前回、合流した嵐と安吾。
彼らはナツを見付けましたが、彼女は一人出口を求め、冒険をしている最中でしたー。

ナツの成長が著しいですね!

感想です☆




小暑の章13 「-三百六十五歩のマーチー」




※以下、ネタバレあり※









 <現在地>  
・春のチーム 
 ハル・のび太・・関東 夏のAの村
 花        ・・生死不明
 角又・ひばり   ・・佐渡へ
 藤子・ちさ    ・・不明 
・夏のAチーム 
 源五郎・鷭・小瑠璃・虹子・・関東 夏のAの村
 安吾・涼     ・・富士号
 あゆ       ・・東北へ
・夏のBチーム 
 ナツ・嵐・蝉丸・まつり・蛍・牡丹・・富士号
 ちまき      ・・ぞうとらいおんまる 
 百舌       ・・不明
・秋のチーム  関東 夏のAの村
・冬のチーム  東北へ




◎あらすじ◎

ナツは、クレーンの梁を渡っていた。
彼女は警戒しながら、慎重に歩いた。
ここは船だ、万が一揺れるかもしれない・・。
だからあのドアまでゆっくり行こうー
彼女はそう考え、進んでいく。


それを下から見た安吾(あんご)は、思わず叫んだ。
ナツ、何をしているんだ、やめろ!!
だが嵐(あらし)がすぐにそれを止めた。

今は声をかけて、気を散らさない方がいいー
彼はそう言うが、安吾の顔色は真っ青だった。
だめだ、やめろ、無理だ、落ちる・・
嵐はそんな彼を制した。

ナツは慎重な人だから大丈夫だ。
事情は分からないが、彼女は渡れると踏んで渡っているんだ。
だから大丈夫だー

だが安吾の脳裏には、茂(しげる)が落ちていく姿がリフレインする。
駄目だ、落ちる、駄目だー

ナツ!!
彼は叫んだ。
その声に、ナツは下に誰かいるのか、と驚き、怖々覗き込んだ。
すると手すりを上ってくる安吾の姿が見えた。

安吾は無茶をするな、とナツに叫ぶ。
彼の姿に、ナツはつい慌ててしまう。
それを見た嵐は心配し、自身も手すりを上るのだった。

そうしてー彼も叫んだ。
ナツ、落ち着いて!!

その声に、ナツは驚き息を呑む。
嵐くんー?!
嵐はうなづき、自分は無事だ、と彼女に伝えた。
ナツ、元気か?今大丈夫かー?
その言葉に、ナツの瞳からは涙があふれ出す。

嵐くん、また会えた・・。

すると嵐は、ナツは一人か、と尋ねた。
うなづくと、彼は自分と安吾がここから出られなくなったことを伝える。
上るしか道はないが、捕まる場所もない。
ナツの方にロープか何かはないか、と彼は言った。

それを聞いた安吾は、嵐を叱り飛ばす。
ナツにそんなことをさせるな、無理だ。
だが嵐も黙っていなかった。
無理じゃない、ナツに考えさせてー

彼はそう言うと、もう一度ナツに叫んだ。
俺たちをここから上げる方法を見つけて、助けてくれーと。


・・その言葉に、ナツは凍り付いた。
あたしが2人を助ける・・?

ナツには無理だ・・安吾は首を振る。
嵐はそんな彼に、さっきからどうしてそう思うのだ、と訊く。
ナツは我慢強くて責任感も強い。泣き言一つ言わず、今まで頑張ってきた。
自分はナツを信頼しているーと。

一方ナツは、梁の上で途方に暮れていた。
あたしが2人を助ける?自分の考えで動いて?
・・失敗したら、2人はどうなるー?
彼女はそれを考えて、背筋を震わせた。

でもそんなことは言っていられない。
蝉丸(せみまる)やボタン(ぼたん)、まつりだったらきっと何とかしようとする。
嵐と安吾だって、逆の立場ならきっと助けてくれる。

皆・・すごいなー
そう息をつき、彼女は思った。
自分も助けたい、と。

その為に船に来たのだ。
助けてもらうばかりじゃなくて、人を助けられる役に立つ人になりたいって・・。
ナツは決意した。


まず、周囲を見回した。
下までは何メートルもある。自分の力では、ロープがあっても引き上げられないだろう。
安吾は手を怪我しているから、自分では上れない。
じゃあ何か梯子などはないだろうか・・
そうして周りを見た彼女は、クレーンに気が付く。

