今回から、12巻です!

前回、龍宮シェルターから脱出した花たち。
彼女は春のチームに会いたいと願います・・。

秋のチームは今後どうするのか。
そして現れた夏のAチームは、彼らに接触してくるのかー

感想です☆





灰の章12 「-円居ー」





※以下、ネタバレあり※










 <現在地>  
・春のチーム 神奈川県経ヶ岳シェルター 
花・ハル・新巻・・龍宮シェルター
・夏のAチーム 龍宮シェルター付近
・夏のBチーム
 ナツ・嵐・ 蝉丸・・仙台市名取富士シェルター
 牡丹・まつり・ちまき・蛍  ・・兵庫県神戸富士
 百舌      ・・ ?
・秋のチーム  龍宮シェルター





◎あらすじ◎

灰は今は降っていないという。
ここも崩れるかもしれないので、花(はな)たちは地上に出ることにした。


彼らが外に出るのを、夏のAチームは上の方から観察していた。
一般人は初めて見る・・あゆがそう言うと、まだ接触は早い、と虹子(にじこ)が警戒する。
涼(りょう〉が、安吾(あんご)に判断を仰いだ。
どうするー?


一方外に出た花たちは、秋のチームの残りのメンバーにマークの日記を見せた。
蘭(らん)が、茜(あかね)の親の名はシェルターの資料にはなかった、と伝える。
彼女は名前を記憶し、ちゃんと気にしてくれていたのだ・・。
茜は礼を言うのだった。

また花も、茜に皆を助けてくれたことの礼を言った。
それから彼女は、蘭たちにも頭を下げた。
一緒じゃなければ脱出できなかった・・そう言うと、蘭は息をつく。
お互い様だ・・と。

その時、地下が崩れていく音がした。
危なかった・・そうほっとすると同時に、花は恐怖も感じる。
彼女は自分を落ち着かせるために、ハルに「家路」をもう一度聞かせてほしい、と頼んだ。

龍宮シェルターの人たちが、マリアの歌を求めたのが分かる・・。
花は思った。
もうどこにもない音楽を奏でられる。ハルは凄いよー
彼女はその調べに、思いを馳せた。

龍宮シェルターは埋まっていく。
あの冷凍庫だけは壊れないでほしい。
花は願った。
そしていつか電気が止まり、ダニXが滅んでくれれば・・。


その時だった。
ハルの奏でる調べの中に、足音が混ざったのだ。
彼らは上を見上げ、人がやってくるのを見た。

マントとゴーグルに身を隠した7人ー
それはまるで、救助隊かのように彼らの瞳には映ったのだった。



安吾たちは、見知らぬ一般人に近づきながら、教員たちに言われたことを思うー

君たちのチーム名は夏だ。
他に春・秋・冬のチームが一般から行くはずだ。
そのほかにも生き残った人々がいるに違いない。

君たちはその中で最も優秀であり、かつ訓練も積んでいる。
迷える人々を保護し管理し、または戒め、害を成す者は取り除け。
導くのだー

君たちの使命は、生きて生かすことである。
血を絶やさず子孫を残し、再びこの国を繁栄に導けー



彼らは花たちの前に立った。
安吾がハルに、なぜ「家路」を吹くのかを聞いた。
奴らの手先か?
彼はきょとんとする彼の手からオカリナを奪い、それを地面に投げつけたー

驚く面々。
皆警戒態勢を取り、秋のチームはくるみを守るかのように固まった。

そこに、十六夜(いざよい)が歩み出た。
彼は安吾たちが7人なのを見て、夏のAチームか・・?と確認する。
それから自分は秋のチームのガイドだと名乗り、夏のAのガイドは?と尋ねた。

だがー安吾はそれには答えなかった。
彼は地下に何があるのかを訊いた。
そこで十六夜は彼に、マークの日記を渡す。

安吾はそれを受け取り、さっと中を読んだ。
そしてシェルターの中はどうなっていたかを尋ねた。
蘭が、人は全滅していたと答える。
今度は、冷凍庫を開けたのかと尋ねられ、蘭はうなづく。

するとー安吾は彼女に銃を向けた。
中に入ったのに、汚染を考えずに戻ってきたのかー!
彼はためらいなく、蘭に発砲した。

その瞬間、十六夜が蘭の前に飛び出した。
彼は被弾し、倒れ込む。
十六夜がー!!
皆は声もあげられず、立ち尽くす。

愚かな一般人が、全員を危険にさらすー
安吾はそう言い、髪の濡れている花たちを睨む。
お前らも入ったのか・・その目はそう訴えていた。

瞬間、刈田(かりた)が柔道で安吾を組み伏せる。
だが秋ヲ(あきを)はそれを見て、叫んだ。
刈田の頭に、夏のAの面々が銃を突きつけるー

秋ヲが刈田を捕まえ、後ろに下がった。
その姿に、源五郎(げんごろう)が口を開く。
ダニXが寄生していたら、今騒いでももう遅い、と。
だが長い期間の間に無害化した可能性もある、と彼は見解を述べた。

