前回、黒づくめの男の仲間と接触したアル。
彼が誘拐された理由は、彼の体の秘密と関係があるのでしょうかー。

一方、自分の使命を胸に再び旅立ったスカー。
彼らの運命はまた、交差することとなるのでしょうかー?!

感想です☆





第27話~ 「ダブリスの獣たち」




※以下、 ネタバレあり※









◎あらすじ◎

夜になっても、アルは肉屋へは戻ってこなかった。
イズミたちは心配し、もしかしたら誘拐されたのでは・・?と想像を巡らせるのだった。

一方アルは、マーテルとドルチェットの監視のもと、あるバーの地下に捕らえられていた。
マーテルは相変わらずアルの中に身を潜め、彼が暴れないよう見張っている。
アルは観念し、中にある血印にだけは触れないように彼女に頼むのだった。

その血印が消えたら、自分はこの世にいられなくなってしまう・・。
彼がそう語るのを聞いたマーテルは、面白い体だ、と笑う。
そこでアルも、マーテルたちも普通の人間ではないよね・・?と訊いてみる。

するとマーテルは、自分たちはキメラだと明かした。
彼女の体はヘビと合成されているらしい。
アルは驚き、そんなことあり得ない!!と目を見張る。

だがマーテルは、彼女がキメラになったいきさつを語った。
彼女は元軍人で、南部の国境戦で大怪我をしたのだという。
そして半分死にかけていたところを軍の研究機関に運ばれ、実験体にされた。
その結果彼女のキメラ化は成功し、生き延びたのだー。

その話を聞いたアルは、軍がそんな実験をしていたなんて酷すぎるー!!と憤る。
マーテルとドルチェットも笑みを浮かべ、確かに非人道的な実験だーと語る。

実験には、彼らの意志など全く関係なかった。研究者たちは、2人を実験動物を見るような眼でしか見ていなかった。
研究機関には、たくさんの失敗作もいた・・。

だがードルチェットは、前を向く。
その中で、自分たちは成功例として生き延びた。生を得た。
放っとけば死んでた身なのだから、キメラだろうが何だろうが生き延びたものの勝ちだー。
彼はアルに、そう話したのだった。

そしてそれを聞いたアルは、前向きなんだね・・と感心した。
するとドルチェットはにっと笑い、ここにはそんな訳ありの、表の世界では生きていけない奴ばかりが集まってるのさーと言う。
その言葉と同時にー数人の男たちが入ってきた。

先頭に立つのは、黒い服に身をつつんだ高身長の男だ。
彼はサングラスをかけたままアルに近づき、じっとその姿を眺める。
そして鎧の中身を確認して、本当に空っぽだ!と歓声をあげた。

彼の名は、グリード。
そう名乗る男の手の甲を見たアルは、思わず息を呑む。

そこには、ラストたちの体にも刻まれていた、ウロボロスの入れ墨があったのだ。
そのことを指摘すると、グリードは既に他の奴に会ったのか、と驚く。
どうやら彼は知らずに、アルに接触してきたようだ・・。

だが、グリードはそんなことはどうでもいいらしい。
彼はしゃがみこみアルに視線を合わせると、目の部分を覗き込みながら尋ねた。
魂のみで、死ぬことのない身体ってのはどんな気分だ?

そこでアルも、どうして自分のことを知っているのかーと尋ね返した。
グリードはイーストシティでエドとアルがスカーと戦ったときのことを挙げ、あの時の目撃者の証言が自分の耳に入ってきたのだーと明かす。

彼はアルのことを知り、興味を持った。
個人の魂だけを錬成し、他の物に定着させる。
やりようによっては、永遠の命を手に入れることもできるのではないかー?
グリードはそう考えたのだ・・。

自分は強欲なんだ・・。
グリードは笑いながら、そう語る。
金も欲しい。女も欲しい。地位も名誉も、この世の全てが欲しいー!!

