前回、雪輝を好きになった頃の出来事を思い返した由乃。
その記憶の中には、彼女の両親に関する忌まわしい思い出も残っていましたー・・。

今こそ雪輝を支え、助けるときだーと意気込む由乃。
しかし雪輝は、母親の死に自我を保てなくなっていて・・?!

感想です☆




Diary35~ 「反転世界」




※以下、ネタバレあり※








◎日記所有者一覧◎
・1st 天野雪輝・・無差別日記
・2nd 我妻由乃・・雪輝日記
・3rd 火山高夫・・殺人日記、死亡
・4th 来須圭悟・・捜査日記、死亡
・5th豊穣礼佑・・はいぱーびじょんだいありー、死亡
・6th春日野椿・・千里眼日記、死亡
・7th戦場マルコ・美神愛・・交換日記、死亡
・8th上下かまど
・9th雨流みねね・・逃亡日記
・10th月島狩人・・飼育日記、死亡
・12th平坂黄泉・・正義日記、死亡





◎あらすじ◎

7月9日、デウス・エクス・マキナの間。
雪輝(ゆきてる)はデウスに用があり、出向いていた。

彼は、母を蘇らせることができないかとデウスに訊きに行ったのだ。
神であるデウスなら、簡単にできるはずだー
雪輝はそう考えてやってきたのだが、デウスの答えは無理だ、とのことだった。

デウスは、今の自分には既に確定した因果を捻じ曲げる力はない・・と語る。
私の寿命は、まもなく尽きるのだー。
そう言って、彼は自身の顔を雪輝に見せる。
その顔半分がボロボロに崩れているのを見た雪輝は、息を呑む・・。

神が死ねば、この世界は因果律のコントロールを失い、そして滅ぶ。
デウスがそう話すと、ムルムルもうなづいた。
そう、だから死ぬのは雪輝の母親に限った話ではない。皆死ぬし、雪輝ーお前も死ぬのだ。

彼女の言葉に雪輝は不安になるが、だが1つだけ方法はあるーとムルムルは続けた。
彼女は楽しそうに笑いながら、説明する。
全てを救い、お前の願いを叶える方法がな・・。


その後、雪輝は自宅へ戻った。
母の遺影の前で、彼は1人呆然と時間を過ごす・・。

ふと、彼は日記を見た。
そこには、父の九郎(くろう)に礼亜(れあ)を殺した容疑で逮捕状が出た、と記されていた。
父さんが殺した・・!!
雪輝は信じられない思いと同時に、自分たちを裏切った父親への憎しみを募らせるー。

その時、玄関で物音がしたので彼は様子を見に行った。
するとそこには、腕から血を流し倒れている九郎の姿があった。
痛みに呻くその姿に、雪輝は驚いて駆け寄るのだった。

リビングで手当てをすると、九郎は暗がりから急に切りつけられたのだーと話した。
たぶん借金関係だろうー。
そう息をつく九郎に、手当を終えた雪輝の胸には再び憎しみが沸き上がる。

よくもノコノコと現れたな・・。
彼は九郎を睨みつけ、母さんを殺したのだろうー?と詰め寄る。
自首してよ!!
そう責められた九郎の顔色が変わる・・。

重苦しい沈黙の後、九郎はそんな訳ないだろう?とごまかした。
だが九郎は決して目を合わせようとしないー
その態度に、雪輝はとぼけるな!と更に詰め寄った。

すると九郎は開き直り、何か証拠があるのか?と問う。
無ければ、ただの言いがかりじゃないか。
そう飄々と語る九郎に、雪輝は怒りを抑えることができないー。

と、雪輝は彼が質屋の預かり証を持っていることに気が付いた。
雪輝の視線に、九郎は慌ててそれを隠す。
何かあるーそう感じた雪輝は、何を預けているのかを尋ねた。

だが九郎は関係ないだろーとそっぽを向く。
その態度に、雪輝の中の疑惑はますます膨れあがった。

預かり期限は、明日だった。何かの証拠なら、明日父さんはそれを回収に行くはずだー。
そう予想した雪輝は、素知らぬ顔で母の遺影に線香をあげる九郎の姿に苛立ちを募らせる。
父さんをつけて、荷物を奪おう。証拠を突きつけて、必ず父さんに罪を認めさせてやるんだ・・!!

