今回から14巻です!

前回、こうもりに襲われた秋のチーム。
重傷を負った彼らを助けるため、小瑠璃は空を飛びます!!

彼女は今度こそ、間に合うのかー?

感想です☆





夏至の章10 「-落ちるー」




※以下、ネタバレあり※










  <現在地>  
・春のチーム 
 花・ハル・新巻・・関東 シェルター付近
 角又・ひばり ・・佐渡へ
 のび太    ・・関東 シェルター付近
 藤子・ちさ  ・・不明
・夏のAチーム 関東 シェルター付近
・夏のBチーム 海上
・秋のチーム  関東 シェルター付近





◎あらすじ◎

鷭(ばん)を呼ぼうー!!
小瑠璃(こるり)は空を飛ぶー



花(はな)は、秋のチームの所へ戻る、と言った。
こうもりが彼らを襲っているかもしれないー
そう感じたからだ。

すると安吾(あんご)と涼(りょう)も、一緒に行くと言った。
小瑠璃もそこにいるかもしれないからだ。

それを聞いた花はぎょっとする。
嫌だ、彼らを連れていくなんてーこうもりに襲われるのと、どっちが危険だ?!
彼女はどうにか一人で行けるよう2人を説得した。

だが安吾は花を信用できないと言い、彼女の意見を突っぱねる。
その時、新巻(あらまき)が口を開いた。
彼は、自分が残る、と言った。

犬たちも動かしたくないし、のび太(のびた)も見ている・・
彼はそう言い、花に秋のチームのことを託す。
それから彼は安吾たちに目をやり、睨んだ。

自分がここにいることを忘れるな。
もし花に何かしたら自分がここで何かするーと。

またのび太も、自分は走れないから新巻とここで待つ、とうなづく。
そこで花も意を決し、安吾たちと向かうことにした。
新巻さんは本当にすごい人だー

彼女は新巻に頼み、離れを出る。
そして途中で安吾たちを撒いてやる、と意気込むのだった。


その時ー風が吹いた。
そしてそれと同時に、グライダーで戻ってくる小瑠璃の姿が見えた。
小瑠璃・・?!
驚いた安吾と涼は、すぐに彼女に駆け寄る。

だがー小瑠璃は2人には目もくれず、鷭の元へ走る。
そして怪我をしている人がいるから、と彼を連れて再び飛び立つのだった。

花も怪我人の中に妊婦がいると聞き、くるみのことだ、とはっとする。
秋の皆ーハルは?!
彼女はすぐさま走り出すのだった。


その頃、源五郎(げんごろう)は村の周りで焚かれた木々を見つめていた。
彼はふと甘酸っぱい香りを感じ、何を焚いたのかをあゆに尋ねる。
するとあゆも、その匂いがした途端、こうもりが逃げたように見えたーと話す。

もしかしたらこの香木はこうもりが嫌う匂いなのかもしれない・・
そう考えた彼らは、香木を沢山切り出すのだった。

一方ー
花は全速力で走っていた。
そろそろ撒いたかな?
彼女は後ろを振り返る。

するとーすぐ後ろに、2人はいた。
彼らはこうもりにやられた動物の死骸を見て、いずれ動物を食い荒らしたら人間を食べようとするだろう‥と話す。
ー彼らは全く息を乱していなかった。

それを見た花は、今度は岩場を登る。
得意のロッククライミングでなら、撒けると考えたのだ。

だがー彼らは全く遅れを見せず、ついてきた。
それどころか、花を遅いとなじる。
花はー汗を流すのだった。



一方、小瑠璃と鷭は空を進んでいた。
その時、小雨と共に再びこうもりの群れがやってくる。
彼らは群れから逃げるため、緊急着陸するのだった。

そこは、ハルがいつも演奏している炭の森だった。
雨が当たり、音が鳴るー
するとこうもりはいつのまにか、飛んで行ってしまうのだった。

それを見た鷭は、あることに気付く。
だが小瑠璃に急かされ、彼らはまずは洞穴へと走った。
そして足を踏み入れた2人はー動きを止めた。

洞窟の中には、うめき声が響いていた。
秋のチームの面々が痛みに喘ぎ、苦しんでいる・・。
その光景に、2人は言葉をなくした。

鷭ちゃん、思い出す・・?
小瑠璃はそう訊く。
思い出すよね・・。

その言葉に、鷭は大きく息を吸う。
そして心を落ち着かせるとー彼は動いた。

まずは傷口を綺麗な水で洗い、消毒するー
その指示に、小瑠璃もてきぱきと動き出す。
小瑠璃が戻ってきたことに、ハルと蘭は目を見開くのだった。

そうして2人は治療にあたった。
救急セットを使い、全員の手当てをしていくー
その後、ようやく場は落ち着くのだった。

それを見ていたハルは、一息つく小瑠璃の元へ行く。
ごめん、もう戻らないと思ってた・・。
彼はそう言うと、小瑠璃の額の傷の手当をするー

一方鷭は、くるみの元にいた。
彼はくるみの妊娠週数を聞き、サプリを飲むか、と尋ねる。
だがーそう訊いたところで、彼はくるみが着ている服に目をやった。

それは動物の毛で編まれたもののようだった。
そこで鷭は彼女がここに来て長いことを知る。
するとー彼は言った。

じゃあサプリを飲むのはやめようー
彼はそう言い、説明した。
くるみの体はもうこの環境に適応している。
あなたの体がここで産めると判断した。だから妊娠したのだーと。

その言葉に、くるみは目を見開く。
その瞳にー涙が浮かんだ。
あたしの体が判断した・・?

