前回、師匠と再会を果たしたエドたち。
久しぶりの彼らと腕を合わせた師匠ーイズミは、2人が「あれ」を見たことに気付きますー!

イズミはなぜ2人の秘密に気づいたのか?!
そしてあの日、エルリック兄弟が見たものとは一体何だったのでしょうかー?!

感想です☆




第21話~ 「二人だけのひみつ」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

エドとアル、2人は思い出す。
あの日、何が起きたのかを。

あまりに重く苦しい思い出。
彼らはそれを1つずつ、イズミに語り始めるのだった。


ー幼い頃から、エドとアルは錬金術に興味を持っていた。
彼らは父親が不在がちなことから、よく父の蔵書を漁り、そこに載っている錬金術を試していた。

その姿を見た母親はいつも、2人はさすが父さんの子だ、と喜んでくれた。
エドたちはその笑顔が見たくて、ますます勉強に励んだのだった。

その母親が倒れたのは、父親がいなくなってすぐのことだった。
そのまま彼女は流行り病であっというまに亡くなり、幼いエドたちは2人残されてしまった。
毎日泣き暮らした2人は、ある日母親の墓の前で考えるー。

錬金術の本の中にあった人体錬成ーあれで母親を元に戻せないか、と。

もちろん人間を創ってはいけないことは、彼らにも分かっていた。
だから2人だけの秘密だー!
エドとアルはそっと約束し、母親の笑顔を見るために早速準備を始めるのだった。

ーそこからの2人は、日々人体錬成の研究に余念がなかった。
本を片手に、人体錬成に必要な構成成分を調べ、割り出す毎日。
ウインリィはそんな2人を不思議に思ったが、エドたちは2人だけの秘密だーと決して自分たちのやろうとしていることを漏らすことはなかった。

ー彼らは夜な夜な考えた。
どうして人体錬成は、禁止されているのだろうー?

エドは、きっと大人は自分たちができないから禁止しているのだ、と鼻を鳴らす。
死んだ人が生き返ったら、誰だって嬉しいに決まってる!母さんだって生き返ったら、きっと喜ぶはずだー。

アルも同調するものの、だが兄弟だけで人体錬成を完成させるのはやはり難しかった。
2人では知識が足りな過ぎる。父さんがいれば良かったのに・・。

そう呟くアルに、父親の話はするな、とエドは一喝する。
けれども2人だけではこれ以上進めないのは、エド自身もよく分かっていた。
エドとアルは、どうすべきか思案を続けるのだったー。


そんなある日、2人に転機が訪れた。
ある大雨の日、村の堤防が崩れたのだ。

このままでは村は水に押し流されてしまう・・!
村人たちは急いで高台に逃げようと、皆に声をかけて回った。

とそこへー1人の女性が現れた。
彼女ーイズミは川へ真っすぐと進むと、両手を合わせて錬成陣を組んだ。
そしてー一瞬にして、周りの砂利から巨大な壁を築き上げた。

その業を見た村人たちは、皆驚き言葉を失った。
何者かと問われたイズミは、通りすがりの主婦だ、と笑ってみせる。
そのまま彼女は、血を吐いて倒れてしまうのだった・・。

ー倒れたイズミは、その後旦那と一緒に病院へ運ばれた。
2人は東部へは、旅行で訪れたのだという。
村人たちは彼女の業を思い出しては、口々に褒めたたえた。

そんな中、エドとアルはある決意をしていた。
2人は早速イズミに、錬金術の師匠になってほしいと頼み込む。

最初は当然、子どものたわごとだ、とイズミは受け付けなかった。
だがエドたちはこの機を逃しはしまいーとしつこく食い下がる。
そこでイズミは2人になぜ錬金術を学びたいのかと問い、両親の許可はあるのか?と訊く。

エドは人の役に立ちたいからだーと答えるものの、許可については口を閉ざすしかなかった。
見かねたピナコが、2人には両親はいないのだ、とイズミに打ち明ける。
するとイズミははっと表情を固くし、改めてエドとアルの顔を見つめた。

その瞳があまりに真剣なのを見て取った彼女は、やがて大きなため息をつく。
・・どうにも弱いね。
そう言って頭を掻くと、イズミはエドたちに目線を合わせようとかがんだ。

それじゃあ一ヶ月だ。とりあえず一ヶ月、仮修行ということで預かろうー。

イズミの言葉は、厳しかった。
一ヶ月預かり才能がないと見たら、すぐに村へ戻す。反対に才能があると見極めたら、本格的に修行をしてやろう。
エドとアルは顔を見合わせ、力強くうなづく。

