前回、ついに反撃に出たネウロ。
吾代もユキの技を見切り、勝負の決着へと向かいますー!

鎧の兄弟はその鎧を脱ぎ捨て、再び2人きりの兄弟に戻れるのか・・?

感想です☆







鎧の兄弟~第43話 「下【おとうと】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

早坂(はやさか)の銃を構える手が震える・・
ネウロはそれを見て、おかしそうに笑った。
撃てないのか?部下が消えて上司から裸の1人になって、自分の無力さに恐怖しているのかー?

挑発された早坂は、唇を噛む。
なめるなよ、化け物!!!
彼は最後の1発を放つー


その頃、戦いに負けたユキは、吾代(ごだい)に質問していた。
吾代の上司・・男のほうは、ただものじゃないだろ?
自分はてっきり彼の力に屈服して従っているのだと思っていた・・
ユキはそう話す。

だが彼の助言をアテにもせず、吾代は危険を冒して突っ込んできた。
生半可な恐怖ぐらいじゃ揺るがない目をしていた。
何なんだ?何がお前をあいつらの言いなりにさせてるんだ?

そう問われた吾代は、ただものじゃない上司はネウロだけじゃないんだ・・とバツが悪そうに言う。
むしろ厄介なのは、もう1人の上司かもしれないー
彼は、弥子(やこ)のことを考える。

恐れもせず、人の内情まで覗いてくる。
そして頼んでもいないのに、素の顔を引き出そうとするのだ。

外から助手に、内から探偵に監視される・・
そりゃ逆らう気もなくなるわー
と吾代は、2人の組み合わせを呪うのだった。

それを聞いていたユキは、なるほど・・とうなづく。
自分は血に勝る関係なんてないと思っていた。
だから兄弟同士である自分たちは最強だ、と。

だが兄弟だということに安心して、いつのまにか互いの内までは見なくなっていた・・。
その呟きに、吾代はそんなものは自分たちで解決しろ、と落ちていた煙草をユキに投げる。

2人して火でも見ればいいんじゃないのか?
彼はそう言いながら、1本の煙草に火をつけて、その赤を眺める。
こうやって火を見つめていると、悩み事とか吹っ飛ぶぜー

そう言った途端、目の前の倉庫で爆発が起きた。
驚く2人の前に、悲鳴をあげながら早坂の部下たちが逃げ出してくる。
彼らが化け物がいると騒いでいるのを聞いた吾代は、やっぱりか・・と息をつく。

そこに、弥子と望月(もちづき)を抱えて、ネウロが出て来た。
この状況の理由を問いただす吾代に、ネウロは早坂が自爆したのだ、と答える。
彼は負けを認めたくなかったのだろう。自分たちではなく、麻薬と弾薬に向けて発砲したのだー
それを聞いたユキは、息を呑んで起き上がる。

それじゃ兄貴はどうしたー?!
叫ぶユキに、望月は知らないとふてくされる。
吾代も助けにいかなくていいのかと訊くが、ネウロは望月に用があるのだ、と言って見向きもしない。

それに・・あの状態なら1人でも助けられるだろうー
ネウロはそう呟く。
それを聞いた吾代は、ユキが歩き出したのに気づく。

彼は痛む体を抑えながら、倉庫の方へと向かっていく・・。
そうか、なら平気か。忠実な部下が1人残っているんだからな・・。

2人はその様子を見届けると、弥子と望月を連れて事務所へ戻ることにする。
新たな人事をする必要がある・・
ネウロはそう3人に言い渡すのだった。


ー倉庫の中では、早坂が崩れてきたがれきの下敷きになっていた。
ここまでか・・まさかあんな奴がいるとは。
そう悪態をつきながらも、彼は自分の人生の終わりを感じて観念する。

その時、彼は体が少し軽くなったような気がして頭を動かした。
だからあの助手はヤバいって言っただろー
視線の先にはユキがいて、彼はがれきをどけようとしてくれていた。

ユキ、何をしている?助けろと命令した覚えはないぞ・・?
それには答えずユキは、相変わらず自分の知らないことばっかりやってたんだな・・と兄に声をかける。

すると早坂は、当たり前だ、と息をついた。
あの化け物さえいなければ、完璧な計画だった。それを若造にホイホイと喋れるか。
近い者にほど、秘密を漏らすなー
それが情報を扱う鉄則なのだ、と彼は話す。

ユキはがれきをどかすと、早坂の体を引きずり出した。
そうしながら、彼は自分の思いを兄に伝える。

あんたがこの会社に誘ってくれたときは嬉しかったよ。
世話になりっぱなしの、いつも助けてくれるばかりの兄貴に、やっと恩返しができると思ったんだ・・。

だが兄はここに入って変わった。
情報という商品の価値と力に魅せられて、自分の前でも本音を言わなくなってしまった。

ユキは座り込んで、ため息をついた。
結局兄貴は、忠実な手足が欲しかっただけなんだよな。
自分もそれを疑いもせず、ただ従うだけ・・
それじゃいくら血のつながった上司と部下でも、赤の他人の上司と部下には敵わないわ・・。

