前回、バクテリアに追われたナツと嵐。
船の機能がどんどん侵食される中、2人は無事に上へと上がって逃れることができるのでしょうか?

ミサイル発射まで後3時間ークライマックスです!!

感想です☆





小暑の章21 「ー若者たちー」




※以下、ネタバレあり※










   <現在地>  
・春のチーム 
 ハル・のび太・・関東 夏のAの村
 花        ・・生死不明
 角又・ひばり   ・・佐渡へ
 藤子・ちさ    ・・不明 
・夏のAチーム 
 源五郎・鷭・小瑠璃・虹子・・関東 夏のAの村
 安吾・涼     ・・富士号
 あゆ       ・・東北へ
・夏のBチーム 
 ナツ・嵐・蝉丸・まつり・蛍・牡丹・・富士号
 ちまき      ・・ぞうとらいおんまる 
 百舌       ・・不明
・秋のチーム  関東 夏のAの村
・冬のチーム  東北へ





◎あらすじ◎

蛍(ほたる)に教えられた場所は、行き止まりだった。
ここを登るしかないんだ・・。
ナツと嵐(あらし)は上を見上げる。

そこは壁も床も鉄材で出来ていた。
バクテリアが来る・・。
扉の外で音がし、2人は身をひきつらせた。

嵐が安吾(あんご)に、どうやって引き上げるつもりなのかを問う。
すると彼は、一瞬周囲を見回した。

ーどんな時も重要なのは、現状認識だよー。
要(かなめ)に言われた言葉を思い出し、安吾は素早く目を走らせる。
ー自分はどこにいるのか、周りには何があるのか。
時間はあるのか、優先順位はどうか、何が使えるのかー

横にいた蝉丸(せみまる)にとって、それはほんの一瞬だった。
次の瞬間には、安吾はロープを嵐たちに投げていた。
2人共体に結びつけろ!!
彼の言葉に、嵐はうなづく。

今日教わった結び方で、嵐はナツと自分の体をロープでくくった。
安吾は蝉丸にロープの端を持っているように指示すると、素早く鉄柱にロープをかける。
支点はいくつ取れるか、重さに耐えられるか・・。
補助ロープはない。2人と服・荷物で110kg超か・・。
彼はそれらを確かめると、蝉丸に置いてあった機械を落とすぞ、と声をかけた。

そこで戸惑いながらも、蝉丸はそれを手伝う。
途中で、彼ははたと気づいた。
安吾は機械を落とすことで、てこの原理で2人を上げようとしているのだ。

蝉丸は無茶だ、と叫ぶ。
だが2人を順番に上げるのでは時間が足りない、と安吾も叫ぶ。
バクテリアは、もう扉を越えてきていたー

嵐がロープの準備ができた、と声を挙げる。
それを聞いた2人は、機械を落とすのだった。

するとー機械は途中でケーブルに引っかかり、止まってしまった。
通電の可能性があるので、ナイフでは切れない。
バクテリアはもうすぐそこまで来ている・・嵐は叫んだ。

2人一緒は無理だ。ナツだけでも先に上げてくれーと。

その言葉に、ナツは青ざめた。
大事にしてくれている・・でも嬉しくない。
花(はな)と心中すると言ってるように聞こえるー!

だがその時、安吾が銃を取り出した。
ワンクッション置きたかったから、これでいいんだー
彼はそう言うと、ケーブルに弾を撃ち込む。

するとーケーブルが切れて、機械が下へと落ちた。
その瞬間、ナツたちの体がぐん、と上がる。
彼らはものすごい速さで、上へと上がっていくのだった。


だが・・途中まで上がったところで、重みに耐えかねて鉄柱が折れてしまった。
安吾はそれを肩で受けながら、蝉丸に引き上げろ、と怒鳴る。
けれども蝉丸のいるところからは、ロープに手が届かなかった。

と、そこへ涼(りょう)が合流する。
彼もまた、一瞬で周囲を見た。
そしてー把握した。

すぐに涼は持っていたロープを嵐に投げ、そのロープも体に巻くように言う。
2人は揺れながら、必死にロープをくくった。
それを確認した安吾と涼は、嵐に元のロープを切るように指示する。

嵐はナツに、歯を食いしばるように言った。
そしてーロープを切った。

瞬間、2人の体は支えを失い、壁へと飛んでいく。
嵐が足で受け、2人はなんとか怪我をせずに済んだ。
一斉に安吾たち3人が、そのロープを引き上げる。

ナツも嵐も、体が震えていた。
そしてそのすぐ後ろには、再びバクテリアが迫っていた。
バクテリアが落とした機械に食らいついているのを見て、安吾は決意するー

彼はエサだ、と言って、銃を放り投げた。
銃は下に落ち、転がっていく。
するとーバクテリアはものすごい勢いで、その銃を追うのだった・・。

その後、安吾たちは2人を引き上げた。
ー未来に行ったら、必要なのは何だと思う?
注意力と判断力、決断力と実行力。
君たちは、もう持っているー

安吾と涼は、要の言葉を思い出していた。
学んだことはー
2人は思う・・


その後、彼らはバクテリアから離れるため、急いで走った。
そうして扉を閉めながら登っていくと、彼らはようやく蛍の元へと出るのだった。

彼女は牡丹(ぼたん)とまつりに、全員揃ったことを伝える。
すると牡丹も、出口が確保できた、と告げた。
じきバクテリアでいっぱいになるー早く行こう。
そう促され、皆は立ち上がった。

その時ー嵐は安吾に頭を下げた。
彼は勝手をしたことを詫び、怖かったと息をつく。
その姿に、安吾は思った。
どうしてあの時・・何が何でも花を助けなかったんだろうなー

