前回、レト教の不義を見破ったエドとアル。
ロゼと共に教団の本部に殴りこんだエドは、そこで人体錬成の代償を皆の目に刻み付けます。

人体錬成という禁忌を犯したことで、オートメイルの体となった鋼の錬金術師。
彼らが歩んできた罪の道とはー?!

感想です☆




第2話~ 「命の代価」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

エドの姿を見て、コーネルは納得した。
そうか、こいつらは錬金術師の間では暗黙の内に禁じられている人体錬成を・・最大の禁忌を犯しおったのだ!!

ロゼはそれを聞き、息を呑む。
彼女はさっきのエドの言葉を思い返していた・・。
ー太陽に近づきすぎた英雄は、翼をもがれて地に堕とされるってな・・。


エドとアルは思い出す。
アルと共に、死んだ母親を生き返らせようと無邪気に計画していた頃のことを。
生命を作ることに、何の疑問も抱かなかったあの頃をー。

母親は、本当に優しい人だった。
2人は、ただ自分たちの母親の笑顔を見たいだけだった。
たとえそれが錬金術の禁忌に触れていても、それだけのために錬金術を鍛えてきたのだから・・。

ー錬成は、失敗だった。
人体錬成の際にエドは左足を、アルは体を全部持っていかれた。
全てを奪われたアルはそこで一度意識を失い、目覚めたときには鎧の体になっていた・・。

そして彼の傍らには、血の海の中に座り込むエドの姿があった。
彼は右腕と引き換えに、アルの魂を錬成してその場にあった鎧に定着させていたのだ・・。
アルは兄の無茶な行動に驚きながらも、感謝した・・。

その時のことを説明しながら、エドは自嘲する。
2人がかりで1人の人間を甦らせようとして、このザマだ・・。
彼はロゼをしっかりと見据えて問う。

ロゼ、人を甦らせるというのはそういうことだ。
その覚悟が、あんたにはあるのかー?!

すると話を聞いていたコーネルが、笑い声をあげた。
国歌錬金術師が聞いて呆れるな!
彼はそう笑い飛ばすと、人体錬成を成功させるために賢者の石が欲しいという訳だな、とうなづいた。

エドは、それは違う、と答える。
石が欲しいのは、元の体に戻るためだ!
もっとも、元に戻れるかも・・だけどな。

それを聞いたコーネルは、賢者の石を使ってマシンガンを錬成した。
彼はエドたちを神に近づきすぎた者として嘲笑い、だったら自分がその始末をつけてやろうーとマシンガンを2人に向ける。
そして彼は、盛大にぶっ放したー

しかしエドは、その攻撃を壁を錬成することで封じた。
その間に、アルはロゼを抱えてマシンガンから逃げる。
2人は錬金術を駆使して逃げ道を作り、コーネルの元から一旦避難するのだった。

部屋から3人を取り逃がしたコーネルは、急いで信者たちに彼らを捕らえるように命じる。
だがエドたちの錬金術の前には、彼らの力では到底敵わず、3人は放送室の方まで逃げ切るのに成功する。

ロゼに、ここでコーネルがいつも放送をしているのだ・・と聞いたエドは、ふとある策を思いつく。
彼は不敵な笑みを浮かべると、アルに何やら相談するのだったー。


その後、アルは時刻を知らせるための鐘を街から持ち出した。
ある計画のための準備を進める彼の傍らで、ロゼはまだ信じられない・・とぽつり呟く。

そうまでしないと、人体錬成ができないなんて・・。
そう口にする彼女に、アルは錬金術の基本は等価交換なんだーともう一度説明する。

何かを得ようとするなら、それなりの代価を払わなければならない。
エドも天才だと言われてはいるが、それは彼が努力という代価を払ったから今の立場があるのだー。

それを聞いたロゼは、それだけの犠牲を払ったのなら、お母さんは生き返ったのでしょう?と尋ねる。
けれどもアルは首を振り、彼女に言った。
・・人の形をしていなかった、と。

