今回から、22巻です!

前回、無事に仲直りを果たした弥子とネウロ。
今回のことで、2人の絆はより強いものになったことでしょう。

一方葛西を倒した警察は、ついにシックスにその手を伸ばしました。
シックスとの最終戦の幕が、上がります!!

感想です☆





それぞれの決戦~第188話 「距【きょり】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

シックスの乗った車は、防弾加工されていた。
彼は運転手に車を出すよう言い、無理やり検問を突破する。
だが刑事たちもうろたえることなく、作戦本部にすぐにシックスが現れた旨連絡をするのだった。

一方車は、タイヤも銃弾を浴びていた。
バーストしていて上手く動かせない・・
そう焦る運転手を殺すと、Ⅺ(イレブン)が代わりに運転を務めることにする。

彼女の超感覚を持ってすれば、運転など訳のないことだー。
彼らは空港も恐らく非常線が張られているだろうと予想し、ひとまずアジトへと逃げ込む準備を進めるのだった。

ーⅪが運転することで、不快な車の揺れは収まった。
だがシックスはー別の不快さに苛立ちを感じていた。

自分の情報が晒され、指名手配されることとなった。
つまりそれは・・警視総監が裏切ったということに、他ならないからだ!!


ーその警視庁では、情報が目まぐるしく内部を流れていた。
シックスが国外に逃亡する前に、彼の動きを阻むことができたー
そのことに筑紫(つくし)は喜び、笛吹(うすい)の方を見やる。
だが笛吹は警戒を怠らず、なんとしてもこの獲物だけは逃がさない・・と確固たる意志を見せた。

ここまでやったのだから・・。
彼はそう呟き、先日警視総監と対峙したときのことを思い返すー

彼はまず、警視総監の不利となる情報をかき集め、それを提示した。
自分をゆすろうというのか・・?
警視総監はおびただしい数の不正ややましい記録を目にし、愕然と笛吹を見つめる。

そんな彼に、笛吹は交渉を持ちかけた。
これらのことを告発しない代わりに、警視総監が持つ全てのシックスの情報を提供することと、彼を立件する許可を出してもらうことをー。

だが警視総監は、その申し出に難色を示す。
自身の保身のためだけに情報をばらすことはもとより、彼は何よりシックスの報復を恐れていたのだ・・。

けれども笛吹も諦めなかった。
彼は警視総監が、行く行くは政治家の道を狙っていることも知っていた。
そこで政治家たちの弱味すらも彼は利用し、それを渡すことで警視総監の協力を仰ごうとしたのだ・・。

完璧に準備された手はずに、警視総監は驚く。
笛吹は違法捜査に手を染めてまで、自分を動かそうとしているのだ・・。
だがそれでも煮え切らない彼を、ついに笛吹は一喝した。

報復などからは、警察が守って差し上げる!!
奴が国内にいる今がチャンスなのだ。あなたが今奴を裏切れば、安心している奴の裏がかけるのだ。
真に守るべきは何なのかー

いい加減に目を覚まされてはいかがか?!
その曇りなき瞳に、警視総監は心を奪われ、笛吹をただ見つめる・・。

ーそこまで言うと、笛吹は背を向けた。
答えはハンコでお願いします、あなたさえ認めれば、奴を犯罪者として扱えるのだ・・。
そのまま、彼は部屋を出ていこうとするー

その時、警視総監は笛吹を呼び止めた。
彼はうつむき、問うた。
自分の知る笛吹は有能だが潔癖症で、法を外れた汚い手段など使いもせず、それゆえ扱いやすい男だった。
なのにいつの間に、こんな清濁織り交ぜた完璧な交渉術を身に着けた・・?と。

それに対し、笛吹は答えた。
自分の中にある濁った部分は、本来自分の中にあったものではない、と。

それは、ある男の中にあったものだ・・。
彼の胸に、笹塚(ささづか)の姿が思い起こされる。
汚く浅はかで、それゆえに死んでいった自分の友人のものだー。

奴の濁った部分まで、残った私が呑み込んでやらねばならない。
私には2人分の決意がある。だから手段は選びません・・!!