たかだか兄弟ってだけなのに、持って生まれた絆に甘えすぎてたんだよな・・
彼はそう言って、苦笑するのだった。

するとーそれを聞いていた早坂は、ユキから1本煙草を受け取った。
彼はユキのコートに火が移っているのに気づき、いいのか?と問う。

ユキはうなづき、今はあんまり寒くないんだーと答えた。
早坂はそれを聞き、鼻を鳴らす。

ふん、情報も扱えないガキだと思っていたが、いつのまにか顔つきだけは一人前っぽくなってきたじゃないか・・。

そう言う早坂の顔を見て、ユキは驚いた。
いつのまにか・・あの貼り付いた笑顔が、消えていたのだ。
せっかく作った鎧が壊れてしまった。また別の形で作らなきゃな・・。

早坂はそう言って、少し笑みを浮かべる。
次はどんな悪いことをして遊ぶ?どんな計画でもついていくぜ。
そうだな、お前は私の忠実な部下だからな・・。

2人は肩を支え合いながら、倉庫を後にするのだった・・。


その頃、探偵事務所ではネウロによる通告が下されていた。
吾代、貴様はリストラ。
ネウロは口を開くなり、そう吾代に指を向ける。

弥子が驚いて止めようとすると、ネウロはこれは人事異動だ・・と説明する。
貴様にはこいつの会社に出向してもらいたいのだー
彼はそう言うと、望月の首を掴んで引きずり出す。

望月の会社は、調査機関。
しかも大手なのだから、使わない手はないだろう・・。
彼は望月が逃げないように押さえつけながら、吾代に言う。

この会社の総力をあげて、全国から謎を探させる。
そのためには、自分たちと会社を結ぶ連絡役が必要なのだ。

望月の会社に入って、彼らの仕事を監視する。
それが貴様に加わった新しい雑用だー
ネウロの笑みに、吾代も悪くない話だ・・とにやりと笑う。

事情を理解した弥子も、ほっと胸をなでおろした。
なるほど、謎も無いのにホイホイとこの会社の策略に乗っていたのは、最終的にこの形に持っていきたかったのか・・。

話を聞いていた望月は、冗談じゃない、と叫び抵抗する。
だがネウロは自分たちにしたことを忘れたとは言わせない・・と懐から1本のテープを取り出す。

貴様らが悪事を自供したテープを使って、この会社を骨の髄までゆする程度で許してやろうというのだ。
実にありがたい話だろうー?
彼はそう言って、望月の顔にテープを押し付ける・・

その剣幕に、望月はうなづくより他なかった。
こうして・・長い一夜が明けるのだった。


その後、望月たちは警察には弥子たちの名前を伏せていたようで、結局彼らに麻薬取引の嫌疑がかかることはなかった。
計画の一環として望月たちが流したCMも、弥子が逮捕されなかったので本来の効力を発揮せず、単純に彼女の知名度を上げるだけの結果となった。

そして望月の会社はネウロがよこした吾代に支配されるまま、全くの無償でネウロの謎探しを手伝わされる羽目になった。
毎日のように謎の情報が入るため、弥子の身辺は急に忙しくなっていく・・。

だが彼らには、まだ気づいていない謎があった。
密輸されかけた大量の武器・・
その発注者を知って彼らが驚愕するのは、暫く後の話となるー


















兄と弟。

今回は早坂兄弟編のラストでした。

一応希望のある?ラストで良かったです!!
望月にとっては、後処理を押し付けられた感半端ないですが・・w

まぁ彼も弥子たちを利用しようとしたんだし、報いを受けるのはしょうがないか。



まずはユキと早坂が互いの大事さに再び思い到れて良かったですね。
ユキがあんな素直に気持ちを吐露するとは思ってなかったので、意外であると同時にちょっと感動しちゃいました。
弟にあれだけ歩み寄られちゃ、早坂も気付かざるを得ませんよね。

恐らくその前に吾代と話したのが効いたのでしょうね。
彼が素直に弥子たちを認める発言をしたから、ユキも言葉にしてみる気になったのではないでしょうか。

今はあんまり寒くない、という言葉に、兄弟の絆が戻ったことを感じました。
再び悪さをするようなので、また出てくることもありそうですね。
その時にはどんな早坂兄弟が見られるのか・・(特に兄)、楽しみです。






で、吾代ですが・・こちらもいい形に収まりましたね。
彼の弥子の評価にも、ちょっと感動しちゃいました。
ちゃんと伝わってたんですね・・。

また良い上司に巡り合えて、本当に良かったと思います!

そしてネウロの目論見は、望月の会社を傘下に入れることにあったんですね。
ますます警察からはマークされそうですが、謎を定期的に摂取するためには良い判断ですよね。

そういえば早坂に撃たれた傷は大丈夫だったのでしょうか。
実は陰でまだ治癒していない、とかありそうです・・。

謎をいっぱい食べて、魔力を回復してほしいところですね。





さて、後はラストの気になる記述について・・。


大量の武器を輸入したのは誰かーということでしたが、パソコンの絵があるあたり、春川の仕業なのでしょうか。

彼がなぜそんな武器を必要とするかは分かりませんが、次巻では彼と相まみえるのかもしれませんね。

Xに次ぐ大きな謎となりそうなので、ここでもネウロの魔力が心配されます・・。
逆に謎を解き明かしたら、ものすごい魔力が戻りそうではありますが。。


春川は温泉での事件の時点で、すでに自分の計画は完成しているようなことをほのめかしていました。
となると、彼はパソコンを使ったウイルスか何かで世界中のネットワークをハックするかして、世界を手にかけるつもりなのかもしれないですね。

そのために・・武器が必要なのかな?
その辺はよく分かりませんが、もしかして対ネウロ用の武器なのかな?とも思ったり。
後は世界を脅すための、手段として武装するとか・・。


どっちにしろ、彼の計画は意外と大きなもののようですね。
布陣の変わった探偵事務所ですが、果たして春川の謎にどう対応するのかー

その時がいつになるのかはまだ分かりませんが、楽しみに待ちたいと思います!












さて、次回は新たな謎が始まりますね!

今回謎を喰えなかったので、ネウロの魔力がとにかく心配・・。
次の謎は、良質なものだといいですね。

春川との再会となるのか、それともどこかで謎が生まれているのかー?


次回も楽しみです☆