前回、ホーエンハイムと再会したエド。
彼はホーエンハイムの言葉から、人体錬成の真実に気づいてしまいます・・。

一方、バリーの件から自分の体には期限がある・・と悩むアル。
彼の体の謎を、エドたちやリンは突き止めることができるのでしょうか。

また一方では、ホムンクルスによってドクター・マルコーが連れ去られてしまう事態に。
遅れを取ったマスタング一派・・

各地で、新たに状況が動き始めましたー!!

感想です☆




第43話~ 「泥の河」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

リンとウインリィは、アルの身体について聞く。
アルの体はいつか拒絶反応を起こすだろうこと。
その時がいつ来るのかは、誰にも分からないことー。
アルから話を聞いたウインリィは、不安そうに表情を歪める。

だったら一日も早く元に戻らないと・・。
そうウインリィが呟くと、リンが待って、と止めた。
彼はアルに尋ねる。
今の身体がヤバくなったら、魂を他のものに乗せ換えて生き続けることはできないのかーと。

彼はアルの身体を、痛みもないし食べ物も要らないのなら、便利じゃないかーと話す。
だがそれを聞いたウインリィは、いい訳がない!!と怒鳴った。

彼女は、リンがエドたちの事情を知らないことは理解していた。
それでも言わずにはいられなかった。
・・何も知らないくせに・・。

それだけ言うと、彼女は部屋を飛び出した。
アルは急いでその後を追いかけるのだった。

ウインリィの部屋に行くと、彼女はベッドの上にいた。
近づきながら、アルは苦笑する。
いつも兄さんやウインリィが先に怒るから、僕は怒るタイミングを逃しっぱなしだ・・。

そんな彼を見つめながら、ウインリィは昔のことを思い出す。
エドが手足を失い、高熱に苦しんでいたときー
アルもまた、馴れない体に苦しんでいた。

夜が来ても、眠りにつけない体。暑さも寒さも感じない体。
彼は様子を見に来たウインリィに、夜ってこんなに長いんだね・・と言ったのだ。

一晩がとても長くて、余計なことばかり考える・・!!
そう話し頭を抱えるアルに、ウインリィは何も言ってやることができなかったー。

そんな思い出があるから、ウインリィはアルが今の身体のままでいいとはとても思えなかった。
元の身体に戻れるよね?!
彼女は泣きながら、アルの体にしがみつくのだった。


その頃ー
エドは夢を見ていた。

人体錬成に失敗し、アルを持っていかれた時の夢。
彼は光に向かって手を伸ばす。
弟をあんな身体にしやがって・・。弟を・・たった1人の家族を返せ!!

そう叫ぶと、「彼」は笑った。
返せ?何を言ってるんだ、お前は。

「彼」はエドに迫る。
弟の魂を引き戻し、眠れない体、痛みを感じない体、温もりを感じない体、泣けない体にしたのはーお前じゃないか!!

その言葉に、エドは鼓動が速く鳴るのを感じた。
そんな彼の体に、絡みつくものがいた。

エドワード、こんな姿のままじゃ嫌だわ。早く生き返らせてー。
それは人体錬成した母親だった。
エドは逃げられず、ただその場に立ち尽くすー

その時、ピナコが彼の名を呼んだ。
ホーエンハイムが出発するからと、彼女はエドを起こしに来たのだ。

悪夢から目覚めたエドは、まだ落ち着かない気持ちで父親の姿を見送る。
彼は昨日ホーエンハイムがピナコに言った言葉を思い出す。
ーそれは本当にトリシャだったのか?

