前回、ついにその姿を現したX。
彼は食事の瞬間を狙い、ネウロに攻撃を仕掛けました。

怪物の登場に、弥子たちはどう対応するのかー。
笹塚はどう動くのかー?!

感想です☆




細胞から愛をこめて~第56話 「〇【えん】」






※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

ちょうど良かったんだ。誰になって潜り込もうか迷っているときに、月を見ながら考え事をしている犬がいたからさ・・、代わってもらった。

X(サイ)の登場に、場の空気は凍り付いた。
弥子(やこ)もさっきのネウロへの攻撃を目の当たりにし、体が全く動かなかった。

噂で聞くのと、実際に見るのではまるで違うー!!
目の前の怪盗ーXは、犬の姿から次第に人間へと姿を取り戻していく。
彼はやはり、人知を超えた犯罪者だー・・

さて、至近距離からの顔面へのショットガン・・
普通の人間なら死んでいるけど、あんたはどうかな?

そう言いながら、Xは倒れるネウロに近づいていく。
ふと、彼は足を止めた。
そして唸る・・

これは・・まぁ死んでるには死んでるけど・・

その言葉に、弥子は目を見張る。
その間にも、Xは再びショットガンをネウロに向けた。
違うんだ、俺が見たかった中身はこれじゃない・・

そう呟いたその時だった。
銃声が再び、部屋の中に響いた。
Xの右手に、穴が開くー

その弾は、笹塚(ささづか)の拳銃から発射されたものだった。
彼は続けざまに、Xに何発も銃弾を撃ち込む。
思わず、Xも膝をついて崩れ落ちる・・

次に、笹塚は無線で外に待機する仲間に連絡をした。
その合図で、警察は一斉に場を固めに動くー

待機中の人間は、至急現場へ向かえ。決してXに悟られぬよう、屋敷の包囲を完成させろ!!

笛吹(うすい)が指示を出す。
彼は一緒に待機していた筑紫(つくし)に、これからだ・・と話す。
いつどこから現れるかも分からないXに、機動隊や特殊部隊は動員できない。
だから彼はー笹塚に託したのだ・・

ー絵石家(えしや)家に予告状が届いた日、笹塚は計画書を持って再び笛吹の元に現れた。

その計画書には、屋敷の周囲を出来る限り利用したXの包囲網が書かれていた。
うまくすれば、私服警官だけでXの逮捕も可能かもしれない・・

そう言われ書類を眺めた笛吹は、話にならないと息をつく。
笹塚の計画だと、現場でXを足止めする警官のリスクが高すぎる。
現在分かっているXの能力は、変身と怪力、そして超人的な生命力だ。
場合によっては規制を超えた先制攻撃が必要だし、Xが暴れたら現場の被害の拡大の責任までその人物にかかってしまうのだー

すると笹塚は、責任は勿論自分が取るーと言った。
そしてその時には、自分とXの微妙な関りが生きてくる、とも。
彼は私怨に走った自分がXを撃ったとでも言ってくれればいい・・と考えていたのだー。

その冷静な様子に、笛吹は違和感を感じる。
笹塚はもっとXに固執していると思っていたのだ。
笹塚はうなづき、確かにXに訊きたいことはたくさんある・・と話した。

だが以前笛吹に言われたように、Xは私怨を挟んで捕らえられる相手ではない。
確かなのは多少の犠牲は覚悟しないとXの被害は増える一方だということと、日本警察としてはそれでも彼を生け捕りにしないといけないということ。

彼の力は未知数だから、現場では自分は足止めに徹底する。
だから完全に包囲が終わってから、皆で奴を押さえにかかってほしい。
家の人間には成り代わりの可能性を考えて、内緒にする。
連絡は自分が定期的に入れるー

そこまで聞いた笛吹は、計画書を笹塚に投げた。
所詮稚拙な頭で考えた戦略だ。こんなもの使えるかー!!
彼は配置の不備などを指摘すると、自分が手本を見せてやるーと息巻く。

そして彼は笹塚を見据えた。
お前がそこまでの覚悟ならしょうがない、あの家の担当にしてやろう。
せいぜいXに殺されないようにするんだな!

その言葉に、笹塚は礼を言うのだった・・。


一方笹塚はー間合いを計っていた。
笛吹の作戦では、包囲が完了して警察が突入してくるまでに2、3分。
彼は弥子にXから離れるように言い、石垣(いしがき)に家の住人を避難させるように言う。

そして他の警察にもXを狙うよう言ったが、皆恐怖に固まり動けなくなっていた・・。
計画の秘匿を差し引いても、部下の動揺は大きすぎた。
笹塚は悩む。
この数分は、Xがこのままダメージ回復できないことを祈るしかないか・・。

だがその時ー笹塚は気づいた。
泰次(たいじ)がXの背中を狙って近づいていたのだ。
驚いた笹塚は、息を呑むー!

泰次は、売れないプロレスラーだった。
彼は傷ついて動けないXを見て、好機だと捉えたのだー。

変身にはびっくりしたが、よく見てみれば小さなガキだ。
もしここで彼を倒したら、自分の名は一気に売れる。
まさにビッグマッチの瞬間だ・・

そう考えた彼は、Xに向かって拳を振り上げた。
世界的犯罪者を倒して有名になり、一気にスターダムを駆けあがる!!
ど真ん中立っちゃいますー!!

しかし、彼は次の瞬間拳を止めた。
Xがー振り向いたのだ。

何・・?

