前回、ネウロに延長戦を申し込んだX。

傷ついたネウロは弥子の心配に構わず、Xに誘われた場所へと向かいます・・!

果たして2人の戦いの結末はー?!
ついにクライマックスです!!

感想です☆





細胞から愛をこめて~第58話 「X【せんしょくたい】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

街の夜景を眺めながら、X(サイ)は考えた。
自分の脳細胞は、定期的に大変異を起こす。
入れ替わる記憶の中で、その時一瞬だけよぎる影がある・・。

それは変異が作りだした偶然の影か、それとも自分の本当の正体の記憶なのかー
その時、Xはネウロがやってきたことに気付く・・


一方絵石家(えしや)家では、警察による後処理が行われていた。
やっぱりどんなに慎重に動いても、この人数で太刀打ちできる相手ではなかったか・・。
笛吹(うすい)は現場の惨状に、顔をしかめる。

笹塚(ささづか)は、肋骨を何本か折られていた。
笛吹も筑紫(つくし)も、そして弥子(やこ)も・・彼を心配していた・・。

そんな中、弥子は横のソファで震え続ける由香(ゆか)に目をやる。
大丈夫かと声をかけると、大丈夫な訳がない・・と彼女から返ってきた。
Xの大暴れだけで十分ショックなのに、更には塔湖(とうご)の自分への思いやネックレス・・
色んなことが重なって、由香の中はごちゃごちゃにかき乱されていたのだった・・。

その様子を見た弥子は、由香の側に座る。
そしてー彼女は言った。
私には分かる。どうして塔湖ーお父さんが由香にこんなものを遺したのか。
だってこの宝石は・・


一方、ネウロとXは向き合って会話していた。
皆の前で銃で撃ってしまったことを謝るXに、ネウロはつまらなそうに返す。
我が輩の奴隷が何とかするだろう・・。

それを聞いたXは、弥子の顔を思い浮かべる。
ああ、あの子か・・。
彼は足元に用意されていた刃物を手に取り、構える。

でも安心して、ネウロ。もうあんな罠は仕掛けていない。
もちろん、あんたの正体を見るのは諦めてないけどねー

彼はその刃物でネウロを切り刻み、中身を確認するつもりなのだ・・。
それを知ったネウロは、果たして今の自分の細胞に、見る価値などあるだろうか・・と笑う。
首を傾げるXに、彼は自分なら以前より容易く殺せるぞ・・と言った。

我が輩の体は・・どんどん人間に近づいている・・

それは恐らく魔界特有の瘴気が無いせいだろう。
彼は魔人としての肉体を保てなくなってきていることを明かす。
それを聞いたXはーショックを受けた。

今ならその刃物でも殺せるぞー
そう語るネウロに、Xは叫ぶ。
ダメだよ、許さないよネウロ。
俺がどんどん化け物の体になっていくのに、あんただけ普通の人間になっちゃうなんてそんなの許さないー!!

そう言って、彼は身を震わした。
俺の正体はすごい速さで変異していくんだ。
ねえ見てよ、ネウロ・・

彼の異変に気付き、ネウロは目をやる。
Xの足がその間にも、どんどん形を変えていく・・

そして彼の足は、鉄骨の上でも態勢を保てるように変異した。
その様子を見せながら、Xは言う。
今じゃ、あんたと同じ視線にだって立てる・・

こんな俺は、一体誰なんだ?ひょっとしてネウロと同じ魔人なのか?
あんたの細胞が人間になったら、それすら確かめられなくなるじゃないか・・。

だから許さない。あんたが魔人であるうちに、今殺してあげるー!!

・・それを聞いたネウロは、首を振る。
やれやれ、なぜか我が輩を殺そうとする輩が後を絶たないな・・。

良かろうー
彼はグローブを外した。
だが勘違いするな、我が輩は貴様に殺されに来たわけではない。
我が輩の食事の邪魔をした罰に、貴様を躾けに来てやったのだ・・

ネウロはそう言うと、笑みを浮かべるー


その頃、弥子は由香に塔湖が遺した宝石の意味について語っていた。
ネックレスを彩る虹メノウ・・それはとてもレアなメノウで、実際物凄く高価なものだ。
だが塔湖が示したかったのは、そんな価値ではない。

彼が由香に伝えたかったのは、その宝石言葉だろう・・
弥子は語る。
メノウの宝石言葉には、親子の愛情という意味があるーと。

その言葉に、由香は目を見張る。
言葉には出さなくても、塔湖は誰よりも由香に愛情を注いでいたのだろう、と弥子は笑う。
Xは細胞同士でしか伝わらない感情だと言ったが、自分にも何となくそれは分かった。
あの像には、何か特定の人にしか感じ会えない暖かさがあると、弥子は思ったのだ・・。

