前回、笛吹の前に現れた新しい血族。
しかし笛吹は事前に自身の身の危険を察知し、むしろ相手を陣地に導き入れていました。

人類VS人類を超えた一族ー
その戦いは、どちらが勝利を手にするのでしょうかー?!

感想です☆




魔人の天敵~第142話 「外【がいこう】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

動くな。

笛吹(うすい)の凛とした声が、響き渡る。
・・なんて命令に従うような相手じゃない。そしてそんな情けをかけるような相手でもない。
彼は銃を構える刑事たちに、一言告げた。

だから私は諸君に命じる。撃てー!!

その号令と共に、一斉に銃弾が放たれた。
四方から浴びせられる銃弾に、男は体のあちこちを貫かれた。
笛吹はその様子を見守りながら、考える。

この弾は、警察が開発したテロリスト対策の1つの切り札ー38口径用麻酔ゴム弾だ。
極限まで殺傷力を抑え、5発撃ち込めばバッファローでも昏倒させることができる。
これで答えが出るはずだー彼は男を見つめた。
自分たちが、何と戦おうとしているのかが・・。

その時ー男が動いた。
彼は受けた散弾などものともせず、背筋を伸ばした。
倒れないー!!
その光景に、刑事たちは息を呑む。

・・傷がつくところだった。
男はふらりと身を揺らすと、息をついた。
部下に尾行を任せたのが間違いだった。奴らが勘づかれたから、ボクまで危ないところだったよ。

後で埋めとかなきゃー
彼は怒りを瞳に漂わせ、そう呟く。

でも覚えておくよ。あいつと同様に、君らもそう簡単にくたばってはくれないらしいー
そう言うと、男はナイフを一振りした。
それと同時に、笛吹たちの後ろにあったマンションの壁が切り崩れていく・・。

男は身を翻すと、またね、と手を振った。
ボクかボクの仲間が、いずれ君らを始末しようー。
そう言って男は去って行くが、壁の下敷きになった刑事たちはすぐに動くことはできなかった。

笛吹も筑紫(つくし)の声を横で聞きながら、ようやく起き上がれたところだった。
彼は去って行く男の背を見つめながら、唇を噛む。
負けるか・・我々が負けるかー!!


その後、ボロボロの服で戻ってきた男を見て、葛西(かさい)は笑い転げた。
あんだけ言って、しくじったのかー!
その笑いを聞きながら、男は仮面を外す。
ちょっと準備が足りなかっただけさ。相手もなかなかのもんだったし・・。

その仮面の下から現れたのは、整った容姿を持つ美男子の姿だった。
彼は笑みを浮かべる。
傷がつかなくて良かったよ。ボクの名誉と顔にー。

・・まぁ、とりあえず警察は放っておけ。
葛西も煙草に火をつけると、一息ついた。
お前がやる必要はないさ、テラ。時期を見て、俺が片をつける。

だから自分の仕事に専念しろー
そう言われた美男子ーテラは、葛西が言うなら・・とうなづきながら、ボロボロになった
スーツを指で裂く。
でもほんの少し時間を置くよ。傷は・・塞がりかけを開くのが、一番綺麗だからー。


それからー季節はあっというまに過ぎた。
街はぱっと見は何もなかったかのように戻った。
弥子(やこ)はその風景を眺めながら、それは皆のおかげだーと考える。

特に笛吹率いる警察の努力はすごかった。
彼らの事件への処理能力の速さは、世間からの評価も高かった。

そんな折ー彼女は街で偶然、睦月(むつき)と出会う。
彼女は買い物をしていたと言い、弥子に荷物を見せる。
そこにチョコレートがぎっしり詰まっているのを見た弥子は、バレンタインが近いことを思い出す。

睦月は母親の女としての教えに従い、チョコレートをたくさん配るらしい。
彼女から達夫(たつお)とのチョコレートのエピソードなどを聞いた弥子は、あることを思いつく。
そうだ・・私にだって、できることはあるかも!!

そう思った彼女は、すぐに準備に走った。
そして突然事務所でチョコレートを作る作業を始めた弥子を見て、ネウロは呆れたような眼をやるー。
何か呪いでも始める気か?

弥子のチョコレート作りは大量なためか、大げさなほど大きな鍋を使って行われた。
ドロドロにチョコを溶かしながら、彼女はお世話になった人たちにチョコレートを贈ろうと思ったのだ、と事情を説明する。

色々な人たちがあのテロと向き合うのを見てきて、弥子は人間の強さを感じて来た。
人間は思っているより、たくましいー。
ネウロもいつも言っているように、自分の力だけに頼らず人間の力にももっと頼るべきだーと彼女は話した。

だからいざという時にすんなり力を借りられるように、チョコを送って親交を深めておくのだー。
弥子はそう言いながら、つまみ食いを進める。
果たしてチョコは残るのか・・。
ネウロはそう思いながらも、構想は悪くないなと笑みを浮かべる。

ーバレンタインとは、要するにチョコレートによるマインドコントロールのことだ。
手駒の忠誠心を高めるのは、大いに結構。
そしてどうせならー手駒の肉体は、強靭な方がいい!!
彼はチョコのかけらを手に取ると、謎の薬を注入した。

滋養強壮の効果を持つチョコレートに、魔界の泥玉を1粒混ぜることでより強靭な肉体を得られるようになる・・。
彼は1匹の虫でその効果を確かめると、弥子には何も言わず薬を注入したチョコレートの塊を元の場所に戻した。

さあヤコよ、思う存分チョコレートを作るがいいー!!
ーこうして、弥子とネウロのバレンタイン外交戦略は幕を開けるのだった・・。




















警察VS.テラ!!