その後、ピナコはエドのオートメイルの調子を見てくれた。
ウインリィの腕は上がっているらしく、よく手入れされているーとピナコは満足そうに笑う。
そんな彼女に、ためらいつつもエドは頼みごとをした。
手伝ってほしいことがある・・。

そう言って彼が向かった先は、エドたちの家があった場所だった。
ピナコは位置を探り、この辺だ、と当たりをつける。
そこはー彼女が人体錬成した母親を葬った場所だった。

いざその場に立つと、エドの心臓は恐ろしく跳ね上がった。
吐き気がこみあげ、背筋に寒気が走るー。
そんな彼を見てピナコは心配したが、エドはそれでもやるーとスコップを手に取った。

彼らは小雨が降る中、土を掘り続けた。
途中吐き戻しながらも、エドは作業を続ける。

確認しないと、前へ進めない。錬金術師は、真理を追い求める者だ。
自分に都合のいいところだけ見て、それで済まされていい訳がないー。
彼はその思いで、ひたすらに土を掘る。

そしてー数分が過ぎた頃、彼らはついに埋められたものに行きついた。
2人は深刻な面持ちで、出てきた髪の毛や骨を掘りだす。
髪の毛をつまんだエドは、それを見て眉を下げたー。

母さんの髪の毛は栗色だったのに、この髪の毛は黒だ・・!!
エドがショックを受けるなか、ピナコは骨の長さを測り、身長や性別を調べる。
彼女はエドに言った。
この遺体には、トリシャの特徴は見当たらないー。

これはお前の母親ではない・・。
エドはその言葉を黙って聞く。
その瞳が揺らぎ、彼はその場に崩れ落ちた。

雨が2人を穿つなか、ピナコが考える。
全くの別人を錬成した・・?!やっぱりエドたちは無関係のものを作って、身体を持っていかれたのか・・。
理不尽すぎる事実に彼女もまたショックを受けたが、その時あることに思い到る。

じゃあ、あのアルはー?!

その時ーエドが笑い声をあげた。
彼は高笑いしながら、天を仰ぐ。
その体を、雨が打っていく・・。

そうだ、死んだ人間はどんなことをしても元には戻らない。これは真理だ。
彼が1人呟くのを、ピナコは心配し気をしっかり持つように言った。
だがエドは大丈夫だ、と前を見据える。

あの日から今さっきまで、「これ」は絶望の象徴だった。
だが今は、これが希望につながるー
彼はピナコに告げる。

答えはスタート地点にあったんだ。アルは、元に戻れる!!


中央ー。
裏通りを探索していたヨキは、行き倒れている少女を見つけた。

小さなパンダを連れたその少女は、声をかけても動かない。
そこで彼は金目のものを奪っていこうとしたが、気が付いたパンダに襲われる。
驚いたヨキは攻撃を逃れるため、少女を救うことになるのだった。

そんな訳でヨキに食事を恵んでもらった少女ーメイは、すっかり回復してヨキに礼を言った。
女の子がこんな所で何をしているのだー
そう問われた彼女は、エドワード・エルリックを知らないかとヨキに尋ねる。

その名を聞いたヨキは、忌まわしい過去を思い出す。
だが同時にエドが国家錬金術師だということを思い出した彼は、あることに思い到る。

彼なら・・私の「下僕」がその内見つけ出すさ!
そう自慢げに胸を張ると、ヨキはメイを連れてアジトへと戻るのだった。

その夜ー
1人の国家錬金術師ージョリオ・コマンチは夜道を歩いていた。

ふと彼の前に、1人の男が姿を現わす。
名を問われたジョリオはその男の顔を見てイシュヴァ―ル人だと気づき、笑う。
イシュヴァ―ルの亡霊が現れたか。イーストシティで死んだと聞いていたが・・。

彼はスカーのことを知っていた。
早速手からグローブを外し戦闘態勢に入ったジョリオを見たスカーは、そのまま彼の元へ飛び込んでいく。
貴様ら国家錬金術師を全て葬り去るまでは、我は神の元へは行けぬ!