それに由香は、塔湖の工房を落ち着くと言った。
彼女の暖かい表情に、弥子は作品を通して塔湖の思いが伝わったのだと感じた。
そんなことが起こるのは、2人が血の通い合った親子だからに他ならない・・

妙(たえ)が、2人が血がつながっていないと言ったのも、恐らく由香の愛情を父親に向けたくなかったからだろう・・。
彼女は財産目当ての結婚をしたので、夫婦間の愛情はなかったかもしれない。
だからこそ産んだ由香の愛情を独り占めしたくて、塔湖が語らないのを良いことに自分の都合のいいように由香に騙ったのではないか・・。

2人共表現の方法は素直じゃないけど、由香のことを全身の細胞で愛していたのは間違いない。
だって、それが家族だから・・。
弥子の言葉に、由香はネックレスをじっと見つめるー

その姿を見ながら、弥子は思った。
自分にはこの感情をここまで表現する術はなかった。
それを明確に表現したのは・・

Xだー


Xは、ネウロの攻撃をよけながら、彼を嘲った。
俺を躾けるだって?やれるもんならやってみなよー

彼は縦横無尽に動き、ネウロの攻撃をかわす。
ネウロ、あんたには分からないだろう、自分の家族さえ分からない苦痛は・・。

自分の正体を探せば探すほど、自分と近い人間を探せば探すほど、自分が化け物だと気づかされる胸の苦痛ー
生まれついての化け物のあんたには、分からないだろうね。

そしてー
Xは、ネウロに一撃を加えた。
自分と同じ化け物を見つけた喜びも、見つけた途端にそいつが化け物じゃなくなっていく失望も、あんたには分からないだろう・・。

ネウロ、もっと早くあんたと会いたかったー
切なげな表情でXはそう呟き、ネウロに真っすぐ向かっていくー

あんたの正体がこんなにも人間に近づく前に・・
彼はそのまま、ネウロに止めの一撃を食わせるのだったー。




















ネウロVS.X!!

今回はネウロとXがついに一騎打ちに臨む回でした。

ネウロの告白は、衝撃でしたね・・。
まさか魔人から人間に近づいているとは思っていませんでした。

瘴気がないと、そういうことになるんですね。
単純に魔力が落ちただけだと思っていたので、これはショック・・。
ネウロが人間になってしまうところなんて、正直見たくないです・・。

弥子だって、事実を知ったらショックだろうなぁ。
ネウロは自ら人間界に来たのだから覚悟はあるのでしょうが、謎を集めるのに手こずったから・・とか自分を責める可能性はありますよね。

弥子のせいじゃないけど、ちょうど彼女は自分の能力に疑問を感じている時期です。
そこに、ネウロの魔力の減退が知れたらー一波乱起きるかもしれませんね。

実際ネウロの言葉だけなのでどの程度魔力が落ちているのかはまだ分かりませんが、このままネウロはXに負けてしまうのでしょうか?
それとも、最後の力を振り絞ってXを討つー?


このままだと再戦だって厳しいかもしれないので、今回の決着はどっちに軍配が上がるのか読めませんね。
ネウロが負けて、Xがターゲットを弥子に移す可能性もあるかな。。

もしくは、今回はネウロが逃げ切って勝ち、パワーアップの猶予を与えられるか・・。


次回、決着でしょうか。
全然予想がつかないので、楽しみですー!





さて、後は弥子について。

今回、彼女は由香に対しての役目を見事に果たしました。
Xの手助けもありましたが、彼女の言葉でちゃんと塔湖と妙の気持ちを由香に伝えられましたね。

改めて聞くと、塔湖も妙も不器用で切ないなぁ。。
互いに愛を欲していたのに、それを上手く表現できない・・。

ある意味では似た夫婦だったのかもしれませんね。


でも死んだ後にはなってしまいましたが、2人の思いはちゃんと由香に届きました。
他の家族も利参以外喪ってしまった彼女が今後どうするのかは分かりませんが、前を向いて生きて行ってくれるといいですね。

両親が由香に託した愛ー
Xはあんなことを言っていましたが、由香がそのことを忘れることはもう無いでしょう。

絵石家家の件は、これにておしまいですね。
弥子、自分では分かってないでしょうが、大活躍でしたね!

ネウロのことが不安な今、非常に心強い成長だと感じました。










さて、次回はネウロとXの戦いに決着がつくときですね。

徐々に人間化していることが明らかになったネウロ・・。
傷も深いなか、彼はXを打ち負かすことができるのでしょうか?!

次回も楽しみです☆