鷭はうなづき、だから過去の異物を入れるのはやめよう、と判断する。
自然にリラックスして、そうして産もうー
彼はそう言い、くるみは嬉しそうにうなづくのだった。


ーそれを見ていた茜(あかね)は、礼を言う。
夏のAではあるが、ありがとう・・と。

また少し落ち着いた蘭は、ここを早く出よう、と皆に言う。
だがどこが安全かは分からないーと秋ヲ(あきを)が眉をしかめる。

その時、鷭はさっきのことを思い出す。
こうもりは音が鳴ると逃げていった・・。
彼はそれを小瑠璃に伝えるー

すると小瑠璃は動いた。
それなら・・。彼女はハルに声をかける。
一緒にこうもりをやっつけるのを手伝ってー



その頃、花は2人を撒くために必死だった。
だが2人は余裕そうにどこまでもついてくる。
どうしよう、銃を持っているのに・・。
そう弱気になった時だった。

彼らは再び空を飛ぶ小瑠璃を見つける。
すると声をかけられた小瑠璃は降りてきた。
そしてー彼女は言った。
手伝って、と。

そこで彼らは小瑠璃の計画を聞いた。
彼女の考えはこうだった。
こうもりを煙でいぶしておびき出し、炭の木も元へ誘導する。
そうしたらそこにハルがいるので、倒してもらうーと。

それを聞いた花は驚く。
ハルー?!
彼女は2人が知り合っていることを今初めて知ったのだ。

だが小瑠璃は事もなげに、ハルのことを話す。
更に秋のチームも彼女と鷭が手当てをしたので、大丈夫だと言う。

この人たちをどう思えばいいのかー
花は戸惑った。
そしてハルは、いつのまにこの子と知り合ったのかー


その時、源五郎がやってきた。
彼は3人を追ってきたのだという。
それで追いついたというのかー?
花は夏のAの運動神経に恐れを感じる。

源五郎は香木を持ってきていた。
ちょうどいい、と安吾はそれを受け取り、これでこうもりをいぶそう、と話す。
彼は花にも手伝え、と強い口調で命じるのだった。

手伝いくらい、言われなくてもする・・。
花は内心面白くなかったが、トラブルにならないよう口をつぐむ。
だが問題は、どこから攻めるかだった。
洞穴は無数にあるのだ。

その時ー草むらから声がした。
皆が目をやるとーそこには朔也(さくや)がいた。
彼はこうもりを見て、ずっと身を潜めていたのだ。

それを聞いた安吾は、こうもりがどこから出入りしていたかを訊く。
すると記憶力に長けた朔也は、あっというまにその道筋を示してみせた。
そしてどこからならまとめていぶし出せるーそう訊かれた彼は、笑みを見せる。

順序が問題だー。


それから、4人は朔也の言う通りに移動した。
まずはここから・・そう言って取り出した香木を、花は火がつきやすいように削る。
そして順々に手分けして、洞穴を煙でいぶすのだった。

すると、思惑通りこうもりは一か所からまとめて出て来た。
そうなったら、今度は小瑠璃の番だ。
彼女はグライダーでこうもりたちを誘導した。

落ちながら引き付ける。
彼女は注意深く動いた。
その内ー合図が見えるようになる。
その光を見た小瑠璃は、涙を浮かべた。

今日は間に合う。
そこにいる。
そこにいるー

炭の木の間から、ハルが顔を見せる。
小瑠璃が来るのを確認した彼は、演奏を始めたー

オペレッタ「こうもり」-
その曲が響くと、こうもりは一気に揺れ、ぶつかりだす。
本当に飛べないんだー
ハルは計画の成功を感じるのだった。



その後ーこうもりは大量に転がった。
全部ではないが、落ちた。
そして落ちたこうもりは、他の動物の餌になる・・。

それを見ながら、小瑠璃はしばらく動けなかった。
繭(まゆ)ちゃん・・
彼女は親友を思う。


一方花は、安吾の言葉に身を強張らせていた。
計画は成功した。
すると彼はこう言ったのだ。

この先もこういう危険があるかもしれない。
だから全員夏のAの村に来い。
一緒に住もうーと。
















間に合うー

今回は秋のチーム救出のために、皆で協力し合う話でした。

特に小瑠璃の活躍が良かったですね。
夏のAとの関係にも光が射してきたような気がします。
良いことですね。


鷭と2人で手当てに当たった小瑠璃。
2人共救急セットを惜しみなく使い、くるみを気遣います。
すぐに動けた鷭はすごい。

これを悪く思う人はいないでしょう。
救急セットだって、この世界では限りあるものです。
それを自分のために取っておくのではなく、他人のために使える・・

やっぱり夏のAは悪い人たちじゃないんだな、と思わせる展開でした。


鷭は最終テストがあってから自分に医者の資格はないと思っていますが、そんなことはないですよね。
てきぱき指示を出せ、くるみを安心させることができるー
これは誰にでもできることではないですから。