その冷たい目とまとうオーラに、泰次は身の危険を感じる。
敗ける・・!!
彼は本能が危険だと告げているのを感じ、震えながら身を引いた。

それは死線を潜り抜けた者にしか分からない死の間合いだった。
今この円の中にいたらー自分は殺される!!

そう考えた彼は必死に足を動かし、どうにかXの間合いから抜け出た。
危なかった・・
泰次は息をつき、体を震わせる・・

その瞬間、Xの拳が泰次の脳天を直撃し、破壊した。
由香と利参(としみつ)はその惨状に、思わず目を背ける・・

悪くないよ、刑事さん・・
そんな中、Xは笑った。
1発目で武器を落とし、次の4発で四肢の関節を破壊し、周囲を守るために1発残して待機ー
データの少ない自分に対して、とっても冷静で正確だー

彼は完全に回復していた。
飄々としたたたずまいで、周囲にいる警察の人数まで当てて見せる・・
弥子は息を呑み、笹塚は咄嗟にナイフを取りだした。

そしてそのナイフを、Xに向かって投げるー
だがXはそれを華麗によけると、笹塚の体に抱き着いた。

刑事さん、初めから殺す気で攻撃しなきゃ、俺は捕まえられないよー

そう言いながら、彼は全身に力をこめる。
その圧力に、笹塚の骨は軋みー砕けた。

生半可な力も銃も刃物も戦略も通用しない・・
これがXか!!
笹塚は声にならない声をあげ、血を吐いて倒れたー

だけどちょっと楽しかったよ。その勇気と腕と知恵を評価して、あんたは今日は壊さないでおいたげる・・。
Xはそう言うと、ネウロに向き直って笑った。
あんまりぐずぐずもしていられない。やるべきことをやってしまわないとー




















Xの実力。

今回はネウロを倒したXが、笹塚にもその牙を向ける回でした。


ネウロ・・死んだなんて嘘ですよね?!
至近距離で弾を受けたので、顔が原型を留めてないとかなのかな・・。
エグすぎる・・。

さすがにこれで死ぬとは思っていませんが、やっぱりダメージはかなり深そう。
無事に起き上がることができるといいのですが。。


正直、今ネウロがいないと皆死んでしまう可能性だってあります!
笹塚ももう戦えないだろうし、笛吹たちは現場の人間ではないので戦闘には向いてないだろうし・・。

どうすればこの非常事態から抜けられるのか・・
それにはやっぱりネウロがいないと無理だと思います。

どうか無事でいますように!!
Xだってすぐ回復したのだから、ネウロにも可能なはず・・

祈っています。



そして、今回は警察側の動きが明らかとなりましたね。
やっぱり笹塚と笛吹、2人は連携していましたね。

Xとミスリードされたあの電話シーンも、笛吹に連絡していたんですね。
綿密な計画を見せ、理論的にも納得させないと動かない笛吹の心を掴んだ笹塚。
笹塚の覚悟を察して、一番危険な場所を任せた笛吹ー

泣けてくるわ!やっぱり2人は同期で、互いをよく知り信頼していますね。


笛吹的には、常に不安があったでしょう。
あのXの前に、笹塚を立たせるのですからね。

少ししか情報はありませんが、それだけでもXの脅威は十分に伝わってきます。
そんな彼を、一介の刑事が押さえられるのか・・

当然、笹塚の命の危険も考えたでしょう。
それでも笹塚の思いを組み、Xを捕えるために最良な作戦に出るー

笛吹は最初は嫌みな人物でしたが、今では立派な参謀となりましたね。
彼の不安は的中してしまいましたが、幸い笹塚は命までは取られませんでした。

今回のことを教訓に、次はもっと強固な包囲網を敷けるといいですね。
もはや日本警察だけでどうこうできない気がするので、世界中と協力関係を結べるといいのかなーとも思います。

Xにはきっと逃げられるでしょうが、リベンジの機会はいずれまたあります!
その時のために、警察にも成長してほしいですね。




最後に、弥子について。

Xの前では無力だと常々思ってきた彼女・・。
今回こそ、そのことを感じずにはいられなかったのではないでしょうか。


でも今、Xと対峙できるのはもう弥子しかいません。
ネウロが倒れ、笹塚が倒れ・・
このままでは、絵石家家も全員殺されてしまうかもしれません。


Xの話をちゃんと聞いていれば、警察が周囲を包囲していることに彼女は気づいているでしょう。
であれば、Xをこの場に留められるのはもはや弥子しかいません。

時間を稼げば、ネウロが回復する可能性だってありますからね。

弥子には重すぎる任務ですが、彼女はこれまでにも内面から犯人や被害者家族と向き合い、その心を読んできました。
その力は、きっとX相手でも発揮できるはずです。


今回Xが狙った最後の自分像ー
あの像にこめられた意味にも、弥子は既に気付いています。
そして、Xもまたその意味を理解していましたね。

そう、2人には人の感情や動きに敏感であるという共通点があります。
そこを突けば、Xを油断させることも、或いは弥子にだってできるのではないでしょうかー。


笹塚までやられ、弥子の中には恐怖が充満していることと思います。
でも皆を守るためには、弥子が動くよりありません!!

ついに彼女の本領を発揮するときですね。
Xの心を動かすことができると、信じて見守りたいと思います!












さて、次回はXがネウロを殺し、最後の自分像を盗もうとする回ですね。

この状況を動かせるのは、もはや弥子のみ!
彼女はXの内面に踏み込むことができるのでしょうか・・。

そして、死んだとされるネウロは、再びXの前に立ちはだかることはできるのかー?!

次回も楽しみです☆