前回、戦いが終わり、辛い思いを残しながらも、エドたちはウインリィと別れます。
そしてリンたちと合流した彼らは、ブラッドレイがホムンクルスかもしれないーという情報を得ます!

いよいよ明らかになる敵の正体。
そんな中生け捕りにされたグラトニーが、ラストの仇であるマスタングに牙を剥きます!

暴走するグラトニーを、エドたちは抑えられるのでしょうかー?!

感想です☆




第49話~ 「人中の化け物」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

ブラッドレイ邸ー。
彼が廊下を歩いていると、どこからともなく声が聞こえた。

スカーに逃げられたそうじゃないですか・・。
その声に、ブラッドレイはプライドか、と顔を上げる。
彼はうなづき、グラトニーも捕まってしまった、と答える。

それを聞いたプライドは驚き、最近のブラッドレイの行動を咎める。
人間に振り回されっぱなしではないか。詰めも甘いし、ラースらしくない・・。
そう咎められたブラッドレイは、そうだな、とほほ笑む。

その様子を見たプライドは、なんだか嬉しそうだ、と感じる。
ブラッドレイも否定せず、少し楽しい・・と呟く。

彼は60年前にホムンクルスとして生まれてからずっと、キング・ブラッドレイのレールに乗せられた人生を歩んできた。
そして今、父の予定通りに国のトップに立っている。

その人生を邪魔する者は、いなかった。父が常に排除してくれたからだ。
だが・・ここに来て、レールを外されるようなことが引き起こされている。
若い人間に、老獪が掻きまわされているのだー。

若者の時代が、すぐそこまで来ているのかもしれない・・。
ブラッドレイがそう言うと、プライドは君は長く人と接しすぎた・・と苦言を呈す。

彼は忘れるな、とブラッドレイを戒める。
自分たちは、人間が化け物と呼ぶ存在だということをー。

それからプライドは、グラトニーの件はどうする、とブラッドレイに尋ねた。
ブラッドレイは憲兵に情報を集めさせ、グラトニーがいる場所を大体把握していた。
彼はグラトニーを連れ去ったのはマスタングとホークアイだと、プライドに明かすー


その頃、マルコーは研究所の地下に閉じ込められていた。
そこにエンヴィーが、食事を運んでくる。

だがマルコーは食事には手をつけなかった。
彼はずっと部屋に1人、様々なことに考えを巡らせていた。

人柱とは、何なのだ。自分に何をさせようとしているのだ・・。
マルコーは横でにやにやしているエンヴィーを睨みつける。
お前たちは強大な賢者の石を作るために、この国の人々を大量に巻き込もうとしているのだろうー?!

彼はホムンクルスたちの行動を見て、予想していた。
彼らがこの国全部を使って、巨大な錬成陣を作ろうとしていること。
そしてその錬成陣は、賢者の石を作るためのものであること。

彼は指摘する。
次に血を見るのは・・北だろうー?!

それを聞いたエンヴィーは目をぱちくりさせると、にやっと笑った。
惜しい!でもいい線いってる。次は北だー。

彼はマルコーに近づき、その耳に囁いた。
だが気付いたところで、あんたに何ができる?
余計なことをしたら村を消すと脅されて、この国の人民が危機にあると知りながら何もしないくせに。
この国の人口と村の人口を秤にかければ、すぐに分かることだ。
ちっぽけなあの村を見捨てれば、より多くの人間を助けることができるかもしれないのにー。

その言葉に、マルコーは身震いした。
・・人の命は、足し算や引き算ではない!!
彼は精いっぱいの声を振り絞り、エンヴィーに訴える。

その時ーそこに、ブラッドレイがやってきた。
彼はマルコーに目をやり、元気そうで何よりだ、と声をかける。
そしてエンヴィーに、グラトニーがマスタングたちに捕まったことを告げた。

驚くエンヴィーに、ブラッドレイは迎えに行ってやるように指示する。
エンヴィーは初めは面倒そうだったが、やがてその顔に笑みが宿る。
仕方ないなぁ、暴走してなきゃいいけど。
彼は建物を出て、ブラッドレイに教わった場所へ向かうのだった。


その頃ー
郊外の隠れ家では、大規模な爆発が起きていた。
外で待機していたホークアイは驚き、拳銃を構える。

そこに、マスタングの声が飛び込んだ。
止まれ、中尉!!
その声と同時に、彼女が抱えていた銃が半分になる。
何が起きたのか分からず、ホークアイは目を見張った・・。

そこへ、体中から牙が生え、巨大な目を体に宿したグラトニーが出てくる。
ホークアイは咄嗟に銃を向けるが、崩れた家から這い出てきたマスタングがそれを止める。
挑発するな!そいつの狙いは、自分だ!!