彼は母の遺影に、そう誓うのだった。


翌日ー
由乃(ゆの)は、西島に中学校に呼び出されていた。
やってきた彼女に、開口一番西島は用件を突きつける。

彼が呼び出した理由ーそれは由乃の家の3体の遺体の件だった。
或(ある)の話から、2対の遺体は由乃の両親だと分かっている。
だが問題は、3体目の遺体だ・・西島はそう指摘すると、由乃を見つめる。

これについては、身元すら分かっていない・・。
そう言われた由乃は立ち上がり、部屋を出ていこうとする。
その背中に、西島は告げた。

DNA鑑定が始まれば、嘘は隠し通せなくなるぞ。
ーだが由乃はその言葉を聞かず、そのまま学校を後にしたのだった。

同刻ー
雪輝は寝過ごしてしまい、急いで九郎の後を追っていた。

日記によれば、父は真下質店という店にいるらしい。
雪輝がその店に向かうと、ちょうど九郎が店を出てくるところだった。

彼は大きなカバンを提げていて、雪輝に気付くと逃げるように走り出した。
雪輝は慌ててその後を追う。

今取り逃がしたら、証拠を失う!!
だが九郎はタクシーを捕まえると、そのまま走り去ってしまう。
雪輝は日記を確認し、彼が桜見神社へ向かったことを知り、再び追いかけるのだったー。


神社に着くと、九郎は境内への階段を上った。
やけに息が切れるので、彼はこんなにキツい道だったか?と首を傾げる。
・・今日は1人だからか。
そう気づいた九郎は、まだ家族3人仲が良かった頃のことを思い出す。

あの時は、星を見るための下見で、雪輝は先頭を走っていった。
彼は嬉しそうに階段を駆け上がり、星を見るなら神社がいいよーと笑っていた。
・・結局下見だけで、本番はなかったけどな。
九郎は息を切らせながら、必死に階段を登り切った。

そしてようやく神社についたその時、彼は背後から声をかけられた。
追いついたよ、父さんー。
雪輝の姿に、九郎は目を見張り驚く。

彼は即座にカバンをかばったが、雪輝もそのカバンに手を伸ばした。
これが父さんが母さんを刺した証拠か・・!!
雪輝は九郎から奪い取ると、中身を確認しようと開けるー

ーそこにあったのは、望遠鏡だった。
雪輝は思いがけない中身に、首を傾げる。
これが・・証拠?

そう呟くと、九郎は証拠だなんて言っていない、と雪輝から望遠鏡を奪った。
彼はそれを大事そうに抱きながら、話す。
これは3人で星を見るために買って、僕が預かっていたものだよ・・。

その弱弱しくなった姿に、雪輝は言葉をなくした。
九郎は、自分でももうすぐ捕まることは分かっているんだ・・と力なく笑った。
だから、身支度をする時間がほしかったんだー。

母さんに焼香をあげて、質に入れてしまった望遠鏡を取り戻したかった・・。
そう明かした九郎に、雪輝はようやく気付く。
父はー最初から自首するつもりだったのだ。

九郎はうなづくと、その瞳に涙をためた。
もう思い残すことはないよ・・。
彼はそう言うと、雪輝に頭を下げた。
ごめんよ、雪君。母さん・・。

九郎はそのまま泣き続けた。
雪輝は彼の思いを知りー一緒に警察に行くことを決意するのだった。


その後ー落ち着いた2人は、自首するために警察署に向かった。
神社を抜けながら、2人は約束する。
九郎の刑期が終わったら、ここの祭りへ来ようーと。

雪輝は父の提案に、照れ臭そうにうなづく。
その時ー彼は日記のノイズ音を聞いた。
同時に、向いからランニングしてきた男性が九郎にぶつかった。

その衝撃に、九郎は立ち尽くす。
父の異変に気付いた雪輝は、彼を見やった。
その胸にはーナイフが刺さっていた。

草むらで様子を見張っていた男が、第一目標は排除したーと無線で連絡を入れる。
これより、第二目標に移るー。

そんな中、雪輝は倒れた九郎に駆け寄った。
彼は必死で苦労を抱き起そうとするが、その手に大量の血がついた。
九郎は小刻みに痙攣している・・。
その姿に、雪輝の目には涙があふれ、彼は震えた。

12時1分ー父さんが死んだ。

日記が、書き換わる音がする。
雪輝は九郎が息を引き取ったのを見て、呆然とその場に座り込んだ。
そんな彼を、複数の男たちが囲んでいくー

ーそんな中、雪輝はデウスたちとの会話を思い返していた。
1つだけ、助かる方法があるぞ。
ムルムルは雪輝に、その方法を教えてくれたのだ。

それは、雪輝が神になればいいーというものだった。
自分が全ての所有者を殺し、全ての人間を救うのだー
今、雪輝はその選択肢に改めて向き合うのだった。




















神という選択肢。


今回は雪輝が九郎の真意を知るなか、その九郎が何者かによって殺されてしまった回でした。

母親の死に関しては乗り越えられそうな予感がしていた矢先に、今度は父親の死!
雪輝の周囲の状況が目まぐるしく変わり、大変な回でした。

彼の心の傷が、本当に心配・・。
ようやく父親とも分かり合えたような気がしたのに、これは辛いですよね・・。


ただ、神になれば両親を蘇らせることもできるーと知った雪輝。
これがきっかけで、正式に神を目指すことになりそうですね。
今まで宙ぶらりんな感じでしたが、ついに雪輝にもサバイバルゲームへの目的ができました。
ここから物語は、更に加速しそうです。

