前回、Xの事件に関わった皆に恐怖を植え付けていったシックス・・。
そのシックスはネウロに興味を持ち、彼への接触を試みますー。

人の命を弄ぶことを楽しみとする男の挑戦に、ネウロはどう挑むのでしょうかー。

感想です☆




絶対悪~第123話 「茶【ちゃ】」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

車の中で、ネウロは鼻を動かした・・。
ー養殖された謎の臭いだ・・。
車は山道を、ただひたすらに走っていくー

そしてー着いたのは、海が眼下に見える別荘のような建物だった。
ネウロが車を降りると、シックスが出迎える。
彼はーお茶の準備をしていた。

急な招待ですまなかったね。かけなさい、ネウロー。
彼はそう言って、笑みを見せる・・。

ネウロが座ると、シックスはお茶を入れた。
だが・・ネウロはそれに手をつけない。
それどころか彼はそのお茶をひっくり返すと、単刀直入に尋ねたー

貴様は何だ?

その行動を・・シックスはまばたきもせず、見つめる。
ネウロは臆することなく、彼に詰めた。
名前や職業を聞いているのではない。貴様はーどういう生物だ?

・・すると、シックスはにっこりと笑みを浮かべた。
そして彼は、ネウロを呼び出す際に血を吐いた男のことを挙げる。

あれは彼がネウロを呼び出すためにやらせたもので、そのために彼の妻と娘を人質に取ったのだ・・とシックスは話した。
あれをやれば、家族の命は助けてやるーそう伝えたから、彼はあれをやった。

一方で妻と子供には、父親は2人を見捨てて逃げたと伝えて命を絶たせた、と彼は言う。
2人は絶望と憎しみの中で、死んでいった・・。

好きなんだ、生まれついてそういうのが・・。
シックスが楽しそうに笑いながら話すのを、ネウロは見つめるー。


少し、小難しい話をしようかー。
その後、シックスはそう言った。
彼は「定向進化」という言葉がある・・とネウロを見やる。

例えば馬は、速く走りたいとそれだけを願って何千万年も生きて来た。
そのためより速く走る雄を雌は選び、その子を残した。
それを何万世代にわたり、同じことを繰り返した。
・・すると、どんな変化が起きるか?

最初はイノシシのようだったその体が、足の形は洗練され体は巨大化し、速く走ることに特化した別の種となった。
これが1つの方向に突き進む定向進化だー
シックスはそう説明する。

そして・・馬でできることは、人間でもできるー。
彼は自分の一族のルーツを語り始めた。
その起源は、7000年前まで確認できるという。

当時の人類は村同士の戦争が盛んになっている時期で、シックスの祖先は武器作りを営んでいた。
彼らは職業上人を殺傷する手段だけを考え続け、そのために必要なセンスー悪意が最も強い息子に家を継がせた。

その悪意の継承は7000年間繰り返され、代を経るごとに悪意はパワーアップを重ねていった・・。
つまり、悪意の定向進化を続けたのだー。

筋肉や骨格ではなく、悪意の定向進化では脳が進化を遂げた。
そして現在の当主こそが、シックスなのだ。
彼の脳のDNAは、もはや人間とは別種のものだったという。
弱い人間の脳のままでは、その悪意に堪えることができないからだー。

つまり巨大な悪意と強い脳を持つ新しい種、それがシックスからなる新しい血族ー。
その説明を聞いたネウロは、考え込んだ・・。
すると彼に、シックスが訊いた。
お前は謎を喰う魔人だそうだね?

彼はそう訊くと、背後にある屋敷の方を示した。
そんなお前に、素晴らしい茶菓子を用意したよー

屋敷の窓からは、中に人がいるのが見えた。
その人物たちは、何かアナウンスを聞いたらしい・・。
彼らはそれぞれ武器を取りー
殺人を始めた。

ー?!
ネウロが目を見張るのを見て、シックスはほほ笑むー。
屋敷中の至る部屋から事件の起きる音が響き、窓ガラスに血しぶきが飛ぶのが見える・・。
するとその中から1人の男が飛び出してきた。

彼はネウロを見つけると、手を振りながら声を張り上げた。
ネウロ、私は今2階上にいた自分の親友を殺しました。
そして犯行現場から、たった10秒で戻ってきました。

さて、どうやったでしょうか?!
そう話す男の目から、涙がこぼれ落ちる・・。

その横から、今度は女性が出てくる。
彼女はナイフで一度に人間を7人殺したといい、その方法が解けるか、とネウロに泣きながら挑んだ・・。
彼女の後ろからも、どんどん人を殺した人間たちがネウロに向かって声をあげるー