その瞳に、新巻(あらまき)の犬たちが映るー
彼は自分の飼っていた動物たちを思い出すのだった。

一方小瑠璃(こるり)は、くるみと彼女を支える茜を見やった。
それはまるで、かつての自分と繭(まゆ)のようだった・・。

虹子が行こう、と促す。
そこで夏のAチームは動き出した。
その背中にー花は叫ぶ。

なんなのよ、あんたたち・・。
新巻が危険を感じて止める。
だが彼女は言わずにいられなかった。

こんな誰もいない世界で銃なんか持って襲って・・何なのよ。

ー彼らは行ってしまうのだった。


その後、すぐに皆は十六夜に駆け寄る。
そこに、鷭(ばん)が顔を見せた。
茜とくるみはぎょっとして体を寄せ合う。

するとー彼はくるみが妊婦なのに気づき、アドバイスをした。
冷えないように、転ばないように気を付けてー
鷭はそう言い、急いで皆の元へ戻ったのだった。

そんな中、彼らは不用意に一般人と接触したことを後悔していた。
皆殺しにすればよかった・・安吾が呟く。
それから彼らは、マークの日記の貴士(たかし)があの貴士だと話し合う。

相変わらず人を殺していたんだな・・涼はそう言い、息をつく。
でももう死んだ。死んだんだー。

ふと、涼は視線を感じた気がして、振り返った。
だが周りには誰もいないー彼はすぐに前を向きなおす。
・・その姿を見届けると、要(かなめ)は彼らの後を追うのだった。



その頃ー花たちは十六夜を囲み、彼の手当てをした。
だが十六夜は息も絶え絶えだった。
彼は自分は役に立てたか、と尋ね、嵐(あらし)と約束したのだ・・と話す。

嵐ーその言葉に、花は息を呑んだ。
十六夜は以前に彼に会ったことを話し、その際に勇気づけられたことを話す。

嵐は言った。
諦めるな、生きていれば必ず会える。
自分のために生きられないなら、人のために生きるのもいい、と。
生きていれば、やり直せる、とー。

これからもっと役立つはずだったのに、と呟き、彼は力なく笑う。
悔しいなぁ・・十六夜はそう言い、息を引き取るのだった。


茜とくるみが泣き出す。
流星(りゅうせい)も彼の遺体に話す。
十六夜が自分たちにあの生活から抜け出そうと言ってくれたのだ。
あんたがいなきゃ・・。
その目に、涙が滲んだ。

蘭は静かに、動かなかった。
秋ヲが、夏のAの姿を反芻する。
自分たちを一般人と言った・・あいつらは何者だ?!


その後、彼らは皆、春のチームの住まいを目指すことにした。
もうここにはいられないからだ。

流星と茜がくるみを支えながら歩く。
その姿を見ながら、花はさっきの光景を思い出していた。

夏のAが動いた瞬間、まずくるみと茜を流星がかばった。
その前に蘭と秋ヲが出て、その横を刈田が固める。
最後に、一番前に十六夜が立ったのだ。

あれが、秋のチームの本来の姿なのだ・・。

一方ハルは、壊れたオカリナを見つめていた。
花がもう一度作ると声をかけるが、彼はもういい、と返す。
「家路」の何が、彼らの気に障ったー?

地下への入り口は、どんどんつぶれていった。
その光景を見やりながら、皆は出発する。

地下の植物や動物はどうなるのだろう・・新巻が呟いた。
自分たちが入らなければ、バランスを保っていたのだ・・。
花も思う。

すると秋ヲが言った。
環境がどう変わろうと、生き物は最後の最後まで生きる道を探すもんだー

彼らは歩く。
花はマーク、マリア、ピートに別れを告げた。
そして十六夜にも、別れを言った。
荒廃した大地に思いを残し、彼らは進むー



その頃、ナツたちはー船の操縦の練習をしていた。
相変わらず大騒ぎの3人。
彼らはシェルターで見つけた「ぞうとらいおん丸」で航海しようと奮闘していた。

埒の明かない練習に、蝉丸(せみまる)がギブアップを叫ぶ。
もうこうなったらとりあえず海に出てみようー
叫ぶ彼に、嵐(あらし)がうなづく。

出航・・?
ナツは無鉄砲な展開に、汗を流すのだった。




















別れと旅立ち。


今回は花たちが夏のAチームと邂逅し、十六夜を失う話でした。

まさか十六夜が殺されるとは・・かなりショックでした。

夏のA、かなり危険ですね。
まだあの最終試験から精神が抜け切れてないのですね。

それに加え、今やここに彼らを止める教員はいません。
卯波のことはまだ仕方ないかなと感じましたが、彼らの言う一般人にまで手を出したのならもう見過ごす訳にはいきませんね。

