前回、シックスの真の能力の前に、魔力が尽きてしまったネウロ。
彼は弥子を救いながらも、自らも吾代に救われることでなんとか窮地を切り抜けます・・。

しかしシックスとⅪの追撃が止むことはないでしょう。
この苦境、彼らはどう乗り越えるつもりなのでしょうか・・?!

感想です☆




それぞれの決戦~第192話 「目【め】」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

シックスたちは、すぐに車で追ってきた。
バックミラーを見ながら、吾代(ごだい)はネウロにどうするつもりだと問う。

ネウロは小回りを活かして狭い道を逃げ回るように指示すると、3分ほど逃げ切るように吾代に話す。
3分で何ができるんだ・・?
戸惑う吾代に、彼は笑ってみせる。

とっておきの策を仕込むー。

そう言うと、彼は気絶している弥子(やこ)の頬を叩いて起こした。
ネウロは弥子にここまでの逃走は全て織り込み済みだと説明し、ある策を講じるつもりだーと語る。
弥子は起き上がり、彼の次の言葉を待つのだった・・。


一方シックスたちは、ネウロは既に瀕死だと感じていた。
自分たち2人が戦って負けることはもはや無いだろう・・。
彼はそうⅪ【イレブン)に話しながらも、ただ・・と付け加える。

気になっていたのは、ネウロの言っていたことだ。
ー弥子は我が魔力を回復させる体質を持っている。体にダメージを与えることで、魔力を放出するのだ。
あれがもし本当なら、まずは先に止めを刺すべき標的がいるということだー。


ーネウロは荷台の上で、作戦を話した。
Ⅺは人間の脳を読む。だから自分は、シックスたちが弥子を狙うように誘導した。
彼らは今後、本気で弥子の命も狙ってくるだろうー。
その言葉に、弥子は驚く。

どうして私を狙わせるようにしたの・・?!
困惑し叫ぶ弥子に、ネウロはもう分かっているだろう?と問いかける。
我が輩が貴様を連れてくるのは、どんな時だー?

弥子ははっとし、その意味を理解する。
私の力が、必要な時・・。
ネウロはうなづき、笑みを浮かべる。

彼はこれまでの戦いで、シックスとⅪ2人を相手に戦うことは無理だと感じていた。
だから頃合いを見て、自分たちは2手に分かれよう・・と彼は提案する。
そうすればシックスは自分を、Ⅺは弥子を殺しに来るだろう。シックスの性格から考えて、その逆はないー

ネウロはしっかりと弥子を見据え、言った。
その時、あえて我が輩は貴様を護ることをやめる。
分かるな?貴様がⅪを倒すのだー。

弥子は息を呑み、考える。
私がⅪを・・。でもどうやって・・?
するとネウロはヒントを伝えた。

Ⅺは内面まで、変化することが可能だ。
ならば・・前身であるX(サイ)に変身することもできるはずだ。

彼女に必要なのは、自我。
Xとしての自我を取り戻させることができたなら、その時点でⅪは無効化できる。

もちろん、これは理論上の話だ・・。
ネウロはそう付け足しながらも、弥子をじっと見つめる。
その瞳には、信頼がはっきりと刻まれていたー

だが・・我が輩は、貴様にならそれができると信じている。
その思いを感じ、弥子もまたネウロを見つめた・・。

最初はXの名前を聞くだけで、すくみあがっていた弥子。
だがXと会う度に、彼女は彼と臆せず話せるようになっていった。

ー幾つもの事件を経て、我が輩が弱くなったのを補って余りある程、貴様は強くなったはずだ。
Xがシックスの元で遂げた変化より、貴様が我が輩の元で遂げた進化の方が大きいはずだ。
貴様は・・我が輩の想像を超えていけるはずだ。

・・出会ってから初めて、弥子はネウロと目だけで会話をした。
ネウロは弥子の膝をぽんと叩き、笑う。
できるな?ヤコ。

その笑みにー弥子は決意した。
彼女はネウロの膝を叩き、答える。
やってやろうじゃん!!

よろしいー
2人は暫くその態勢のまま、決戦の時を待つのだった・・。


その後ー
2人が別れるときは、あっという間に来た。

目の前に大木が降ってくるのを見つけたネウロは、やるぞーと弥子に声をかける。
おうよ!!
弥子は元気にうなづくと、ネウロに掴まれ車から飛び降りた。

ー大木は僅かにそれて、直撃は免れた。
チー坊(ちいぼう)の件で学んでいなければ危なかった・・!!
吾代は大破した車から抜け出すと、息をつく。

そこに、ネウロがやってきた。
彼は吾代を見下ろし、命じる。
手を出さず、ただヤコを見届けろーと。

頼んだぞー。
その真っすぐな瞳に、吾代は舌打ちする。
ここまで来たんだ。言われなくてもケリつくまで見てやるよ。
そう言うと、ネウロは満足してシックスの元へと向かっていくのだった。


第2ラウンドというわけか・・。
1人現れたネウロを、シックスもまた1人で出迎える。

逃げるとは感心しないな。どうやら逃げて回復するしか、戦略は残っていないらしい・・。
彼はそう言うと、にやっと笑みを浮かべる。

安心しなさい、その戦略も今から断ち切ってやるところだー

・・その言葉通り、Ⅺは弥子の元へと一直線に向かっていた。
ー私がネウロを逃がさないよう相手する間に、お前はあの毛じらみを倒してきなさい。

もちろんさっきのような小細工を使って逃げられないように、確実に接近して殺すために万全の準備を整えなさいー。
シックスの言葉を反芻しながら、彼女はついにー弥子の前に立つ。

問題ないよ、パパ・・。
その姿は、ネウロへの変化を遂げ始めているのだったー。




















託された戦い。


今回はネウロが弥子にⅪとの戦いを託し、2人の絆を確かめ合った回でした。

いや、熱い!!この展開は熱すぎですよ!!
ついに目だけで会話できている2人ー
この時のために前巻の流れがあったのですね。

本当に終わりが近いことが感じられて切ないけれど、2人の成長具合が嬉しくもあり・・本当複雑w
良い作品に出会えると、本当に感動の連続ですよね。
改めてネウロ大好きだなーと再確認した回でした!!


