前回、もう1つ爆弾を仕掛けたことを明らかにしたヒステリア。

弥子たち、そして警察は彼女の企みを阻止し、無事に爆破を食い止めることができるのでしょうかー!?ヒステリア編も、クライマックスです!!

感想です☆




犬に爆弾~第29話 「露【あらわ】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

もう1つ爆弾があるだと・・?!
ホテルに駆けつけた笛吹(うすい)は、叫んだ。

笹塚(ささづか)はヒステリアがそう言っている、と状況を説明する。
弥子(やこ)はネウロに、2個目は見つけてないよね・・?とそっと耳打ちする。
ネウロはうなづき、予想はしてたが見つけるには時間が足りなかった・・と答える。

彼らが戸惑う姿を見ながら、ヒステリアはよだれを垂らして喜んだ。
爆弾は人の心を最も素直にブッちゃけさせる。
皆の中の本能をむき出しにしてごらんなさい・・。きっと気分は爽快よー


爆弾があるという一報が入り、中にいた客は一斉に避難を始めた。
笛吹は大騒ぎになったのを受けて、歯ぎしりをする。
どこだ?爆弾はいつ、どこで爆発するー?!
彼はヒステリアに、問いただす。

だがヒステリアは、楽しそうに質問をはぐらかした。
場所は教えない。でも時間は・・後20分を切っている・・。
彼女の言葉に、皆目を見張る。

筑紫(つくし)が、ホテル中を探すにはとても時間が足りない、と笛吹に耳打ちする。
笛吹も、せめて階だけでも分かれば・・と眉をしかめる。

すると、それを聞いていたネウロが口を開いた。
階なら分かると思いますよ?

彼は、弥子がヒステリアがエレベーターに乗るのを待ったのはなぜか・・と語りだした。
それはここのエレベーターには、いくつか種類があるからだ。
1階まで直通のもの、途中いくつかの階に止まるもの・・。

本来爆弾を仕掛け終えたら、ヒステリアがここに留まる必要はない。
だから1階直通のエレベーターに乗って降りれば済むことなのだ。

だが彼女はそうしなかった。
彼女が乗り込んだのは、途中で止まるエレベーター・・
ということは、彼女はもう1か所どこか寄りたいところがあったのだー。

そう言うとネウロは、一緒に乗っていた女性たちに、ヒステリアが何階を押してたか見ていないか、と尋ねた。
すると女子高生が声をあげた。

35階・・!

それを聞いたネウロは警察に、35階に行ってみよう、と話す。
彼らは女性たちを解放し、エレベーターに乗り込んだ。

ネウロの読みによれば、ヒステリアは爆弾に動作不良がないか調べようとしただろう。
だから彼女は、点検に行く可能性があったのだ。
弥子はその行き先を知るためにヒステリアを泳がせたのだ・・と彼は滔々と語る。

そして彼女は35階を目指していた。
そこで一般客が立ち入れるのは、1か所しかないー
野外空中庭園だけだ。
ドアが開くと、彼らは降り立った。


さあ探してみましょう。さほど広くない庭園だから、この人数なら見付けられるかもしれない・・。
ネウロの提案に、笛吹は唇を噛む。

弥子たちに従うのは本意ではないが、今は一刻を争う。
彼は刑事たちに、庭園を重点的に探すように指示を出すのだった。

だがその様子を見ながらも、ヒステリアは尚笑った。
確かに見つけるのは容易いかもしれない・・。
でも簡単に解除できるかなー?

ーその言葉通り、爆弾はすぐに見つかった。
だが刑事が指す場所を見て、笛吹は言葉を無くす。
なっ・・

その驚きの顔を見て、ヒステリアは高らかに笑った。
なんと爆弾は、テラスの上に設置されていたのだー!!

そのテラスは、週に一度メンテナンスのために地面近くに下げて展示される。
彼女はそのタイミングを見て、爆弾を忍ばせたのだ。

爆弾の構造は簡単で、横についた時計を止めれば済む。
だが残り時間は後5分ー
爆弾を手元に持ってくるより、逃げることを考えなきゃー
ヒステリアはそう、勝ち誇ったように笑う。

それを聞いた笛吹は、思わず彼女に掴みかかった。
けれどもヒステリアはその顔を見て、満足そうに舌なめずりする。

そうよ、段々いい顔になってきたわ。もっとブッちゃけなさい。
取り澄ました理性なんて捨てて、本能をさらけ出せ。
怒り狂うもよし、恐怖で逃げ惑うもよしー

犬のように、本能に従順になるんだよ。
彼女は勝利を確信し、瞳を光らせた。

するとー
それを聞いていた笹塚が、時計を壊せば止まるんだな?と確認した。
ヒステリアはうなづきながらも、それを知ってどうするーと彼を挑発する。
後5分で爆発するのだ・・
彼女がそう言ったその時だった。

笹塚は拳銃を取り出すと、迷いなく一発撃った。
その弾は真っすぐに飛び、爆弾の時計を打ち砕くー
一瞬のことに、皆息を呑むばかりだ。

完全に時計を壊したことを確認すると、笹塚は爆弾処理班を呼ぶように笛吹に言った。
多分今ので止まってるー
彼の飄々とした態度の前に、ヒステリアは体を怒りに震わせるー

そして、彼女は笹塚に向かって叫んだ。
なぜ皆がブッちゃけられる機会を邪魔したんだ!!
あなたは犬のように生きたくないの?!自分の本能に従うままに、正直に生きる快感が欲しくないの?!

