今回から、18巻です!

前回、笹塚との共闘でテラを倒したネウロ。
魔力の消耗が激しい彼は、今後どう戦っていくつもりなのでしょうか。

そしてネウロの本性を知った笹塚。
彼は弥子たちと協力体制を築いてくれるのでしょうかー?!

感想です☆




根絶やしの少年~第152話 「任【まかせる】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

培養液の中で、X(サイ)はぼんやりと考えた。
・・俺の脳細胞は、定期的に大規模な変異をする。

ゴトリと入れ替わる記憶の中で、その時にだけ一瞬横切る影がある。
変異が作り出した影か、それとも俺の本当の正体の記憶なのか・・。
そこでXは手を伸ばす男の姿を見た。
ああ、やっと思い出したー

その影は、今目の前にー!!

ーシックスは、Xに触れるかのように腕を伸ばした。
Xはうっすらと瞳を開け、目の前の男を見つめる。
目の前の男が俺の・・俺?
ああ違う、自分の正体がまた分からなくなる・・。

俺?僕?私?

その姿を見た付き人の男は、これがあのXか・・と息を呑んだ。
今のXは、ドロドロで原型を留めていない。
シックスもうなづき、彼は今まさに初期化された状態だーと話した。

これから情報を書き込み、1本の芯を通す。
そして本当の姿を取り戻すとき、この子は無敵の存在となる。
新しい世界の力となるのだー。

そう言うと、シックスは付き人にやってきた理由を訊いた。
男は恐縮しながら、ジェニュインからの報告を預かってきたーと答える。
テラが・・そう言いかけた男を、シックスは制した。

そこまで。もういい。
彼は持っていたペンを、手の中で握り折る。
「ネウロを」「殺した」
その2単語以外の報告に、興味はないよー。


同刻ー
ジェニュインは葛西(かさい)と電話で連絡を取っていた。
彼女はテラが負けたことが信じられず、あまつさえ彼の素顔を回収されたことに唇を噛む・・。

テロのスペシャリストの五本指が、何たる失態続き。
シックスに合わせる顔がないー。
その言葉に、葛西はテラの戦術は完璧だった、と答える。

彼の作戦は、ネウロ1人だけなら勝てているはずだった。
ネウロ1人だけなら・・
葛西は煙草に火をつけながら、そう考えるー

探偵事務所。
ネウロが出ていってから、弥子(やこ)はずっと彼の帰還を待っていた。

相手はネウロの弱点を知り尽くしているし、おまけにネウロは人間に正体を隠しながら戦っている。
バレないように戦うのは大変だろうに・・。
そんなことを考えていると、ドアの開く音がして弥子は立ち上がった。

そして・・彼女は驚愕した。
そこには魔界虫を大量に抱えたネウロとー笹塚(ささづか)がいたのだ。

バレてるー!!
固まる弥子の前で、2人はいつも通り会話をしている。
だが笹塚にも確かに、魔界虫は見えているようだ・・。

私は夢でも見ているのか?
弥子はその光景に、困惑する。
笹塚と、魔人としてのネウロが話をしている。
一番慎重に正体を隠してきた人なのに・・!!

ーその時、笹塚は弥子に視線をやった。
彼はネウロをが疲れているようだから送ってきたと言い、話はまた後日ゆっくり・・と鋭い瞳で彼女を射抜く。
弥子は溜まらず、笹塚に土下座して内緒にしていたことを詫びるのだった。

すると笹塚は、大体は理解できるから大丈夫ーと言った。
彼はテラとの戦いを見て、ネウロが人間でないことを理解していた。
そして敵ではないことも・・。

現場に戻るため、笹塚は事務所を出ようとする。
その去り際、彼は2人に尋ねるのだった。
・・味方ってことでいいんだよな?