その言葉通り、グラトニーはマスタング目掛けて攻撃を続けた。
腹部に皆を吸い込もうとするその動きに、エドたちは慌てて身をかわす。
そんな中、リンは別部屋にいたランファンを助けに行った。

状況が分からない彼女に、リンは急いで説明する。
ここを離れるぞ。あいつ・・化け物が腹の中に化け物を飼っていた・・。
周りをバックリ飲み込んだんだ!!

グラトニーの姿は、以前の面影は全くなかった。
焦点の合わない目に、腹部から覗く気味の悪い瞳。皆を喰い殺そうと開かれた口ー
エドたちは目の前の化け物に戸惑い、顔をゆがめる。
錬金術は・・こんな化け物も作り出すのか・・。

こうなっては仕方ない、倒してしまおうー。
マスタングはそう言うと、グローブを外した。

せっかく捕まえたホムンクルスだが、生き残る方が優先だ。
顔も見られたし・・こいつを生かして帰す理由がない!!
彼はグラトニーに向けて、炎を撃ち出す。

だがその炎をーグラトニーの腹は呑み込んでしまった。
彼は瞬く間にそれを消化すると、再び呑み込もうと攻撃に転じる。
仕方なくエドたちとマスタングは森の中に潜んでやり過ごそうと、分かれるのだった。

マスタングは、急いで木々の中を駆ける。
だが彼の匂いを覚えたグラトニーは、迷わずその背中を追いかけてくる。
回り込まれたマスタングは、ピンチに目を見張るー

するとそこに、ホークアイが加勢に入った。
彼女はグラトニーの身体を撃ち抜き、放射線状に呑み込もうとする彼の軌道を逸らす。

マスタングもそれを受け、グラトニーの攻撃をよけた。
けれどもその時、彼の身体は傷が開き、痛み出す・・。
マスタングはその場に膝をつき、腹部を押さえてうずくまるのだった。

一方ー
リンとランファンはノックスの運転する車に乗り、町の方へ逃げようとしていた。

エンジンをかけながら、ノックスは舌打ちする。
冗談じゃねぇ、自分は一般人だ。こんな訳の分からない戦いに巻き込まれて、死んでたまるかよ!!

建物の方では、ものすごい音と砂ぼこりが舞っている。
その中でグラトニーはうずくまるマスタングを見つけると、腹の牙を剥いた。
消してやるぞ、マスタングーーーー!!!
彼は周囲の全てを呑み込もうと口を開く・・。

その攻撃を、マスタングはまともに喰らった。
だが吸い込んだ彼を見た腹の目はー驚愕する。
それは切り株を使って錬成された、マスタングのダミーだったのだ・・!

ー当のマスタングはホークアイに連れられながら、エドたちと落ち合っていた。
彼らの元にノックスの運転する車が回り込み、すぐに乗り込むように4人に言う。

そこでエドたちはまず、マスタングとホークアイを車に乗せた。
代わりにリンが降りると、エドたちはマスタングにさっさと乗って帰れ、と悪態をつく。

この状況でのこのこ帰れというのか?!
叫ぶマスタングを彼らは、邪魔なんだ、と一蹴した。
エドは真っすぐに彼を見つめると、告げる。
大佐は大佐の仕事をしろ。軍のトップがホムンクルスだなんて、放っておける問題じゃないだろー?

それからエドたちは、自分たちはここに残る、とノックスに言った。
車に乗った皆は驚き止めるが、エド、アル、そしてリンはにっと笑った。

マスタングはホムンクルスや賢者の石より大きなものを狙っているんだろう?だったら戦う相手はグラトニーではなく、軍上層部のはずだ。
リンがマスタングに、そう話す。

逆に自分たちは、何としてもグラトニーから情報を得ないといけない。
エドがその後を継ぎ、皆の目をしっかりと見据えた。
それに今回の作戦は、言い出しっぺは自分たちだ。自分のケツは、自分で拭かなきゃならないよー。

その言葉に、アルもリンもうなづく。
3人の意志が固いのを見て取ったホークアイは、諦めて持っていた銃をエドに渡した。

持っていきなさい。使い方は分かるわね?
それを見たエドは、受け取るのをためらった。アルもまた躊躇し、それは人を殺す道具だよね・・とうつむく。

だがホークアイは、自分の命を守るための道具だ、と答えた。
エドは仕方なく、受け取ることにするー。

その時、グラトニーが再び暴れているのか噴煙が遠くで上がった。
リンがランファンを頼み、3人は急いで音のする方へと向かう。
その背中を見ながら、ノックスは荒々しくハンドルを殴った。

