前回、ついに明らかになった篚口の過去。
彼は自分の犯した罪を正当化したいがために、人類全て犯罪者の世界を望みます。

そんな彼を知った弥子に、篚口を止めることはできるのでしょうかー?!

感想です☆




1と0の狭間~第81話 「半【ごじゅっぱ】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

ステレオの音量に合わせて、洗脳者たちの力はどんどん強大になっていくー
弥子(やこ)はネウロに向かうその悪意に、慄いた。
兵隊1人1人が、まるでX(サイ)並みのパワーを持っている・・!!

篚口(ひぐち)はその光景を見て、もっとやれと叫び、笑った。
その手にステレオのリモコンが握られているのに気づいた弥子は、彼の手からリモコンを奪い取ろうと飛びつく。

だが篚口はその攻撃をかわし、音量は下げないと断言した。
この音で、下にいる洗脳者たちは肉体の持つ限界の力を引き出せるのだ。
彼らは死ぬまで攻撃を続けるぜー
彼はそう言って笑う。

弥子は、もうやめて!!と叫んだ。
篚口だって、本当はそんなこと望んでいないはずだ・・
その彼女の言葉に、篚口は眉を動かす。

これが自分の望みさ、犯罪者の楽園を作るためなら、何だってする。
犯罪を犯した奴だけが犯罪者なんて、不公平だ。皆が犯罪の願望を持っているなら、犯罪者なんて言葉すらなくせばいい。

それを可能にするのが、電子ドラッグだ。
ハマった奴の罪の意識を取り去り、あらゆる望みを叶えることができるんだー!!
彼はそう言って、高笑いする。

だが弥子はー怒鳴った。
違う・・篚口に、そんなことができるはずがない・・。
だって篚口は・・

本当には操られていないのだから!!

ーその言葉に、篚口の動きが止まった。
その隙を狙い、弥子は彼の手からリモコンを奪う。
そして彼女はすぐに、音量を下げた・・。


その変化は、ネウロにもすぐに伝わった。
ほう、音が止んだらこいつらの力が弱まったか・・。

彼はそう呟き、だがもう遅いーと言った。
既に貴様らを倒す能力は発動した・・。
そう言うと、彼は空に飛びあがる。

光栄に思うがいい。魔界でも数人しか使えない奥の手を、人間ごときが喰らえるのだからなー
彼が宙高く飛ぶと同時に、複数の兵器が彼の背後を守るー

その兵器は、眩いばかりのパワーを放った。
魔帝7ッ兵器ー深海の蒸発!!!
その衝撃に、人間たちは吹き飛ばされていく・・

その光景を確認しながら、彼は再び地上に降り立った。
これで戦闘不能にはしたな・・。後はスフィンクスを破壊するのみかー・・。


一方篚口は、呆然と弥子に尋ねた。
なんで・・俺が電子ドラッグにハマっていないって分かった?

彼の問いに、弥子は答える。
篚口は他の電子ドラッグに冒された人たちとは、明らかに違った、と。

他の面々は、罪の意識を消されたから犯罪を犯した。
でも篚口は、罪の意識があったからこそ、それを忘れたくて犯罪を犯していたのだ・・。

結果的には両親の自殺の原因になってしまった罪悪感ー
それが電子ドラッグで消えていたら、罪の意識を1人で背負った孤独が消えていたら、あんな迷いのある顔はしないはずだー
弥子は泣きそうな顔で瞳を掻きむしっていた彼の姿を思い出す・・。

ーそこに、ネウロが戻ってきた。
そのままスフィンクスへと向かっていく彼を見て、弥子は結構平気じゃん・・と安心する。

すると篚口が、再び口を開いた。
彼は完全に電子ドラッグにハマっていなかった訳ではないと言い、50%くらいはHAL(ハル)の支配下にあったと話す。

残り50%を防いだのはこれのお陰だ・・
彼はそう言って、眼鏡を示す。
それは電子ドラッグ対策用の偏光グラスだった。
映像を解析する中で、一部の波長が脳に影響を与えることが分かっていたからかけていたのだという。

更にそれを改良すれば、HALに指示されずに指令だけを読み取れられれば、捜査が有利に進むのだと彼は考えた。
結果的には未完成だったため、HALに意志のほとんどを乗っ取られてしまった訳だが・・。

じゃなければここまではやらないよ・・。
彼はため息をつく。その表情は青ざめていた。
ー俺の負けだ。スフィンクスを護れる力はもう残っていないよ・・。


その後、ネウロは3台目のスフィンクスを破壊して戻ってきた。
洗脳者たちが無事だと聞き、弥子はほっとする・・。

その後ー彼女は再び、篚口に向き合った。
言葉を選びながらも、弥子は自分の思いを真っすぐに篚口に伝える。

篚口が電子ドラッグに冒されて、少しだけ良かったと思う。
本当の気持ちが聞けたから・・。

辛い記憶を誰にも話さず生きるのは、何よりも辛いことだ。
篚口は殺人なんて犯していない。両親のことは、予測できない不幸な事故だっただけ・・。

彼女はほほ笑んだ。
私で良ければ、いつでも話をしに来てよ!
そしたら必ず、篚口さんは犯罪者じゃないって答えてあげられるからー

ーその笑みに、篚口は大きく息をついた。
何だよ・・急にかっこよくなっちゃって・・。
電子ドラッグで気持ちよくなってたのに、醒めちゃったよ・・
彼はそう呟いた。

それから、彼は立ち上がってどこかへ向かおうとした。
とりあえず歩けば人のいるところへ出るつもりらしい。

彼は去る前に、ネウロに警告していく。
ネウロ、あんたはとんでもない化け物だけど・・でもいくらあんたでも、もうHALには敵わないと思うよー

彼はHALの目的を忠実に遂行した。
それはすなわち、2人の時間を止め、HALの時間を早めること。
2人が街に戻る頃には、HALは無敵の存在になっているよ。
篚口の言葉を黙って聞きながら、ネウロはふらつく体を抑えるのだった・・。


