今回から、12巻です!

前回、ホムンクルスたちを誘き出すためにスカーを利用したエドたち。
戦いのなか、彼らはスカーの腕にウインリィの両親殺しの犯人と同じ刺青を見付けます!

一方ホムンクルスを生け捕りにしようと企んだリンたちは、グラトニーに近づきます。
しかし側にいたブラッドレイにより、ランファンは致命的なダメージを受けてしまいます。

2つの戦いは、どうなってしまうのでしょうかー?!

感想です☆




第46話~ 「遠くの背中」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

ーある村。
ホーエンハイムは乗り合いの馬車に乗って、移動していた。
その日はなぜか馬が普段より落ち着きがなく、御者は不思議に思う・・。

彼は車中、ピナコからもらった写真を眺めていた。
それを見た子連れの女性が、家族の写真ですか?と尋ねる。
ホーエンハイムはうなづき、久しぶりに家に帰って上の息子と会ったことを話した。

すっかり大きくなって強い目をして、もう父親は必要なさそうでしたよー。
それを聞いた女性は、ケンカ別れでもしたのか?と心配そうに彼を見る。
ホーエンハイムは苦笑し、もう家に帰る理由もないーと呟いた。

だがいずれまた、会えるだろう・・。
彼は思う。
同じ錬金術師だからー。

その時ー
野盗が、馬車を襲撃した。
御者は驚きすぐに信号弾を撃ったが、彼は襲われ腕を負傷してしまう。

馬車は大きく揺れ、止まった。
乗客が恐れるなか、野盗たちは馬車の中に銃を持って乗り込むー。

そこではホーエンハイムが皆の先頭に立ち、男たちに落ち着いてほしい、と頼んだ。
だが野盗たちは容赦なく、彼に銃を向ける。
銃声が鳴り響き、馬車の中は静かになった・・。

だが時間が経っても、中に入った野盗たちは出てこなかった。
御者を拘束していた他の野盗たちは、不思議に思い中を覗く。

だがそこにー銃で撃たれたはずのホーエンハイムが、無傷で出てきた。
服に穴が開いているが、血は出ていないようだ。
驚愕した野盗たちは、一斉に彼に銃を向ける。
そしてー再び銃声が響き渡った。

数分後ー
信号弾を見た憲兵たちが、馬車の元へやってきた。

彼らは御者を助けると、何があったのかを訪ねる。
御者は放心した様子で、状況を語る。
賊に襲われたが乗客は皆無事で、何も盗られていない。野盗たちは皆逃げていった・・と。

それを聞いた憲兵たちは驚くが、御者もまた目の前で起こったことを説明できずにいた。
野盗たちは、「化け物」を見て逃げていったからだ・・。

彼らが皆逃げた後、乗客たちは言葉を失ったまま呆然とホーエンハイムを見つめた。
皆遠巻きにし、彼を恐れた・・。
そんな中、さっきの女性が勇気を振り絞って尋ねる。

あなた、何なの?!その身体。何者なのー?!
そう問われたホーエンハイムは、静かに答える。
化け物だよー。


ランファンを斬ったブラッドレイは、態勢を整えて落下していく彼女を見据えた。
攻撃の瞬間、ランファンはクナイでわずかに斬撃を逸らした。
しかし重傷には違いない・・。彼女はそのまま、地面に倒れる。

その姿を見たグラトニーは、彼女を食べようと跳んでいく。
だがそれを止めようと、リンが彼の顔を真っ二つに切り裂いた。

それからリンはランファンに駆け寄り、彼女を抱きかかえた。
ランファンの傷は深く、呼吸も苦しそうだ。
彼は急いで逃げよう、と立ち上がる。

しかしそこに、ブラッドレイが立ちはだかった。
この私の眼から逃げられると思っているのかねー?
そう問われたリンは、やってみないと分からない・・と剣を抜く。

そのまま2人は、ぶつかり合った。
ブラッドレイの攻撃は速いが、リンはランファンを抱えたままその攻撃をよけていく。
彼が常に眼帯をつけた方に回り込むのに気づいたブラッドレイは、戦い馴れているなーと感心する。

