前回、Xを追い詰めたネウロ。
そして現場には、警察組も追いつきました!

彼らは共闘し、今度こそXを捕えることに成功するのでしょうかー?!
いよいよクライマックスです!!

感想です☆




絶対悪~第120話 「濁【にごる】」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

X(サイ)を追うエレベーターの中・・
笹塚(ささづか)は笛吹(うすい)に連絡を取り、状況を伝えた。

Xがまだこの近辺にいるのは間違いない。
とりあえず自分たちは屋上へ向かうから、出来る限りの警戒網を敷いてくれー。

ーそのやり取りを聞きながら、弥子(やこ)は言いようのない不安のようなものを感じていた。
助けてもらったというのに、消えない・・。
なんだろう、この気持ち悪い感覚は・・。

一方屋上では、Xがアイの到着を待っていた。
彼は無線で彼女に連絡し、計画の失敗を告げる・・。

その報告を聞いたアイは、ヘリで屋上に降り立とうとしていた。
その中には、武器も積んである・・。
もう一度ネウロと戦うことも不可能ではないが?
彼女にそう言われ、Xは考えるー。

だが彼は、さすがにもう細胞がズタズタだ・・と自身を省みた。
何か食べて回復しないと、もう無理だー
そう言うと、彼は子供のように大きなため息をつく。

今日は引き上げる。おいしい唐揚げを作ってよ、アイ。
そう言われたアイは、ほほ笑み、うなづくのだった・・。


ーそこへ、エレベーターを降りた一行がやってくる。
警察は銃を構え、Xを囲んだ。
その中で、アンドリューは空を見上げ息を呑む。
あのヘリで逃げるつもりか・・!!

その光景を、Xは鼻で笑った。
彼は一行の前に立ち、叫ぶ。
そんな少人数でご苦労だね。まさか俺を捕まえられると思ってるの?

ヘリがどんどん近づくなか、彼は皆を見下して笑う。
人間だけなら、自分の手にかかれば5秒もかからない。
自分のルーツは分からないままだが、俺の中には確実にそういうことができる残虐性が宿っているんだー!!

そう言うと、彼はヘリへと飛び移った。
まだかなり距離があるが、Xの能力をもってしたら容易いことだ・・。
彼はネウロに別れを告げ、再戦を誓うー

その姿を眺めながら、笹塚はこのまま逃がしてしまうことに焦りを感じた。
警察の持っている銃程度では、止められない・・。
彼がどうすべきか逡巡するなかーアンドリューは、静かだった。

彼はー今、再び思い出していた。
私は忘れない・・。
よみがえる記憶に、彼は口を押えるー。

かつてXのために、この顔は恐怖と苦痛と絶望に染まった・・。

ーXはヘリに乗り込むと、アイに出るように言った。
だが・・アイからは返事がない。
不思議に思った彼は目を向けるー

・・彼女は、動いていなかった。
手は操縦桿から離れ、だらりと落ちていた。眉間からは、血が滴り落ちている・・。
Xは異変に気付き、目を見張った。
ーアイ?


ーアンドリューは、記憶を反芻していた。
あーあ、ひでえ。俺こんなんされたら、もう生きていけないっすわ。
彼の瞳に、葛西(かさい)が映る・・。

そんなにひどいかな?
そう尋ねられ、葛西は思わず息を呑む。
だってコレもう、頭と内臓しか残ってないじゃないすか。

逆によくこんな状態で生かせるもんだと感心しますわ・・。
その会話を聞きながら、アンドリューは歯を鳴らして全身を震わせた。

するとX-ではない男がが、まだまだだ・・と言った。
こいつには人生のあらゆる経験の話をさせた。独特の訛りも瞬間記憶能力も、こいつの特徴はもう全部覚えた。
だけど・・肝心なことを聞いていなかった。
そう言って頬に伸びた手に、アンドリューはびくっと総毛立つ。

苦痛ばかり与えていたからね、あれを聞けてないんだー
男は笑った。
笑い方さ。心から笑った笑い方が分からなくては、この男の全てを演じることはできないだろー?

