前回、Xとの再会を約束したネウロ・・。
彼の登場により、2人の身辺も徐々に変わっていく予感がします。

凶悪な犯罪者を身近に感じ、弥子は今後どう対応していくのか・・
2人の関係にも、新たな進展があるのではないでしょうか。

感想です☆





鮮明なる゛X〟~第23話 「跳【はね】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

思い知らされた気がする・・。
授業を受けながら、弥子(やこ)は今日何回目ともしれないため息をついた。

いかに自分が何もできなくて、いかに自分と彼らとの距離が開いているかー。

弥子はあの後、ネウロからX(サイ)が自分に化けて事務所に現れたことを聞いた。
すぐ側にあいつがいるかもしれないという恐怖。
そして彼を直に見てしまったことが、弥子の心に深いショックを残していた。

彼は怪盗なんてイメージからはかけ離れた残忍な殺人鬼で、犯罪者のカリスマだった。
彼が指1本動かせば、それがそのまま悪意になるー
そんな感じの人だった、と弥子は思い返した。

そしてショックだったのは、それだけではない・・。
またため息をついた時、ふと彼女は気づいた。
教科書から、あかねの姿が見えたのだー。

彼女が指す方を見ると、窓の外にはネウロもいた。
相変わらずの2人に、弥子は思わず脱力するのだった。


そこで授業を抜け出した弥子は、屋上でネウロに学校まで押しかけてくるな、と怒った。
彼はあかねを短時間なら外出できるように、改造までして出向いてきていた。
そこまでして押しかけてきた用件は何なのか・・仕方なくそう尋ねると、ネウロは事もなげに言った。

空腹だ。謎を探しに出かけるぞー

それを聞いた弥子は迷うが、思い切って言うことにする。
探偵役は、もう他の人を探してくれないか・・と。

彼女は真面目に、自身の迷いを話した。
正直を言うと、最近はやってもいいかなと思っていたこと。
それは色々な人と出会えるのが自分にとって嬉しいことだし、謎に近づくことでその人自身に近づける気もしたもしたからだということ。

でも・・あいつは違う。
彼女はそう言った。

X-あのような人間を理解する術を、自分は持たない。
感じるのは、ただ悪意と恐怖だけ。近づくも何もないのだ。

おまけに、Xはネウロを化け物だと知って尚、殺そうと企んでいる・・。
そんな化け物バトルに自分が入り込む余地などない。
だから他の人を当たってくれー

彼女がそう話すと、ネウロはうなづいた。
なるほど、余りに理解できない人間と出会ってしまったことで、疎外感と無力感に襲われているという訳か・・。

その訳知ったような物言いに、どうせ自分の気持ちなんて分からないだろう、と弥子は膨れる。
するとネウロは、あそこにいる男のような気持ちか?とある方向を指さした。

その先を見た弥子は、驚く。
なんとそこには、今にも飛び降りようとしている男子生徒の姿があったのだ。

彼は虚ろな表情で、トびてえ・・と呟いた。
あれって自殺?!
慌てる弥子を前に、ネウロは良い考えを思いついた、と眉を上げる。

下手に刺激しては、逆効果だ。警戒されないオーラをまとう能力を使おうー
そう言うと彼は、弥子に指を向けた。

魔界777ッ能力 孔雀色の絵具ー
安心しろ、背中に一塗りするだけで貴様の癒しムードは満々だ。
ネウロはそう言うと、にやっと笑う。

屋上の淵に立った少年は、陸上部の走り幅跳びの選手だった。
だが子の1年成績が伸び悩み、自殺を考えたのだ。

ふと、そんな彼に背後から声をかける者がいた。
振り返った彼は、目を剥いて驚くー

そこには下半身だけ制服を着た、見たこともないような化け物がいた。
しかもその化け物は、なぜか自分の方へどんどん向かってくる・・
少年は自身に選択肢がないことに気付く。

この化け物から逃れるには、トぶしかないー!!

その瞬間、ネウロは弥子に言った。
さて、そいつは進化できるかなー?