ーその確固たる意志に、今度こそ警視総監は完全に飲まれた。
彼は暫しうつむき考えるとー決意した。

・・あのお方は、人の善悪を狂わせる。悪魔のような魅力を持っている。
だが・・清と濁を突きつけた後、最後に清を突きつけるー
そんなことをされては、判断力を取り戻さざるを得ないだろうが・・。

彼はそう話すと、窓から景色を見下ろしー笛吹に命じた。
好きにしろ、笛吹。全てお前に任せるー。

ーその後、警視総監は政治家になる夢を諦めた。
もっと国を動かすべき人物をー目の当たりにしてしまったからだ、

また筑紫も、今回のことで改めて笛吹の真の能力に感心させられていた。
つくづく私はこの人についてきてよかったと思うー!!
彼は心の底からそう感じ、前を見据える笛吹の後を追うのだった・・。


その頃ー
シックスたちは、山の奥にあるアジトへと到着したところだった。

ここは日本における実行部隊の活動拠点で、カモフラージュも完璧だ。
血族以外誰一人として、この場所を知る者はいないー
だから安心して休むよう、部下は説明する。

だがー一方でネウロは、とびきりの情報に舌なめずりをしていた。
本城(ほんじょう)の遺した情報ーそこには、シックスの潜伏先に関する手がかりが記されていたのだ。

本城は三角測量を使い、自身に与えられた情報でシックスの居場所に気付いてしまった。
彼のノートにはその類まれなる脳を駆使し、アジトの場所が誤差100mの範囲まで絞ってあった・・。

そこは都心から適度に離れ広大な敷地が確保でき、住宅地からも離れていて人目につかない。
まさにテロの準備をするのに、最適な場所だー。

血族の中でも最高機密の場所だけに、何かあった場合はシックスはここに潜伏する可能性が高いだろう・・。
ネウロは弥子(やこ)にそう言うと、立ち上がる。
そして奴が指名手配になった今がー仕留める最大のチャンスだ!!

彼は弥子を引きずって、事務所を出た。
本城の遺した計算式は、一気にネウロとシックスの距離を縮めた。
弥子は本能で悟る。

これから・・2人は決着のときを迎えるのだ、と。
2人が次に向かい合ったとき、恐らく生き残るのは1人だけだ・・。

だがー弥子はそれでも、まだもう1つの可能性には気付いていなかった。
この長く大規模だった事件が、探偵桂木弥子(かつらぎやこ)とネウロの最後の事件になることにはー。




















決戦の時。


今回は警察の活躍によってシックスの国外逃亡が不可能となり、ついにネウロが彼のアジトを突き止めた回でした。

もう決戦まで待ったなしですね!
ラストなんて秒読みという感じで、背筋がぞくっとしましたよ。

次回ではついに、久々の再会を果たしてしまうのでしょうー。
ここからは最終回まで、恐らく戦い一色なのでしょう。

長かった血族との戦いー
勝つのは人間か血族か、刮目ですね!!




さて、今回も笛吹の活躍が光っていましたね。
彼のスゴいところは、一貫して主張は曲がっていないところですよね。

笹塚の意志を引き継ぎながらも、警察の道を外して戦おうとはしない。
あくまで警察という立場で戦うため、まずは警視総監を動かすことにしたのですよね。

ここが笹塚との違いかー・・と今回改めて感じました。
それと同時に、笛吹たちはきっと生き残って日本を立て直してくれるのだろう、と安心感も感じました。

こういう人たちが、日本には必要なんですよ。
警視総監の見立て、正しいと思います。
このまま笛吹には、どこまでののし上がってほしいものです。


で・・今回、彼が笹塚の死後初めて自身の気持ちをはっきりと表現しましたね。
汚く浅はかで、それゆえ死んだー
この言葉で、彼の中に笹塚への怒りがあることが明らかとなりました。

