前回、ついに結ばれた雪輝と由乃。
しかし或たちが残した真実を突き詰めるため、雪輝は由乃に迫ります。

そんな彼に、絶望する由乃。
タイムリープを経験した彼女は、今回も間違った道を選んでしまうのか。
それとも今度こそ未来は変わるのでしょうかー?!

感想です☆




Diary53~ 「螺旋/スパイラルゲーム」




※以下、ネタバレあり※









◎日記所有者一覧◎
・1st 天野雪輝・・無差別日記
・2nd 我妻由乃・・雪輝日記
・3rd 火山高夫・・殺人日記、死亡
・4th 来須圭悟・・捜査日記、死亡
・5th豊穣礼佑・・はいぱーびじょんだいありー、死亡
・6th春日野椿・・千里眼日記、死亡
・7th戦場マルコ・美神愛・・交換日記、死亡
・8th上下かまど・・増殖日記、死亡
・9th雨流みねね・・逃亡日記、死亡
・10th月島狩人・・飼育日記、死亡
・11thジョン・バックス・・The watcher、死亡
・12th平坂黄泉・・正義日記、死亡



◎あらすじ◎

由乃(ゆの)は雪輝(ゆきてる)を追いかけた。
斧を振りながら迫ってくる彼女に、雪輝は訳が分からないなか必死に逃げる。

冗談だろ?
そう問う彼の頬を、斧がかすめる。
由乃の本気を感じ取った雪輝は、家の中を逃げ回るのだった。

さっきまで普通だったのに、一体何が・・?!
彼は襖の間から、外へ出ようと考えて開ける。
すると追いついた由乃が、彼の背中を押した。
由乃によって掘られた大穴の中に、雪輝は落ちてしまうー

なんで・・なんで僕を殺そうとするのー?!
彼は涙をこぼしながら、なす術なく落下した。
だが彼が落ちた先はー教室だった。


知りたいか?雪輝。
誰かの声が聞こえ、雪輝は驚き辺りを見回した。

由乃の家にいたはずなのに、彼はなぜか学校にいた。
教室の中ーそこには、彼以外に2人の人間がいた。
雪輝と由乃の2人が・・。

ー由乃は、急に雪輝の姿が消えたので驚いた。
襖の間も閉められ、彼女は締め出されてしまう。
ムルムルの仕業か・・。
彼女は天井を睨みつけた。

どういうつもり?お前はデウスの支配下にあるはずー。
・・だがムルムルからの返事はない。
由乃は舌打ちし、状況が変わるのを待つのだった。

放課後の教室ー
そこには、将来の夢のアンケートに悩む雪輝と由乃の姿があった。
雪輝は1年前のことを思い出しながら、由乃に声をかけようとする。

だが・・彼が肩を叩こうとしたところ、その手は由乃の体をすり抜けた。
透けた・・?!
驚く中、由乃は記憶の流れと同様に過去の雪輝に声をかけにいくー。

そこに、ムルムルが現れた。
触れられなくて当然じゃよ。こいつはお前と2nd(セカンド)の過去のビジョンだからなー。
そう話す彼女に、雪輝はこれがムルムルの仕組んだものだと知る。

この時、2ndは既に自分の両親を殺めていたのだ。
ムルムルは説明しながら、過去の映像を眺める。
2ndに将来の夢などない。彼女に希望を与えたのは、他ならぬお前なのだー
そう言われた雪輝は、1年前の約束を見つめる。

私が未来のお嫁さんになってあげる。
大人になったらね。

自分が由乃に、希望を与えた・・。
ーするとムルムルが、ついてくるように雪輝に言った。
知りたいのじゃろ?
そう言うと、彼女は時空の歪みを産み出した。

2ndがなぜ自分を殺そうとするのかー
それを確かめよう、とムルムルは雪輝の手を引き、その時空の歪みの中に飛び込んだ。

そこは、壁いっぱいにモニターのようなものが映っていた。
これは過去から未来へのビジョンを映すトンネルなのだーとムルムルは説明する。

雪輝には訳が分からなかったが、ムルムルは1つずつその映像を見てみるように彼に勧める。
そこで雪輝は、ある1つの映像に目をやった・・。

その映像は、襖の間で由乃が両親の亡骸に話しかけているものだった。
雪輝のことを嬉々として語る彼女の顔に満面の笑みがあるのを見た雪輝は、本当に由乃の心の支えが自分だったのだな・・と感じ少し頬を染めた。

一緒にその映像を見ていたムルムルは、由乃の夢が雪輝の嫁になることだったと語り、だがそれは叶わない夢だったーと指摘する。
この後、サバイバルゲームは始まってしまった。そこで生き残るのは、1人だけと決まっているのだから・・。
彼女の言葉に、雪輝はうつむく。

由乃はその事実に落胆するどころか、自分が雪輝を守れるのだと喜んだ。
ゲームの最後にはどちらかが死なねばならないと知ってもだー。
そこまで言ったムルムルは、雪輝を見やる。
雪輝、お前はどうするつもりだったんじゃ?

