前回、コントロ―ル・ルームへたどり着いた牡丹たち。

だがミサイルを解除するには、後3分の内に手順を踏まないといけないことを2人は知りますー。

ミサイルはこのまま止められず、発射準備に入ってしまうのでしょうかー?!

感想です☆





小暑の章15 「-恋しさとせつなさと心強さとー」




※以下、ネタバレあり※











 <現在地>  
・春のチーム 
 ハル・のび太・・関東 夏のAの村
 花        ・・生死不明
 角又・ひばり   ・・佐渡へ
 藤子・ちさ    ・・不明 
・夏のAチーム 
 源五郎・鷭・小瑠璃・虹子・・関東 夏のAの村
 安吾・涼     ・・富士号
 あゆ       ・・東北へ
・夏のBチーム 
 ナツ・嵐・蝉丸・まつり・蛍・牡丹・・富士号
 ちまき      ・・ぞうとらいおんまる 
 百舌       ・・不明
・秋のチーム  関東 夏のAの村
・冬のチーム  東北へ





◎あらすじ◎

3分以内に実行解除しないと、もう発射を止めることはできないー?!

牡丹(ぼたん)は戸惑った。
ミサイル発射まで半日もあるのに、もう取り消しができないー?

蛍(ほたる)が解除ボタンを押してみる。
するとIDとパスワードの入力画面が出て来た。

そんなもの分かる訳がない・・。
牡丹は資料を探し、蛍は思いつく単語を入力していってみる。
だが解除はできず、結局3分は経ってしまった・・。

2人は黙り込む。
このままでは12時間後に日本列島にミサイルが降り注ぎ、この船は自爆するー?
牡丹が呟くと、蛍がこういうものには手動で解除できる装置があるものじゃないか?と疑問を口にした。

そこで2人は、船のマニュアルを探すことにする。
全てが正常に動くとも思えない。大丈夫だとは思うけど、でも・・。
そう考え、牡丹は汗を滲ませるのだった。


一方蝉丸(せみまる)たちの所では、電気が急に薄暗くなっていた。
電力不足か、節電が強化されたのか・・?
涼(りょう)は警戒を強める。

真っ暗になったらマズいから、外に出たほうがいい。
涼はそう言うが、蝉丸はまだ何か宝があるかも、と反対する。
その時ー床下から、ゴウゴウと何かが動く機械音が聞こえ始めた。

下・・安吾(あんご)は大丈夫だろうか。
涼がそう案じると、まつりが奥の方からも音がする、と2人に伝える。
そこで見に行くと、そこには小さな部屋があり、その奥は巨大な穴が地下まで続いているのだった。

どうやら船の端から端までつながっているようだ。
そこでまつりは気づく。
これはエレベーターだ、と。
すると涼が、これがエレベーター・・と呟いた。

蝉丸はそれを聞き、涼はエレベーターもない田舎に住んでいたのか、と一人彼を憐れむ。
彼は思わず涼の肩を抱いた。
その時ー

エレベーターが突然降下した。
3人は衝撃に体を持っていかれ、まつりが悲鳴をあげる。
そのままエレベーターは数メートル落ち、どうにか引っかかって止まった。

・・呆然と3人はエレベーターを見上げる。
まつりは涼にしがみついていたのに気づき、慌てて離れた。

ー考えられた事態だ。
涼はすぐに、上の様子を見に行くことにした。
こいつらといると、警戒心が鈍る

彼はまず、ケーブルの状態を見た。
ケーブルはなくなっていて、エレベーターは壁の間に辛うじて引っかかっているだけのようだった。
壁も脆く、手をかけられるところが少ない。
上に登るのは無理だ・・涼は2人に話した。

じゃあどうする・・蝉丸が戸惑って口にしたその時、3人の背後を何かが棒状の塊のようなものが複数上がっていくのが見えた。
彼らは戸惑い、恐怖を感じる。

なぜ動いているのだ?誰かいるのか?
騒ぐ蝉丸を尻目に、涼はあれを運ぶために節電を強化しているのか・・と思い到る。
そこで彼は再びここから脱出する方法を探るために、今度は下を見に行くことにするのだった。

今エレベーターが落ちてきたら最悪だな・・。
そう思いながら、彼はロープで降りていく。
下には入口はあった。だがロープが足りない・・。

仕方なく、涼はロープを上って戻った。
するとこの状況で蝉丸が持ってきた団子を食べているのに、彼は気づく。
思わず呆れて見入ってしまうと、蝉丸とまつりは他愛もない話を始めた。

団子から、月見団子の話。
蝉丸は涼にも月見をしたことがあるか、と尋ねるが、涼は答えない。
・・田舎のくせに、月見もしなかったのか。
蝉丸はまた彼に同情する。

それを見ていたまつりは、きなこが作れるといいな、と呟く。
大豆が栽培できたらいいんだけど・・彼女がそう話すのを聞いて、蝉丸は驚く。
きなこは大豆からできているのか?!