その後の主張を聞いてても分かるけど、彼は警察として戦うことを捨てた笹塚を怒っているんですよね。
どうして最後まで警察として生きて、自分たちを頼ってくれなかったのかー
笛吹は恐らくずっとそのことに怒っているのではないでしょうか。

笹塚の気持ちも分かります。
自分は警察の下っ端です。上層部が動かなければ、シックスに手も届かないのです。
そんなもどかしさを感じるくらいなら、裏の世界に堕ちようー
きっとそう考えたのでしょう。

でもその考えは、笛吹の信念とは反します。
それゆえの怒りが、彼の言葉には凝縮されていたと思います。

ただーそれでも笛吹は、笹塚のそんな汚い部分も全部呑み込んで自分の糧にしようと決意していたのです。
警視総監を脅したことは、法には反する行為です。
でも警察を捨てた訳ではなく、彼の正義への信念をも捨てた訳ではないのです。
そこが笹塚との最大の違いなのです。

自分の信念は守りながら、笹塚の汚い部分も受け入れる。
それが最終的に笛吹が下した判断なのでしょう。

でも本当は彼が望んでいたのは、命を賭けるような大変な仕事だけど、一緒に戦ってほしいーと笹塚に頼られることだったのでしょうね。
その思いが痛いほど伝わってきて、このシーンは泣きそうになりました。

笹塚も今なら、その意味が分かるんじゃないかなぁ。
笛吹は警察にいながら、ここまで血族を追い詰めることに成功しました。
あの時、笹塚が彼の手腕に気付いていたら・・
そう思うと、無念で仕方ありません。

きっと笛吹は笹塚のことを乗り越えて、これからの仲間たちと力を合わせて問題を解決していくのでしょう。
そして日本を支える1人となっていくのでしょうね・・。

切なかったけど、とても良いエピソードだったな、と思います。
戦いの後の未来に、少し明るい光が差したと思います・・。
後はネウロたちの番、頑張って勝ち抜いてほしいですね。


そういえば笛吹が魚肉ソーセージ食べてるの、かわいかったw
弥子にもらってから、ハマっちゃったんですかね(^^)




続いてはシックスのアジトについて。

今回もどんどんシックスたちが追い詰められてて、個人的にはざまあみろと嬉しい展開でした。
まぁシックスも安全とは到底感じていないようでしたけどね・・。
恐らくネウロが嗅ぎつけてくることも、折り込み済なのでしょう。

それにしても、本城は本当に知能が高いですね。
血族の機密事項に計算を持って踏み込んでしまうとは・・これはシックスも予想外だったのではないでしょうか。

このアジトが、最終決戦の地となるのですね。
ちょっと心配なのが、ヴァイジャヤのとき同様血族に有利な地形のように思えるんですが・・その辺は大丈夫なのでしょうか。
さすがに一度体験しているし、弥子もネウロも理解しているか・・。

前回も書いたけど、まずは弥子とⅪの戦いですかね。
弥子には勝ってもらうと同時に、Xの心をもう一度取り戻させてあげてほしいです。
やっぱりアイとの記憶は必要だよ・・。

どんな戦いが待ち受けているのか、楽しみで少し怖くもあり・・。
でも避けられない戦いですからね。
ネウロにはシックスを完膚なきまでに叩きのめしてほしいと思います。




それにしても、最後の戦いとかさりげなく描かないでほしい・・。
寂しいよー、最終回迎えたくない!!

これはネウロとシックス、相討ちの可能性も含まれているのかなー・・。
ネウロの魔力がどれくらい回復しているのかも分からないし、なんだか不安ですね。。

どうかハッピーエンドで終わりますように。
久々にネウロの楽しそうな様子を見たけど、やっぱり最終回でもこういう姿を見たいものです。

そのためにも、2人共頑張れ!!









さて、次回はいよいよネウロとシックスの戦いが始まるでしょう。

いよいよここまで来てしまいました・・。
後は2組の戦いを見守るだけですね。

弥子とⅪ。ネウロとシックス。
戦いの結末は、いかに。そしてどちらが勝利するのでしょうかー?!

次回も楽しみです☆