何気に源五郎や鷭が止めないのもショック・・。
彼らもまた、花たちが死んでも仕方ない、と思っていたのでしょうか。


今回はこれで別れましたが、このことは後々根深い問題となりそうですね。
どんな理由があったにせよ、夏のAがやったことは殺人です。
この世界には法がないとはいえ、罰されずに済むことはないでしょう。


5チームが出会うとき、彼らにどんな判決が下されるのかー
気にしていきたいと思います。




さて、そして十六夜です。
こんな道半ばで死んでいくのは、どんなに辛いことでしょう。
くるみの赤ちゃんだって見たかっただろうし、バラバラになっている秋のチームの今後も心配だったでしょう。

彼は自分を頼りないと思っていましたが、すぐに蘭の前に命を張って出れる彼が、頼りないはずがありません。
くるみの妊娠が分かったときに、もめ事から彼女たちを救ったのも十六夜だったそうです。

確かに夏のBが会ったときの彼は、人の目も見れず頼りない男性でした。
でも嵐の言葉で変わり、前を向いて歩きだしたところだったのです。

そんな命を奪っただなんて、安吾たちには怒りを禁じえませんね。
嵐たちも、もう一度会いたかっただろうに・・。
残念です。


それに、これでガイドは牡丹一人となってしまいました。

この世界の情報を持っているのは、ガイドだけです。
なのにその素性を確かめもせず、殺してしまった安吾たちは浅はかだったと思います。

シェルターの場所や、他にも色々と情報は持っていたかもしれないのに・・。
大事な情報を彼らは失いました。
これこそ、間違いではないのでしょうか。

夏のAチームは自分たちが他のチームを導く存在だと疑いませんが、今の彼らにその任は重すぎる気がします。

教員たちも、ちゃんと精神面のケアをしてから、送り出すべきでしたね・・。

元は皆いい子だったのに、あの最終テストを経て、彼らは変わってしまいました。
要は様子を見守るつもりのようですが、果たして夏のAチームの取った行動をどう見たのか・・。


不安です。



後は花と夏のAチームの関係も、不安要素ですね。
今ですらあんなに好戦的なのに、花が貴士の娘だと知れたら、どうなるか・・。

現状そのことを知っているのは蘭だけなので、そんなに早く素性がバレることはないでしょうが、要のこともあります。
いずれ彼らの耳に入るでしょう。


その時、夏のAチームは花をどう思うのでしょうね。
恨みそうなのは、安吾に小瑠璃辺りかなぁ・・。
大事な友達を失ったメンバーは、花を良く思わないでしょうね。


他も、ずるいとは思うでしょうね。
自分たちは試験の結果7人しか生き残れなかったのに、花は貴士の娘というだけで選ばれてきているのですから。

更に彼女は嵐もこの世界に送られています。
恋人同士、選ばれた・・それを7人は快く思わないでしょう。


貴士はそういう懸念はなかったのでしょうかね。
ちょっと娘に対して薄情すぎる気がします。
要がいるから、大丈夫と思っていたのかな・・。


こういう面も、貴士を好きになれない要素なんですよねぇ。
イマイチ何を考えているのかつかめなくて。


花が酷い目に遭わないことを祈るばかりです。
なんせ、相手は銃を持っているので・・。





さて、最後に夏のBチームについて。

やっぱり彼らに話が戻るとほっとしますね。
最近重苦しい話が続いていたので、なんか嬉しかったです(^^)


そして相変わらずの能天気さが心地いいです。
いきなり航海に出ちゃうのとか、すごく彼ららしいw

まぁ、それでも今まで生きてきていますからね。
そういう生き方もありなのだと思います。



ただ、ナツたちは安否を確認できたからいいけど、牡丹たちがどうしたのかは気になりますね。

神戸富士を目指したはずなのに、結局会えていませんから。

何かあったのかも・・嫌な予感がしますね。


牡丹の怪我も治り途中だろうし、百舌がこっちにいるということは、一緒に行動していないということですし。
・・ちまきじゃ、男手とは言えないもんなぁ(^^;)


彼らがどうしているのかも知りたいですね。
こんな世界なので、安否が分からないとどうにも不安です。

花たちも春のチームと合流するようなので、早く皆の顔を見たいものです。






というわけで、次回は夏のBチームに話が戻るのでしょう。

とりあえず航海に出る3人。
彼らはどこを目指すのでしょうね。


まだ花たちとは会わないと思うので、他のメンバーと合流はあるかもしれません。
久々に明るい話になりそうですね!

次回も楽しみです☆