前回、塔湖と妙殺害の犯人を断定したネウロ。
謎を喰らうときも目前となった中、ついにXが姿を現しますー!!

ネウロとXの再会は、どんな展開を見せるのでしょうか?!

感想です☆





細胞から愛をこめて~第55話 「枝【えだ】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

成り代わった姿で、X(サイ)は笑みを浮かべた・・。
今回この姿になったのは疑われなくて楽だったというのもあるけど、何よりもこいつは殺人とは関係ないことが明白だったからだ。

下手に関係者を殺して、ネウロの食事を邪魔したら台無しだからね・・。


一方ネウロによる謎解きを聞いていた一行は、一茂(かずしげ)が塔湖(とうご)の隠し財産をエサに妙(たえ)をおびき寄せたことを知った。
彼の流暢な語りに、これまでか・・と一茂はため息をつく。
そしてー彼は語りだした。

隠し財産で妙を釣って、工房に連れ込んだこと。
そこで照明の方向が宝のヒントを映し出すと言って、彼女を像の前に立たせたことー
妙は簡単に立ったよーそう笑う一茂に、絵石家(えしや)家の面々は絶句した。

一茂は更に、塔湖を殺したときのことも話す。
当時、妻の兄である彼は、塔湖のマネージャーのような立場を取っていたのだ・・。

ある日、工房で2人は向き合った。
塔湖は一茂が勝手にものを移動したことを咎めたが、一茂はその方が作業しやすいと思った、と笑った。

その悪びれない様子に、塔湖はいつもそうだ・・と息をつく。
彼は家族たちがいつも自分のためという名目の下、自身の空間を好き勝手に蝕んでいることを理解していたのだ。

そんな塔湖に、一茂は自分たちだって作品の販売のマネジメントをしたり、貢献しているじゃないか、と返す。
それに妙との間に由香(ゆか)を作ったのは、他ならぬ塔湖だ。
自分たちはかけがえのない家族じゃないかー

一茂がそう言うと、塔湖はそれ以上は言わなかった。
彼は工房のものだけは勝手に動かさないでほしい、と話す。
だが一茂は紐を引きながら、言った。
それは約束できませんね・・。

この空間はもう、あんたの物じゃないんだからー

その後、塔湖は像の下敷きになって死んだ。
警察は事故死にしてくれたのに・・今回は探偵なんて余計なものが来るから!!
一茂は話しながら、苛立ったように舌打ちする。

その様子に、由香は激昂した。
ふざけるな、何の恨みで母さんまで殺したんだ!!

彼女は叫ぶ。
父親のことはどうでもいい。
だが母親はー兄弟だったじゃないか!!

・・すると一茂は笑った。
由香・・お前や殺した2人みたいに、小さな枝にこだわる奴が一番扱いやすいぜ・・。

彼はそう言いながら、ポケットに入れてあった酒の瓶を開け、飲む。
誰がどこから生まれたなんれどうだっていい。でもお前らはなぜかそこにこだわる・・。
そういういくだらない血縁に縛られた考え方で、人生の選択を誤るのだー

それを聞いた弥子(やこ)は、ネウロも同じようなことを言っていたな・・と考える。
でも一茂は違う・・

彼は酒を頭にかけた。
髪の毛に刷り込みながら、彼は話す。
自分は違う。確かに自分たちは家族という1本の木から生える枝だが、その枝は1本切るごとに栄養が集中し、残った枝はより太く長く育つことができるんだ!!

そう叫ぶ彼の髪の毛は、まさに1本の枝のような形になっていたー。
周りの面々は、一茂のいかれた主張に呆気にとられる。
兄弟たちも、兄がこんな人物だったのか・・と頭を抱えた。

そんな中、一茂は恍惚とした表情で言った。
むしろ自分のおかげで遺産の取り分が増えたのだから感謝してほしいくらいだ。
これが家族愛ってやつだろうー!!と。

ーその主張に、弥子は怒りを覚える。
彼女は絵石家の家族は、1個のまとまった生物だと思っていた。
だが違った。
実際は、栄養のためなら自分の家族でも切り落とす男が混じっていたのだ。

家族なんてただ死ぬだけでも悲しいのに、殺されたらもっといたたまれないのに、それを笑って殺せちゃうような人を・・
本当に家族だなんて言えるのだろうか?

その時ーネウロが動いた。
彼は一茂の頭を掴むと、なるほど・・とうなづく。
家族を切れば切るほど、それが逆に家族全体の繁栄につながるという訳ですねー

その言葉に、一茂もうなづく。
だがその瞬間、ネウロは彼に魔力を向けたー

では、あなたという枝も剪定してしまいましょうー

その言葉と共に、一茂の頭にノコギリのようなものが食い込んだ。
殺人者の枝ーそんなものが同じ幹から生えていると、残りの枝まで腐ってしまう・・

ネウロはそう言って、彼の頭を破壊する。
弥子がため息をつく中、一茂の枝は刈り取られ、彼は床に崩れ落ちた。
敗北のときー
ネウロは謎が放出されるのを感じ、舌なめずりをする。

ではいつものように、いただきますー


その時だった。

この瞬間を待っていたよ、ネウロ!!
Xの瞳が光った。
彼は初めて会ったときーネウロのことを観察していたのだ。

それは常に周囲と自分を比べながら生きて来た、彼の特技だった。
Xは自分を模倣した明(あきら)がトリックを暴かれ、敗北を認めたその瞬間ー
ネウロの全身の細胞が、コンマ数秒動きを止めたのに気づいていた。

