今回から、8巻です!

前回、7thとの戦いに勝った雪輝と由乃。
しかしそんな彼らの元に飛び込んで来たのは、雪輝の母礼亜が殺されたという知らせでしたー。

失意に、パニックに陥る雪輝。
彼は母親の死を乗り越えることができるのでしょうか。
そして由乃は、彼を支えることができるのでしょうかー?!

感想です☆




Diary34~ 「壊れた」




※以下、ネタバレあり※









◎日記所有者一覧◎
・1st 天野雪輝・・無差別日記
・2nd 我妻由乃・・雪輝日記
・3rd 火山高夫・・殺人日記、死亡
・4th 来須圭悟・・捜査日記、死亡
・5th豊穣礼佑・・はいぱーびじょんだいありー、死亡
・6th春日野椿・・千里眼日記、死亡
・7th戦場マルコ・美神愛・・交換日記、死亡
・8th上下かまど
・9th雨流みねね・・逃亡日記
・10th月島狩人・・飼育日記、死亡
・12th平坂黄泉・・正義日記、死亡





◎あらすじ◎

1年前。
それはほんの偶然だった。

いつものように雪輝(ゆきてる)の後を追いかけていた由乃(ゆの)は、彼の持ち物の中にラブレターらしきものがあることに気付いてしまったのだ・・。


その頃の由乃は、学校でも話題の美少女だった。
容姿端麗で成績優秀、おまけにスポーツも万能。
彼女はまさに桜見中一のアイドルだった。

そんな彼女に告白してくる男も、もちろん多かった。
だが由乃はいつもその告白を断り、誰とも深く付き合おうとはしなかった。
それもそのはず・・彼女は雪輝以外の人間には、まったく興味がなかったのだー。

由乃はいつも雪輝を見つめ、日記をつけた。
彼女が雪輝を意識しだしたのは、まだ最近のことだ。
一週間前、2人で偶然放課後に残る日があったのだ。

将来の夢というアンケートが書けず困っていた由乃と、同様の理由で居残りしていた雪輝。
2人は初めて会話をし、由乃は雪輝の環境に似たものを感じ、言ったのだ。
私が未来のお嫁さんになってあげるー。

すると雪輝はほほえみ、大人になったらねーと返してくれた。
その約束から、由乃は雪輝に夢中になった。
今の絶望的な自分の状況を救ってくれるのは、雪輝だけだ!!
彼女の中には、確信があった。

だがー由乃はさっき見つけたラブレターのことを考え、表情を曇らせる。
あれは渡させちゃ駄目だー!!
彼女は固く決意するのだった。

その時ー担任が文化祭の買い出しを誰かに頼みたい、と口にした。
由乃はHR中だったことを思い出し、顔を上げる。
すると担任は、今日の日直である由乃と雪輝に行ってもらいたいーと言い出した。

その思ってもみない好機に、由乃は驚く。
だが担任は、あることに気付き、由乃に頼むのをやめた。
由乃の家は、門限に非常に厳しいのだー。

それを聞いたクラスメイトたちは、由乃の両親の噂に興じる。
由乃の家は、厳しいともっぱら評判だった。エリートに育てたい、と特に母親が厳しいらしい・・。
だがその割には三者面談には来ていなかったーと皆は口々に語る。

それを聞きながら、由乃は来れる訳がないーとうつむいた。
担任はそういう事情があるので、代わりに誰かに頼みたいーと委員長に目を向ける。

若葉萌絵(わかばもえ)さん、行ってくれるかな?
そう問われた少女は、快くうなづく。
それを見た由乃はー目を見張った。

若葉萌絵ー彼女こそが、雪輝のラブレターの相手だったのだ。
よりによってコイツと・・?!
由乃は焦りを感じ、放課後に2人を尾行することに決める。

雪輝と萌絵が2人で買い物なんて行ったら、雪輝は手紙を渡してしまうかもしれない。
それだけは阻止しないとー!!


そして放課後。
雪輝は期せずして萌絵と2人で買い出しに行けることになり、浮かれていた。

彼らは駅前のデパートで必要なものを調達することにする。
てきぱきと予定を決める萌絵を見ながら、雪輝は今日手紙を渡そうーと決意する。
僕だっていつまでもウジウジしていられないし・・。
彼がそう思ったその時だった。

突然着ぐるみのうさぎが、2人の間に割って入ったのだ。
その中身は、もちろん由乃。
彼女は2人がいい雰囲気になるのを何としても阻止しよう、と終始様子を窺うのだった。

ー買い出しは、順調に進んだ。
レジへ向かう萌絵を見送ると、雪輝はジュースでも差し入れしようーと自動販売機に向かう。
それから、手紙を渡すんだ!