ーその頭を、ネウロが押さえた。
彼は息をつきながら、あなたは本当に犬ですか?とヒステリアに問う。

僕の知ってる限りの犬は、自分より強い者に命令されれば、はしゃぐのをやめてひたすら媚びる動物なのだが・・試してみますか。
そう話す彼の手の力が強くなるー

そうして、ネウロはヒステリアの耳元でささやいた。
おすわりー
その瞬間、世にも恐ろしいイメージが彼女の脳裏に流れこむ・・

がくっとヒステリアの膝が折れた。
彼女は涙目になりながら、ネウロに媚びるように弱弱しい声で吠える。
その姿はー確かに主人に従順な犬なのだった。


その後、爆弾は無事に回収された。
刑事たちが収拾にあたるのを見ながら、笛吹は笹塚を睨みつける。
よくも先走った真似をしてくれたな・・!

彼は笹塚が銃を撃ったことを怒っていた。
当たったからいいものの、一歩間違えれば大惨事だったのだ・・。
笹塚も悪かった、と素直に認める。

そして彼は笛吹に、ヒステリアに手錠をかけるように言った。
爆弾の発見も犯人の逮捕も、全部あんたの手柄だー
そう言われた笛吹は、何のつもりだ、と青筋を立てる・・

一方弥子たちは2人の姿を遠巻きに眺めていた。
弥子は笹塚の銃の腕前に感心していた。
だが彼は笛吹に手柄を譲ってしまう・・。
笹塚も少しくらいはブッちゃけたらいいのにー彼女はため息をつく。

そこに、筑紫がやってきた。
2人の話を聞いていた彼は、笹塚は出世や保身とは全く縁のない人なのだーと口にした。
それにあんな射撃の技術は、警察学校で習うようなレベルではない・・
彼の不可解な言葉に、弥子は首を傾げる。

すると筑紫は、笹塚はヒステリアとは正反対だ、と語った。
彼は徹頭徹尾、本当の自分を見せなくなった・・。

筑紫は、思い出す。
彼らが大学生だった頃。笹塚を変えたあの事件を。

十年も前になるか。
あの日あの時から、たった1人の人間の影が・・あの人を捕えて離さないー




















笹塚の本当の姿。

今回はヒステリアの謎が解決し、笹塚の過去に弥子たちが触れていく回でした。

ヒステリア、最後は大人しい犬になってしまいましたね・・。
あの方が可愛いけど、威勢の良さがなくなったのはちょっと残念。。


なかなか警察を翻弄した犯人でしたね。
まさかテラスに爆弾を設置するとは・・
本来の地頭はいいのでしょうね。


ただ普段自分を閉じ込めているために、中身が暴走してしまう・・。
理屈は分かるけど、そんなんなら旦那に言って、自分を出せないものかと思ってしまいますね。

母親が笑顔でも、それが作った笑顔なら子供にとっては不幸ですよね。
多少機嫌を気にすることはあっても、たまにはモヤモヤを放出させるのも大事じゃないかなと感じました。


とりあえずは、母親が逮捕されてしまう子供たちが可哀想・・。後、旦那ね。
まさか家では良い妻で母親である彼女がヒステリアだなんて・・。

彼女には刑務所で過ごす間に、改心してほしいものですね。
どうせもう内なる自分も知られちゃったんだし、今後は自分を隠さずに生きていってくれればと思います。


最初の見た目が凄すぎてどんなヤバい犯人かと思っていましたが、蓋を開けたら一番理解しやすい犯人だったかも・・。
でも人を殺しているし多大な迷惑もかけているので、ちゃんと反省してほしいと思います!






さて、後は今回の本当の主役は笹塚でしたね。

彼の拳銃の腕前は素直にすごいと思いましたが、筑紫の話によれば、その腕前にも何か訳がありそうです・・。


ラストにやっぱりXが出て来たので、彼の妹がXに殺されたのはほぼ確定でしょう。
箱にされることを知っているから、言葉が出ないですね・・。
笹塚を変えた事件というのも、納得です。

彼は警察になって、Xを追うことにしたのかな。
そのために拳銃の腕前も磨いたのかもしれませんね。

笑顔のあった青年を、一人の男が粉々に変えてしまった・・。
Xの被害者は多いので、それぞれがそんな思いをしているのだと思うと胸が締まりますね。


あんまり詳細は知りたくないですが、恐らく次回明らかとなるのでしょうね。
どんな事件で、それが彼をどう変え、今の笛吹との関係を作ってしまったのか・・。

今後のストーリーを読み進めるうえでも、大事となる部分でしょう。



そして、弥子たちはその事実を知り、どうするのかー。
今までは弥子はただ探偵をしていましたが、自ら動くようになるかも?
何かしら思うことがあり、それが彼女を動かすのではないかと思います。

Xへの恐怖は健在でしょうからどこまでできるか分かりませんが、ネウロにはできない部分ー
心理的なアプローチで、Xに近づいてほしいですね。


笹塚の過去を知ることは、弥子にとっても転機となるのではないかと予想しています。
次回の話を経て、次の事件以降弥子がどう謎に向き合っていくのか・・。

見守っていきたいと思います。










というわけで、次回は笹塚の過去が明らかとなる回ですね。

笹塚とXの間に、何があったのか。
そして彼が今の彼となるまでに、どんな葛藤があったのかー

弥子がXと向き合う上でも、重要な回となるのではないでしょうか。。


次回も楽しみです☆