今回は笛吹率いる警察と、新しい血族のテラが対峙し合った話でした。


新しい血族の2人目の指は、テラという人物でした。
めっちゃイケメンでしたね・・ジェニュインといい。美男美女の遺伝子も少し混ざっているのでしょうか。

ただナルシストで自由奔放とか、なかなか面倒くさそうな人物のようです。
面倒を見る葛西が大変そうだ・・(^^;)

そして彼の能力ですが、「埋める」という言葉を使っていることから土系でしょうか。
DRが治水だったので、テラは土の特性を知ることで栄えてきた一族なのでしょう。

あの顔でそんな特殊な能力に優れていたら、どこかで有名になっているような気もしますけどねぇ・・。
まぁそれはジェニュインにも言えますが。
今後どんな手を使ってネウロに迫ってくるのか、楽しみです。



そして警察側ですが、テラは逃したもののよく健闘したと思います!!
新しい血族相手に死者を出さなかったのは、本当にすごい!!
笛吹たちも無事で、本当に良かったです!!

笛吹の冒頭の号令も、かっこよかったですね!!
迷いなく「撃て」という命令を出せる辺りに、彼の本気を感じました。
責任問題になったとしても、相手の正体を確かめるーという気概が伝わってきましたよね!!

それほどに強大な相手ー
そのことは、今回関わった刑事たちは皆胸に刻んだことと思います。
あれだけの攻撃を受けても尚無事でいられて、一振りでビルを破壊する・・
まさに化け物を相手にしているのだということを。

テラの体に関しては、DR同様強化細胞が組み込まれているのでしょうね。
これは戦うにあたって、なかなか不利な条件ですね・・。
DRは倒せましたが、今のネウロにはあの時の魔力はもう残っていないのですから。

ただ少し気になったのは、顔に仮面をしていたこと。
あれは顔が割れるのを防いだのもあるのでしょうが、もしかして顔には強化細胞が埋め込まれていないのでは・・とも思いました。

テラはイケメンです。
顔にメスを入れることを彼が拒んでいたとしたら・・?
あの顔が、彼の長所であり弱点になりうるのかもしれません。

その可能性は、あの仮面から考えてもなくはないのかなーと感じました。
まだ分かりませんが、そこを狙ってみるのは十分にアリかもしれません。
まぁあくまで予想ですが。。


ともかく、新しい血族との第2戦も火蓋を切りました!
次の巻以降、ネウロとの戦いも始まります。

ネウロVS.テラー
どのような戦いを見せてくれるのか、楽しみに待ちたいと思います!



後、警察とテラの戦いはこれで終わりかもしれませんが、警察側が今後は葛西が引き継ぐようですね。
これはこれで厄介・・。
今回のテラとの戦いを活かして、警察には更に新しい血族への対処法を練ってもらいたいものです。

笛吹には引き続き、期待しています!!






さて、後はバレンタイン外交戦略についてw

こういう少し和む話が入ると、ほっとしますね。
今巻は、なかなかヘビーでしたからね。。

弥子の考えは、目の付け所がとてもいいです!!
今まで散々訴えてきたように、今後はネウロは人間と手を組んでいかねばならない局面でしょう。
彼の魔力だけでは限界があります。そこを人間の協力で補っていくべきなのです。

そのためには常日頃からパイプをつないでおくというのは、懸命な判断です。
早坂兄に触発されたのかな、と少し思いましたw

恩を売っておくというと言い方は悪いですが、いざという時にすんなり動いてもらうためには日ごろの根回しが必要なことは確かです。
それがチョコ1個で済むなら、安いもの!!w
弥子は料理の腕前は遥とは違いちゃんとしていますから、食べきらなければそれなりのものができあがるはずでしょう・・(^^)


ただネウロがまたよからぬことを企てたので、それがどんな混乱を引き起こすかー・・。
誰かのチョコに、あのかけらが混入するということですよね?
チョコをもらった人物がムキムキに・・想像しただけで笑えますw

個人的に見て見たいのは、笹塚や筑紫のムキムキかなぁw
早坂兄もいいですね。吾代だと普通すぎてつまらないかも。

ロシアンルーレットチョコ・・誰が当たり(?)を引くのかー
楽しみですね!!









というわけで、次回はバレンタイン外交戦略の本番ですね!

誰がネウロの混入させたチョコを食べるのか。
果たしてムキムキになった人物は、弥子たちの力強い味方となるのか?!
時期的にもちょうどいいタイミングでの話ですね、そういえばw

次回はテラたちはおやすみかなー。
少し緩い話も挟んで、息抜きといきたいものですね!


次回も楽しみです☆