ならば・・
彼はグラトニーを呼んだ。
するとリンの行く先に、今度はグラトニーが立ちふさがる。
彼の打撃を受けたリンたちは、人家に吹き飛ばされるのだった。

これで、人目はなくなった・・。
ブラッドレイとグラトニーは2人を追い、建物の中に入る。
そしてリンたちの前に立つと、彼に何者だーと尋ねた。

目的は何だ?どうしてグラトニーの中が分かる。
そう尋ねられたリンは、なんとか逃げられないか・・と画策する。

だがブラッドレイはそれを見抜き、解せぬな・・と呟いた。
彼はランファンを見やり、その荷物を捨てれば1人なら容易に逃げられるだろう、とリンに言う。
その言葉にリンは眉を動かし、ブラッドレイを睨みつけた。

荷物だと・・?ならば、あなたは弱き者や仲間が傷ついたときに、見捨てることができるのかー?!
彼は声を荒げたが、ブラッドレイは平然とできる、と答えた。
そしてリンを見下ろし、悠然と語る。

そうして生きてきた。そこに、何の躊躇もないー。

それを聞いたリンは目を見張り、それから肩を震わせた。
あなたはこの国で一番偉い人だな・・。
その声に、怒りがこもる。

王は民のために在る者。民なくして、王はありえない。
彼はブラッドレイの眼を見据え、叫んだ。
キング・ブラッドレイ。あなたは真の王にはなれない!!

その時ーリンの背中で、ランファンが動いた。
彼女は閃光弾のピンを抜き、ブラッドレイたちの前に投げつけるー

瞬間、部屋の中は閃光に包まれた。
片目だけの彼なら、しばらく視力は回復しないだろう・・。
目に頼りすぎだ、ブラッドレイ!
リンはそのままランファンを抱え、ドアから外へ出ようと動く。

だがそれを察したブラッドレイは、剣を1本投げ、彼らの進路を妨げた。
見えないはずなのに・・驚くリンに、ブラッドレイは迫る。

彼は右目を押さえ、眼帯をしていた左目を見開いた。
その目に、ウロボロスの刻印が浮かびあがるー。
どうした・・?こちらの目は、まだ生きているぞー。

それを見たリンは、信じられないと目を見張った。
そんな動けずにいる彼に、ブラッドレイは言い下す。

真の王と言ったな、小僧。なんと青臭い、唾棄すべき理想論か。
真の王など、この世のどこにもおらぬ!!
そう告げると、彼は再びリンに剣を向けるのだったー。


その頃ー
ウインリィはグレイシアたちと落ち合い、ヒューズの墓参りに訪れていた。

墓を目の前にすると、実感が込み上げてくるー。
ウインリィは悲しそうに、どうして皆私の知らないところでいなくなっちゃうんだろう・・と呟いた。

彼女は両親を思い出す。
2人もまた、すぐに帰ってくるから・・と言い残したきり、イシュヴァ―ルの内乱から戻らなかった。

最後に見た2人の大きな背中は、彼女からどんどん離れていった。
それが寂しくて悲しかったものの、同時に誇らしかったこともウインリィは覚えていた。
自分はヒューズに、父親の背中を重ねていたのかもしれない・・。
ウインリィはグレイシアに、そう語った。

父と母と、その真ん中で笑っている自分。
ウインリィはヒューズたちに、そんな家族像を見ていたのだ。
だから家族みたいに迎え入れてもらえて嬉しかった・・。

そう笑うと、ウインリィとグレイシアはエリシアの手を取って墓地を出た。
グレイシアは、また墓参りに行ってあげてね、とほほ笑む。

あの人、寂しがり屋だから・・。
それを聞いたウインリィは、静かにうなづくのだった。

その後街の方へ戻ると、街は何だか騒がしかった。
エルリック兄弟が暴れているらしいー
人々が噂する声を聞いたウインリィは驚き、グレイシアたちと別れて彼らを探すことにする。

