前回、監査から戻ってきたエド。
彼と共に、ブラッドレイとアームストロングもダブリスへやってきます。

そんな中、アルが攫われたことを知ったエド。
彼は怒りを胸に、グリードの元へ向かいます。
そしてそれを知ったブラッドレイたちもまたー?!

感想です☆




第29話~ 「王の眼」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

軍は順調に、地下1階、2階・・と制圧していった。
だが地下通路には、ドルチェットやロアがいる。
次第に彼らは、苦戦を強いられることとなる・・。

一方ー
エドとグリードの戦いには、決着がつこうとしていた。

エドが何度立ち向かっていっても、グリードの鋼鉄の体に攻撃は全く届かず、エドはやられるばかりだった。
血だらけになった彼の胸倉を掴み、グリードは迫る。
魂の秘密を吐いてもらおうか?

だがーエドもまだ、諦めてはいなかった。
彼はまだ腕が動くことを確認すると、ウインリィの整備の腕に感謝する。
そしてー両腕を合わせると、彼は錬成を行った。

破壊ー!
グリードはその衝撃に、エドから手を放す。
彼は舌打ちし、エドに向かって拳を振り上げた。

しかしーエドは、その時を待っていた。
彼は真向からグリードの拳に向かっていき、その拳に自分の拳を突き合わせるー


その頃、アームストロングはロアとぶつかっていた。
ロアは鈍器を振り回すが、アームストロングの鍛え上げた体には通用しない。

そこでロアは武器を置き、別の戦い方をすることを決めた。
彼は上着を脱ぐと、その身に力を籠めるー。

するとロアの体が、瞬く間に膨張していった。筋肉は隆々と盛り上がり、額に2本の角が浮き上がる。
その様に、アームストロングは目を見張った。
彼らはそのまま、激しくぶつかり合う。

どちらの体も引けを取らず、2人はそのまま揉み合った。
そしてその勢いで、壁にめりこんでいく。
彼らはぱっと離れると、互いの力に遜色なし・・と目を光らせた。

ふとーロアが口を開いた。
さすがアームストロング殿。昔と変わらぬ豪腕よ・・。

彼は、自分がイシュヴァ―ル戦に一兵卒として参加していたことを明かす。
それを知ったアームストロングは、同志なら尚更無駄な殺生は好まないーとロアに投降することを薦めた。
だがロアは首を振り、再びアームストロングに向かおうとする・・。

けれどもその時、軍人たちが銃を構えてアームストロングの援護に回った。
アームストロングはロアを見据え、命を無駄にするな、と説得する。
ここには、ブラッドレイ大総統だって来ているのだぞー?!

それを聞いたロアとドルチェットは、息を呑んだ。
ブラッドレイが、なぜこんなところにー?!
彼らはイシュヴァ―ルの殲滅戦のように、ブラッドレイは自分たちをも殲滅するつもりだーと知り、驚愕する。

既に店内にいた人間は、皆始末された・・。
アームストロングによりそのことを知ったドルチェットたちは、分が悪すぎるから逃げよう、と叫ぶ。
ロアもうなづき、動こうとしたその時だったー。

壁から剣が現れ、その先がドルチェットの体を貫いたのだー。
そこには、壁の割れ目から彼らを睨むブラッドレイの姿があった。
ドルチェットは、そのままその場に倒れる・・。

何をしている、アームストロング少佐。
ブラッドレイは低い声でそう一喝すると、次は仲間の男に向かった。
男は急いで銃を乱射するが、ブラッドレイはそれを容易くよけ、ナイフで一刺しにしてしまうー。

あっというまに、2人・・。
ロアは焦り、背後からブラッドレイに掴みかかりにいく。
だが、ブラッドレイの動きは、それよりずっと速かった。

彼は目に見えぬ速さで両手の剣を動かし、ロアの体を切り裂く。
全員が血の海に倒れていくなか、ブラッドレイは立ち尽くすアームストロングに静かに告げる。

私は目標以外は、全てなぎ払えと命令したはずだ。
敵に情けをかけるな。だからお前は出世できんのだー。


その頃ー
エドとグリードは、まだ戦いを続けていた。

ぶつかった拳は次第にグリードの鋼鉄の体を破壊していく・・。
それに気づいたグリードは一旦離れ、自分の腕が元の姿に戻っていくのを確認した。
彼は疑問を感じ、エドを睨みつけるー。

するとエドは、もっとぶつかってこい、と指でグリードを挑発した。
苛立ちを膨らませていたグリードは、その誘いに乗っかって足を伸ばす。
その蹴りは鋭く、エドはひゅっと短い息を吐いた。

それでもー彼はグリードに真っすぐ向かっていった。
グリードが攻撃をよけると、彼は地面を尖らせ、その先端をグリードに差し向ける。

その攻撃を見て、グリードはワンパターンだな、と笑った。
だがその瞬間、そのワンパターンの攻撃がグリードを襲う。
胸に先端が刺さり、グリードはその衝撃に叫び声をあげ血を吐いた。

なぜ盾が破られた・・。
理解できずうずくまるグリードに、エドは聞かせた。

無から有は作れない。ということは、グリードの盾とやらもどこから作り出しているはずだ。
ホムンクルスとはいえ、人間と同じ抗生物質だというのは、グリード自身が言ったことだ。
だったら、人体の構成物質で高硬度、耐摩耗性質に変化しうる物質だと考えればいい・・。

エドは笑みを浮かべる。
盾の正体は、人体の3分の1を占める炭素だー!!