それが隙間だった。
つまりーネウロにとっての食事の瞬間。それが、彼にとって油断する瞬間だったのだ。

ネウロ自身も、そのことは理解していた。
だから彼は周囲の人間に、自分が成り代わっていないかを警戒していたー

だけどネウロ、これは読めたかい・・?
Xは大きくえづくと、口からマシンガンを吐き出した。
その妙な音に、笹塚(ささづか)は足元に視線をやるー

その瞬間、ドーベルマンの姿がXに変わった。
彼は大きく身を翻すと、ネウロの背後に回る。
さすがに細胞変異にも限界があるので、骨格とか内臓とかなりきれていない部分はあったけど、同夜バレてなかったみたいだねー!

良かった!!
そう言うと、彼はネウロの顔面に銃弾をぶち込んだ。
その激しい衝撃に、ネウロの体は飛び、作品の中に崩れ落ちるー

一方着地したXは、笑った。
さてネウロ、あんたの中身見せてくれるー?




















X、登場。

今回は一茂の謎をネウロが喰らうその時、Xが姿を現した回でした。


まさか犬に成り代わっていたとは、びっくり!!
でも読み返してみると、犬でも何らおかしくはなかった・・計算されていますね!

笹塚と見せかけ、絵石家家の誰かと見せかけ・・からの犬!!
これはさすがに想像できませんでした!

X・・動物にまでなりかわれるとは、本当恐るべし。。


また笹塚の足元から現れるのが、いい演出ですよね!
ホラーを見せられているような臨場感!素晴らしかったです。

で・・ネウロは無事なのでしょうか・・
予想はしていたでしょうから、何らかの対抗策を講じていたとは思いますが・・でも彼のことだから、真正面から受けた気もしないでもない。

魔力が不足しているこの時に、こんな強力な攻撃・・
本気で彼が心配です。
しかも食事の前でしたしね。。


Xの計算は本当に緻密で、彼がどれだけネウロと再会することを楽しみにしていたかはよく伝わってきました。
でもネウロは・・?
ちゃんと対策できていたのでしょうか?

正直彼は今回、Xにそこまで興味を示していなかったので、それが不安を生んでますね。
早坂兄に撃たれたときも特段武装もしてなかったし、その結果が今回に響いていますからね・・。

さすがに何も対策をせずに攻撃を受けてたら、致命傷になっている気がします・・。


ただ今回食事の時間を邪魔されたことで、恐らくネウロには怒りが生まれているでしょう。
その力がXを倒すことに発揮されるのか・・

不安は大きいですが、彼なら何とかしてくれると思ってしまうのもまた事実。
次回、ネウロはどうなっているのか・・

気になりますね。





さて、後は一茂について。

Xのインパクトが強くて忘れそうになりましたが、彼も今回本性を現しましたね。

やっぱり塔湖も妙も殺していたんですね・・。
由香の気持ちを思うと、やりきれないです。


彼にとって家族は、自分を強くするための栄養でしかなかった。
そのためには、実の兄弟だって手にかけるー
本当にクズだと思います。


これに対して、きっと塔湖は由香への愛情があったのでしょうね。
恐らく今後判明しますが、最後の自分像には由香への思いがこめられ、そこに隠し財産につながる鍵が隠されているのでしょう。

そんな彼が、家族を家族とも思わないような者の手にかかったことを思うと、本当に辛い。。
どんな気持ちで死んでいったのでしょうね・・。


せめて弥子の手で、由香にその思いだけは伝えてあげてほしいですね。
由香も弥子も、家族を失った者同士、きっと通じ合えるところがあるでしょう・・。

どうか由香がこの先を辛い思いばかりで生きていくことのないように、解き明かしてほしいと思います。

ここからは謎解きは弥子のターンですね。
緊急事態ではありますが、そこは期待したいと思います。





最後に、笹塚について。

ネウロ同様、心配な彼・・。
ついにXを目の前にして、どう動くのでしょうね。

Xが成り代わってなかったのが確定したので改めて考えてみると、これだけ捜査に加わっていて笛吹の許可がないというのは考えられないですね・・。

恐らく笛吹は指示班としてどこかに待機しているのではないでしょうか。


笛吹としては本望ではないけど、Xへの復讐の念のある笹塚は、他の刑事たちと違って覚悟があります。
それは石垣を見ていても分かりますよね。

そんな彼だからこそ、笛吹はXが現れる可能性の高い屋敷に笹塚を配備したのではないでしょうか・・。

となると、命を賭すことも辞さないと2人は思っていることになりますね。。


まだ推測ですが、恐らく笛吹の了承の下動いていることは間違いないでしょう。
そんな彼が、Xを前にどう動くのか・・

注視していきたいと思います。











さて、次回はいよいよネウロとX、そして笹塚の対決ですね。

まずは笹塚とやり合うのかな・・。
ネウロはすぐに動けるのでしょうか?それが気になる・・。


そして、人間離れしたXを相手に、笹塚はどう戦う気なのかー。

恐らく彼は敗北するでしょう。
それを前提に読むのは、なんだか恐ろしいですね。
どうか、無事でいてくれるといいのですが。。


次回も楽しみです☆