前回、ピンチに陥った蝉丸たち。
涼も蝉丸もまつりも、互いに彼らは学び合って、影響を受けていきますー。

一方ナツたちの冒険はどうなったのか。
牡丹たちはミサイルを止める手がかりを見付けられるのかー?

感想です☆





小暑の章16 「-芽ばえー」




※以下、ネタバレあり※










 <現在地>  
・春のチーム 
 ハル・のび太・・関東 夏のAの村
 花        ・・生死不明
 角又・ひばり   ・・佐渡へ
 藤子・ちさ    ・・不明 
・夏のAチーム 
 源五郎・鷭・小瑠璃・虹子・・関東 夏のAの村
 安吾・涼     ・・富士号
 あゆ       ・・東北へ
・夏のBチーム 
 ナツ・嵐・蝉丸・まつり・蛍・牡丹・・富士号
 ちまき      ・・ぞうとらいおんまる 
 百舌       ・・不明
・秋のチーム  関東 夏のAの村
・冬のチーム  東北へ





◎あらすじ◎

ナツたちが歩いているところに、ゴウゴウという音が響き渡る。
3人は顔を上げ、音の正体を気にするのだった。

彼らは機械室を見つけた。
さっきからずっと上に上がる道を探しているが、一向に見つからない。
ナツが現在地を示す地図を見つけると、彼らはまだ地下の深くにいるようだった。

なんとしても上に上がる道を見付けなければならない・・安吾(あんご)はそう口にする。
ナツは機械を見るが、さっぱり何の機械が分からなかった。
ここにいた人が滅ぶということは、こういう技術も滅びるってことなんだな・・。
彼女は少し切なくなるのだった。

ふと、嵐(あらし)がカウントダウンが表示されているモニターに気付いた。
安吾が、きっと隕石が落ちる時期をカウントしていたのだろう、と言い、彼はうなづく。
この船はその時からずっと、同じ状態でいつまでも漂っているのかもしれないな・・。
彼もまた、切なくなるのだった。


その時ーナツは、機械の上にバクテリアが群がっているのに気づいた。
さっきはいなかったはず・・見間違いかもと思い、彼女はそこにティッシュの切れ端を置いてみる。

一方嵐は、安吾が機械にも詳しいのに感心していた。
だが安吾はこっちに来たら機械類は無くなっているはずだったんだ・・と呟く。
そこで彼は、ひばりのように安吾も予備知識を持って来たタイプの人間だということを知る。

安吾が上に行けそうな道を見つけ、2人を呼んだ。
嵐に促され、ナツもその後に続こうとする。
だが、その時彼女は気づいたー

バクテリアが、ティッシュを越えて広がっていたのだ。

速い・・鉄を食べるバクテリアが、どんどん広がってきている!!
彼女が叫ぶと、2人も後方を見やった。
気づくと、ドアにもびっしりバクテリアが張り付いていた。

人間が入ってきて、状況が変わったのだろう、と安吾は事もなげに言う。
だが船の機能に支障をきたすかもしれないから、早くここを出ようー
彼の言葉に、ナツと嵐は顔を見合わせる。

襲ってきたりはしないよね・・?
2人は答えが出ず、安吾の後を追うのだった。


するとー安吾は機械が並ぶ場所に出て、ここを上ろう、と2人に告げた。
登る?ここを自力で?!
ナツは思わず青ざめる。

嵐が、安吾は怪我をしているので自分が先に行く、と提案する。
だが安吾は茂(しげる)のことを思い出し、それを制した。
俺が先に行くー

そうして彼は準備を始めた。
指は2本動かないが、なんとかなる。
今度こそ、茂を連れて登りきり・・外へ出るー。

彼は何なく登り、次にナツに来い、と告げた。
落ち着いて、ゆっくりー
嵐に励まされ、ナツは登り始める・・


その頃、蝉丸(せみまる)とまつりは、泣き疲れて憔悴しきっていた。
彼らが大人しくついてくるのを見て、涼(りょう)は静かになった、と違和感を感じる。

まつりは涼の怒った顔を思い出し、自己嫌悪に陥っていた。
あたしがちゃらんぽらんにしてるから、怒られた。
ちゃんとしなきゃー

彼らが通っている通路は、縦変換がちゃんとなされていなかった。
上に上がろうにも、天井は壁だ。
どうしようか・・まつりが話しかけると。涼は急に顔をしかめた。

海の匂いがする。気をつけろー

すると、彼らは海水に浸水した部屋に出た。
ぞうとらいおんまるを絡め取った藻がここにもあるのを見て、蝉丸はげっと大声を上げる。
だが彼は涼に怒られたことを思い出して、すぐに口をふさぐのだった。

まつりが周囲を見渡した。
藻の生え方から見て、船が横の時にたまっていた水が、縦変換して下に流れ落ちたのだろうー
彼女の推測に、涼もうなづく。
どうやら今は浸水は止まっているようだった。