そう意気込む彼の前に、再びうさぎが現れた。
うさぎは雪輝がジュースを買うのを邪魔し、その後も雪輝たちが行くところ行くところで彼が手紙を渡そうとするのを妨害した。

その度かさなる妨害に、さすがの雪輝も怒り出す。
彼は手紙を握ったまま、うさぎに向かった。
するとそれを好機ーと由乃はその手紙を奪い取ろうとする。

だがーそれがマズかった。
雪輝が、うさぎの目的が自分の手紙にあると気づいてしまったのだ・・。

そのことを悟った雪輝は、一目散に逃げだす。
また騒ぎを知った周囲の客が警備員に連絡したため、由乃は追われる身となってしまう。
こうなったら、強引に奪うしかないー!!
由乃は短期決戦に持ち込もうと、全力で雪輝を追った。

その手紙を渡さないでーーー!!!
彼女の叫びに、雪輝はますます必死になって逃げた。
彼は萌絵を見つけると、パニックになりながらも彼女に手紙を差し出すー

一方の由乃は、思ったように身動きできず、後ろから来た警備員に取り押さえられてしまう。
彼女の目の前で、萌絵が手紙を受け取った・・。
勢いづいた雪輝が、萌絵に迫る。

僕の気持ちを受け取ってください!!

彼はーついに告白してしまった。
由乃は間に合わなかったことに、涙を浮かべてうなだれる・・。
そして失意のまま彼女は、家へと帰るのだったー。


取り調べもあったので、由乃が家に帰ったのは門限をだいぶ過ぎた後だった。
玄関を開けながら、由乃は大きくため息をつく。
だが中に入ると、そこは物音1つない静かな空間だった。

まぁ、門限なんてもう関係ないか。チェックする人はもういないんだし・・。
彼女は廊下を渡る。
その両壁には、びっしりと由乃に対するノルマの表が貼られていた。

カロリー表、数学の成績表、口ごたえした数ー
由乃はそれを横目で見ながら、奥の座敷に顔を出す。

ただいま、パパママー。
彼女が挨拶したのは、牢の中で死体になっている両親だった。

死体はすっかり白骨化している・・。
もう1ヶ月は経ったか・・。
由乃は2人の前に座ると、かつての生活を思い出す。

以前は、この位置が逆だった。
両親はいつも由乃を厳しく監視し、何かあれば彼女を牢に入れて折檻した。
ろくにご飯すらもらえない日々・・
そのことを思い出した彼女は、目の前の両親に問う。

私と同じ目にあう気分はどう?

彼女はある時、エリートたれという両親の教育についていけなくなった。
そこで今度は逆に、両親を閉じ込めることにしたのだー。

そうしたら自分の苦しさも分かってもらえる。きっと2人は自分を大事にしてくれる。
彼女の中には、その想いしかなかった。だから期待していたのに、両親から返ってきた言葉は彼女を失望させた。

この鬼子!!
ーきっと幸せになれると思ったのに・・。
その日から、由乃は両親の様子を見に行かなくなった。

数日間続いていた罵声はやがて聞こえなくなり、気づいたときには両親はもう死んでいた。
彼女は自分が取り返しのつかないことをしてしまったとは、理解していた。
だがそのことに目を向けたくなくて、天井を仰ぎ見た。

萌絵が雪輝の手紙を断ってくれてよかった・・。
由乃は夕方の一件を思い出し、ほっと安堵する。

彼女はまだあの日のアンケートを持っていた。
将来の夢の欄には、今は雪輝のお嫁さんになることーと記されている。
由乃はそれを見やると、一筋涙を流した。

わたしにはまだ未来がある。彼を守り続ける限り、雪輝のお嫁さんになるという未来があるー!!


話は戻って、現在ー。
雪輝は家で1人、ずっと部屋にこもっていた。

 彼は一心不乱に、自室の壁に母親の写真を貼りまくる。
由乃から何度メールが届いても、今の彼には届いていなかった。

雪輝は母親の死から目を背けるため、現実を見ることをやめたのだった・・。




















親の死。

今回は雪輝が母親の死に絶望するなか、由乃が彼との思い出を回想する話でした。
ここで回想が来るとは思わなかったので予想外の展開でしたが、由乃の両親のことなども分かり、なかなか興味深い話でした。

