聞きつけ、足を止めていた。

なんだか気に障る音楽が聞こえるー
一人がそう呟き、もう一人が呼応する。
ああ、気のせいじゃない。
「家路」だー。



















生きて再会するということ。


今回は、龍宮シェルターからの脱出劇最終章でした。

どうにか考え、協力し合い、脱出することができました!!


マークの残した畑が守ってくれたり、秋のチームの作戦で縦穴までたどり着いたり、花の機転で無事駐車場からの脱出を果たしたり・・。

なかなかスリリングで面白かったです。



蘭は秋ヲにも、花の写真のことは黙っている様子ですね。
彼女に質問をしていたし、まだ様子見状態なのかも。

親が首謀者とはいえ、花がそれを知っていたか否かで状況は変わってきますもんね。
その内、核心に触れるつもりかもしれません。

花も、そこで初めて貴士と美帆の素性を知ることになるのでしょうね。
その時、彼女はどう思うのでしょうか。

親が亡くなっていたこともショックでしょうが、それ以上に地球の滅亡を知って動いていた関係者だったとは・・。
思ってもいないことだし、親に裏切られたような気持ちもするかもしれないですね。

夏のAチームのこともあるし、花にとってはそのことは試練となるでしょうね。
夏のA、秋のチーム共にどう動くのか・・気になります。



さて、その蘭ですが、設計関係の仕事をしていたのでしょうか。
結構形状や物質に詳しい感じでしたね。

村を作れたのも、彼女の功績が大きいのかもしれません。
秋ヲはベンチャーの社長だったようなので、馬が合ったのでしょうね。


今後も、彼らが中心となり、生活圏を作っていくことになるのかなーとちょっと思いました。
リーダ―気質もあるし、仲間になれば心強い感じだと思います。

人間的には・・ですがw、十分彼らと動くメリットはありそうです。
花たちは一旦春のチームの元へ戻るつもりのようですが、秋のチームはどうするのでしょうね。

西と南は駄目だから、一緒に来るのではないかな。
くるみの体調が少し心配ですが、関西にいても生活の立て直しは難しそうです。

今後も一緒に行動する可能性は大きいなーと予想しました。
秋のチームも深く付き合えば悪い人たちではなさそうなので、徐々に協力し合える関係を作れるといいですね(^^)




さて、後は夏のAチームについて。

最後の7人、あれは勿論彼らですよね。
気に障る・・と言ったのは、涼でしょう。

彼らが放出されたのは恐らく九州のほうだったので、彼らもまた火山灰から逃れるために東に来たのでしょうね。

そこに偶然流れる「家路」-どんな思いがしたのでしょうね。

もう音楽なんて聞くこともないと思っていたのに、まさかのあの忌まわしき「家路」・・。
なんだか嫌な予感がしますね。

音の元をたどれば、花たちの元へ行くのは容易です。
その時、「家路」を演奏するハルを、彼らはどう思うか・・。

鵜飼のこともあり、彼らの精神状態が分からないので不安ですね。
何事も起きなければいいのですが・・。


特に気を付けたいのは、夏のAチームだけ全員銃を持っていることです。
恐らく置いてきたということはないでしょう。

ということは、敵に回すと非常に危険な存在だということです。

でも花や蘭とうまくやれるタイプとも思えない・・(^^;)


ここは関わらずに去ってくれるとありがたいのですが・・難しいかな。
どんな展開になるのか、ちょっと怖いですね。。









さて、次回は新たな旅立ちでしょうか。

花たちは関東を目指すのでしょうが、秋のチームは身重のくるみを抱えて、どんな選択をするのか・・。

そして夏のAチームは、花たちに接触してくるのかー
なんだか波乱の予感ですね。

次回も楽しみです☆