それを見ながら、シックスは楽しそうにネウロを見やった。
喰べなさい、大量の食糧を用意してあげたよー
ーその言葉に、ネウロはあからさまに顔をしかめたー。

人間たちは、尚もネウロに声をかけ続ける・・。
それをBGMにしながら、シックスは彼に話をもちかけた。
人間ならぬ者同士、手を組まないかーと。

彼は自分の血族の中で、人間を超えたといえるものはわずか100人程度だと言い、それ以外の人類は滅んでもいい・・と言った。
それを聞いたネウロはーお茶を手に取ると、そのカップをひっくり返した。

地上に出てきて、大分経つ。その間、様々な感情を経験したが、これほど不快な気分にさせられたのは初めてだー
交渉決裂。そう言って睨みつけるネウロに、シックスは目を細め笑ったー。
残念だ、だがありがとう。最高の誉め言葉だー。



















悪意の定向進化。

今回はシックスからなる新しい血族について、シックス本人から説明を受けた回でした。

いやー、シックス編は本当に読むのがキツい!!
ラストの大量の謎・・見ていられなかったです。

彼のやり口は、いつも相手をギリギリまで痛めつけて心を破壊して、絶望の中殺すーというものなんでしょうね。
どうしたらこんな酷いことができるのだろう・・と普通なら思うところですが、それこそが新しい血族の脳の特徴だと言われたら・・返す言葉もないです。。
ここまで嫌悪感しか抱かせない存在を描くというのも、すごいですよ・・。

なんというか、悪意の究極の形ーという感じですよね。
悪意も育ちすぎてしまうと、もはや罪悪感などは影も形もなくなり、普通の人間が感じる感情は全て鈍化してしまうということなのでしょう。

うーん、そう考えると進化・・といえるのか?
あくまで一方向に突出した進化をしているから誇れるだけであって、別の面から見れば人間としては一部が欠けているともいえますよね。。
なんだか納得できないなぁ。
そうやってシックスをとことんまで嫌わせるキャラにするのが、松井先生の狙いだと思うから、まんまとハマっているだけなんですけどね(^^;)

にしても、これはさすがに嫌いにしかなれないキャラだ・・。
よく少年誌で、この展開を許したなーと改めて思いましたよw


で、ネウロがここまで不快感を露わにするのも、初めてです。
まぁシックスが作ったのは、養殖された謎ですからね。
喰う気にもならない、というのもあるでしょう。

でもそれ以上に、以前Xに言っていたことがベースにあるのかな、と今回ふと思いました。

Xは以前、ネウロが人間の価値を知っていると言いました。
それは彼にとって、人間が食糧の生産者であり貴重な駒であるからです。
だからその人間を自分の欲望のままに蹂躙するシックスが、ネウロは許せなかったのではないでしょうかー。

確かにシックスの言うように、ネウロとシックスは人間ではない者です。
でもその根本は大きく違います。人間でないからといって、皆が同じ思考を持つわけではないのです。

ある意味、ネウロとシックスの戦いは、人間を巡る戦いになりそうですね。
シックスは人間は自分たちの血族以外必要ないと言う。逆にネウロにとって、人間は自分にとって必要な存在です。

互いの主張を通すには、やっぱりぶつかり合うしかないようですね・・。
今回の茶話会は、それを確かめ合うものとなったようです。


次回以降、シックスとの長い戦いが始まるのでしょうか。
やっぱり彼がラスボスとなるのかな・・。

Xに関しては残念ですが、彼がシックスに捕らわれている以上、しばらく再登場はないでしょうね。
シックスの周囲には、彼の血族もいるようですし、そっちとの戦いがメインとなるのでしょう。

人間を、ネウロは守ることができるのか。
そしてシックスとの戦いの果てに、究極の謎はあるのかー。

今後も見守り続けようと思います。









さて、次回はネウロとシックスの初手合わせ・・となるのでしょうか。

互いの主張がぶつかり合った今、2人は人間を賭けて戦う運命となりました。

シックスに関してはまだその能力は未知数ですね・・。Xのクローンだから、言わずもがな・・という感じはしますが(^^;)
どんな戦いを見せてくれるのか、見逃せないですね。


次回も楽しみです☆