彼はアンドリューの頭を掴むと、耳元でささやいた。
さあ、笑ってアンドリュー。今が最高に幸せだと思って、最高の笑顔を見せてくれ。
だがアンドリューは恐怖に、顔を引きつらせることしかできない・・。

それを見た男は怒鳴った。
さあ早くー笑え!!
・・その声色に、アンドリューの瞳から涙が零れ落ちる・・。

そしてー彼は笑った。
シハシハシハ・・
泣きながら笑うその姿を、男はじっと見つめる。
それから彼は言った。

ありがとう、もう用はない。
彼の顔の皮をはがして、残りは捨てろー。
・・その後、葛西はアンドリューの死体の始末をするのだった。

ー私は決して忘れない・・。

アンドリューの銃からは、弾を撃った後の硝煙が上がっていた。
彼がヘリに向けて撃ったのを見た笹塚は、驚いて目をやる。
その目に映ったアンドリューの姿が・・どろりと崩れた。

楽しかったなぁ、あの時はー。

彼はそう言って、拷問の様子を思い出して笑みを浮かべる。
その顔の皮がずれたその瞬間、その場の空気が濁るのを弥子は感じたー。

操縦士を失ったヘリは、バランスを崩す。
Xがただ呆然と動けないなか、そのままヘリは屋上に墜落した・・。


葛西はー廃屋の中で、煙草に火をつけた。
彼は今頃あの方がXの前に現れただろうことを想像しながら、笑みを浮かべる・・。

真の悪とは、特殊な細胞やパワーなんかで決まるものじゃない。
悪はー頭の中にある。

磨かれた、吐き気を催す思考回路。揺るぎない黒い脳細胞を持つ者こそが、選ばれた絶対悪だー。
葛西は1人呟いた。

前座は引っ込め、怪盗X。何が怪物強盗だ、笑わせる。
お前はただの、あの人のエサに過ぎないんだー!!

ーヘリが炎上する中、皆はただ呆然とその男がXに歩み寄るのを見ていた。
誰も動けず・・Xですら、男がやってくるのを見ているだけしかできなかった。

アンドリューの皮をかぶったその男は、ようやくXについた悪い虫を始末できた・・と笑った。
飛行機落としのイミナー彼女がXの元で働くようになってから、彼はXの居場所を掴むのが困難になっていた。
やっとの思いでつけた部下ー葛西も、警戒されて張り付くことができなかった。

だから仕方ないので、私が直々に動いたんだ・・。
男はそう言うと、アンドリューの顔の皮を脱ぎ捨てるー

そうして男は、顔を見せた。
人に圧倒的な恐怖を感じさせる存在ー彼はXに声をかけた。
やっと会えたね、怪盗X。

いや・・名前のない、我が子よー




















 真打ち登場。

今回は逃走を謀るXの前に、ついに絶対悪の人物が現れる話でしたー。

いやー、鳥肌の立つ展開でした。
まさかアンドリューに成り代わっていたとは・・。

Xが呆気なくやられるし、アイは死ぬし・・もう1話で話が動きすぎで読んだ後の脱力感がすごかったです。。
それにしてもアンドリューのこともアイのこともショックだ・・。
なんだか精神的にやられる回でした。


まずはアイの死から。

これはかなりショックですね。
Xの現実が分かっていないような表情がまた悲しい・・。
本当についさっきまで話していたのにもういないなんて。なんだか信じられないです。


でもこの命の軽さは・・なんというか彼女が今までしてきたことの報いかな、とも思いました。
彼女が今まで殺してきた人たちだって、きっと自分が死ぬとは思わずに生きてきて、いきなり命を断ち切られたのでしょう。

そうやって軽く命を扱っていたことを思うと、この呆気ない終わりも彼女にはふさわしいのかな・・と感じました。

Xの正体を知れなかったという悔いだってあるでしょう。
でもそれだって、彼女が今まで手にかけた人たちにもあった思いです。

あんな悪の塊のような男に殺されたことも悲しいですが、それだってアイに殺された人たちには同じ思いがあるはずです。
なんだか・・彼女が今までしてきたことを突きつけられたような思いです。