その問いに、ネウロは笑みを浮かべて答える。
ええ、それは信じて構いませんよー。

それだけ聞くと、笹塚は去って行った。
ドアが閉まるのを確認すると、弥子は息をついてネウロに近寄る。
ネウロ、バレちゃったんだね。今回はそのぐらいヤバかったんだ・・。

そう言うと、ネウロは上着を脱ぎながら答えた。
もちろん自分だって、人は選ぶ。彼であれば、軽々と口外はしないだろう、と。

ネウロには、今どうしても手駒を増やしておく必要があった。
自分の正体を知る者、そしてシックスたちの正体をも知る者ー。
笹塚は、その条件にうってつけだったのだ。

今回、彼はテラの素顔を残すことに成功した。
後は警察かあの場にいた被害者たちの誰かが、彼の素性を暴けばいい。
そう話すと、ネウロは魔界777ッ能力の1つを取り出した。

ー治癒の失速。
彼はそのマント状の布を身に纏うと、これを着けて長時間動かなければ魔力は回復する・・と弥子に説明する。

それから椅子に腰かけると、ネウロは告げた。
しばらくは貴様らに任せたぞ、ヤコー。

彼は数日間ここから動かず、指示だけ出す旨を弥子に話した。
そうして人間を動かすことによって、新しい血族たちに反撃すると同時に魔力を回復させるのだ。
弥子はネウロが着ていたボロボロのスーツを見ながら、言われたことの意味を反芻する。

つまりこれからは、ネウロの休息中を人間がカバーするのだ。
それが成功すれば、新しい血族はネウロにも人間にも攻撃を仕掛けづらくなる。
・・これはとても大きな転換点かもしれない。
弥子は思わず、息を呑む・・。

一方ネウロは、早速指示を出した。
まずはテラの顔を使い、新しい血族の人間としての素性を暴く。
彼らにはシックスと出会う前に、広い交友関係があったはずだからだ。

新しい血族との接点は、案外身近にだってあるのかもしれないー。
ネウロはそう呟くのだった・・。


その頃ー
あるバーでは、店員たちが客の男から法外な料金を抜き取ろうと迫っていた。

客の男は請求書を見て驚き、こんな高いとは思っていなかったと反論する。
だが店の人間は皆グルで、席についていた女もただ黙って見ているだけだ。

店員たちは男の荷物を漁り、パスポートを確認した。
どうやら彼は外国人らしい・・。
そう知った彼らは、男が日本では未成年の飲酒に当たる年であることを良いことに、金品全て巻き上げようと近づく・・。

その時だった。
たまたま店に飲みに来た吾代(ごだい)が、不穏な空気を見て割って入ってきたのだ。

吾代に気付いた店員たちは、さっと青ざめる。
吾代は事情を察すると、適当に脅して彼らを店の奥に下げさせる。
そうしてから、彼は客の男に声をかけた。

外国人か?危ない店がある地域ぐらい調べてから来いよー
そう言いながら顔を覗き込んだ吾代は、途端に眉を上げる。

よく見たら・・。
彼の言葉に、客の男も顔を上げる。
2人は顔を見合わせ、互いに口を開いた。

おめー、ひょっとしてチー坊じゃないか?
吾代の笑みに、男は驚きながら呟く。
忍(しのぶ)君・・。




















ネウロと人間の関係。

今回はテラ戦のその後回でした。
なんだか新たな展開も見えてきて、なかなか興味深い回でしたね。


まずは笹塚のこと。
さすがは笹塚といった感じ・・。
特に動じることもなく、弥子の前でも飄々としていました。

他の人では、さすがにこうはいかないよなぁw
ネウロもちゃんと考えて、笹塚に正体を見せたんですね。
確かに一番口が堅そうではあるもんなぁ。

それに多くを語らず、味方だよな・・?とだけ確認していくのが、何とも彼らしくていい!!
後のことはきっと笹塚なら、付き合って見ていくうちに分かるーと考えているのでしょうね。
彼はそうやって、今まで他の皆とも付き合ってきたんですものね。
石垣の良さを見つけられるなんて、それこそ笹塚にしかできないでしょうw


ともあれ、頼もしい仲間がまた1人増えましたね。
いずれは彼をきっかけに、笛吹たちの協力も仰げるようになると更にいいですね。
今の日本警察は、優秀です。
きっとネウロの力になってくれるでしょうからー。

また、逆も考えられますもんね。
テラは外れたけど、葛西はまだ笛吹を狙うのを諦めていないように思えます。
いずれ来る葛西との戦い・・そこに警察が巻き込まれるのは必至でしょう。

であれば、彼らもまたネウロと組んでおくことが最善策でしょう。
助け、助けられ・・そうやって互いに補い合う形で付き合っていけるといいですね!





