前回、マルコーが残した情報の更なる真実を知ろうと決意したエドとアル。
2人は手がかりとなりそうな、第五研究所に夜中に忍び込みます。

そこにいたのは、謎の男2人。
元死刑囚であるという2人は、エドとアルに戦いを挑みますー!

第五研究所には、果たして何が隠されているのでしょうかー?!

感想です☆





第12話~ 「「人間」の定義」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

エドたちの泊まる宿を訪れたロスとブロッシュは、やられた!!と声をあげた。

彼らの部屋は、もぬけの空だった。
やけに静かだと思ったら、アームストロングの心配通りやっぱり2人は第五研究所へと向かったのだ・・。
ロスたちは急いで上着を取り、研究所へと走るのだった。


その頃、エドとNO.48は激しい戦いを繰り広げていた。
NO.48の巧みな剣裁きをエドはなんとか受け止めるが、ふと彼は右腕に微かな違和感を覚える。

その瞬間、彼はウインリィの注意事項を思い出し、身震いした。
また壊したら、今度はただじゃ済まされない・・!!
彼は早くケリをつけよう、と心を急ぐ。

だがそのわずかな気の緩みを、NO.48は見逃さなかった。
NO.48はどんどん間を詰め、エドを追いやっていく。
エドは逃げるので精いっぱいとなってしまい、荒い息を吐く。

その姿を見たNO.48は、このままでは勝負は見えている・・と語る。
彼は外に向かった敵も強いから、エドの仲間も恐らく今頃倒されているはずだろうーと口にする。
それを聞いたエドは、その敵は強いのか?と問う。

するとNO.48は、自分のほうが強いがな・・と誇った。
その言葉に、エドは笑い声をあげた。

だったら心配いらないや・・。
彼は血を拭い、自信満々の笑みで立ち上がる。
俺は昔から喧嘩して、あいつに勝てたことがないんだ!!


ーアルの攻撃は、凄まじかった。
彼の鋼鉄の体から繰り出されるパンチの重みは凄く、NO.66は勢いよく吹っ飛ばされてしまう。

それでもNO.66は諦めず、斧とナイフを交互に振るった。
だがどちらの刃も、アルの体には響かない・・。
その固い衝撃に再びNO.66は弾き飛び、頭は転がった。

それを見たアルは、目を見張る。
NO.66の鎧の体の中には、自分のように中身がなかったのだー。

アルの驚いた顔を見たNO.66は、にやりと笑いうなづく。
彼は生前はバリーという名の肉屋だった。

動物の肉を切り分けるのに飽き足らなくなった彼は、やがて夜な夜な人間を切りにさまようようになった。
その結果彼は捕まり、死刑となったーというのが、表向きだった。

だがその実、彼はこの研究所のガードマンになることを条件に死刑を免れていた。
そして彼は肉体を取り上げられ、魂だけが鎧の体に定着されたー

NO.66は誇らしげに、名乗りをあげる。
それが自分、バリー・ザ・チョッパーだ!!

・・しかし、アルはその名を知らなかった。
彼のノリの悪さに困惑したNO.66は、更に驚くことになる。
アルもまた、鎧の体の中に人がいないことを明かしたのだ。

その体が兄によって錬成されたものだと知ったバリーは、驚きながらも納得した。
そうか、兄貴が・・。
彼はそううなづくと、不意に笑い声をあげる。

彼はエドとアルの仲を、偽りの愛情だと揶揄した。
アルが反論しようとするが、NO.66は構わず続ける。

だってお前、その人格も記憶も、兄貴の手によって造られたものだったとしたらどうするー?

ーその言葉に、アルは咄嗟に反応することができなかった。
バリーは彼が困惑する様子を見て、更にまくしたてる。

魂なんて目に見えない不確かなものを、どうやって証明する?
兄貴も周りの人間も、皆お前を騙しているのかもしれない。
お前という存在が、確かに存在していた証はあるのかー?!