救いは、苦しんだりせずに死んだことかな。きっと何も分からない内に即死だったでしょうから。
釈然としないものはあっても、彼女もまた犯罪者です・・。
相応の死を迎えたということだと解釈しました・・。




さて、続いてはX。

彼にとって、アイの存在がどれだけ大きかったか・・。
そのことを思うと、切なくなりますね。

自分の正体が分からない上に、一緒に正体を探そうとしてくれた仲間さえ失ってしまった・・。
彼はこの先、どう生きていくのでしょうか。


そもそも、絶対悪の前に彼は無事でいられるのでしょうかー。
見るからにヤバそうな人物ですし、彼の目的はネウロではなくXです。
警察ではなく、彼に捕らわれてしまいそうですね・・。

で・・この男性の目的って、何なのでしょうね。
何やらXのことを知っているような口ぶりですが・・まさか彼がXの父親とか?!
我が子と言ってますもんね・・その前の、名前もないという単語には引っかかりますが。

もしかして・・Xって、彼が研究で生み出した生命体とかではないですよね?
いや、なんか実験対象への言葉かけみたいだな・・と感じたので。
自分の血を分けた子供に言った感じには受け取れなかったけど、私だけでしょうか。。

まぁその辺は次回明らかになるでしょうが、注目すべきは彼がアイと出会う前のXを知っていたこと。
一体いつからの知り合いなのでしょうね。Xの方は知らないような顔をしているのも引っかかります・・。

もしかしたら、彼こそがXの正体を知る人物なのかもしれませんー。
その辺も、次回明らかになるのかな?
Xの過去に何があったのか。この男性とはどんな因縁があるのか。

早く明らかになってほしいものです!!



それにしても、葛西はスパイだったのかぁ。
確かに彼が穂村の前に現れたときに話した絶対悪の人物は、Xには見えなかったんですよね。

でもその後Xと行動を共にしていたから、てっきりミスリードかと思っていましたが・・更にミスリードさせられていたとは。(ややこしすぎ)

葛西は絶対悪に惹かれているようですね。
アイや蛭がXに惹かれたのと同じようなものでしょうが、この非道な男に人間として憧れる要素があるのでしょうか・・。
私からしたら、恐怖の対象でしかないけど・・。


一体葛西の心酔するこの男は、どんな人物なのかー。
それも次回、ですね。怖いけど気になる・・!!





最後に、アンドリューについて。

彼に関しては・・もう言葉にするのも辛いくらい、エグい展開でしたね。
よくこれを少年漫画誌に掲載できたよな・・。目を背けたくなる酷い結末に涙が出ました。

きっと死んだ方が楽なくらい、辛くて怖い思いをしたのだろうなぁと思うと、やりきれませんね。
笛吹もショックを受けることでしょう・・。彼の仇を取ってほしいものです。

あの最期の笑顔・・思い出すのも本当辛い。。
アンドリューが今は安らかに眠っていることを祈りたいと思います。


でも、あれを楽しかったと言っちゃうんだから、絶対悪の人物は本当にヤバそうですね。
それこそXなんてお子様・・かすんじゃうのではないでしょうか。

前回までを見てきて、Xにはちょっとラスボスは重いかなーと感じていたので、この新たな強敵の登場は納得はできました。
でも好きになれるキャラだとは到底思えない。。
だからこそ、ラスボスに据えようと松井先生は考えているのかなー。

個人的には今回のようなグロい感じが続くのは、ちょっと嫌ですね。
ネウロの良さを保ったまま、ストーリーが進んでくれるといいなと思います。


ああ、怖いけど続きが気になってたまらない・・!!
すっかり思う壺ですねw
次回を待つことにします!!








というわけで、次回は絶対悪の人物の正体が明らかとなる回でしょう。

アイを一瞬で殺し、アンドリューの死を弄んだ非情の人物・・彼は一体何者なのでしょうか。

そしてXは、一体どうなってしまうのかー?!


次回も楽しみです☆