前回、HALのパスワードを解くことに成功した弥子。

スフィンクスも破壊された今、ついにネウロはHALの謎を喰らうことできるのでしょうか?!

いよいよクライマックス・・
HALーそして春川の真の目的とは一体?!

感想です☆




1と0の狭間~第88話 「2【ふたり】」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

パスワードを破られたHAL(ハル)は、ネウロをじっと見つめた・・。
ネウロは彼に、謎のデータを展開して自分の身を守らないのか?と挑発する。

守らなければ、電人HALのデータはネウロという名のウイルスによって無抵抗で蹂躙されることになるぞー
そう口にするネウロの背後で、魔力がどんどん増幅していく・・

その力がHALに喰いつこうとした瞬間、HALは抵抗した。
激しい光に、ネウロは笑い声をあげる。
そうこなくては。無防備で倒すのは駄目なのだ。

一個の知能がその知恵と可能性をあらん限り振り絞り、全力で身を守ろうとする抵抗のエネルギー・・
それこそが彼の食糧ー謎なのだ。

ネウロは目の前に広がった巨大な謎に、よだれを垂らした。
素晴らしい・・。
彼はすぐさま、その謎の迷路に飛び込んでいく。

我が輩はいわば、電脳世界に伸びた1本の糸から下がるバグだ。
仕掛けられたあらゆる罠から接続の糸と自分を護りながら、巨大な迷路の最深部を目指すのだー

彼はどんどんその奥へと進んでいく。
その度に、彼の胸は高鳴った。
この謎を解いたとき、我が輩は・・!!


一方パスワードを解いた弥子(やこ)は、ネットの中に潜っていったネウロの姿をじっと見つめていた。
彼は今、謎喰いの真っ最中だ。
きっと自分には触れることすら許されないような巨大な謎と、思う存分戦っているのだろうー。

その時、部屋に侵入しようとする物音がして、弥子は顔を上げた。
早くネウロが戻ってこないと、ここは突破されてしまうー!!
彼女は外の様子を、窓から覗いてみた。

すると洗脳者たちが、上階のこの部屋への突入しようと着々と準備を進めているのが見えた。
こんな状態で兵隊たちの侵入を許したら、ひとたまりもないー!!
弥子は息を呑み、慌てる・・。

その瞬間だった。
火花が散るような音と共に、ネウロがネットの世界から戻ってきた。
彼は息を切らし、疲れ切った様子で何も言わない。
その姿に、弥子は不安を感じた。

何で何も言わないの?
ネウロは解いた謎をエネルギーに変える魔人だ。
彼が今、HALとの知恵比べに負けたとしたら、謎は喰えなかったとしたらー
弥子は窓ガラスに洗脳者たちが鉄棒を投げ込んでくるのを目にし、叫び声をあげる。

もうネウロには、この場を切り抜けるパワーは残っていないのではないかー?!


・・だが、部屋に侵入してきた洗脳者たちは、ただ床を転がっただけだった。
その光景に、弥子も洗脳者たちも目を見張る。
何が起きたのか分からず呆然とする中、ネウロの笑い声がこだましたー

彼は歓喜の雄たけびを上げ、体を震わせた。
その体に、みるみるうちに魔力がみなぎっていく。
ネウロはー謎を喰ったのだ。

素晴らしい味!量!
地上に来て以来、こんなに良質の謎を喰ったのは初めてだー!!!

彼は洗脳者たちをたちまち蹴散らし、軽くなった体で悠々と動き回った。
魔力が漲り、体が動く・・。清々しい気分だー!!

ーその姿を見て、弥子は安堵の息をついた。
今のネウロは、まるでお腹が膨れて遊びに行く子供のようだー
彼女はふっと笑みをこぼす・・。

その時、パソコンの画面からHALの声がした。
そこにいるのは、桂木弥子(かつらぎやこ)かー。
振り返った彼女は、HALの姿を見て驚く。

彼はボロボロになり、ネットの世界に磔にされていた。
私の負けだよ。全ての防御を破られネット上におけるあらゆる権限を封じられ・・私にはもはや、何1つ動かすことが不可能になった・・。