炭素原子は結合の度合いによっては、硬度が変化する。
その仕組みが分かれば、後は錬金術師の分野だ・・。
エドが再び拳を振り上げたのを見て、グリードも拳を繰り出す。

2人はものすごいスピードでぶつかり合い、拳を打ち合わせた。
その瞬間、エドは左手でグリードの胸部を掴んだ。

そして分かったことは、もう1つ!
彼はそう叫ぶと、錬金術の「分解」を行う。
硬化と再生は、一緒に行うことができないー!!

炭素を分解し、現れた肌に攻撃を叩きこむー。
エドの予測は当たり、グリードの体は次第にむき出しになっていく・・。
咳き込みながら、グリードは身を引き自身の体を眺めた。

そしてー彼は笑った。
お前、気に入ったぜ!だが戦うには、相性が悪いな!
グリードはそう言いながら、目を細める。
逃げさせてもらうー。

それを聞いたエドは、驚いた。
更にタイミング悪く、そこにエドを保護しにきた軍人たちがやってくる。
彼らは銃を撃ってエドとグリードを引き離すと、まずはエドの保護に努めた。

グリードはその間に、これ幸いと逃げ出してしまう。
エドも追おうとしたが、軍人たちは何が何でも彼を保護しようとそれを押さえる。
こうしてーエドは、折角の情報源を手放してしまうのだった・・。


同刻ー
マーテルはアルの体を無理やり動かしながら、地下水路を逃げようとしていた。

だがアルが抵抗するため、なかなか進むことができない。
するとそこに、逃げてきたグリードが追い付いた。

彼はアルもマーテルも無事なのを確認すると、面倒なことになったから逃げるぞ、と囁く。
だがそう言った瞬間、低く強い声がその提案を遮った。

それは困るー。
そう言ったのは、ブラッドレイだった。

マーテルは驚くが、グリードは大総統を知らないらしい。
ブラッドレイの正体を知ったグリードは、そんな偉い人が何でこんなところに・・?と眉を顰める。

するとブラッドレイが、唐突に口を開いた。
君、年はいくつだね?
そう尋ねられたグリードが戸惑っていると、ブラッドレイは自分は60歳になる、と語った。

年を取ると、体が思うように動かなくなる。だからこんな仕事は、さっさと終わらせて帰りたいのだよー。
そう言うと、ブラッドレイは一歩踏み出す。
グリードは構え、腕を鋼鉄化したー

だがその腕を、ブラッドレイは一太刀で断ち切った。
余りに一瞬のことで、アルたちもグリードも事態を飲み込めない。
これはマズい・・!
グリードは身を引こうとする。

けれどもブラッドレイは、そのまま踏み込んできた。
彼の目にも止まらぬ動きに、グリードは反撃の余地もなく追い詰められていった。
その間にも、彼の体はブラッドレイの剣で切り刻まれていく・・。

そして壁まで追いつめると、ブラッドレイは壁にグリードを投げつけた。
衝撃で壁が崩れるなか、グリードは狼狽する。
再生も硬化も、間に合わない・・!!

焦るグリードは、無我夢中で腕を伸ばした。
だがブラッドレイはその腕の間をすり抜け、グリードの胸下に入る。
そしてー彼はグリードの首に、2本の剣を突き立てた。

体の自由を奪われ、グリードは血を吐く。
そして震える彼に、ブラッドレイは静かに語り掛けた。

私はね、君のような最強の盾を持っている訳でも、全てを貫く最強の矛を持っている訳でもない。
そんな私が、どうやって戦場を生き抜き功績を立て、今の地位にいるか分かるかねー?

彼はそう話しながら、真っすぐにグリードの瞳を覗き込む。
グリードはその瞳を見つめ返し、はっとした。

ブラッドレイの左目にーウロボロスの紋章が浮かんでいるのだ。

その意味にグリードが慄く中、ブラッドレイは彼に迫る。
君に最強の盾があるように、私には最強の眼があるのだよ。
さて、グリード君。君は何回殺せば、死ぬのかねー?




















ブラッドレイの正体。


今回は軍がグリードたちを制圧し、ブラッドレイがグリードに自分の正体を明かした回でした。

ラスト、背筋がぞわっとしました!
まさか大総統が、ホムンクルスだったなんて・・!!