そこでまつりは大豆についての知識を披露する。
大豆ってすごいなー、と蝉丸は感嘆するのだった。

そんな2人を見ながらー涼は脱出経路を探る。
阿保には付き合うな、自分だけでも脱出するー

すると蝉丸が、昔のことを語りだした。
彼の母親は七夕と月見だけは欠かさずやったのだという。
それを聞いたまつりは、お母さんはロマンチックだ、とほほ笑んだ。
両方とも、夜空を見上げる行事だからだ。

そこで蝉丸は、もしかしたら父親との思い出があるのかも、と気づく。
その父親の正体も、今ではもう永久に分からない。
最後まで秘密にしないで、せめてここに来る前にそれだけでも教えてくれれば良かったのに!
彼はそう訴えた。


秘密・・。
その単語に、涼は引っかかる。
彼は蛍の言葉を思い出した。

秘密を抱えてらっしゃる。話すべきか迷っているー

お母さんは優しいんだよ、まつりが言った。
きっと蝉丸のことを思い、話していいか分からなかったから言えなかったんだよ・・
彼女はそうほほ笑む。

だが蝉丸は、でもそれを判断するのは自分だ、と言った。
決めるのは母ちゃんじゃない。俺自身が判断することだー

それを聞いた涼は、考え込んだ。
彼の様子がおかしいことに気付いた2人は、涼の家族はどうだったのか、と訊く。
すると涼は、家族は誰もいないと答える。
余りのことに、蝉丸は涙が込み上げてくるのを抑えきれないのだった。

涼はまだ考えこんでいた。
彼は蝉丸に、以前サウナで言った言葉について尋ねる。
人間後悔しているときが一番幸せだーあれはどういう意味か、と。

そこで蝉丸は、語った。
例えば自分のせいで人を傷つけてしまった時ーそういう時は、結構自分に酔っている部分があるのだと彼は言う。
他人の人生に影響を与えるということは、本来気持ちいいことなのだーと。

また自分中心でいる間は、気持ちよくて幸せでもある。
本当にしんどいというのは、自分で歩きださなきゃならないときなのだからー
彼はそう力説するのだった。

それを聞いてー涼は宙を仰ぐ。
安吾ー!!

すると蝉丸が腹ごしらえもしたし、といきなりエレベーターの中でジャンプしだした。
驚いた涼は止めるが、彼はブレーキが効いてるようだから、両端からこうやって体重をかけて降ろしていけば入口まで降りていけるんじゃないだろうか、と笑う。
それを聞いたまつりも、反対側でジャンプする。

エレベーターは順調に降りていく。
涼はロープを結び始めた。
そうしてー入口が見えると、すぐさま彼はまつりをそっちに投げ飛ばした。

それから2人も、すぐに入口側に飛び移ろうとする。
だが蝉丸は卓球台を持って行かなきゃ、と少し遅れた。
その瞬間ーエレベーターのカゴが落下した。

涼は飛び移れたが、蝉丸は足場を失い落ちる。
まつりが悲鳴をあげた。
涼がー手を伸ばす。

・・彼は自分の体と、蝉丸・まつりの体をロープで結びつけていたのだ。
涼とまつりは、2人で蝉丸を引き上げる。
全員、呼吸が荒かった。だが蝉丸は・・助かった。


いつもいつも適当にいい加減に、調子に乗って、その場しのぎでー
涼は2人に怒鳴った。
いつもいつも運よく行くと思うな!!

その言葉に、蝉丸は何度もごめん、と呟き、泣く。
まつりも顔をぐしゃぐしゃにして泣いた。
そんな2人を見てー涼は息をつく。

なんで、助けた・・。

3人は暫く、そこに座り込むのだった。




















夏のAと夏のBの交わり。


今回はミサイルの発射準備が始まる中、蝉丸チームがピンチに陥る話でした。


結局ミサイルの発射を解除することはできませんでしたね。
まぁ3分じゃどうしようもないですよね・・パスワードがいるのだって予想できたし。

蛍の言うように、手動で止める装置もありそうですし、とりあえずはそっちを当たってみるしかないですね。


ただ牡丹が思うほど、楽観視できる状況ではないかも。
蝉丸たちの横を上がっていったのは、恐らくミサイルですね。
船は、着々とミサイル発射に向けて準備をしているようです。


これまでは止まっていたのは、どういう理由からなのでしょうね。
どこかに不備があったことは推測されますが、それが分からないと止めようがないですね。

手動で解除できる装置はあるのか・・まずはそこに希望をこめるしかなさそう。
後半日・・間に合うといいのですが。。





さて、そんな中、今回は蝉丸たち3人のチームの冒険が描かれました。

この3人、良いですね!
蝉丸とまつりのポジティブさが、涼に良いように作用していると思います!