一ヶ月じゃ帰らないから!!
彼らはピナコとウインリィにそう誓い、そのままイズミたちと共にダブリスへ向かったのだった。


ダブリスへの汽車での道中、旦那はイズミに、弟子は取らない主義じゃなかったのかー?と尋ねた。
生きてたらこれくらいの年かなと思ったら、情がね・・とイズミは答える。

彼女は眠ってしまったエドたちに上着をかけながら、それに・・と2人を見つめる。
錬金術を学びたいという、2人の目は真剣だった。
その学びたい気持ちの裏には人に言えない理由が隠れていそうだけど、間違った道を選ぼうとしているならその道を正してやるのも、師匠の仕事でしょう?

それを聞いた旦那は、帰ったら子どもたちの寝床を用意しなきゃな・・とほほ笑む。
するとイズミは手を振り、当面その必要なない、と言い切る。

その顔には、悪だくみをするときのような無邪気な笑顔があった。
段取りをしておかないとねぇ。
そう話しながら、彼女はダブリスに着くのを楽しみに待つのだった。


南部にあるダブリスは、東部に比べるとだいぶ暑かった。
水浴びがしたいとエドたちが呟くと、イズミはそれはいいね、と2人をダブリスの観光名所であるカウロイ湖まで連れていってくれた。

意外と良い人そうだー。
エドとアルは顔を見合わせ、楽しい修行になりそうだと笑う。
するとイズミは湖にいた船頭と何やら打ち合わせをし、2人にボートに乗り込むように言った。

ボートには旦那の̪シグは来ず、イズミとエドとアルだけだった。
イズミは湖の真ん中を指し、目指す先はヨック島だーと告げる。

そのヨック島は、動物の声が鳴り響く野生の島だった。
船を降りると、イズミはエドたちにナイフを渡した。
そしてここは無人島だから、電気も井戸も家も何もないーと笑う。

その口から出た提案は、エドたちにとって予想外のものだった。
ここで一ヶ月、2人だけで生き延びなさいー。

しかもその間、錬金術を使うのは禁止だという。
2人が唖然としている内に、イズミは颯爽と船に乗って戻って行ってしまう。
一ヶ月経ったら迎えに来るから。

そう言って背を向けた彼女は、別れ際にエドたちの方を向き直った。
一は全、全は一。
一ヶ月でこの答えが見つからなければ、リゼンブールに帰ってもらうからね。

ーこうしてエドとアルは、子ども2人だけで無人島に取り残されてしまうのだった。


夜、2人は空腹と背中の下が固くて眠れないのとで、イライラした夜を過ごしていた。
彼らはイズミの残した言葉の意味を考え、全く分からないと首をひねる。

こんなの錬金術の修行なんかじゃない!
イライラが溜まったエドは、思わず叫び声をあげる。だがそうしても、誰かが助けに来てくれる訳ではない。
彼らは仕方なく、眠ろうと努力するのだった。

ー夜更け、エドは何かの気配を感じ、目を覚ました。
アルがトイレにでも行ったのか?
そう思いながら目をこすった彼は、その瞳に映ったものを見て背筋を凍らせた。

2人の目の前には、何か得体のしれない化け物がいたのだ。
その化け物は巨大で、こん棒のようなものを振りかざしてエドたちに襲いかかってくる。
エドは急いでアルを起こすと、どうにかその攻撃をよける。

すると化け物は息を荒くしながら、2人を睨んだ。
ここは俺の島。よそ者は、殺すー!!

そう言って再び迫ってくる化け物に、エドとアルはただただ後ずさりして逃げるしかないのだった。




















師匠との出会い。


今回はエドたちの回想で、2人がイズミと出会ったときの話でした。
ここから過去編が続くようですね。
修行を始めた2人はどれだけ強くなり、そしてどうしてあの日を迎えてしまったのかー。
じっくり見ていきたいと思います。


まずは2人の母親が死んだところからでした。
流行り病で亡くなったのですね。
きっと本当に突然のことだったのでしょう。残されたエドとアル、可愛そうすぎる・・。

そうそう、母親は、父親のことは悪く言わないみたいですね。
母子を置いて出ていったような夫なら恨みそうなものですが、そういう感じは受けません。

父親は、何が理由で家を出ていったのでしょうね。
エドは無責任で無関心な父親だったと感じているようですが、それだって訳があったのかもしれないし。

母親はそういう面を知っていたからこそ、父親のことを悪く言わないのかな・・と思いましたが、考えすぎかな?
ますます父親について、詳しく知りたくなりますね。
いつか登場するのを、楽しみにしたいものです。