その言葉通り、彼は真っすぐに飛んだ。
そのまま落ちて行った彼は、少し離れたところにあったプールに潜り込んだ。

あんなところまで飛んで、助かってるー!!
その光景に、弥子は興奮して叫んだ。
ネウロはその頭を掴むと、諭して聞かせる。

どうだヤコ、人間があの距離を飛ぶなどそうは考えられまい。
そんなものだ、我が輩が越えられまいと思っている能力の壁を、人間は意外とたやすく越えてみせる・・。

そう言われた弥子は、少年をじっと見つめた。
彼は自分がすごい距離を飛んだことを知ると、頬を染めて喜んだ。
すごくないか?メダルも夢じゃないぞ!!

少年はそう浮かれながら、弥子の化け物から逃げていった。
ネウロは尚も、話すー

ヤコ、確かに今の貴様には便所雑巾程度の用途しかない。
だが全ては同じ可能性なのだ。
人の脳を揺さぶる歌も、あらゆるものに化ける細胞も、便所雑巾のヤコも、資質と欲望があれば人間をどこまでも進化させるー

その進化こそがこの地上で、魔界にはない多種多様な謎を育むのだ・・。
ネウロはそう言うと、自身の眼を指さした。

我が輩は人間の本質を理解する目を持たないが、貴様がそれを望むならいずれ貴様はより多くの人間を理解するよう進化するだろう。
たとえそれが貴様には理解できないXでもだ・・。

彼の言葉に、弥子は大きく息をついた。
どうやら彼は、探偵を辞めさせる気はないらしい・・。
でも何件か一緒に事件を解決する内に、ネウロは少し変わった気がする・・
彼女はそう思った。

謎への飢えと執着は変わらないけど、人間への興味は変わってきているー。
アヤの、Xの、そして私の可能性に、彼は興味を持ち始めたのだ。

弥子はほほ笑むと、うなづいた。
ネウロ、分かったよ。あんたの食事に付き合ってあげるー

結局これからもタダ働きだが、弥子もまた今までとは違う気持ちで、ネウロと謎を追っていくことを決意するのだったー。




















弥子という人間の可能性。

今回はXへの恐怖から探偵業をやめようと考えた弥子に、ネウロが人間の可能性を示唆する話でした。

ネウロが彼女を奮起させるというのが、関係が育ってきた証拠に感じられて嬉しかったです。

やっぱりアヤの事件がきっかけですよね。
それまでは正直、弥子じゃなくても良かったのかもしれません。

でもアヤの事件で、ネウロは弥子の中に潜む、人間の本質を見通し理解する力があることに気付いた・・。
そこから、彼にとっては弥子も興味の対象であり、攻略できない謎となっているのでしょう。

そこだけは、魔人である彼には理解できない領域ですもんね。
だから弥子をパ^トナーに選んだ・・

そのことがしっかりと伝わってくる、エピソードでした。


弥子も自信を失っただけであって、この探偵業が嫌だという訳ではないんですよね。
彼女もまたネウロと組むことで、人の深層を見ることができるようになり、それに興味を感じるようになってきていました。

その好奇心は、きっと彼女を伸ばすことでしょう。
弥子だけでは駄目だし、ネウロだけでも駄目・・。

本当に良いバランスの2人なのだな、となんだか嬉しくなりました。


そういえばあかねちゃんも外に出られるようになったし(時間制限がありそうだけどw)、なんだか探偵業としての形が整ってきた感じがありますね。

弥子にネウロ、吾代にあかね・・

このメンバーで、これからも謎に向かっていくのでしょうね。
Xの事件では恐怖を感じましたが、そこに打ち負けるようなメンバーではありませんでしたね!
これからの活躍がますます楽しみになりました!





というわけで、次回は新たな謎に出会う回でしょうか。

心機一転ということで、2人にどんな事件が待っているのでしょうか。
ついつい期待しちゃいますねw

主要メンバーも出そろったところで、弥子とネウロの進化から目が離せません。

次回も楽しみです☆