そして・・永遠の命も、だ。
彼はアルの胸を小突きながら、囁いた。
分かるか?お前には、その可能性がある。

ーするとグリードの目的を知ったアルは、ため息をついた。
くだらない。お兄さんは、悪い人だ。
彼はそう呟くと、隠れて記した錬成陣に手を当てるー

その瞬間、床からグリード目掛けて、巨大な石製の拳が飛び出した。
油断していたグリードはまともにそれを喰らったが、彼はすぐにその拳を破壊した。

それからアルを殴りつけると、グリードは落ち着くように言い聞かせた。
自分を倒したいなら、これくらいしないとなぁ・・。

彼はそう言うと、不敵に笑う。
すると突然、ロアが鈍器でグリードの頭部を破壊した。
アルは血しぶきに目を見張り、悲鳴をあげる。

グリードの頭部は、ぐちゃぐちゃだった。
仲間に何てことするんだー?!
アルはロアに向かって、問いただす。
だが彼は・・次の瞬間、再び目を見張った。

ーグリードが、立ち上がったのだ・・。

彼の頭部は、見る見る内に再生していく。
アルが固唾を飲んで見守るなか、やがて彼は大きく首を鳴らし笑った。
これで、1回死亡だー。

それは、グリードの生体を見せるためのパフォーマンスだったのだ。
状況が読み込めず狼狽するアルに、彼は告げる。
自分は不死身ではない。ホムンクルスなんだーと。

ホムンクルスとは、人工的に造りだされた人間。人ならざる人のことだ。
グリードはアルに、お前の目の前にいる自分がそうだーと笑う。
200年近く生きている・・そう聞いたアルは、ようやく口を開く。

あり得ない!ホムンクルスが成功した話なんて、聞いたことがない!!
彼がそう叫ぶと、グリードは大声をあげて笑い、言った。
世の中には、日の当たらない裏の世界がある。キメラだって、表の世界には知られていないが確実に存在している。

ありえないなんてことは、ありえないんだー。
グリードはそう言うと、アルの顔をじっと見つめる。
鎧だけの存在であるお前こそが、それを何よりも証明しているだろうー?

彼はそこまで言うと、再びアルに要求した。
全ての秘密を吐け。魂の成り立ちを教えろ、と。

・・そこでアルは、自分には記憶が抜け落ちているのだ、ということを話した。
錬成してくれたのも、兄なんだ・・。
アルの言葉に、グリードたちは顔を見合わせるのだった。


その頃ー
エドは、南方司令部に到着していた。

彼は書類を受付でもらうと、技術研究極へと向かう。
初めて来たから、迷いそうだ・・。
そんなことを思いながら歩いていると、曲がり角で彼はぱたっと足を止めたー。

そこには、なんとアームストロングがいたのだ。
彼はエドを見るなり、満面の笑みを浮かべる。
そして再会の熱いハグを交わすと、大総統の元へエドを引っ張っていくのだった。

2人は、偶然南方司令部に視察に来ていた。アームストロングは、その護衛だ。
ブラッドレイはエドが査定に来たのだと知ると、彼の持ってきた書類を受け取る。
そして中身も見ずに、合格だ、と印を押してくれた。

君の各地での活躍を見る限り、何も問題はない。
そう笑うブラッドレイに、エドは気が抜けて苦笑する。
するとブラッドレイは、南部に来たのはどうしてだ?と尋ねた。

そこでエドは、ダブリスに師匠がいて会いに来ているのだーと明かす。
それを聞いたブラッドレイは、エドの師匠ならかなりの腕前の持ち主ではないのかー?と興味を示す。

軍の人間をイズミの元へ連れていったら、どんなことになるか・・。
エドは想像するだけで背筋が震える思いがし、急いで話を逸らそうとするのだった。


一方ーそのダブリスでは、イズミたちがアルの行方を探っていた。
どうやら昨日の昼間に、西の工場跡地にアルが向かうのを見た人がいるらしい・・。
メイスンが仕入れてきた情報を、イズミは眉をひそめながら聞く・・。

その後、デビルズネストという酒場の地下に、大きな箱を運んでいる集団を見た者がいるー。
メイスンはそう話すと、イズミに酒場のマッチを投げた。
イズミはそれを受け取ると、ちょっと挨拶に行こうか・・と立ち上がるのだった。