さて、今度はシックス側。

さすがに少し焦りが出てきていますね、ジェニュイン。
葛西はそうでもないけど、彼女は司令塔を代理しているのですもんね。
下手したら責任取らされて自分がシックスの制裁を受ける可能性だってあるのですから、まぁ当然か・・。

更にやられたばかりでなく、今回はテラの素顔が警察の手に渡ってしまっていますからね。
彼らとしては、なんとしても取り返したいところでしょう・・。
となると、もう次の段階で警察に切り込んでくるかもしれないですね。。

まだ調査中の段階・・
早いうちに素顔を回収し、テラについて知っている人物を殺してしまえば、この事態は収束します。
新しい血族側は、それを狙ってきそう。
再び警察のピンチとなるかもしれないですね。


以前も書きましたが、葛西は指名手配犯として有名です。
それに加えてジェニュインとテラのあの容姿・・有名でないはずないと思うのですよね。
調べられたら案外すぐにつながってしまう恐れは十分あるでしょう。
特にテラは、不動産業を営んでいたことも分かっている訳ですし。

更にそこからシックスを追えれば、Xのいる研究施設などにも行きつける可能性もあります!
今回のXの登場は、その布石だったのではないかなぁ。
そろそろ新しい血族側にも、メスが入りそうですね。
これは期待できる展開。

いつまでも人間は新しい血族にやられているばかりではない!!というのを見せてやりたいですね。
シックスもまだ余裕がありますが、完全に怒らせてみたいものです。
絵面は怖そうだからあんまり見たくないけどw

中盤戦に入り、戦いの形も流れもこの辺りで変わってきそうですね。
引き続き楽しみに読んでいきたいと思います。



それにしてもX・・今回ちょっと衝撃だったのは、一度ドロドロに溶かされてしまったんですね。
ということは、次に姿を見せるときはもう前のXの姿ではないんだろうなぁ。
異形の者とかになってないといいのですが。。

それにアイのことも、忘れちゃうのでしょうか。
彼にとっての根幹なのに、それが他人の手で奪われていく様はすごく悲しいですね。

この感じだと再登場が近そうですが(5本指が全員倒れてから、かな?)、なんだか見るのが怖い気もします。。
次に現れるXは、私たちが知っているXなのかー?
これも、今後見守っていきたいところです。





最後に、吾代とチー坊について。

ここで吾代が出てくるということは、彼も次の戦いに参戦決定といったところでしょうか。
というより、チー坊が次の敵っぽいですね。
ジェニュインに呼ばれて、来日したてってところかな。。

まさか知り合いの知り合いが新しい血族とは思いもしませんでしたが、裏をずっと生きてきた吾代であればあり得ることではありましたね。
吾代の言い方から察するに、幼馴染とか昔一緒に悪さしてた仲間的な感じでしょうか。
年の差はありそうな気がしますが。。

恐らくその頃は、まだ新しい血族として開眼はしてなかったのでしょうね。
DRもテラもシックスに見いだされて頭角を現したので、その口でしょう。
2人の雰囲気から見ても、チー坊なんて呼ばれていることから見ても、以前から彼が能力の片りんを見せていた・・というようなことはなさそうですし。

なので今後敵になるとしたら、吾代の精神面も少し心配ですね。
彼なら割り切ってくれそうではありますが、面倒見のいい吾代のこと・・。
チー坊を弟のようにかわいがっていたのだとしたら、真っ向から向かい合えるのかという不安はあります。

チー坊の能力がどんなものかはまだ分かりませんが、いずれにしても人間が力を抜いて勝てる相手ではないでしょう。
知り合いが人類の敵だった・・
そうなったとき、吾代はどんな選択をするのか。
気になりますね。。








さて、次回は吾代とチー坊の過去が語られる回でしょうか?

予想としては、少年時代に悪さを共にしていた仲間・・といった感じでしょうか。
その後チー坊が日本を離れていて、久々の再会とかありそうですね。

一方でテラの素性暴きと平行しつつ進むのでしょうから、今回は笹塚と吾代の共闘が再び見られそうですね!
その辺も期待しつつ、ネウロが動けない間に新しい血族と人間がどう戦うのかに注目していきたいと思います・・。


次回も楽しみです☆