クレーン・・。
このクレーンは動かないだろうか。
彼女は近づいて、観察してみた。
そこで、クレーンの下にコントローラーがあるのにナツは気づく。

手を伸ばしても届かない。
ということは、一度戻って下に降りて、コントローラーを手に入れてから操作しなきゃいけないということだ・・。
彼女は来た道を戻ることを思って、思わず笑った。

それからーナツは嵐たちに叫んだ。
クレーンが動かせるかもしれないから、やってみる、と。
すると嵐もうなづいた。
分かった、気をつけろー!!


そうしてーナツは動き出した。
まずは梁を元の方向に戻り、梯子を下りた。
・・この世界に来た頃は、大きな声も出せなかったね。
彼女は昔の自分を思い出し、語り掛けた。

今も少し勇気がいるよ。
でも出来ることは増えたと思うー

梯子を下りると、ナツはコントローラーを取りに行った。
いちかばちか試すと、クレーンは動き出した。
やった!!
彼女は照準を合わせるのに四苦八苦する。

そしてーようやく位置を合わせると、ナツは下の2人に声をかけた。
クレーンは2人の元に着き、嵐は安吾と共にクレーンに飛びつく。
行きましょう、ナツを信頼してー。
その言葉に、安吾も手を伸ばす。

途中でワイヤーが切れないだろうか。
梁が折れたりしないだろうか。
ナツは祈りながら、コントローラーを動かした。
するとー音と共に、嵐と安吾の姿が見えた。
嵐が彼女にサインを送るー

ナツはすぐさま、クレーンを反対の通路側に動かした。
嵐たちはそこから、通路に飛び移る。
成功だ!!
嵐の声に、ナツは涙をこぼしながら笑う。

やった・・やった・・

嵐たちのいる通路は、ドアも開くのが確認できた。
そこでナツも2人に合流するため、3度目の梁渡りを彼女は行う。
そうして通路の方まで行くと、嵐が手を広げて待っていてくれた。

自分が受け止めるからー彼は笑顔でそう言う。
だが恥ずかしくて、ナツは自分の足で着地するのだった。

それを見た嵐は大笑いする。
彼はナツの頭をくしゃくしゃに撫で、会いたかったと話す。
そしてー2人は再会を祝して、手を打ちあうのだった。

ーそれから、彼らは自分たちに起きたことを話し合った。
ナツが一人上に向かおうとしていたと聞き、嵐は勇気があるな、と感心する。
その言葉に、ナツは再び泣けてくるのだった。

間違ってなかった。間違ってなかったよ・・。

一方、安吾はハーケンで壁を叩いていた。
彼もどうやら落ち着きを取り戻したらしい・・
嵐はその姿を見て、それじゃあ上に向かおう、と皆に声をかけるのだった。


その頃ー
蝉丸は、まだ体の痛みを訴えていた。
そうして彼は銃を蹴り飛ばす。

こんなもん残すんじゃねえよ。
彼は怒鳴った。
あったら使って、使ったらうっかりしてしまうじゃないか。
そんなつもりもないのに、知り合いを撃ってしまったりするんじゃないか。

こんなの全然かっこよくねえよー
彼は頭を抱えるのだった。

その時、涼はパイプが鳴るのを聞いた。
その音は、モールスになっていた。
安吾だ、随分下にいるな・・彼はそのメッセージを聞き、目を見張った。

嵐がいるー?!
それを聞いた蝉丸とまつりも、歓声を上げる。
安吾は更に、亀もいる、と連絡してきた。
亀・・あいつ大丈夫か?
涼はため息をつくのだった。


一方ナツたちは、再び上に進む道を探していた。
ふと、ナツは動きまくったことで軽血が多く出たことに気付く。
ナプキンを替えたい・・そう思ったその時、彼女の目にトイレが映った。

すぐさま、彼女はトイレに行った。
そこにはビニールにくるまったトイレットペーパーもあった。
少し使って、後は持ち帰ろう・・
そう考え、彼女は用事を済ませる。

そして出る際に、彼女は血のついた紙をゴミ箱に捨てた。
その瞬間ーナツは何かがいるような感覚を覚える。
だがそこには何もいない・・。
彼女は2人の元へ戻るのだった。


だがーそこには、確かに何かがいた。
その生き物は、ナツの血に反応するのだった。




















ナツの成長。


今回は、ナツが嵐と安吾を助けるために、奮闘する話でした。
すっごい成長ですね!
ちょっと感動してしまいました!!