一方ジョリオは両手を胸の前でかざす。
その手のひらには、両方に錬成陣が刻みこまれていた。
銀の錬金術師である彼は、真っ向からスカーの攻撃に対抗する。

2人は激しくぶつかり合った。
ジョリオは懐かしい戦闘の感触に身震いし、義足を軸に駒のような動きを見せながら、スカーに突っ込んでいく。
その手には錬成した刃物を携え、彼は次々に攻撃を繰り出した。

スカーはそれをよけながら、破壊のチャンスを狙う。
だが俊敏な動きを見せるジョリオはなかなか捕まらず、2人は距離を取り睨み合ったー。

ジョリオは橋の欄干に義足1本で立ち、回転を止める。
彼はスカーの腕前をほめながらも、破壊するだけの未熟な手では自分たちを倒すことはできないーと嘲笑する。

だがそれを聞いたスカーは、静かに呟いた。
・・かすっただけだと思うか?
彼がそう口にした瞬間、ジョリオの義足が粉々に砕けた。

どうやらスカーは触れた瞬間に、破壊を行ったらしい。
バランスを崩したジョリオは、そのまま川に落ちる。
そんな彼をスカーは追い、水中で顔面を捕えた。

ジョリオは焦るが、刃物の錬成を得意とする彼には、水中で錬成できるものが咄嗟には思い浮かばなかった。
錬成物を探すその手は水中で空しく空回りし、彼はそのままスカーの破壊を受けるー。

その後・・川からは、音がしなくなった。
後にはジョリオが身に着けていた帽子が、ぷかりと漂うだけだった・・。




















人体錬成の真理。


今回はエドが人体錬成した母親を掘り起こし、真理に到達する話でした。
残酷な真実が明らかになりましたが、同時にエドはアルの身体を取り戻す光明もまた見つけたようです!

新たな真理にたどり着いた彼は、何に気付いたのでしょうかー?!




まずはアルの体のことから。
時限爆弾つきの体・・
ずっとアルが気にかけていたことを、今回ウインリィたちにも打ち明けました。

正直これが本当にそうなのかは分からないところですが、血印だけで結ばれている体だから人より命が脆いのは確かですよね。
バリーだって少しひっかいただけで、命が消えた訳ですし・・。

そこを踏まえると、やっぱり一日も早く元の身体を取り戻さないとマズいとは思います。
特にこれからは戦いが激化していくでしょうからね・・。
ホムンクルスたちは人柱候補だから彼を安易に殺したりはしないでしょうが、気を付けるに越したことはありません。

エドが何か手がかりを掴んだようなので、そこに期待したいですね。


で、今回はアルとウインリィの会話がありましたが、2人の気持ちが切なくて悲しくなりました。
エドとアルも勿論ですが、2人のずっと側にいたウインリィもずっと苦しかったんだな・・というのが伝わってきました。

アルは眠ることもできず、食事を取ることもできません。
痛みや寒暖も感じない・・
傍目から見たら便利な体ですが、忘れてはいけないのは、アルは元は人間だったことです。

人間の体から鎧の体に変わり、人間のときに感じていたものが分からなくなりできなくなったー。
それはどれほど辛いことなのでしょう。

感情は当たり前にあるのに、体は人間ではない。
眠って忘れたい夜もあっただろうし、旅先で食事を楽しみたいこともあったでしょう。
でも彼にはそれができない・・。

本人はもちろんすごく辛いと思います。
でも側にいる人間も、同様に辛かったでしょうね。
そんな彼を見ているから、ウインリィが怒ったのも無理はないでしょう。リンの言いたいことも分かるんだけどね・・。

やっぱりアルの身体を取り戻すことが、この物語の最終地点になるのではないかと思われます。
その時こそ、皆が本心から笑える時なのでしょうね。

早くウインリィの作ったアップルパイを、彼も食べられるようになるといいなと思います。
応援してます!