その道中、彼女の耳にはもう1つの情報が入ってきていた。
国家錬金術師の殺人犯も、暴れているらしい・・。
それを知ったウインリィの胸には、たちまち不安が広がっていくー。

彼女の中では、なぜかエドたちの背中と両親の背中が重なって見えた。
なんで重なるのよ・・!
不吉な予感に鼓動を速くしながら、ウインリィは街を走るのだった。

その頃ー
エドたちとスカーは、街の中を移動しながら激しい戦いを続けていた。

リンたちからの連絡はなく、まだホムンクルスは現れていないらしい・・。
スカーの隙のない攻撃に疲弊したエドの胸に、次第に焦りが生まれていく。
アルの援護を受けながら、彼はどうにかスカーの攻撃をかわす状態だった。

そんな兄の疲労を感じ、アルはどうしようか・・と考える。
そして一旦スカーの気を引こうと、声をかけた。

スカー、自分も錬金術を使っているのに、なぜ錬金術師を神に逆らう者として毛嫌いするんだ?!
そう尋ねると、スカーはアルを睨みながら答えた。
イーストシティでも言ったはずだ。作る者がいれば、壊す者もいるー。

それを聞いたアルは、イーストシティでのことを思い出す。
タッカーとニーナー
彼はあの時の絶望を、スカーにぶつけた。

壊すことしかできない行為が、何を生み出すっていうんだ。神の名を出して、殺しを正当化したいだけじゃないのか?!
タッカーも娘のニーナも、神の代行者を騙って殺したのかー?!

するとスカーは、目を閉じた。
タッカー・・そうか、貴様らもあのキメラにされた娘を見たのだな。
その目が、鋭くアルを捕えた。
生み出す技術だと?!そのうぬぼれが、あのキメラの娘を生み出したんではないのか?!

その言葉に、エドとアルは衝撃を受けた。
あのような悲劇を生み出す技術が、貴様らの崇拝する錬金術か?!
スカーに指摘され、エドはアルの身体のことに思いを馳せる・・。

だがそれでも・・エドは息を荒くしながらも、訴えた。
殺す必要はなかったはずだ。何の権利があって、あの娘の命を奪った?!
彼が問うと、スカーは今度はエドに視線を移した。
そして静かに訊き返した。

貴様らは分かっていたのではないか?あの娘がもう元には戻れないことを。
あのまま放っておけば実験動物と同じ扱いを受け、一生人間として扱われなくなることをー。

・・今度こそ、エドとアルはその言葉に返す言葉を失った。
エドはぐっと唇を噛みしめる。
そうだ、あの時ニーナは実験室送りになるかも、と2人共薄々気付いていた。
それなのに、自分たちはどうにもできない問題を先送りにしただけで、何もしなかった・・!!

だが・・それでも、エドはスカーに向かった。
自分たちは間違いを犯したが、それでもスカーのやっていることを認める訳にはいかないんだ!!

彼はそのまま、スカーに尋ねた。
スカー、神の代理人というのは人のために尽くした医者の命も、平気で奪うのか?
スカーは眉を上げ、エドの顔を見つめる。

アメストリス人のロックベルという医者の夫妻に覚えはないか?
エドは彼らの特徴と、イシュヴァ―ルの内乱で夫妻がイシュヴァ―ル人の治療に専念していたことを伝える。

だがその時ーアルは向こうから人が来るのを見て、はっとして息を呑んだ。
彼は急いでエドを止めようとする。
だがエドの話す勢いの方が、早かった。

スカー、お前を助けてお前が殺した医者の夫婦に覚えはないのか?!

ーその瞬間、靴が砂利を踏む音がしてエドは振り返った。
そこにはーウインリィがいた。
彼女は戸惑ったように皆の顔を見回し、エドに尋ねる。
何・・、何の話・・?

その瞳がうつろい、スカーを見て揺れる。
この人が父さんと母さんを殺した・・?
彼女は震える声で、スカーにも尋ねる。
あなたが父さんと母さんを殺したの・・?