ここは何の部屋だったのだろう・・。
まつりは藻の辺りを観察してみる。
するとー彼女はフィルムのようなシートを見つけた。
何気なく手に取った彼女は、そこから出ているものに気付き、叫んだ。

大豆だ。しかも芽が出ている!!
彼女の言葉に、蝉丸も近づいた。
そこでまつりは思い出す。
フィルム状のシートで野菜などを育てる研究がなされていたことを。

シートには養分が入っているので、土もいらず水も少しでいいのだ。
こういう場所で栽培するのに最適だったはずだ、彼女はそう説明した。

すると蝉丸が、そもそもそれはもやしじゃないのか?!と芽が出た大豆を見て騒ぐ。
彼は大豆ともやしが同じものであることを知らなかったのだ。

大豆は芽が出たばかりのようだから、海水がかかったことで成長したのかもしれない・・。
まつりはシートを見つめ、感心する。
大豆は海水でも大丈夫だ、と自分たちで進化したのだ・・。

それから、彼女は2人に植物の凄さをとくと説いた。
昔は農家の娘であることが嫌だった。
でもこの世界であたし、出来ることがあるかもー
まつりは笑みを浮かべ、大豆を持って帰って育てる決意をする。

だがー問題は、どうやってこの藻の上を渡るかだった。
ドアは向こうにある・・。
すると蝉丸が、分かったよ、と大きな声を挙げた。

そして彼は、卓球台を足場にするため、藻の上に落とした。
持って帰るべきは、卓球台ではなく、この大豆だー!!
彼の決意に、まつりは飛び上がって喜ぶ。

・・そんな2人を見ていた涼は、何か胸がざわつくのを感じていた。

なんなんだろうな、こいつら。
彼は笑みを浮かべるー
なんだろう、ちょっとな・・。

だがそう言ってる側から、蝉丸がうっかり足を踏み外して藻の中に落ちた。
彼は涼に着替えを貸してほしいと頼むが、涼はそれを無視するのだった。


一方ナツは、安吾の指示の下、必死に機械を上っていた。
水が漏れてるから滑りやすい、と安吾が警鐘を鳴らす。
ナツは自分の体が重いのを感じながらも、無我夢中で手足を動かした。

その姿を見て、安吾は念じる。
そうだ、落ちるな。二度と落ちるな。
二度とー

その時、ナツが足を滑らせた。
彼女は一気に下へと落ちていく。
それを見た安吾は、引きつった。

彼女は元の位置まで落ちてしまった。
だが命綱はしていたので、怪我もなく無事だった。
嵐がそれを確認し、安吾に無事であることを伝える。

けれどもー安吾の返事はなかった。
彼はロープを支えながら、うつむき膝を抱えていた。

そこに、再び上り、今度は成功したナツが到着する。
更に嵐もそれに続いた。

2人は安吾の様子がおかしいのに気づき、声をかける。
すると・・彼は頭を押さえながら、呻いた。
落ちた、落ちた・・茂・・。

それを聞いた2人は、安吾が以前茂という人物と鍾乳洞のような場所を登ったことがあるのだ、と察する。
嵐は彼に事情を訊いた。
その途端、安吾は叫んだ。

テストだよ!!7人に選ばれるためのテストだ!!
彼はそう叫び、驚く2人に自分たちに起きたことを語った。
夏のAがどうやって選ばれたのかを・・。


その全てを聞いたナツと嵐は、青ざめた。
彼らは震え、そして叫んだ。
酷い・・ナツは何度も呟く。
酷い、酷い・・。
嵐も信じられない、と繰り返す。

だが安吾は、お前らには分からない、と2人に言った。
テストを受けていない、ぼんやりと来たお前らには分からないー

すると・・嵐が口を開いた。
確かに自分には想像がつかない、と。
そして彼は言った。
分からないから訊くが、その状況でどうして逃げなかったのかーと。

ーその言葉に、安吾は顔を上げる。
逃げる・・?
嵐がうなづいた。
その先生を皆で縛るなりして、外に出て助けを呼ぶことはできなかったのかー?

安吾は・・固まった・・。


一方蝉丸たちは、藻の上を渡り、その先へと進んでいた。
その時、彼らはナツが残したメッセージを見つける。
そこで早速、その方向へと行っているのだった。

するとー彼らはゴウゴウと音が鳴るスペースへと出た。
今までうるさかったのはここの音だったのか・・
そう周りを見た蝉丸は、前方を見て足を止める。

あれ・・ミサイルじゃないか?