アルは、動揺した。
彼はやっとのことで、お前のほうこそどうなんだ、とNO.66に尋ねた。

するとNO.66は、自分の場合は簡単なことだ、と笑った。
俺は生きた人間の肉を斬るのが大好きだ。殺しが、好きで好きでたまらない・・

我殺す、故に我あり!!
自分が自分である証明なんて、それで十分なのさー!!
彼はそう高笑いすると、アルを蔑むような瞳で見下ろすのだった。


一方ー
エドとNO.48は、未だ対峙し合っていた。

ここは複雑な造りだから、たとえNO.66を倒しても仲間はここへはすぐにはたどり着けないだろうー。
NO.48はそう語ったが、それを聞いたエドは不敵に笑った。
それはどうかな・・。

彼は部屋の出口に目をやり、アル!!と叫んだ。
NO.48は驚き、振り返る。
だがそこには、人の姿はなかった。

それは、エドのハッタリだったのだ。
エドは隙を見せたNO.48の懐にすぐさま入り込み、その首を跳ね飛ばす。

これで、勝負はついたー。
彼はNO.48の首が床に落ちる音を聞くと、すぐにアルの元へ向かおうと顔を上げる。
すると首だけになったNO.48が、印はまだ消えていないぞーと声をかけた。

その印がある限りは、彼は死なない。
さっさと破壊しろ、と迫るNO.48に、エドは体と切り離してしまえばもうただの鉄塊だろーとその首を掴んだ。

エドはそのまま、NO.48に問う。
賢者の石について。
知ってることを言うんだ、と凄むエドに、NO.48は唇を歪ませた。

言えんな・・。まだ負けてはおらぬー

その言葉と同時に、NO.48の胴体がエドの脇腹を斬りつけた。
予想しなかった攻撃にエドは驚き、なぜ胴体だけで動けるのか、と叫ぶ。

すると胴体のNO.48から、男性の声がした。
彼は1つの鎧に1つの魂とは限らないと話し、スライサーという殺人鬼は兄弟2人組の殺人鬼だったのだと笑う。
余りの話に、エドは歯ぎしりした。

ーこうして、第2ラウンドが始まった。
鎧の胴体からは印が見えているが、失血の激しいエドは足元がふらつき、攻撃がままならない。
錬成する間も与えられず、エドはあっというまに部屋の端まで追いつめられてしまった。

・・このまま死ぬのか?
彼の胸に、そんな不安がよぎる。
だがその時ー死を覚悟した彼の脳裏に、ある映像が呼び起こされた。

死!!

彼は息をつくと、両手を合わせた。
NO.48はその動きを見逃さず、錬成させまいとナイフをエドに振りかざす。
その鎧の体に、エドもまた近づいた。

ー嫌な奴、思い出しちまった・・。
エドはそう一言呟くと、鎧の体に手を押し当てた。
その瞬間鎧に衝撃が走り、NO.48の体は砕け散った。
エドはスカーが分解を使っていたことを思い出し、その手を使ったのだー。

こうして、戦いはついに終わった。
NO.48は兄弟共に負けを認めるが、賢者の石については話せないと言う。
エドがため息をついて座り込むのを見ながら、彼らはとどめを刺すように再び迫った。

だがーエドは首を振らなかった。
人殺しはできない・・。
そう話す彼に、NO.48は自分たちなど人間とは呼べないだろうーと自嘲する。
けれどもエドは、その言葉も認めなかった。

あんたらのことを人間じゃないと認めてしまったら、俺は俺の弟をも人間じゃないと認めることになる・・。
それを聞いたNO.48は、自分たちと同じ体を持つ者がエドの弟なのだと気づく。

俺の弟は人間だし、あんたらも人間だ。だから人殺しは嫌だ。
エドは真っすぐな瞳でそう言い、意志を曲げなかった。
その強い眼差しに、NO.48は思わず笑い声をあげた。

NO.48は、幼い頃から盗みや殺しを働いてきたため、ずっと人に蔑まれてきた。
そうして人の心を捨て体まで捨てた今になって、初めて人間扱いされるとはなー。
彼は楽しそうに笑うと、賢者の石について話そうーとエドの瞳を見つめた。

どうせ負けた時点で、始末されるのは決まっていることだ。
NO.48はそう言い、賢者の石については分からないが、それを作らせていた者のことなら語ることができる、と話した。

エドは身を乗り出し、その人物の名を聞こうとする。
NO.48もまさにその名を語ろうとしたーその時だった。

黒い棘のようなものがNO.48の鎧を貫き、その頭部を掴み上げた。
突然の攻撃にエドと胴体のNO.48は驚き、目を見張る。
そこに、女性の淫靡な声が響いた。

駄目よ48、余計なことを言っちゃ。
そう言って姿を見せた女性は、真っ黒な髪に黒いドレスをまとっていた。
そしてその後ろから覗いたもう1人の男もまた、全身を黒い服で包んでいた。