その問いに、スカーは答えなかった。
それを否定しない、と受け取ったウインリィは、膝から崩れ落ちる。

どうして・・母さんと父さんが何をしたっていうのだ。助けた人に殺された・・?
殺されなきゃならないことなど、2人はしなかったはずだ・・。
彼女は叫んだ。

返してよ!父さんと母さんを返してよ!!

その時ーエドはウインリィの足元に、憲兵の残した銃が落ちているのに気づいた。
ウインリィが、その銃に手を伸ばす。
エドたちは必死に止めたが、彼女はそれを手にしてスカーに向ける・・。

その姿を見たスカーの胸に、師父の言葉がよみがえった。
ー恨みたい気持ちは分かる。だが復讐は、新たな復讐の芽を育てる。
だから堪えねばならんのだよー

今、彼にはその言葉の意味がようやく分かった。
泣きながら自分に向けて銃を構える少女ー
その姿は、国家錬金術師たちに殺意を向ける自分そのものだった・・。




















明かされる真実。


今回はリンとホムンクルス、そしてエドたちとスカーが戦う回でした。
それぞれの戦いで真実が明らかになっていき、息もつかない展開でしたね。

ついにブラッドレイがホムンクルスであることを告白!
そしてスカーがウインリィの両親殺しの犯人だということを、ウインリィが知ることに!
一体この先、戦いはどうなってしまうのでしょうかー。




まずはブラッドレイ戦から。

なんとか剣の直撃を免れ、一命は取り留めたランファン。
でも全く動けないようで、これはかなり厳しい・・。
ハボックを思い起こされて辛いですね。

ここで命が助かっても、リンの護衛としてこの先もやっていけるかというとかなり厳しいように思われます。
それはランファンにとっては、すごく辛いことだろうなぁ・・。
シンに戻ってしまうという展開もあるかもしれない。

リンだって自身に責任を感じるだろうし、信頼した部下を失うのは辛いこと。
彼の目的に付き合わせて、大けがを負ってしまったと自分を責めるのではないかと心配です。

ただリンは今からしっかりと王となることを見据えているので、これが理由で王になることを諦めるということはないでしょう。
彼が王になれば彼の民族の地位も上がり、ひいてはランファンたちを楽にすることもできるでしょうしね。

彼にとってもかなり厳しい事態となってしまいましたが、ここでめげるようなリンではないと信じています。
ランファンも助かれば、まだ活躍できる場は残っているはず・・。
どうにか今回の戦いを乗り切って、そして乗り越えてほしいと思います。



さて、そんなリンは今回ブラッドレイと激しくぶつかり合いました。
民なくして王はない、というリン。
彼の信念の方が好きですが、対するブラッドレイの信念もまた揺るぎません。

彼はまがい物の王。
それを自身が一番よく分かっているからこそ、彼は言い切ったのでしょう。
真の王など、この世のどこにもいないーと。

いや、どちらの意見も、その背後を知っているから説得力がありますよね・・。
リンのやり方は、民のことを思えばまさに理想といえるでしょう。

弱き者や傷ついた者を見捨てたりはしないという姿勢は、マスタングと通じるものがありますね。
彼らこそ、まさにこの先の世の中に必要な人物でしょう。

けれども、ブラッドレイのぶれない姿勢もまた、支持されてきたことは確か。
感情で揺れるトップより、確固たる姿勢で臨むリーダーを求める人もまたいますからね。
ブラッドレイはホムンクルスですが、出来うる限り人間によせてその姿勢を貫いてきたのでしょう。

今回意外だったのが、信念の話になったときにブラッドレイが感情を見せたこと。
いつも冷静沈着に見えるのに、リンの言葉には食いつくようにぶつかっていき、その正体すらむき出しにするー
まだ青臭いリンが彼を動かしたのだと思うと、何かこみあげるものがありました。

もしかしたらブラッドレイと戦うのはマスタングではなく、リンなのかもしれませんね。
王と、王になれる可能性を持つ男ーその信念は。180度違う。
その違いがぶつかり合い、1つの国をひっくり返すのでは・・。ラストはそんな展開になるのかもしれない、とふと思いました。