由乃はもちろんその意志を尊重するでしょうね。
彼女の望みは雪輝とのHappy End。
雪輝が勝てば、自身も幸せになれるーと彼女は本気で思っているようですから。

残る所有者は、由乃を抜いて後3人。
まずは8thと戦うことになるのかな?それとも11th?
どちらにせよ、ここからの雪輝たちの戦いには大いに期待できそうですね。

彼は土壇場に強いですし、今後の戦いでは覚悟が違います。
なんとしても両親を復活させたいと願うなら、もう手段も省みないでしょうー。

こうなると、雪輝・由乃ペアは無敵の感すらありますね。
ただ8thも11thもまだ人間性も日記についても未知数な部分があるので、油断は禁物です。

もちろんここまで生き延びた9thも、脅威ですね。
まずは雪輝の覚悟のほどがどのくらいのものなのか、しっかり見届けたいと思います。
その上で、どのような戦いがこの先待ち受けているのかー
非常に楽しみです!




さて、続いては九郎の死について。

これは恐らく11thの仕業ですよね?
口封じのために殺された、とみるのがまぁ普通でしょう。


それにしても11th、何者なのでしょうね。
今回、彼は複数の男性を利用して九郎を襲わせています。

これだけの人間を動かせるとなると、やっぱり11thは裏の世界の人間なり、大富豪なりという可能性がますます高くなりますね。
自分は手を汚さず表に出ず、手駒を動かすー

タイプは違うけど、8thと同じパターンで厄介です。。


そろそろ正体が明らかになりそうですが、こうなると彼がラスボスという線は十分ありうるかも。
なんか8thにはそういう雰囲気は感じないんですよね。ぽやーっとしてるからかなw

それよりも裏の世界の匂いをぷんぷんとさせている11thのほうが、雪輝の前にそびえたつ壁としてはふさわしい気がします。
まぁみねねも、十分その素質はあるのですがね・・。

いよいよ終わりが見えてきたので、その分雪輝たちが苦戦する可能性も高まってきました。
引き続き11thの正体が何者なのか、気にしながら読み進めていきたいと思います。








 最後に、由乃について。

今回、西島から忠告を受けた由乃。
っていうか西島はなんで由乃を捕まえないの?まだ彼女が殺したっていう証拠がないからかな?

或に対しても、由乃は自分が殺したーとは一言も言ってないですからね。
その辺、証拠を集めないと容疑者として捕まえるのは難しいのかな。。


で、西島がもっとも気にしているのが、やっぱり3体目の遺体の謎。
そりゃそうですよね、3体目だけ誰の遺体か全く分かっていないのですから。

ただDNA鑑定をしても、合致する人物がいなければ身元は判明しないですよね?
西島は心当たりがない風に言っていたけど、その状況でDNA鑑定をしても意味ないんじゃないのかな・・。
彼の言葉はハッタリかな?よく分かりませんね・・。

でも或はきっと今も水面下で動いているでしょうから、もしかしたら候補の人物はいたりするのかな。
由乃にはまだ明らかにしていないだけで、もう3体目についてはある程度見通しが立ってるという可能性もあるのかもしれないですね。

個人的には3体目に関してはまったく予想がつかないですが、既に出てきている人物なのかな?
そんな人物に思い当たるところないんですけどね・・。
本当、一体誰なんだろう。

前回も書きましたが、そろそろその正体も知りたいところですね。
徐々に由乃も追い詰められているので、彼女が自ら告白するか或たちによって判明するのも時間の問題ではあると思います。

彼女が抱える真実とは、一体何なのかー。
引き続き、真相が分かるのを待ちたいと思います。









さて、次回は雪輝が神の座を目指すことを決意する回でしょうか。

まずは11th?の手下たちから逃れないといけませんね。
雪輝日記で情報は得ているだろうから、由乃もやってくるかな?

雪輝の両親の死によって、サバイバルゲームは加速することとなりました。
残る所有者5人ー
ここからはまさに命がけのバトルの連続となりそうですね。

新たな決意を固めた雪輝と、まず最初に戦うのは一体誰なのかー。


次回も楽しみです☆