さて、母親が死んだことで、人体錬成に興味をもった2人。
確かに父親がどこにいるのかも分からないのでは、天涯孤独のようなものですもんね。
まだ幼い2人が、母親を生き返らせたいと願うのは無理もないことでしょう。

マスタングだって、ヒューズを生き返らせたいと言っていました。
大人でさえそうなのだから、子どもだったらどれほど死んだ人を取り戻したいと思うことか・・。

2人が錬金術の禁忌と知りながら人体錬成への道を進み始めたことは間違いではありますが、ただ間違っていると切り捨てることはできないよなぁ。
その気持ちは、痛いほど分かりますもの。

きっと父親が側にいても、2人は人体錬成への道を選んだことでしょう。
結果が分かっているからやめておけと思うけど、当時の彼らを責めることはわたしにはできないですねぇ・・。
エドとアル、頑張ったんだねー・・とむしろ励ましたいくらいの気持ちです。

大事な人の死って、それくらい人の人生を変えるものだなぁ・・とつくづく感じました。



で、その後錬金術の腕もなかなか伸びず、膠着状態だった2人。
そんな2人に、イズミとの出会いという転機が訪れます。

イズミはこの頃から、体が弱かったんですね。
本当に、何の病気なんだろう・・。
いつもシグが付き添ってくれているからいいけど、彼女の体も良くなるといいなぁと思います。


さて、村を水害から救った彼女の業ですが、圧巻としか言いようのないものでしたね!
師匠とエドたちが崇めるからにはイズミの錬金術の腕はかなりのもののように思えるけど、実際どうなんでしょうね?

国家錬金術師を国家の狗と嫌っているようなので、自らその道は断っているように見えます。
なので実際は、国家錬金術師に匹敵する腕の持ち主であってもおかしくありませんよね。
やっぱり体が弱いのも起因して、目立った活動は控えている感じなのかなぁ・・。

ここまで読んできて、錬金術師にも色々種類がいるんだな~と段々分かってきましたね。
国家錬金術師だけではなく、マルコーやイズミのように小さな町や村でだけ力を発揮する人たちもいる。
そういえばスカーの兄も錬金術師のようでしたが、立場はどんな感じだったのでしょうね。

エドたちの父親の錬金術の実力も気になるし、まだまだ分かっていないことだらけだなーと改めて感じました。
徐々にイズミの過去も明らかになっていくのかな?楽しみですね!


そうそう、大事なこと!
初めて出会った時点で、イズミは既に錬成陣無しで錬成を行っていましたね!

ということは、彼女が人体錬成を行ったのは、もっと前ということ・・。
恐らく今回のエドたちを預かることにした経緯を見ても、イズミが子どもを亡くしたのは間違いないでしょうから、彼女が生き返らせようとしたのは我が子なのでしょうね・・。

切ないし、辛い話だ・・。

まだそこに行きつくには時間がかかりそうですが、同じ体験をした師弟同士、苦しみを分かち合えるといいですね。
イズミなら間違ったことだと糾弾したとしても、2人を見放すことは決してないでしょうから。
ダブリスに来たことで、エドとアルの心の傷が少しでも癒えることを祈っています・・。



最後に、修行について。

さすがイズミ、修行も一筋縄ではありませんでしたw
エドたちが恐れるのも分かる・・。あんな無人島で1ヶ月も放置されるとか、誰が思ったことかw

たぶんあの島の先住民はシグかなーと思うのですが、子どもだったら普通に怖いですよね(^^;)
錬金術を使うのも禁止されてるし、どうやって攻撃を避けながら1ヶ月生き延びろというのか・・。

おまけに彼と戦うだけじゃないんですよね。
食糧だって確保しなきゃいけないし、生活の基盤を造らなければ雨風だってしのげません。
やることありすぎて、本当サバイバル・・。
イズミ、本気でスパルタですねw

まぁ今2人が元気でいるってことは修行に成功したということですが、どうやって1ヶ月もの長期間を㎥乗り切ったのかはかなり気になるところですね。

そしてイズミの残していった「一は全、全は一」の意味を2人は会得できるのでしょうか。
次回、どんな修行の様子が見られるのかー期待したいと思います!






ということで、次回は回想の修行編ですね!

イズミのスパルタ修行により、無人島で生活することを余儀なくされたエドとアル。
手ごわそうな先住民もいたりで、果たして2人は無事にこのサバイバル生活を乗り切ることができるのでしょうかー?!

2人の成長に期待ですね!
次回も楽しみです☆