いや、マスタングやスカーともぶつかってほしいんですけどね。2人共ブラッドレイと戦う理由はありますから。
でもリンがこれだけブラッドレイの感情を揺さぶったことを考えると、2人が最終的にぶつかる可能性が高まったような気がするのです。

ブラッドレイは冷静沈着に見えますが、国のことになると熱い人物なのでしょうね。
やっぱりホムンクルスより、人間に近い存在な気がする・・。
彼がどんな人生を歩んできたのか、知りたいなぁ。。

まずは今回の戦い、どちらが勝利するのかー
見守りたいと思います。
ブラッドレイ優勢ですが、リンにもまだ勝機はあるはず!応援しています。





続いて、スカーについて。

今回もすごい戦いを見せてくれたスカー。
エドたちはまだスカーを倒せるには至らないんだなぁ・・と改めてその強さに呑まれました。

そんな中、初めてまともに会話を交わした3人。
アルはこういう時、相手の懐に入っていくのが上手いですね。エドにはない長所だと、本当に思います。

彼はスカーに錬金術殺しについて尋ねるうちに、あのイーストシティでの忌まわしい事件を思い出します。
今思い出しても、あれはこの作品の1,2位を競うおぞましい話でしたよね・・。
救いが一切なかったことを記憶しています。

当然エドとアルの胸には、まだニーナたちに対しての悔恨が残っています。
だからこそスカーを許せず彼らは糾弾しましたが、それに対するスカーの答えもまた考えさせられる・・。

確かにタッカーは国家錬金術師になるときも、不正を犯していました。
自らの妻をキメラに錬成して、国家錬金術師の地位を手に入れたのです。

そこにはタッカーの欲と傲りがあったことは否めず、その指摘に関してはエドたちに反論の余地はありませんね。
彼らもまた自分たちの力と欲におぼれ、人体錬成を行った過去がある訳ですから余計です。

スカーもまた真っすぐな人ですよね。
そして真実をいつも見据えている・・。悪い人ではないんだよなぁ、といつも感じるのも、こういうところなのですよね。

ニーナを殺した件に関しても、彼はある意味皆が避けたことを引き受けたともいえるんですよね・・。
実験動物となる可能性は、あの時も指摘されていた。でもエドたちには、ニーナを手にかけることはできなかった。
スカーがやる必要は確かになかった。でも彼は誰もやらないのを分かっていて、自分の手を汚した。

それをエドたちが責める権利はというと・・難しいところで。
うーん、スカーの問題は本当難しいです。
人を殺すのはもちろん絶対に許されることではないけど、彼が復讐で動いていることを考えると、そして彼が中身がいたって真っ当な人間であることを考えると、その全てを責めることができないのですよね・・。

エドたちも自分たちに後ろ暗い部分もあるから、彼をちゃんと責められない。
それは軍も同じことでしょう。
戦いというのは結局、エゴとエゴのぶつかり合いなのかもしれませんね。


ただ、ウインリィの両親の問題は少し違います。
まだ殺した当時の状況が分からないとはいえ、ウインリィの両親がイシュヴァ―ル人を助けてきたことは事実です。
それを手にかけたというのなら、それだけはスカーの犯罪だとはっきり言えるのではないでしょうか。

何か理由はあったのだと思います。
しかし両親は民間人であり、軍とは異なる働きをしていた。
それなのに殺したのは、受け入れることはできません。

そして今回のラストからも分かるように、結局無益な殺生は復讐しか生みません。
スカーは復讐を果たしながら、復讐の芽をも生んでいるのです。
彼は今回、そのことを身に染みて感じたのではないでしょうか・・。

ウインリィが引き金を引くとは思えませんが、スカーを憎み続けることは確かでしょう。
自分が憎まれる側になる・・。
その事実を、スカーはどう受け止めるのでしょうね。

彼に何か変化は起きるのか・・。
次回を待ちたいと思います。





さて、続いてはウインリィ。
今回の彼女は全編通してなんだか不安定で脆くて、心配になりました・・。

エドとアルの絆を見た辺りから、どうも元気がないようですね。
今まで見てきて、彼女は1人になることを極度に恐れているような感じがします。
それはやっぱり、両親の死が影響しているのでしょうね・・。