ー店の前には、柄の悪い男たちがたむろしていた。
彼らはイズミが1人で近づいてくるのを見ると、一般人が余計なことに首を突っ込むなーと凄む。

だがイズミは意に介せず、彼らの脇を抜けようとした。
驚いた男たちはイズミに駆け寄る。
その瞬間ー彼らはいとも容易くイズミにいなされ、地面を転がった。

更にイズミは、格下には用がない、と錬金術で男たちをのしてしまう。
すると、今度は店の入り口から1人の男が顔を出した。

店の外が騒がしいと気づいたその男は、ものすごい巨体だった。
彼はイズミに気付くと、その体を舐めるように見回す。

仲間によれば、彼はワニとのキメラらしいー。
女の匂いによだれを垂らしながら、ウルチというその男はイズミに飛び掛かった。

だが今度はシグが、一撃でウルチを殴り飛ばした。
彼はイズミを心配してついてきていたらしく、彼女に手を出そうとしたウルチをボコボコにしてしまう。
残りの男たちは余りに強い2人に怯み、ついにはアルの居場所を白状してしまうのだった・・。


地上が騒がしいなかー
アルはグリードの仲間と共に、記憶を呼び起こそうと試していた。

催眠術は失敗し、それなら・・と仲間の1人が解体を申し出る。
彼はアルが顔色を変えず大人しくしているのが気に入らないらしく、怖いものがないなら本気でバラしてやるーと凄んで見せる。
その目線を受け、アルはぼそっと呟いた。

怖いものなら、1つだけある・・。

そう口にしたその時、建物が大きく揺れた。
何かが近づいている・・。
一行は警戒し、周囲を見回すー。

その瞬間、地下の入り口のドアが激しく破壊された。
そして中からーイズミが顔を出した。

彼女は刺すような視線をものともせず、部屋に入りアルの元へと進んでいく。
そして引きずってきていた男をぶん、と振り回すと、思いっきりアルに向かって投げつけた。

こんの馬鹿たれがーーー!!!
その勢いに、一行は呆気に取られて動きを止めた。
誘拐されたことを責めるイズミに、アルは震えながら謝る。
その異様な光景に呑まれながらも、男たちは何者だ、とイズミに迫る。

するとイズミは仁王立ちになり、皆に向かって怒鳴った。
主婦だ!!!

その余りの圧に、一行は言葉を失う。
グリードは面白いことが始まった、と1人笑みを浮かべるのだった。




















ホムンクルス、グリード。


今回はアルが誘拐された先で、黒づくめの組織の新たな情報を知る回でした。

ついに敵の正体が明らかに!!
人間ではないと思っていましたが、その正体はホムンクルスでした!!

人造人間って奴ですね。キメラにホムンクルス・・戦乱に乗じて、本当に何でもアリって感じですね。
軍は研究施設で、どれだけ危険な研究を行っていたのか・・。
恐ろしくなりました。

ただ今回関わったグリードとその仲間は、その運命を受け入れている者ばかり。
そこら辺が、エドやアルとの大きな違いです。
裏の世界でしか生きていけないけど、そこでコミュニティを作ってたくましく生きている・・
だから強いのでしょう。

元々キメラたちは、元軍人ですしねぇ。
そんな輩に複数で襲われたら、アルが捕まるのも無理はなかったでしょう。

更にグリード。
欲望に忠実に生きる裏社会の男・・。
今までの敵とは違う雰囲気を感じます。

彼が組織の中では1匹狼みたいなのも、気になりました。
ラストたちがエルリック兄弟に接触していたのを知らなかったようですもんね。
ラストたちはお父様に忠実だけど、彼はもっと自由な感じなのかな?
組織がどんな感じなのか、ますます知りたくなります。

後はさらっと出てきた、スロウスなる人物も気になる・・。
敵側は何人態勢なのでしょうね?

グリードの登場で、色々と敵側についても情報が明らかになる予感がします。
これは期待大ですね!


で、グリードによって分かったこと・・。
ホムンクルスは不死身ではない。でも何度かは死んでも再生するー
こういうことですよね?