彼はそう言うと、弥子を見つめた。
相手がネウロだけなら、こうならない自信があった。
桂木弥子ーどうやら君の存在が、私にとっては計算外だったようだ・・。

HALは問う。
パスワードーすなわち自分の目的を、どうやって知ったのだーと。

ーそこで、弥子は答えた。
まずはパスワード・・彼女はたどり着いた答えを口にする。

1スラッシュを挟んで、また1。その後、0を18個。
答えは単位ー1と0の狭間の単位。
1/1000000000000000000・・刹那だ。

弥子は言う。
それは人の名前でもある。
被験者番号001番、本城刹那(ほんじょうせつな)の名だーと。

そしてこれだけの犯罪を犯した理由は、彼女と生きることだった。
HALは1と0の狭間の世界で、彼女と2人きりで生きるつもりだったのだーと彼女は話した。

 その答えに、HALは何も言わずただ弥子の推理を待つのだったー。




















謎が喰われるとき。


今回はネウロがHALの謎を喰い、弥子がパスワードを解いた経緯を語りだす回でした。

いやー、前回に引き続き、ゾクゾクが止まりませんでした!!
もう流れとか構図が良すぎる!!天才か!!

ここまで盛り上げられるのは、まさに才能ですよ。
HAL編ラストにふさわしい盛り上がりだと思います。


まず、ネウロが謎に挑み、喰うまでの流れが素晴らしいですよね。
彼の楽しそうな姿に、こっちまで嬉しくなってしまいました。

謎を喰い、魔力が満ちていく描写も最高でしたね。
あんなに元気なネウロ、本当久々に見ましたよー。
あー、安心したなぁ。

弥子がほほえましく見守っている様子もほっこりしたし、これでHAL編もいよいよ幕引きなんだなーと改めて実感しました。
2巻以上続くシリーズなんて初めてだったから、なんか終わりも寂しく感じますね。

オールスター出てくる事件なんて、この先もあるのかなぁ。
本当に面白かったなーとしみじみしちゃいますね。
そしいて先見の明が本当にすごい作品でした。今の時代じゃなくて、10年以上前にこれ書いてるんだもんなぁ・・。
すごすぎる・・。


後数話で、HAL編は終わりますね。
後は春川の過去と彼の目的を知るだけー。
バトンはネウロから弥子に渡されました。

HALは弥子と対話することで、心残りなく消えていってくれれば・・と思います。
人々を混乱に陥れた犯罪者でしたが、どうにも彼を嫌いにはなれない・・。

最後まで、魅せてほしいと思います。
次回の謎解き、楽しみですね。






さて、そしてパスワードについても少々。

刹那という単位、初めて知りました。
なんだか綺麗な響きですね。HALのパスワードに、ふさわしいというか・・。

そしてそれは、人の名前でもあるんですね。
本城刹那・・名字が違うので、親族という訳ではないのかな。
被験者ということは、脳に関する研究の過程で知り合ったということなのでしょうか。

なんか暗殺教室と、ちょっと似ているなーと感じました。
本当、ちょっと思っただけですがw


そして彼女と1と0の狭間の世界で生きたいということは、恐らく刹那はもう亡くなっているのでしょう。
そんな彼女を追い求めて、HALと春川は2人で生きる世界をネットの中に求めたということでしょうか。

もしかしたら自身がHALを産み出したように、刹那のAIを産み出すつもりだったのかもしれませんね。
そして永遠に老いない世界で、2人で生きていく・・
彼が求めたのは、そういうことだったのでしょうか。

ということは、たぶん恋人だったんでしょうね、2人は。
うーん、なんか切ない話が始まりそうな予感。
涙腺守れるか、不安です。。


弥子が行った病院で、2人は時を過ごしたのかな。
そこに何があったのか、そこは弥子が次回語ってくれるでしょう。

春川とHAL-2人がこの計画を起こすまでに、何があったのか・・。
最後に知って、HALとお別れしたいですね。

どんな物語が待っているのかー
楽しみに待ちたいと思います。








というわけで、次回は春川の過去の話ですね。

パスワードの元となった刹那という女性・・
彼女と春川の間には何があり、どうして春川はHALを産み出すに至ったのでしょうか。

悲しい予感を感じますが、真実を知りたいという思いもまた強くあります。
弥子はHALたちの感情を、全て理解したのでしょうか・・。
彼女の力にも、期待です。


次回も楽しみです☆