くるみも医療に詳しい人物がいて、すっごく安心したんじゃないでしょうか。
出産への覚悟ができたと前回言っていたけど、あれは半分強がりでもあるでしょうから。

この世界で子供を産むことが、怖くないはずないですからね。
産んだ後だって、どんな病気になるか、など不安に思ったらきりがないでしょう。

流星もまだまだパパとしては頼りないですもんね・・。
何をしてほしいか聞いてばかりで。

くるみはきっと、自発的に何かしてほしいんでしょうね。
言えばやってくれる、ではなく、自分からやってくれる・・
全然その意味は違いますからね。


そんな中鷭と出会えたことは、彼女のストレスを和らげることだったでしょう。
鷭自体も出産は未経験ですが、知識はあるのでしょう・・。
無事に産めるといいですね。

後は藤子がここにいれば、更に良かったのになーと思います。
彼女は内戦地帯なんかにも行っていたようなので、手術も見ているし、現地の出産も見たことあるかもしれないので。

いざ出産のときには合流できていることを祈りましょう。



さて、話は戻って小瑠璃ですが、どうやら今回のことで1つ吹っ切れた様子。
こうもりをおびき寄せるシーンでも彼女の心理描写は、ぐっと来ました。
そうか・・あの時の状況と似ているのですね。

でも今回は間に合う。
向かった先には、ハルがいるー

これは嬉しかったでしょうね。
一度は間に合わず失った親友。
でも今度は、自分を待ってくれているー

そして計画は無事成功しました。
彼女は皆を救うことができたのです。

このことが彼女の力になるといいですね。
同じ失敗はしない。今度は間に合わせる。
その思いが、彼女の原動力となることを願います。


そして今後小瑠璃とハルの関係はどうなるのでしょうね?

2人共相手を気にはしているようですが、問題は安吾と涼かなー。
保護者かってくらい、敵意むきだしですからね(^^;)
彼らを納得させるのは大変そうです。


後は花がショックを受けていたのが、少し意外でした。
ということは、ハルの自分への好意に少しは気づいていたということなのかな?

でもあっというまに彼は他の人を見付けてしまった・・。
それで少しもやもやしているのでしょうかね。
嫉妬というより・・寂しい的な?

後はまだ夏のAを信頼できていないので、複雑ということもあるのでしょうね。
それなのにハルはいつのまにか関係を築いていた・・
そこに引っかかるのかもしれません。

まぁでもこの気持ちは徐々に消化できるでしょう。
ハルが幸せになってくれることのほうが大事でしょうからね。


それにしても、ハルと小瑠璃は未だに意外な感じがしますね。
でも似合う・・2人の関係に今後も注目です。




最後に、今後について。

こうもり問題は一旦は落ち着きましたが、やっぱり秋のチームのことが問題ですよね。
安吾の提案は花にはなかなか受け入れがたいものでしょうが、現状は夏のAの村に世話になるのが一番良い選択だと思います。

なんなら、花たちだけ行かないという選択はありかも・・。
でもハルは残るって言うかな。


特にくるみに関しては、出産まで世話になる方がよさそう。
鷭がいますし、他の皆もそこには文句は言わなそうですし。

基本的に人を導くという役目があるからか、手を必要とする人にはちゃんと対処してますもんね、彼ら。
なので、夏のAの元にいるのが一番安全そうです。


ただ恐らくは全員お世話になるのでしょうね。
夏のメンバーは新巻に興味を持っていたので、彼は引き留めるでしょうし・・。


ただそうなると心配なのが、蘭が持っている写真ですね。
あれをもし見られたら、大問題となるでしょう・・。

それに今回涼は花が持っていたナイフに気付いています。
あれはあの寮にいた生徒のために作られた特注品なんですよねー・・それを花が持っていたとなると、彼の目はこれからもっと厳しくなるでしょう。

この問題は、早々に明るみに出てくるかもしれませんね。

花は何も知らないので悪くないですが、安吾たちはそうは受け止めないでしょう。
そうなったときのことを思うと怖いですね。
今度こそ殺そうとしかねないかも・・。

その前に夏のAとの関係が築けているといいのですが・・。
これ以上トラブルが起こらないことを祈ります・・。







さて、次回は夏のAの村に世話になる話かな?
秋のチームの怪我を考えると、それ以外に選択肢はないと思われます。

ただ花たちがどうするのかは分かりませんね。
一緒に世話になるのか、離れるのかー
まぁ恐らくは秋のチームが心配だろうから、一緒に世話になるとは思いますが。。

この同居生活で、互いを知ることができるといいですね。
どんな生活となるのか・・

次回も楽しみです☆