彼らは部屋の中に「鋼の錬金術師」がいることに気付くと、面白そうに眉を上げる。
どうしたもんかな、この状況ー
そう言って笑う2人の異様な雰囲気に、エドは目が離せないのだったー。




















第五研究所での戦い。


今回はエドとアルが、第五研究所の番人たちと戦いを繰り広げる話でした。
ひとまず戦いは終了かな?アルのほうがまだ決着がついていないので、もうひと悶着あるかもしれませんね。

ただラストたちが来てしまったので、もう猶予はありません。
とりあえずNO.66との戦いは切り上げて、エドのほうに加勢してほしいものです。


ラストたちが来たのは、やっぱり第五研究所で賢者の石の錬成を行っていたのが彼らだから、ですよね?
門番は軍の人間っぽかったし、やっぱり軍が一枚噛んでいるのは間違いないようです。
後はその人物の洗い出しか・・。

まぁエドたちはラストたちと戦うほうがメインで、軍関係はマスタングやアームストロングが担当してくれるのでしょう。
そっちの動きも気になりますが、まずはついにエドとラストたちが出会ってしまったことのほうが重要です。
この窮地、手負いのエドはどうやって乗り切るのでしょうか・・。


1つ考えられるのは、ロスたちも第五研究所に向かっているということ。
そこで門番が殺されているのを見れば、彼らも何かマズいことが起きていることは察するでしょう。
そうしたら援軍をもっと呼ぶと思われるので、その流れで救出してもらえるかもしれません。

本当は最初から一緒にアームストロングが来てくれるといいのだけど、あのうっとうしい性格を知ってる部下たちが呼ぶかなぁw
そこはちょっと期待薄な気がします(^^;)

ラストたちの実力がまだ分かりませんが、相手は人間ではありません!
間違いなく、エドたちはピンチに陥るでしょう・・。

どうか無事に助かりますように!
彼の腕が壊れないことも、祈るのみです・・。






さて、後は今回の主題でもある、アルの錬成について。

NO.66の指摘は残酷でしたが、全く可能性のない話ではないんですよね。
エドたちは過去のアルを知っている。彼らは生身の人間ですから、記憶も確かなものです。

でも一度引きずり込まれ、なんとか鎧に定着させることで戻った命。
そんな状態のアルは、今の人格が作られたものであったとしても分からない訳です。

うーん・・これって、自分に置き換えて考えても相当怖い状態ですよね。
自分だと信じてきたものが、全て造られたものだったのかもしれない。
本当の自分は、もう存在しないのかもしれない・・
そんな現実、到底受け入れられるものではありません。

アルだって、内心ではそんなことあり得ないと思っているはずです。
でも確証がない・・。だから揺れてしまったのだと思います。

確かに、確証はないんですよね。
少なくとも、自分では確かめることができない・・というのが歯がゆいです。

でもそれって、エドたちのことを疑うことになるじゃないですか。
エドやウインリィ、それからピナコ・・
彼らが皆、アルに嘘をついているということになります。

そんなこと、ある訳ないんですよね。
そもそもエドがこんなに必死に元の体に戻る方法を探しているのだって、アルがまぎれもない自分の弟だからです。
造られた存在のはずがないんです。

でも一度指摘された疑惑を払拭するのも、かなり難しいでしょうね・・。
アルが今後エドたちに疑惑の目を向けるのかな、と思うと本当に悲しい。。

本当はそんなはずないって分かってる。
だけどそれを裏付けするものがない。だから疑ってしまう。
・・どうすれば、このモヤモヤを解消できるのでしょうね。

ここまで力を合わせて苦境を乗り越えてきたエルリック兄弟。
どうかこんなことで仲たがいしたり対立するようなことがないよう・・祈っています。
何か上手い証明方法があるといいんですけどね・・。

アルがどんな動きを見せるのか、見守っていきたいと思います。








さて、次回はラストたちとの対戦でしょうか。

恐らくNO.48はここで終わりでしょう・・。
少し打ち解けられたのに、悲しい。。

ラストたちの謎が、少しでも明らかになるといいですね。
なぜ賢者の石を必要としているのか。彼らの目的は何なのか・・。
その辺が早く解明されるといいな、と思います。


後はアルの問題も、注目ですね!
エドとアルの仲がこじれないことを祈るばかりです!!


次回も楽しみです☆