そう問われた雪輝は、考えながら答える・・。
自分は神になったら皆を生き返らせて、由乃のことも幸せにしたかった・・。
そう口にしながらも、彼はその願いが叶わないことに思いを馳せる。
それが無理だと分かった今は・・

するとその逡巡を受け取ったムルムルは、心中するくらいなら2ndに殺されても構わなかったのではないのか?と彼の気持ちを見透かした。
そして雪輝が答えないのを見ると、彼女は前方を指さした。

ーさて、この先が本題。
この一周目の世界がどんな終わりを迎えたかを、見てみよう。
ムルムルの言葉に、雪輝は目を見開く。

1周目ー?!
驚く彼に、ムルムルは意外そうに、或(ある)から聞いていないのか?と首を傾げた。
さっきまでの映像をよく見るがいいー
彼女に言われて、雪輝は改めて映像を見直した。

するとー彼は違和感に気付いた。
少しずつ、映っている映像と彼が実際に体験した過去の記憶に違いがあるのだ。
それを指摘すると、ムルムルはうなづいた。

先ほどまでお前が見ていたのは、1周目の世界。そしてお前が実際に生きているのは、2周目の世界なのだ。
そう言うと、彼女は顔を上げた。
ここじゃ!
その言葉と同時に、2人はトンネルの出口で光に包まれるー

2人が出た先には、手をつないで由乃の家に転がる雪輝と由乃の死体があった。
彼らは1周目で、全ての所有者を倒した後に心中の道を選んだのだー。
ムルムルの説明に、雪輝はうろたえる。
彼は由乃に駆け寄ろうとしたが、それをムルムルは制した。

待て、雪輝。この先が、2ndの第一の過ちなのだー!
彼女がそう口にすると同時に、床に転がった由乃が目を覚ました。
雪輝が驚くなか、1周目の由乃は口にしたはずの薬をべっと吐き出す。

そして起き上がった彼女は、死んだ雪輝の体を引きずりながら因果律大聖堂へと向かった。
大丈夫、私が神になって生き返らせてあげるからー!!
由乃はそう息を弾ませながら、デウスの元へ出向いたー。

だが・・雪輝の死体が、生き返ることはなかった。
その現実に由乃は打ちのめされ、絶望する。

1周目の彼女は今の雪輝と同じく、死者が生き返らないことをデウスに事前に確かめなかった。
そのため、彼女はいざ神になったときにその事実に耐えられなかった。
そこでー由乃は、元の雪輝のいた昔に戻りたいと願った。
これが第2の過ちだーとムルムルは話す。

そして由乃の望み通り、彼女は2周目の世界に移動した。
辿り着いた先はーその映像に、雪輝の背筋はぞくっと震えた。

彼女が辿り着いた先はー彼女の家だった。
襖の間にいた2周目の由乃の前に、1周目の由乃が降り立った。
そして1周目の由乃は、2周目の由乃を斧で襲ったー

悲鳴と共に、辺りに血しぶきが舞う。
そんな中、1周目の由乃はしごく冷静に2周目の由乃に告げる。
私は2人もいらないー!!

ーその全てを見た雪輝は、恐怖に震えた。
つまり今いる由乃は、1周目の由乃だった。
3体目の死体は元からこの世界にいた由乃で、重複してたことを理由に1周目の由乃に殺された・・。

両方、本物じゃないかー!!
彼は思わず2周目の由乃に駆け寄る。

彼女は僅かに息があるだけで、もう動くこともできなそうだった。
雪輝の手も、彼女の体をすり抜けてしまう。声も届いていないようだ・・。
過去のビジョンだから、触れることも干渉することもできないー
雪輝はその事実に失望し、何もできないことに涙をこぼす。

自分にお嫁さんになってあげると言ってくれたのは、2周目の由乃だ。
それが自分自身に殺されて終わるなんて・・
その想いに耐え切れず、雪輝は泣き叫ぶ。
すると・・死にかけた由乃がぽつんと呟いた。

天野(あまの)君の声がする・・。

その言葉に、雪輝たちは目を見張った。
ムルムルがあり得ないと叫ぶ中、瀕死の彼女は雪輝に最期のメッセージを残す。
彼女は必死に体を動かし、襖に手を伸ばした。
そして自身の血で、雪輝に書き残す。

たすけて・・。

そのまま彼女は息絶えた。
その瞳に涙が溜まっていたのを見た雪輝は、感情を抑えきれず叫んだ。

由乃ーーーーー!!!