その頃、HALは原子力空母へと向かっていた。
篚口結也(ひぐちゆうや)、よくやった!君は期待通りの仕事をしたよー!!
彼は船で移動するなか、満面の笑みを浮かべる。

これで私の目的に、大きく近づいた。
私は永遠に生きることができるのだ・・1と0の狭間の世界で!!:




















スフィンクス破壊からの序章。


今回は弥子が篚口の洗脳の嘘を見破り、彼とネウロを救い出す話でした。

弥子、お見事!!
前回気付いたのは、篚口が洗脳にかかっていないことだったんですね!!

これは気付きませんでしたね・・。
でも言われてみれば、確かに。
他の面々と篚口には、完全な違いがあったのですね。


罪の意識を消したいがために、犯罪を犯そうとする篚口。
その心の傷は、相当深いですね。
今回弥子がそこに気付いてくれて、本当に良かったです。

誰だって、一人で胸に秘密を抱えて生きていくのは苦しいものです。
救いの手が欲しいのに、言い出せない・・。
そういうい人はたくさんいると思います。
アヤもそうでしたよね。

弥子は今回もそんな心情にいち早く気付き、結果的に篚口とネウロを助けることができました。
これは彼女の能力の賜物ですよ!!
彼女がいなければ、この戦いの終幕はどんなに悲惨なものだったでしょうか・・。

しかも最後に見せた篚口への笑顔が、また素敵!!
あんなこと年下の女の子に言われたら、自分を改める他ないですよね。
いつまでも子供みたいに暴れて騒いでたら、みっともないですから。

分かってか天然か・・弥子はそういう引き出しも持っているのだな、と改めて感心しました。


ネウロもそんな彼女の能力に、気づいているようですね。
篚口のことを彼女に任せていったのが、その何よりの証だと思います。

とりあえず、3台目のスフィンクスも無事に破壊できて良かった!!
HALを止めることはできなかったけど、篚口を救うことはできましたしね。


今後、篚口はどうするのでしょうね。
笛吹の元へは・・戻れないだろうなぁ。
どの面さげていくんだって感じですもんね(^^;)

むしろ笛吹の方から歩み寄る感じになるんだろうなぁ。。
お父さんだし、兄さんですね、笛吹はw

警察に戻れるかは前回も書いたように、半々くらいの確立だと思いますが、そこも笛吹がどうにかしてくれるといいなと思います。
これからの彼は、きっと前向きに生きられるでしょう。
警察で、その力を存分に発揮してほしいですね!

HALはまだ捕えられたわけじゃないし、引き続き彼の力は必要な予感もします。
今後の彼の動向にも、注目していきたいと思います!







さて、後はHALの今後ですね。

ついに原子力空母に接触を試みたHAL。
彼はそこに籠城して、何をするつもりなのでしょうか。


まずは原子力空母を乗っ取ることで、自分を護るのでしょう。
周囲は彼を下手に攻撃できなくなりますもんね・・。手を出したら、空爆を仕掛けられる可能性が出てきますから。

HAL自身も、そこを盾に安全圏に身を置くつもりなのでしょう。
日本ーひいては世界を黙らせるには、十分すぎるインパクトですよね。


そして・・これは余り考えたくないですが、彼はもう1の世界は終わりにするつもりなのかもしれませんね。

原子力空母を手に入れれば、さっきも言ったように攻撃を仕掛けることができます。
そのコンピューターを乗っ取ってしまえば、実質HALは無敵となるでしょう。

彼がこだわる1と0の狭間の世界・・それが何なのかはいまだに分かりませんが、春川を殺したことからも彼は現実世界には未練がないように感じられます。
だとしたら、世界滅亡の末、自分だけネットの世界で生き続けようと企んでいてもおかしくないかも・・。


でもそうなったら、いよいよマズいですね。
もはや人間に太刀打ちできるような話ではなくなってしまいます。

謎の量は大きくなるでしょうからネウロは追い続けるでしょうが、正直彼だってネットの世界にこもられたらもう勝ち目はありません・・。

HALの目的は何なのか。
そして彼を止める術を、弥子たちはまだ持っているのか・・。


一難去ってまた一難・・いよいよネウロとHALの最後の戦いのときですね。
どんな結末になるのか、心して見たいと思います。。









さて、次回はHALが原子力空母を乗っ取る回ですね。
ネウロの魔力の消耗がかなり激しいなか、これ以上彼は戦い続けることができるのでしょうか・・。

そしてHALは原子力空母を乗っ取って、何を企んでいるのかー
ついに彼の真意が明らかになりそうですね。

このままHALは手の届かない存在となり、人間は彼に敗北してしまうのか・・。

次回も楽しみです☆