2人を助けるため、自分で考え、自分の選択で動いたナツ。
彼女も昔を思い出していましたが、ここに来た頃とは大違いですね。

ここに来た頃の彼女は、声も出ず、人の目も見れず、意見を求められても何も言えないような子でした。

それが今、2人を助けるために考えをしっかり伝え、大きな声で指示を出し、危ない場所へも進んでいけるー
本当にすごいことだと思います。


きっと彼女の両親が今の姿を見たら、嬉しくて泣くでしょうね。
見せてあげられないのが、本当に残念です。

でも仲間たちも、ナツのことをちゃんと信頼していますし、彼女自身もそれに応えようと頑張っています。
きっと他のチームとこの先会っても、もう大丈夫でしょう。

いつか花と会う時があっても、きっとしっかり目を見て話ができるんじゃないでしょうか。

この世界で一番成長を見せているのはナツなんじゃないかなー。
今回の話で、そんなことを思いました。



さて、それに対する嵐と安吾の真反対の反応も、今回は面白かったです。

嵐はずっとナツといるから、彼女の良さをよく理解していますね。
ナツは考えなしに動く子じゃない。
彼女が大丈夫と感じたから、大丈夫なんだー
すごく信頼しているのですね(^^)


確かに蝉丸やまつりと違い、ナツは迂闊な動きはしませんもんね。
嵐はちゃんと見ていたんだなー・・。
結ばれることはないだろうけど、嵐とはずっと良い友達でいられそうだなぁとほっこりしました。

再会できて、本当に良かったですね。


一方安吾は正反対で、それもまた興味深かったです。
嵐にいくら諭されても、ナツには無理だ、やめろ、の一点張りでしたね。

これも茂との経験が重なっているからですが、ああいう場でネガティブな発言は良くないですね。
安吾の中では、ナツはどうしても茂なんだなぁとちょっと寂しくもなりました。


でも安吾にはよく考えてほしいけど、これが本当の茂だったとして、彼にそんなこと言われたらどう思うでしょうね。
きっと信用してほしい・・と悲しみ、怒るのではないでしょうか。

ナツもそうです。
嵐と安吾の言葉どっちが嬉しいかと言われたら、確実に嵐の方ですよね。

安吾にとっては、忌まわしい過去を呼び起こさせる展開だったと思います。
でもそうだとしても、あの場では仲間を信じるべきだったのではないでしょうか。

それが、リーダーとしての資質だと思います。

手を出して助けるばかりがリーダーの仕事ではありません。
皆が一人前に動けるように、時には見守りサポートすることも必要ではないでしょうか。

ここでの経験を通して、安吾も変化していくといいですね。
ナツが変化したように、人はどこでも変われます。

涼が変化しだしたように、彼の変化も待ちたいと思います・・。






さて、後は謎の生物について。


蝉丸がずっと気配を感じていましたが、やっぱりいましたね。
ナツの血に反応していたのがそうでしょう。

血に反応するって、何でしょうね。
蚊、とか?

何か虫系の予感がしますね。


やっぱり亀のように眠っていたものが、人間が入ってきたことによって呼び起こされてしまった感じでしょうか。
そうなるとナツが心配ですね・・彼女を追ってくるようなことがないといいのですが。


ミサイルのことだけでも不安なのに、まだまだ事件が起きそうですね。
ようやく3チームまで揃いましたが、早く全員合流できるといいと思います。

まだ船の全容が明らかにならないので、油断は禁物です。
船の冒険、どうなっていくのでしょうかー。







さて、次回はナツたちと蝉丸たちが出口を求めて、そして牡丹と蛍がコントロール・ルームへとそれぞれ進む話でしょうか。

そういえばコントロール・ルームの方も気になりますね。
無事ミサイルを止められるといいのですが・・後1時間しかないようなので、難しいかな。。


また、謎の生物の存在も気になります。
波乱は続きますね・・。

次回も楽しみです☆