続いては、エドの気づきについて。
こちらもなかなか辛い描写でした・・。
エド、よく頑張ったと思います。。

父親の残した言葉を胸に、目を背けていた真実に向き合ったエド。
その結果は余りに辛いものでしたが、そこに目を向けたからこそ彼は真理を得ることができました。
ホーエンハイムの言葉に、間違いはなかったんだなぁ。。

死んだ人間は、どんなことをしても元には戻らない。
これが、この世の真理でした。
つまり人体錬成を行っても、人間を甦らせることは絶対にできないのです。

どんな腕をもってしても、人体錬成は無理ー。
これを彼は明らかにしました。
この気付きで、これ以上同じ悲劇を繰り返す人が出ないといいですね。

そして・・エドが気付いた、アルの身体を取り戻せるという確信。これはどこから来るのでしょう。
この真理から、どうやってその結論を導き出したのでしょうね?
ピナコの言葉を元に考えても、よく分からない・・。

人を作ることができないってことは、鎧に定着したアルの魂は間違いなくアルのものということですよね。
魂を錬成できることもないのですから・・。

そんな彼が今鎧の体で生きているということは、アルの身体もまた確実にどこかで生きているってことかな?
そこからどうやって取り戻すのかは分かりませんが、生きていることだけは確実になったーそういうことでしょうか。

ちょっとここはよく分からなかったので、エドの答えを待ちたいですね。
苦しみに向き合ったからこそ、手に入れた真実。
それを手に、2人には再び前に進みだしてほしいと思います。
頑張れ、エド、アル!!







最後に、スカーについて。

再び動き出したスカー。
国家錬金術殺しを復活しました。

銀の錬金術師、なかなか2つ名がかっこいいし攻撃も面白かったのですが、スカーには敵いませんでしたね。
スカーは怪我をしたブランクがあるのに、腕がなまっていないのが恐ろしい・・。
復讐の気持ちのほうが強いってことなのでしょうね。

中央に出てきたということは、やっぱり狙いはマスタングやアームストロングなのかな。
再び彼らとの戦闘が始まりそうですね。
ホムンクルスだって人柱候補に手を出されるとあっては黙っていないだろうし、動き出しそうな予感がします。

再び敵味方入り乱れた戦いとなりそうですね・・。

本当はスカーと戦うことは何も産み出さないので、こんな戦いしてほしくないのですけどね。
ただ人が傷つくだけで、スカーの気持ちだって晴れることなどないだろうし。
不毛な戦いですよ、本当・・。

でもウインリィの両親のこともあるし、やっぱりここはぶつかるしかないのかな。
イシュヴァ―ル人のことを思うと、やりきれない思いですよ。
復讐は復讐しか生まないと皆分かっているのにな・・。

しかも、久々に登場したメイがなんとスカー側と接触!
これはますますもめ事が増える予感。
だってメイも恐らくリンと一緒で、跡目争いのためにアメストリスに来ているでしょうから・・。

彼女が今後スカーたちと一緒に行動するのなら、いずれはエドたちと出会い、リンともぶつかることになるでしょう。
そうなるとますますややこしいことになるし、混戦必至ですね(^^;)

でもメイにとってもスカーといれば国家錬金術師に近づくきっかけとなるし、彼らと接触すれば不老不死の法を手に入れる確率が上がるので、スカーといるのは悪くない選択なんですよね。
スカーも根は悪い人ではないので、メイを酷く扱うことはないだろうし、不法入国者としてはちょうどいいと思うのです。
というか、リンなら間違いなく一緒にいることを選ぶだろう。

彼女の立ち位置、しばらく見守りたいですね。
リンとはタイプも違うので、どんな考え方をするかも分からないので、その動向が気になります。

シンの跡目争いは、どう動くのかー。
気になることが増えて、大変ですw



後、メイには誰か早くエドの真実を教えてあげてほしいと思う・・w
性格は子供っぽくて、見た目はチビだって早く教えてあげてーーーー!!w







というわけで、次回はスカーの事件が明るみになる回でしょうか。
当然軍とホムンクルスは動くでしょうから、また戦いが始まる予感がします。
今回の戦いは、どんな展開となるのか・・。

そしてアルの体に関しての手がかりを得たエド。
彼は何に気付いたのか。そしてどうすればアルの体を取り戻せるのかー?
その答えが気になりますね。

次回も楽しみです☆