その何回死んだら本当に死ぬ・・っていうのは、本人たちは分かっているものなんでしょうかね?
グリードはパフォーマンスのために1回死んだりしてるけど、そんなホイホイ死んでいいものなんでしょうか(^^;)

そういえばラストも、数回死んでますよね。
マルコーのときと、ヒューズのときに・・。
恐らく数回くらいじゃ死なないということでしょうが、法則性があるのかは気になるところ。

今後の戦いでは、彼らが命尽きるまで殺し続けなければならないのでしょう。
錬金術師側には、持久戦が強いられます。敵側の寿命の法則があるなら、そこの情報は手に入れておきたいですね。
そうすれば、対ホムンクルス作戦も組めるかもしれないし・・。


後はグリードの話で気になったのは、彼もまた造られた存在であるということ。
でもキメラと違って。ホムンクルスってどうやって造ることができるのでしょう。

アルも、ホムンクルスの成功例はないって言ってるし、恐らく軍が独自に成功させたものなのでしょうが・・ここで嫌な予感がしました。
もしかしてホムンクルス製造に、賢者の石を使用しているのではないか・・と。

賢者の石は、生きている人の魂で錬成できることが分かっています。
それって、命1つ分ってことですよね?

じゃぁ、大量の命をいっぺんに使って、大きめの賢者の石を錬成したとしたら?
それと人間の体を錬成したら・・もしかして、ホムンクルスになるのではないでしょうかー。

ラストたちが内乱を誘発するのは、一気に大量の命を手に入れるためだったとしたら・・。
いや、めっちゃ嫌な予想ですが、結構当てはまる感じもする・・。

それだと、使われた命の数の分がホムンクルスの命の数ということにもなりますよね?
もしかしてイシュヴァ―ル戦でも大量の命が奪われ、賢者の石に替えられていたとしたら・・。

余りに恐ろしい話なので当たってほしくはないですが、可能性としてはあり得る話だとも思います。
そしてもし当たっていたら、エドたちがこれから戦っていく相手がどれだけ非道な相手か・・。

彼らはまだまだ内乱を誘発し、どんどん人の命を手に入れようとしているかもしれないのです。
一刻も早く止めなければ、どんどん犠牲者は増え、ホムンクルスの数は増えるかもしれないのです。

いや、本当に怖い・・。
この予想が当たらないでいてくれることを、祈りたい気分ですね。。

グリードの登場によって、少しずつ見えてきた敵の正体ー。
物語が動くのが、楽しみですね!





さて、で、今回はとりあえずイズミがアルを助けて、グリードとの接触はまたエドのいるときに・・となるのかな?
イズミなら、キメラたちくらいはボコボコにしてくれる気がする・・w さすがにグリードまでは、無理でしょうけど。

彼女の「主婦だ!!」ってセリフ、めっちゃ良かったですね!
なんでイズミはこんなにかっこいいんだ・・。夫婦そろって、めっちゃ憧れる!


そして一旦この件が片付いたらエドが帰ってくるって感じかな。
なんだか南方司令部からブラッドレイとアームストロングもついてきそうな予感がするので、少し楽しみ。
かなり師匠に興味持ってましたからねーwブラッドレイなら、やりかねないでしょうw

まだ軍のトップである彼を無条件に信じることはできないですが、やっぱり人柄は魅力ですよね。
こういう面白くてかっこいいおじさん、私は好きです(^^)

本当は味方になってほしいところなんですけどねー・・。
軍の中の不穏な動きも知っていて黙認している部分もあるようだし、余り期待はできないのが辛いところ。。

さて、次回どんな展開になるか・・。
楽しみに待ちたいと思います!








というわけで、次回はイズミがグリードたちと戦う回でしょうか。

アルが唯一怖い存在と言っちゃうくらいw、恐ろしい存在の象徴であるイズミ・・。
錬金術も使えるし、彼女がどのくらいホムンクルスやキメラとやり合えるのか、すっごく気になりますね!

ただアルは、記憶を取り戻す件に関してはグリードたちと同調してますよね・・。
その部分だけ、手を組むとかはできないのかなぁ。。難しいか(^^;)

グリードたちとの出会いは、アルの記憶に何か影響を及ぼすのかー?!


次回も楽しみです☆