序盤のネウロの再確認も笑いましたね。
今更いじめるのが趣味だとか・・皆知ってますよw

でもシックスはあの嘘にまんまと乗せられちゃってるんだもんなぁ。
相手を知らないって恐ろしいことなんだな、と思いました。

だから逆に、Ⅺが脅威なんですよね。
彼女は相手を知らなくても、目を見るだけで全てを読み取ってしまいます。
そうなると、嘘もつけない・・。

シックスとⅪ-この組み合わせが、やっぱり最強ということなんでしょう。
2人を引き離したのは、正しい判断でしたね。
ネウロの脳はまだまだ冴えている・・少しほっとした瞬間でした。


冒頭の、全て織り込み済・・というセリフも、本当安心しましたよ。
もう策はないのでは・・と思われましたからね。
それほどにネウロは衰弱していたので、まだ反撃のチャンスを窺っていることが知れて良かったです。

彼の良いところは、プライドに流されず状況を見極めることができるところですよね。
今回も自分1人ではシックスとⅪの相手はできないから、弥子にⅪを任せるーとちゃんと胸の内を語っています。

そういうところが、本当に彼の長所ですよ。
あれだけしっかり説明されれば相手も納得できるし、協力しようとも思えるってものです。

この辺が人間を味方につけ、血族を打ち破った理由ですよね。
そこを分かっていないシックス・・うん、まだ反撃の芽はあるような気が俄然してきました!!


ネウロの作戦もまた、的を射ていますよね。
弥子の記憶を読ませることで、Xの自我を取り戻させる。

Xの自我を取り戻したら、当然Xはアイのことを思い出します。
そうなったら、彼は当然行きつくでしょう。
シックスがアイを撃ち殺したことにー。

そして彼は弥子から、標的をシックスに変えることとなるでしょう。
なるほど、勝機のありそうな作戦だと思いました。

ただアイのことを思い出したときに、Xの心がもつのかが少し心配ですね。
あの時、彼はすぐにシックスに捕まってしまい、記憶を消されてしまいました。
だからちゃんとショックや悲しみを癒していないのです。

たとえ自我を取り戻したとしても、求めるべき本当の姿も、大切だったアイももういません。
そのことが、彼にどんな影響を及ぼすか・・。
これは未知数だと思われます。

シックスがそうなったXを生かしておくわけはないでしょうが、最後に彼には心だけは救われてほしい・・。
弥子がその支えとなってくれることを願いたいですね。

そして、彼が殺してきた人々のことをちゃんと反省して死んでほしいと思います。
弥子ならそこまできっとできる・・!!
そう信じています!!





さて、後は今回はなんといっても弥子とネウロのやり取りですよね!!
ここまでの集大成ともいえる2人の絆の確認方法に、もう感動しまくってしまいました!!

ネウロはもう、絶大な信頼を弥子に寄せているのが分かってなんか照れちゃいましたよ!!(何)
HAL編の時から更に・・彼女への期待は高くなっていますね。

弥子と同じ視線に並び、しっかりと目を見つめて信じているーと語る。
こんなことされたら、そりゃ受けるしかないですよね!

ネウロは自分にできないことを、弥子にはできると言っているのですよ。
これ以上に嬉しいことなんてあるでしょうか。
ついに対等なパートナーとなったという証なのですから。

このシーンを描くためにきっと松井先生は今までこの物語を紡いできたんだろうなーと思います。
それほどに、このシーンは感動的で、本気で鳥肌立ちました。

互いの膝を叩き合うところなんか、もう言葉にできないくらい良いシーンでしたよね。
もう顔を見合わせなくても、信頼し合ってることが互いに分かるー
そんな強固な絆を感じました。

恋愛関係とかではないけど、こういう信頼できる男女関係っていうのもいいですよね。
ここまで読んできてよかったなーと本当に思える素晴らしい回でした。


また、吾代に信頼を寄せるネウロも眩しいですよね。
吾代もあんな素直に頼まれちゃったら、嫌とは言えないでしょうw

彼もまた初期からいる大事な仲間ですもんね。
誰が欠けても、ここまで来ることはできなかったー
今ならそう断言できます。


もうどんな結果になっても、見届けられると思います。
弥子とⅪ、ネウロとシックス、最後に笑うのは一体誰になるのかー
最後まで、とても楽しみです!!









さて、次回は弥子VSⅪでしょうか。

ネウロの目論見通り、弥子はⅪの中のXを取り戻させることができるのでしょうか・・。
戦いの行方は、もはやそこにかかっていると言ってもいいでしょう。
彼女の成功が、ネウロとシックスの戦いにも必ずや影響するでしょうから・・。

力では敵わない弥子が、どうやってⅪに切り込むのかー
彼女の成長の集大成を、私たちは見ることになるでしょう。
まさに必見ですねー!!


次回も楽しみです☆