アルは再び思い出す。
そのおぞましいものを、エドと2人で見たときのことを。

エドの理論は完璧だったはずなのに・・。
多大な犠牲を払った末の余りに無残な結果に、アルは慟哭した。
エドもまた、絶望に打ちひしがれた。

間違ってたのは、俺たちだ・・。

・・人体錬成は諦めたけど、兄さんは自分の体だけでも取り戻そうとしてくれている。自分だって、兄さんの体を取り戻したい。
でもそのリスクは、今話したとおり大きい。報いを受け、命を失うかもしれない。
自分たちが選んだのは、そういう茨の道なんだー。

アルはそう話すと、錬成陣を地面に記した。
そしてーロゼに言った。
だからロゼ、君はこっちに来てはいけないー。


一方放送室で待機していたエドの元には、ようやく彼の居場所に気付いたコーネルたちが駆け付けていた。
しつこいコーネルに、エドはもう諦めたらどうだ?と問う。
だがコーネルは、馬鹿な信者たちの情報操作など訳ないから大丈夫だ、と胸を張る。

彼にとって、信者たちはただの駒に過ぎない。
錬金術と奇跡の業の区別もつかない信者など、量産は容易いのだ。
これくらいのことで、自分の野望を阻止できると思うなー!!
彼はエドに向かって、滔々とまくしたてた。

するとーそれを聞いていたエドは、笑い声をあげた。
驚くコーネルに、彼は手に持っていたスイッチを見せる。
これ、なーんだ?

それを見たコーネルの動きは、一瞬止まった。
そのスイッチは、マイクの電源スイッチだった。
その電源がONになっていることに気付いた彼の全身が、総毛立つー

外ではアルが鐘をスピーカーに錬成し、街に向けて今までの2人の会話を全て流していた。
コーネルは2人の企みに気付き、悲鳴をあげる。
まさか・・貴様ーーーーー!!!!

その叫びも、街中に筒抜けだった。
頭を抱える信者、信じられないと顔を見合わせる住人たち、そしてー怒りに燃え滾る住人たち・・。

コーネルは怒りに我を忘れ、震えた。
このガキ、ぶち殺してやる・・!!
彼は血管を浮き上がらせ、マシンガンを再びエドに向けるー。

だがエドはその攻撃を、遅い、と一笑した。
彼は腕をナイフに錬成し、マシンガンの先をスパッと切り落とす。
言っただろ?格が違うってー・・。

2人の間合いが、どんどん詰まっていく。
しかしコーネルはまだあきらめきれず、賢者の石で尚もマシンガンを錬成しようとした。
けれどもその時、予想だにしないことが起きた。

突然コーネルの指輪が破裂したのだー。
彼の腕はその衝撃に傷つき、コーネルはその場で叫びうずくまった。
エドも何が起きたか分からず、急いでコーネルに駆け寄る。

するとー破裂した指輪から、賢者の石が零れ落ちた。
その石が粉々に砕けているのを見たエドは、思わず叫んだ。
壊れた・・?!

彼はコーネルの首根っこを掴んで問いただした。
どういうことだ?!完全な物質であるはずの賢者の石が、なぜ壊れる?!
だがコーネルは、人にもらったものなので自分も訳が分からない・・と情けない答えしか返さない。

・・偽物だったってことか。
エドはようやく理解すると、その場に崩おれた。
やっと元の姿に戻れると思ったのに・・。

彼は失意のあまり、その矛先をコーネルに向けた。
おっさんよぉ、街の人だますわ俺を殺そうとするわ、しかも散々手間かけさせた挙句、石は偽物だったって・・?
彼は建物から巨大な像を錬成し、その拳をコーネルに振り向ける。

ざけんなよ、神の鉄槌喰らっとけ!!!
その言葉と共に、コーネルは拳につぶされ気絶するのだった・・。


その後、アルも賢者の石が偽物だと知った。
2人はため息をつきながらも、仕方ないからまた旅に出よう・・と早速動き出す。
そんな中、ロゼは1人へなへなと床にうずくまった。