いよいよ物語の核心に迫ってきた感がありますね。
気が付けば残る所有者も5人・・もう半分いないのか・・。

雪輝のショックがすごく大きそうで心配ですが、ここはもう乗り越えるしかないでしょう。
由乃や友人たちが彼を支えてくれることを期待したいと思います。

結局九郎はどうなったのかな?
警察に捕まったのでしょうか。

その辺りも、雪輝の心を蝕んでいるのでしょうね。
無理もありません。父親に酷く裏切られた上に、母親まで殺されてしまったのですから・・。

父親からも、真相を聞きたいところですよね・・。
彼が誰の命令で日記を狙ったのかー予想では11thですが、まだ確定はしていませんから。
うやむやに終わるのではなく、きっちり責任は取ってもらいたいものです。

続報、待ちたいと思います。





さて、今回は由乃の過去回想がメインでした。
ギャグパート多かったけど、やっぱり気になるのは由乃の両親のことですよね。

優等生の彼女、その理由は両親の厳しすぎる躾けにありました。
特に母親の方が厳しかったそうですが、あんな牢に入れたり食事を抜いたりとか、どう見ても虐待の域ですよね・・。

あんなに美人で成績もいいのに、それでも許されないなんて怖すぎる・・。
由乃は逃れられない苦しみに、ずっと耐えて育ってきたのですね。
あの裏がある性格は、そういう環境から作られたものだったのでしょう。。

そして雪輝への執着の理由も、やっと分かった気がしました。
酷い境遇から逃げたくて、そんな時に似たように両親との関係で悩んでいる雪輝を知り、親近感を抱いた・・。
彼なら自分の境遇を理解し、その上で一緒にいてくれるーそう思い込んでしまったのでしょうね。

また、雪輝も冗談かと思い、由乃の言葉を否定しませんでした。
そのことが由乃の心に喜びを生み、結果彼女の執着を生んでしまったのでしょう・・。
うーん、由乃の執着は異常すぎだけど、分からなくもないなぁ。

家に逃げ場がなかったら、誰かにすがりたいものですよね。
でも自分を真に理解してくれるような人でないと、意味がない・・。
その点、雪輝はぴったりと当てはまったのでしょう。

由乃の愛情の示し方が独特なのも、結局押し付けられる愛しか示されてこなかったからなのでしょうね。
両親の偏愛が、彼女の愛情表現も歪めてしまった。
そう考えると、彼女も被害者ですね。一概に狂ってるとはいえないのだな、と今回感じました。

雪輝にも、その辺の事情をちゃんと伝えればいいのに。
彼は優しいから、そういう事情を知って由乃を突き放すということはないと思われます。
むしろ一緒に乗り越えようと頑張ってくれるのではないでしょうかー。

その辺明かせないのは、やっぱり両親を殺したという罪悪感があるからでしょうか。
後はまだ判明していない、もう1体の死体の問題もあるからなぁ。
全てを明らかにされるまでは、由乃としては黙っているつもりなのかもしれないですね。

個人的には由乃の口から全てを告白するほうが状況は好転すると思うのですが、彼女にその気がない以上待つしかありませんね。

或が調査を続ける以上、いずれは西島ら警察にも彼女のしたことは知れることになるでしょう。
その時に、雪輝が他者から事情を知るよりは由乃が告白した方が絶対にいいと思うんだけどなー。
他の人に聞かされたら、雪輝また由乃から離れていくのではないでしょうか・・。

その辺、由乃はどう考えているのでしょうね。
7thとの関り、そして雪輝の母親が死んだことで、由乃の中でも何か変化があったかもしれません。
彼女が今後雪輝とどう関わっていくつもりなのかー
気になります。


それにしても、両親の死って由乃のせいになるのかな・・?
監禁したのは事実だけど、餓死?ですよね、死因は・・。
そうなるとそんなに罪重くなさそうな気がするんだけど、その辺はどうなのでしょう。

ただ3体目の死体に関しては真相が見えてないので、これに関しては重罪の可能性もありますね。
一体3体目の死体は誰なのか・・。
そろそろ真相を知りたいものです。






さて、次回は再び現在に戻り、仲間たちが雪輝を励ます回でしょうか。

そういえば雪輝って母親みたいなタイプの子が好みだったんですねw
ちょっと不謹慎だけど、笑っちゃいました。
由乃ももっとふっくらしたら、好みに近づくかも?w


結局礼亜の事件はどう処理されたのか、まず気になりますね。
九郎の仕業だと分かっているのか、彼は逮捕されたのかー。
それによって、九郎の裏で誰が糸を引いているのかもはっきりすると思います。

雪輝もショックでしょうが、すぐに次の所有者がやってくるはずです。
落ち込んでいる時間はありません。
早く元の彼に戻れるといいですね・・。

次なる刺客は、誰になるのか?!
次回も楽しみです☆