彼らの目には、発射準備に入ったミサイルが映るのだった・・。





















安吾のテスト。


今回は上を目指す中で安吾が茂のトラウマを思い出し、ナツたちに夏のAの事情を明かす回でした。

ミサイルも動いているし、バクテリアも恐らくナツの血を嗅ぎつけてやってきているようで、なんだか怖いですね・・。

特にバクテリア、人間を襲わないといいのですが・・。



ただバクテリアが繁殖することで、ミサイルが止まる可能性もありますよね!
逆に出入り口が封鎖される恐れもありますけど・・(^^;)

どっちに転ぶかは分かりませんが、ミサイルが動いている今、そこに少し期待したいですね。
手動で止める装置を見つけるといっても、移動が大変なこの船では、それこそ半日あっても間に合わないかもしれません。

使えるものは使いたい・・ということで、不気味ではありますがバクテリアの活躍にも期待したいと思います。




さて、そんな今回は安吾たちがメインでしたね。
前回は涼たちの方にフォーカスが当たり、涼に変化が見られました。

一方安吾の方は、相変わらず茂に囚われてしまっていますね。
しかもナツを連れて上に登る・・なんてミッションが始まってしまったため、本格的に茂のことを思い出してしまいました。

パニックになってる様を見ると、可哀想ですね。
彼はまだずっとあのテストの中にいるんだな・・。
18歳だと考えると、本当は誰かに受け止めてほしいんだろうな、と切なくなりますね。

やったことは最悪でしたが、花やあゆに向かっていったのもそういう誰かにすがりたい気持ちが根底にあったからなのかもしれませんね。
そう思うと不憫です・・。
安吾の孤独は深いなぁ・・。


そうして、彼はついに夏のAが受けたテストのことをナツたちに打ち明けてしまいます。

これは夏のBにはショックですよね。
自分たちの決め方とは、雲泥の差ですから。

自分たちは落ちこぼれということで集められたのに、同じ夏がつくもう1つのチームは生死を賭けたテストの生き残りが来ている・・

にわかには信じがたいことですよね。


また、ナツたちは安吾たちと過ごしたことで、彼らの良さや少し浮世離れしたところも見てきています。
特にナツは安吾に良くしてもらったので、彼がどんな思いでいたかを考えたことでしょう。
嵐だって、安吾が面倒見がいいことに気付いていました。

そんな彼らが苦しんでいる原因・・それを思うと、辛かったと思います。



だからこそ、嵐の最後の言葉は、それを言っちゃうのか、と衝撃でした。
真っすぐな人物だからか、ためらいもなくぶっこんできますね。

いや、嵐の言いたいことも分かりますよ。
安吾たちが逃げられなかったことを知っていて、言ってるのですよね。
その選択肢すら奪われていたことを気付かせるために・・。

彼らは教師に洗脳されていた。考えることを奪われていた。
だから安吾に、茂の死の責任はないと伝えたいのでしょう。

でも・・なかなかの荒療治ですよね。。


いつかはそのことを認めないといけないとは思います。
でも花の彼氏の嵐が、それを言うのかー・・。

いや、衝撃すぎてちょっと言葉が出ませんね・・。


安吾は彼の言葉をどう受け止めるのでしょうか。
吹っ切れる方向にいけるといいんですけどねー。余計思いつめてしまったらどうしよう・・。

蝉丸たちも近くまで来たようなので、この件は波乱を呼びそうですね。
少し変化しだした涼もまた、嵐のこの問いをどう思うのでしょう・・。


すごい展開になってきましたね。






さて、その一方で、前回涼にマジ切れwされた蝉丸たちも、どうにか動き出しました。

2人共ちゃんと反省してて偉いですよ。
そして立ち直りも早い。
夏のBの良いところですね。


そして進んだ先で、大豆が芽生えたのを見つけたまつり。
彼女もまた過去を乗り越え、大豆を育てていくことを決意します。

いいですね、皆色々過去に残してきた思いはあるけど、それでも前向きに進む姿は。


確かに落ちこぼれかもしれないけど、まつりのように知識を持っていなければ、大豆はここで枯れて終わりだったかもしれません。

彼女がここで成長し、過去を大切に思うからこそ、大豆は後世に残っていく可能性が生まれたのです。
そこに、ここに来た意味がある・・と。
涼はその言葉に、何を思ったのでしょうね。


また蝉丸も、ちゃんと大事なものの判別ができてて偉かったです。

卓球台とお別れして、大豆を持ち帰ることを決断できるのは、純粋にすごいです。
2人共、ちゃんと本当に大事なことは見逃さないのですよね。。


涼もそのことに気付き始め、少しずつ夏のBを認め始めました。
あー、こういうの嬉しいですね!!

あんなに頑なだった涼の心が開いていく様が見られるなんて!!


この調子なら、安吾も大丈夫かな、と思えるようになってきました。
そしてこうして成長しているのを見ると、絶対にミサイルは止めなければ・・と気持ちが締まりますね。

未来の芽を摘んではいけません。
そろそろ2チームもミサイルのことに気付き、止める方向に進んでいくといいですね。







さて、次回は嵐の問いで、安吾が気付きを得る回でしょうか。

ストレートな嵐の疑問に、安吾はどう答えるのでしょうね。
そして彼の中でも、答えは見つかるのでしょうか・・。

ミサイルやバクテリアも気になるし、目が離せませんね。


次回も楽しみです☆