嘘よ・・。だって生き返るって言ったのに・・。
彼女はがれきだらけの教団の建物を見つめ、そしてーエドたちに向かって叫んだ。

何てことしてくことしてくれたのよ。これから私は何にすがって生きていけばいいのよ!!
教えてよ!!ねえ!!
彼女は泣きながら、床を叩くー。

その姿を見たエドは、そんなことは自分で考えろーと彼女に言い放った。
立って歩け、前に進め。あんたには、立派な足がついているじゃないかー。

それだけ言って、2人は街を去って行く。
エドの言葉の意味を噛みしめながら・・ロゼは空を仰ぐのだったー。


一方ー
コーネルたちの元には、大勢の住民たちが押しかけていた。

事実を確かめようとする彼らの手から逃れようと、信者たちとコーネルは教会に立てこもる。
コーネルは痛む腕を押さえながら、怒りにわなないた。

あんな小僧に、私の野望を砕かれるなんて・・。一体いくら投資をしたと思ってるんだ!!
そう怒鳴り散らしていると、その背中に声をかける者があったー。
本当、せっかく良いところまで行ったのに、台無しだわ・・。

そこには丸々太った男と、黒髪の美女がいた。
彼らは久々に来てみたら、何の騒ぎ?とコーネルに尋ねる。

その姿を見たコーネルは、賢者の石について問いただした。
壊れた石は、彼らにもらったものだったのだ。
あんな偽物を掴ませて・・。
そう怒鳴るコーネルに女性は、あんたみたいな男に本物を渡すわけないじゃないーと一笑する。

国を取らせてくれると言ったじゃないか・・!!
そう歯噛みするコーネルに、女性は息をつく。
そんなこと言ったかしら、こっちとしてはこの国で少し暴れてくれるだけで良かったのよね。

それとも何?三流が一刻の主になれるとでも本気で思っていたの?
おめでたいわぁー
そう言って笑い合う2人に、コーネルは怒りで体を震わす。

更に畳みかけるように、男の方がコーネルを食べていいか、と女性に尋ねる。
女性は笑いながら、駄目よ、と答える。
こんな三流・・いえ四流の男なんか食べたらお腹を壊すじゃないー

その言葉に、コーネルは我慢の限界を迎えた。
彼は女性に向かって飛びかかる。
だがその前にー女性が動いた。

彼女はかぎ爪をさっと出すと、コーネルの頭を引き裂いた。
あなた、もう用済みよー。
その一言と共に、コーネルはその場に崩れ落ちる・・。

せっかくここまで盛り上がったのに、また一からやり直しね。お父様に怒られちゃうわー。
女性は始末を済ませると、大きくため息をつく。
一方男の方はコーネルの体がまだ温かいのを確かめると、その体にむしゃぶりついた。

骨を砕く音が、その場に響き渡るー。
結局彼が食べてしまったのを見た女性は、あら、と顔を上げた。
食べちゃいけないったらー。




















人体錬成の代償。


今回はエドたちの人体錬成の過去に迫るなか、2人がコーネルを倒す回でした。
まずは序章の終わり・・といった感じですね。
2人の人体錬成の秘密にも触れ、少しこの先の展開が見えたような気がします。

恐らくこの物語の最終目標は、2人の体を取り戻すことなのかな・・と思いました。
エドは手足、アルは体そのものですね。

そのためには錬金術の全てを知らなければならないでしょうし、賢者の石を手に入れなければならないのでしょう。
その険しい道を2人が旅をしながら探していくーこれはそういう物語なのだろうな、と思いました。

今回のエピソードも面白かったし、次の街でのエピソードも楽しみですね。
どんな出会いがあるのか、期待しながら待ちたいです!

ロゼも、きっとエドとアルの言葉を受け取って少しずつ立ち直っていってくれることと思います。
身よりのない彼女にとってどれだけ恋人が大切な存在だったかは想像に余りあるほどですが、それでもきっといつかは時間が彼女を癒してくれるでしょう。

人間を生き返らせることの難しさを知った彼女は、もうその希望にすがることもないでしょう。
であれば、自分で折り合いをつけて生きていくしかない・・。
切ない話ではありますがそれが人生というものであり、皆それぞれにどこかで折り合いをつけているものです。
エドとアルも今はそうしているように、ロゼもそうして生きていくしかないのです。