その叫びと同時に、彼は元の世界に戻ってくる。
そしてついに彼はー由乃と向き合うのだった。




















3体目の死体。


今回は雪輝が由乃のタイプリープの事実を知り、3体目の死体の真実にたどり着いた話でした。
2周目の由乃が可哀想すぎて泣けました。
あんな死に方、辛すぎる・・。

家庭環境だって良くなかったのに、唯一の夢まで訳が分からないうちに奪われてしまった彼女の気持ちを思うと、救われないですね。
しかも殺した張本人は自分自身・・
きっと何も分からないまま、死んでいったのでしょうね・・。

本当不憫すぎて辛いですね。
しかも由乃は、これを3周目でも行おうとしているのです。
彼女がタイムリープを続けるだけ、苦しんで死んでいく由乃が増えるのかと思うと暗澹たる気持ちです。
どうやったら彼女はこの負の連鎖から抜け出すことができるのでしょうか・・。

今回のムルムルの言葉は、改めてこの問題の根深さを考えさせられました。
由乃は雪輝と結ばれたい。しかしそれはサバイバルゲームに参加となる運命の中では、決して叶わない夢ー

結局問題はここなのですよね。
生き残ることができるのは、ただ1人。なのに死んだ人間を生き返らせることもできない・・。
そんな中で雪輝と由乃が結ばれる道を探ることが、どれほど難しいか・・。

そう思うと、7thは恵まれていたんだなぁと思います。
雪輝と由乃は、皮肉な運命のもと出会ってしまった・・
だからここまで問題がこじれてしまったのでしょう。

雪輝が新たな解決策を見出さない限り、この負のループは永遠に続きそうですね。
由乃はもうHAPPY ENDになるまでループすることしか頭に無さそうだし・・。
ここは彼が道を切り開くより現状ないのでしょう。

なかなか厳しい道ではありますが、これまでも彼は何度も未来を変えてきました。
今回もきっと、何か手はあるはずです。

それを彼が見いだせるかどうかに、2周目のENDはかかっています。
雪輝がどう動くのかー
見守っていこうと思います。





さて、後はムルムルについて。
今回雪輝に全ての真実を明かした彼女。
その目的は、一体何なのでしょう。

雪輝に神になってもらおうーという考えではないのは、今までの話の中でも明らかです。
彼女は由乃を神にするために、あえて雪輝に真実を全て告げたー
じゃあ、その真意は何なのでしょう。

由乃の有利になるように事を進めたのかな・・と思うのですが、ラストの雪輝の様子を見るに真向から戦うように仕向けたのかな。
真向からぶつかれば、どう考えても由乃の方が有利ですからね。
2周目だし、斧を持っているし。
丸腰の雪輝が彼女に勝つ可能性は、かなり低いでしょう。


後はどんな可能性があるかな・・。
雪輝が今回の戦いを諦めるように仕向けた、というのはどうでしょうか。

由乃が1周目失敗したのを見せ、2周目で狂っていく彼女の姿を見せた・・。
その上で、神になるということがどういうことなのかを雪輝に突きつけたーそういう可能性はないでしょうか。

はっきり言って、今の状況で神になりたいとは雪輝も思っていないでしょう。
彼の目的は、神になることで1つも達成されないですからね・・。
そんな状況で、1人生き残ることを雪輝は望まないでしょう。

そうなると、自動的に由乃が勝ち、3周目が始まる・・。
ムルムルがその流れを望んでいたとしたら、あえて悲惨な過去を見せたことにも納得がいきますね。


そもそも、ムルムルの目的って何なのでしょう。
彼女が少し言っていたように、サバイバルゲームを続けたいと思っているのでしょうか。

彼女にとってサバイバルゲームが何よりの楽しみであるなら、この狂った状況を引き延ばそうとしているのも理解できます。
でもムルムルって、あくまで傍観者ですよね。
戦いの流れだって大筋は同じだし、それを何度も繰り返すことが本当に彼女にとってメリットあることなのかな?

うーん、まだムルムルの目的に関しては謎な部分が多いですね。
デウスとなぜ反目し合っているのかも謎だし、由乃と妙に親しげなのも気になる・・。

彼女こそがこのサバイバルゲームの鍵を握り、そして雪輝が現況を突破する鍵となりそうですね。
まだムルムルには、隠していることがありそうなので、その辺が明らかにされるときが楽しみです。

デウスがほぼ死にかけた今は、言ってしまえばムルムルの独壇場でもある訳です。
彼女が好き勝手できるこの状況で、何を仕掛けてくるのかー
気になりますね。








という訳で、次回はいよいよ雪輝と由乃が本気でぶつかり合う回でしょうか。

忌まわしいサバイバルゲームを終わらせるため、雪輝は由乃を説得にかかるのでしょうか。
それとも戦い止む無しということで、戦って神の座をもぎ取るのでしょうか。

雪輝が神になる必要が薄れている今、彼がどっちの選択を取るのかは正直分からないですね。
由乃への愛がどれほどのものなのか、見定めさせてもらおうと思います。

この戦いの結末は、いかにー?!


次回も楽しみです☆