蝉丸がずっと涼を田舎者と勘違いしているくだりも面白かったです。
確かに夏Aの育った環境を知らなければ、ああいう想像してしまっても無理ないかもw

でもさすがにアレすぎる生育環境になっちゃうんで、そこは気づいてあげてくださいw



さて、そんな中彼らは船にあったエレベーターにうっかり乗り込みます。
するとエレベーターは老朽化していたためか、3人の体重に負けて落下してしまいます。

これは怖い・・。
さすがの涼も、動揺を隠せませんね。

でもすぐに状況を確かめにいけるのは、さすが夏のAですね!
とりあえず腹ごしらえ、という夏のBとは大違いで、この辺の対比も面白かったです。

蝉丸もあの状況で、よく団子なんか食べられますよねw図太い・・。
涼のあきれ果てた顔が、ウケました。


でも蝉丸とまつりって、ふざけてはいるけど、内面はしっかりしているんですよね。
2人共他人をよく見ているからか、言葉がすごく深いと感じます。

今回の蝉丸の話もそうですね。

真実を知って、どう判断するかは自身が決めることー
これは涼には堪えたようです。

彼がまさか蝉丸から助言を得ようとするとはなー・・意外すぎて、少し驚きました。
でも彼なりに、2人の意見聞いてみたいと思ったのでしょうね。


そしてそれに答える蝉丸の言葉が、また深い!!

人の人生に影響を与えた、と思うのは自分に酔っているのと同じ。
そこで自分中心で考えてぐるぐるしているのは、前に進まなくていいから幸せだ。
本当に辛いのは、自分で道を切り開かなければならないときなのだー


これは夏のAには刺さる言葉ですよね。
まさに今の安吾と涼の状況を指していますもん。

2人共過去に囚われ、前に進めていません。
でもそれは蝉丸に言わせれば、幸せなことなのだそうです。

この世界でいえば、過去を乗り越え、自分たちで生きていく意味を考え動き出すことの方が、はるかにしんどいということですね。
確かに、秋のチームは一度そこで挫折寸前でしたからね。
蝉丸の言葉は的を射ていると思います。


更に響くのは、他人の人生に影響を与えたと思うことは、自分に酔っている部分がある、というところ。
これ、まさに安吾と涼なんですよね。

安吾は茂を死なせたのは自分だとずっと悔いてるし、涼は茂がロープを自分で切ったことをずっと隠し、そのことに囚われています。

でもそれは、2人共が相手の人生に自分が影響を与えてしまったと思っている、ということでもあるんですよね。
茂の人生には安吾が、安吾の人生には涼が影響を及ぼしていると思うからこそ、悩んでいる訳です。

そこでは常に自分が主役で、相手は脇役なんですよね。

茂は安吾を助けられて嬉しいと言っていました。
彼は自分でロープを切ったときも、安吾を思って、彼に未来に行ってほしいと望みました。
そうやって自分で決めた人生が、安吾の付属品でしょうか?

涼にしても同じです。
安吾はいつまでも自分がついていなければダメな、弱い人間ではないはずです。

2人共、どこか自分に酔って、物事を一面からしか見ていなかったのだと思います。


涼が頭を抱えたのは、そういうことに気付いたからでしょう。
いや、蝉丸はすごいです。
それを涼に気付かせることができただなんて。

安吾と再会したら、涼はついに秘密を打ち明けるのでしょうね。
その時、2人の間で何かが変わるのではないでしょうか。


夏のBとの関わり、確実に涼たちに良い影響を与えていますね。
ここを出るときには、皆表情が変わっているのではないでしょうかー。
楽しみですね。




さて、一方で今回は蝉丸たちも涼から学ぶことが、大いにありました。

涼がしっかり対策をしていなけれえば、蝉丸はきっと助からなかったでしょう。
彼はアイディアは良いのですが、後先考えないですからね。
卓球台だけ助かってるの、不謹慎だけど笑っちゃいました。


それはまつりも一緒で、ポジティブなのはこの世界ではすごく良いことです。
でもそれだけでは、いつか足元をすくわれるかもしれないことは胸に刻んでおくべきですよね。

以前の牡丹たちが虫に取り込まれたときだって、百舌がいなければ彼らは助からなかったと思います。
いつも上手くいくとは限らないー
その通りですね。

そのことをしっかり理解して、行動するべきでした。
きっと2人も、そのことは嫌というほどわかりましたよね。

夏のAだけではなく、夏のBも彼らに良い影響を受けていますね。
2つの夏のチーム、良いペアとなれそうですね(^^)







さて、次回は安吾たちの側の話でしょうかね?
牡丹たちも何か手がかりを見付けられたか、気になるところです。

残り半日ー
ミサイルの発射を食い止めることができるのでしょうか・・。

次回も楽しみです☆