人の命って、本当に儚いものです。
でも儚いからこそ、尊くもあるのですよね。
そのことに、彼女が気付く日もきっと来ることでしょう・・。

もう出てこないキャラかもしれませんが、幸せになれるといいなと願います。
街の人たちも彼女を心配していたし、支え合って生きていけるといいですね。






さて、続いては人体錬成について。
今回エドたちが人体錬成をした経緯が明らかになりましたね。作りたかったのは、母親でしたか。

恐らく病気とかで亡くなったのかな?
ってか父親はいないのかな。兄弟2人で生きてきたのだとしたら、母親を求めるのはそりゃ当然のことですよね。

錬金術も、そのために学んできたのでしょうか。
だとすると、あの結果は本当に辛い・・。
2人が不憫でなりませんよ。

まだ子どもだし、きっと希望に満ちて錬成に臨んだんだろうなぁ。なのに何1つ得るものがなかったなんて・・あまりに酷い結果ですよね。

今回の彼らの言葉、とても沁みました。
ー何かを得ようとするなら、それなりの代価を払わねばならない。
錬金術は、本来そういうものなのですね。

それにしても、仮に人体錬成を行うとするなら、何を引き換えにすれば為されるのでしょうね。
やっぱり人1人の命と交換なのでしょうか。
エドは左足を、アルは体を持っていかれても尚人体錬成は叶っていない・・。
となると、精神的なものも含め全てを提供しないと、到底成し遂げられない業だということでしょうかー。

うーん、かなり条件は厳しそうですね。
というか、禁忌なのもうなづける。これはどんな理由があれ、やっぱり手を出してはいけない業だと思います。

ただ・・ラストに敵が出てきたことで気になるのが、悪用して人体錬成を行う輩もいるのではないか、ということ。
もし仮に人1人を提供することで人体錬成が叶うのだとすれば、関係ない人間を使って業を行おうーと企む者もいるのではないでしょうか。
人身売買とかね・・。怖すぎるけど、あり得る話だと思います。

まだこの物語がどこへ進むのかは定まって見えてはいないですが、そういう可能性も考慮して見ていきたいな、と思います。
エドたちが進む先にあるのは、どんな戦いなのかー

なかなか重いテーマだけに、楽しみでもあります。







最後に、ラストに出てきた敵について。
2人の男女ですね。彼らがコーネルに賢者の石を渡したようなので、逆に言えば彼らは賢者の石を手に入れる術を知っている者たちということになります。

男のほうはあまり頭良さそうに見えなかったけど(失礼)、女のほうはなかなか切れ者のようですね。
んで彼女の言葉によれば、彼らの上にはお父様なる人物がいる・・と。

何か組織のようなものでしょうか。それともお父様の呼び名通り、一族・・的な感じなのかな。
その辺は今後の登場を待っていきたいところですね。

ただ真っ黒に身を固めている辺り、悪いことをしている匂いがプンプンします。
コーネルを使った理由は、この街にパニックを起こしたいからだったようですが、その理由は何のため?

国の転覆とかを狙っているのでしょうか・・。
うーん、謎が多すぎる。。


後は彼らも錬金術を使うのかーというところが、気になりますね!
賢者の石を持っているからにはその可能性が高そうですが、ということは錬金術を悪のために使う者たちーということになります。

ならば今後は、悪と正義の戦い、という様相になるのかもしれませんね。
人体錬成の禁忌といい、この物語は世界の常識を問うようなスケールの大きな問題に向き合うつもりなのかな・・。
まだ2話目じゃなんともいえないけど、色々な可能性が見えてワクワクしますね!


とりあえずは、次回新しい街でどんな展開が繰り広げられるのかを待ちたいと思います。
その上で物語の進む方向が見えてくるといいですね。

2人の旅、今後も大注目です!!









ということで、次回は新たな街での旅が始まる回でしょうか。

エドたちも闇雲に回っているわけではないと思うので、賢者の石の何らかの情報を掴んでいるものと思われます。
今度の街には、更なる手がかりがあるのかー期待したいところですね!

また、次回も敵は現れるのか。彼らの目的は何なのか・・。
その辺も気になるところです!

そう簡単には賢者の石は手に入らないとは思いますが、ある程度の情報が入るといいなぁ。
2人の旅ーどんな様相を見せてくれるのでしょうか。


次回も楽しみです☆