幼い頃に戦場で両親を亡くし、エドとアルも人体錬成という禁忌を犯して身体を失った末に、国家錬金術師となり故郷から出ていった・・。
彼女はずっと1人、胸に孤独感を膨らませていたのでしょう。
その憂いが徐々に濃くなっているように見えて、なんだか不安を煽られます・・。

やっぱりヒューズの死が堪えてる部分が大きいのでしょうね・・。

そんな中で知った、スカーの両親殺し。
スカーも否定しないということは、これは彼がやったことで間違いないのでしょう。

理由はあると思われます。
でもウインリィの両親は民間人であり、イシュヴァ―ル人を助けるために奔走した人たちです。
殺される理由などなかったはずです。
こんなこと、許される訳がない・・。

しかも彼女にとっては、スカーはエドたちの命をも奪おうとする敵でしかない訳です。
彼女が銃を手にしたのも、当然のことと言えるでしょう。
これ以上の凶行は起こさせない、もう誰も失いたくない・・
彼女の気持ち、痛いほど分かります。

でもここで撃ってしまったら、ウインリィもまた犯罪者に堕ちてしまうのです。
きっと後悔するときが来るし、今までの生活も変えてしまうー
だから彼女には、どうにか踏みとどまってほしいと思います。

復讐は復讐しか生まないー
本当にその通りだと思います。
堪えるのは理不尽ですが、堪えなければならない理由はあるのです。

エドたちは、ウインリィを止められるでしょうか。
何と言えば、ウインリィに届くでしょうね。
もうこれは、2人を信じて見守るしかないのかな・・と思います。

そしてスカーには、苦しくても真実を伝えてほしいですね。
ウインリィには、それを知る権利はあるはずですから・・。

この出会いが、ウインリィとスカー、どちらをも変えることになるのでしょうかー。
特にスカーにおいては、彼の凶行を止めるきっかけとなってくれればと思います。





最後に、ホーエンハイムについて。

今回いきなり冒頭に出てきてびっくりしましたが、その後の衝撃の真実にもびっくりでしたよ。
これは・・彼もホムンクルスということで確定でしょうか。

しかしホムンクルスだとしたら、どうやってエドたちをもうけたのでしょう。
ブラッドレイが年を取るホムンクルスであるように、ホーエンハイムは子供を作れるホムンクルスであるとか・・?
もう何でもありになっちゃいますね(^^;)

で、ホムンクルスであるとすると・・まだ出てきていないプライドかスロウスである線が濃厚なのかな?
どっちかっていうと、プライドかなぁ。まぁスロウスでも驚かないですけどw

そう考えると、彼が国でこれから何が起きるかを知っていることも合点がいくしなー。
これはかなりショックな事実だけど、ホーエンハイムは敵側なのでしょうね・・。

でも父親が敵でいずれエドたちと対峙することになるなら、その身体を使って扉を開くこともできるかも・・。
めっちゃ辛い展開ですけどね。できればそんな心の傷になるような展開は避けてほしいけど・・。

ただホムンクルスだった時点でエドたちには相当なショックだろうから、そこはもう展開上仕方のないことなのかもしれない、とも思います。
父親を乗り越えていくー
これももしかしたら、この作品のテーマなのかもしれないなぁとふと感じました。

まぁまだ予測に過ぎませんが、やっぱり父親とはいずれぶつかり合うのでしょうね。
彼からこそ、この国の隠された真実が全て明らかにされるかもしれないので、まずは再登場を待ちたいところです。

今はどこに向かっているのでしょう・・。
彼の動向、今後も注視していきましょう。






さて、次回はウインリィがスカーに銃を向ける回ですね。

両親殺しの犯人と対峙したウインリィ。
初めて知る両親の最期に、その衝撃は大きく・・彼女は銃を握ってしまいました。

エドたちは彼女を復讐から守ることができるのでしょうか。
そして復讐の対象となったスカーは、ウインリィにどう対応するのでしょうか。

次から次に、波乱の展開で心臓がもちませんよw
次回も楽しみです☆