一方ナツも、蝉丸に助けてくれた礼を言いに行っていた。
だが彼は自分じゃなくて、安吾と涼に言いな、とつれなかった。

・・蝉丸は、自分の無力を実感していたのだ。
彼は何もできなかった。
ぼーっとしている間に2人が、どれだけの動作をこなしたか・・。

無駄じゃねーじゃん。
彼は安吾に言った。
あそこで学んだことは、無駄じゃないー


その頃、皆が来るのを待っている間、まつりは牡丹と話をしていた。
彼女は牡丹が涼に皆を助けるようお願いしたことが嬉しい、と笑った。
牡丹は2人を警戒している感じだったからー
そう彼女が言うのを聞き、牡丹は見透かされていたことを知る。

それもあるけど、涼が誰よりも先に出るのは避けたかった・・。
牡丹は考える。
何をされるか分からないから・・。

と、そこへ一行がやってきた。
彼らはミサイルの発射口を確認し、外へ出ることにする。

カウントダウンは、後2時間と少しだった。
止められなかった、どうしても止めたかったのに・・。
嵐がそう呟くのを聞き、皆もうなづく。

花さんの為に、ですね。
ナツがそう言うと、彼はそれもあるけど・・と話した。
自分のためにも。

ここで生きたいからー
嵐はそう言った。
この世界で、生きていこうと思うから・・。

その言葉に、皆言葉を失う。
ナツは思わず涙がこぼれるのを感じた。
皆と一緒に、この世界で生きていきたいー。

だから止まってくれ、と彼はミサイルに懇願した。
そうして、一行は出口へと向かう梯子を上っていく。

花・・元気か?
嵐も登りながら、考えた。

皆を紹介したい。一緒に生きていこう。
この世界でー




















バクテリアからの脱出。


今回は、バクテリアに襲われるナツたちを、安吾たちが救出する話でした。

間一髪間に合って良かったですが、かなり大胆な作戦に冷や冷やしました。
安吾たちがいなかったら、助かってなかっただろうな・・。


夏のBに引き続き、夏のAも大活躍ですね。
やっぱり頼りになります。


それにしてもバクテリアの威力はすさまじいですね。
本当に一瞬で物を錆びさせちゃうんだもんなぁ・・。

でもこの威力だと、やっぱりミサイルを止めるのはバクテリアなのでは?という感じがします。
後2時間・・どうか止まってくれますように。



さて、今回は安吾と涼の活躍が目立ちましたが、それに衝撃を受けている蝉丸の姿が印象的でしたね。
安吾たちは自分たちがしてきたことは無駄だったのではないか、と考えていたけど、あんなキビキビした姿を見せられたら、とてもそうは見えませんよね。

ああやってすぐに対処できるのは、17年間ずっと頭を働かせ、神経を張り詰めて考えてきたからです。
特訓を積んで、それに対応できる体を作って来たからです。


無駄だと思えば無駄になる。
でも無駄なことなんて、無いんですよね・・。


本当に今回の場面では、夏のAがいなかったら、蝉丸一人では対処できなかったでしょう。
牡丹やまつり、蛍が来ても無理だったでしょうね。

そう思うと、彼らの能力は限りなく大切なものです。
安吾たちも2人の命を救えて、その経験が更に糧になったのではないでしょうか。


互いに学び合い、助け合うー
まさに夏のAとBは相性がいいと思います。




さて、後は要について。


久々に要のことを思い出していましたね。
どっちかっていうと、貴士のことを引きずってる感がありましたからね。


安吾にとっては、やっぱり要は特別な存在なのでしょうね。
思い出している中の要が、なんだか優しそうなのが印象深かったです。

本当に、信頼していたんですよねー・・。


だからこそ、今後3人が再会したときが心配にもなりますね。
貴士や卯波は死にました。でも彼はまだ生きています。
決着をつけるとしたら、要と、ということになるんですよね。


涼は戦えるでしょうが、安吾はできるのかな・・。
なんだか厳しそうな気がします。

茂のことは乗り越えたとはいえ、まだ教師たちへの思いに関してはわだかまりが残っています。
それが要と会ったとき、どう噴出するのか・・
注意して見て行きたいですね。





最後に、嵐の言葉について。


花を思い、ミサイルを止めようとしているかに見えた嵐。
ナツはそのことを悲観していましたが、真相は少し違いましたね。

彼は花を思うと同時に、自分のこれからも考えていました。
ここで生きていきたい、皆と生きていきたい。
だからミサイルに、落ちてほしくないー

胸を打ちますね。


初めは絶望しました。

その後花のいない世界に、無気力になったりもしました。

でもそれを乗り越えて、彼はこの世界で生きていくことを決意していたのですね。


生かされているではなく、生きたい・・。
秋のチームが到達できなかった境地を知ったのですね。


それを聞いた夏のBチームも、皆思いました。
ここで皆と生きていくことを・・。


そのためには、ミサイルを日本に降らせる訳にはいきませんね。
皆の気持ちが一つになった今、ミサイルを止める手立てはもうないのでしょうかー。


バクテリアに希望は賭けますが、本当にもうできることはないのかな?
このまま脱出して、出来る限り逃げるだけ?

後は成り行きに任せるー?
そんなの怖すぎますね。


せっかく生きたいと願ったのに、運命はなんと残酷なのでしょう。

どうか助かりますように。ミサイルが止まりますように。


嵐の思いを聞いて、胸が熱くなりました。
生きて、花と再会できる日が来るといいですねー。












さて、次回はいよいよミサイル発射の時でしょうか。

彼らは脱出できても、まだ船を動かせないという問題も抱えています。

このままミサイルは本当に降ってしまうのか?
それとも止めることができるのか?

長かった富士号編も、いよいよ終わりのようですね・・。


次回も楽しみです☆