つまり、彼は敵側ということですよね・・。
ああ、これはかなりの衝撃・・。この物語、一体どうなってしまうのでしょうか。


今回は、全編通してバトルの回でしたね。
まさかこんなに呆気なくロアやドルチェットが死ぬとは思いませんでした・・。

ほとんど大総統の功績ですよね・・。
ホント化け物ですよ、ブラッドレイ・・。


アームストロングは、やっぱり彼の優しさがこういう時に仇になってしまいますね。
そこが彼の良いところなのですが、戦場では自分の命も脅かす危険があるし・・悩みどころです。

優しさが消えたらアームストロングではないけど、今後は彼の身も危うくなるからなぁ。
いざという時に戦えなくなるというのは、心配です。
ブラッドレイの言うように甘さを見せたら、つけこまれる可能性もありますしねー・・。

彼が鍛えていて錬金術師としても軍人としても優秀なのは救いですが、それでも今後彼が戦う敵は人間ではありません。
常識の通用しない者たちです。
この作品、結構すぐに死ぬし・・本当心配なんですよね。

無事にこの戦いを生き抜くには、やっぱり自分の弱点を認めて補う術を身に着ける以外にないのでしょう。
アームストロングについても、今後は辛い展開が続きそうですね・・。
皆が苦難を乗り越え、仲間と支え合いながら戦っていくしかないのでしょうが・・それを見ていくのはなかなかキツいものがあります。

ラストがハッピーエンドであることに期待して、見守っていくしかないですね。
これ以上死ぬ人が増えないことを、祈りたいです・・。




さて、グリード。

今回彼の最強の盾の正体が明らかになりました。
炭素原子を集めて、強化させていたのかー・・。
なるほどなーと感心しました。

もちろん人間にはできない芸当ですが、やっぱり人間と同じ構成物質でできているというのは本当のようですね。
であれば、錬金術師であればそこを突いて攻撃も可能ということかー。

これ、結構光明ですよね!
エドがグリードの盾を論破したように、他のメンバーの特性についても突破できる可能性がでてきたのですから。

ホムンクルスとはいえ不死身ではないし、攻撃されれば人間のように死ぬ。
特性に関しても、人間が持ちうる能力や物質が強化されたものー
そう考えれば、必ずや弱点も見つかるのではないでしょうか。


で、グリードに関しては突破したも同じなので、後はブラッドレイの言うように何回死ねば命が尽きるのか・・というところですよね。

というより・・もしかして、グリードってここで終わりなのかな?
出てきたばっかりだけど、相手が悪すぎる・・。
結構ひょうひょうとしたキャラで好きだったんだけど、次回退場かなぁ。少し悲しい。

仲間たちもマーテル以外は殺されてしまったし、万事休すといったところですよね。
助かったとしても、今後も厳しいだろうしなぁ。

一匹狼なのが、仇になりましたね。
彼がどうなるのか・・
次回を刮目して待ちたいと思います。





最後に、ブラッドレイについて。

今回ホムンクルスであると明らかになった彼。
何か裏はあるだろうとは思っていましたが・・この事実は余りに酷すぎる。

国のトップがホムンクルスって、もう崩壊しているも同然じゃないですか。
やっぱり彼が「お父様」なのかな。彼の上に、更に上の人物がいるとは思えないし・・。

ただブラッドレイが、自らホムンクルスになったと考えるのは少し疑問なんですよね。
キメラであれだけ失敗例があるのだから、ホムンクルスを作るのだって奇跡に近い業なのだと思います。

もしかしたら死ぬかもしれない・・。
そんな可能性の方が大きいのに、ホムンクルスになることに賭けるかな?
国を統べたいと考えてホムンクルスを統率しようというなら、それって余りにリスキーな選択ではないでしょうか。

となると、ブラッドレイもまた誰かの手によってホムンクルスにされて、彼の能力ゆえにトップに立ったーと考えるほうが合点がいくような気がします。
彼の言葉も、そういう経験によるものなんじゃないかな、と。

そういえば、ホムンクルスって年は取るんでしょうか?
ずっとこの見た目だとしたら、その辺も謎・・。
どうやって今まで身を隠し、今この時期に大総統まで昇りつめたのだろう・・。

うーん、正体は分かってもまだまだ謎ばかりですね。
ホムンクルスの作り方が明らかにならないとはっきりしないけど、それもブラッドレイによってグリードが葬られてうやむやになりそうだしなぁ。。
なかなか真実は明らかになりませんね。


ただブラッドレイがホムンクルスだというのは、もう確定です。
となると、今ラストたちが動いている目的も、国の存亡にかかわるものだと考えて間違いないでしょう。

早く軍の中の誰かが、このことに気付くといいのですが・・。
彼は狡猾そうなので、なかなかしっぽを出しそうにもありませんね。
手遅れになる前に、内乱などを収めないと大変なことになるのに・・。

唯一の望みは、アルが近くにいるので、彼がブラッドレイがホムンクルスだという事実を知れるかどうかにかかっていますね!
頼むよ、アルーーー!!











さて、次回はブラッドレイVSグリードですね!

どう考えても分が悪いグリード・・。
彼に挽回のチャンスは巡ってくるのでしょうか?!

そして、ホムンクルスだということが明らかになったブラッドレイ。
その真実に、エドたちや軍はたどり着くことができるのでしょうかー。


次回も楽しみです☆