ガキ共が粋がりやがって!!ああいうのが早死にするんだよ!!
彼は仕方なく、車を走らせるー。

その車中、マスタングはホークアイにもブラッドレイの件を伝えた。
彼がホムンクルスの可能性があるー
その事実を知り、ホークアイは言葉を失う・・。

・・じゃあイシュヴァ―ルの殲滅戦を命令したのは、ホムンクルスだったのか?
ノックスが尋ねると、マスタングは分からない、と考えこんだ。
だが、もし他にも人間の振りをして生活しているホムンクルスがいるとしたら・・厄介だな・・。
彼はそう呟くのだった。


その頃、マスタングを見失ったグラトニーは怒りに我を忘れていた。
彼は周囲を見回しながら、恐ろしい雄たけびをあげる。
マスタングはどこだ!!よくもラストを・・許さんぞーーーー!!!

その姿を遠目にしたエドたちは、余りの恐ろしさに身震いした。
あんな化け物、どうやって捕まえる?
3人は作戦を立てようと声をひそめる。

だがその間もグラトニーは暴れ回り、彼の腹は周囲のものを次々呑み込んでいった。
巻き込まれそうになりイライラしていたリンは、ふと人ならざる者の気配を感じて顔を上げる。

すると何か察したのか、アルの側にいたシャオメイもまた唸り声を上げ始めた。
不審を察したアルがシャオメイの唸る方を見ると、そこにはー真っ黒の馬がいた。

止まれ、グラトニー。
その馬は、はっきりと人間の言葉を話した。
驚いたリンが声をあげると、彼に気付いた馬もまた目を見開く。

お前はこの前の・・!!
馬はそう言うと、背中の毛を逆立てた。
その身体が次第に人間の姿に変わっていくのを見たエドたちは、言葉を失う・・。

そうしてー3人の前に、エンヴィーが姿を現わした。
彼はエドたちにも気づき、久しぶりだねーと笑みを浮かべるのだった。




















グラトニーの変容。


今回はラストの仇を討とうと、グラトニーが化け物へ姿を変えた回でした。
グラトニー・・恐ろしすぎ。まさかこんな姿を隠していたとは。

いつもの無邪気な姿からは想像もつかないおぞましい姿に、なんだか彼がラスボスのような気さえしてきましたw
こう見ると、ラストって案外普通だったんだなぁ・・w

それにしても、あの腹の中の目・・何なんでしょう。
めっちゃ怖いし、薄気味悪い。腹の中も真っ暗だし、どういう構造になっているのでしょう。

あれがグラトニーの本体で、いつもの姿は仮の姿なのかな?
まさにホムンクルス・・エドが危惧するように賢者の石と錬金術のコラボはこんな化け物を生み出してしまうものなんですね・・。

マスタングは現場を去ってしまいましたが、グラトニーの姿はもう戻らないのかな?
このままの姿でしかいられないなら、ここで決着をつけないとマズいですよね。
あんな化け物放っておいたら、民衆に被害が出てしまいますよ。

まぁホムンクルスなので殺し続けたら恐らく消滅はするのでしょうが・・今のグラトニー相手にそれをするのはかなり大変そう。
エンヴィーも来てしまったし、どうなるのか・・。
続きが気になります!




さて、続いてはブラッドレイ。
今回の彼も、人間味を感じさせました。

マスタングたちを疎ましいと思いながらも、自分を追い上げてこようとするその気概がまた楽しいーと漏らしたブラッドレイ。
まさに彼の本音なのでしょうね。
他のホムンクルスには理解できないでしょうが・・。

これは元から持った素質なのか、それともプライドが言うように人間の側にいすぎたからなのか・・。
いずれにしてもブラッドレイだけは今の状況を楽しんでいるようです。
問題はこれがどう今後に影響するか、でしょうね・・。

彼は国のトップであるし、お父様にも忠実です。
だからグリードのような謀反は起こさず、最後まで粛々と戦うでしょう。

でも今回明らかになったように、彼は産まれたときからずっとキング・ブラッドレイとして敷かれたレールの上を進んできました。
その道には、何も邪魔はなかった。でも今、それを邪魔する者が出てきた。

それを見て感化された彼が、独自に戦う道を選ぶーそんな可能性はあると思うのです。

マスタングたちが敵であることは変わらない。でもお父様の命令をただ黙って聞くだけではない。
今後の彼は、そうやって自ら戦いに楽しんで参加するようになるのではないでしょうか。

それは、より彼が人間に近づいていくということでもありますね。
そしてそんな姿、敵ながらちょっと見てみたいと思うのですよね。

マスタングたちが勝利するということは、彼が大総統を退く時です。
その時まで、彼がどんな手を使い、どんな戦いを見せるのかー
少し楽しみです。

やっぱり嫌いになれないんですよね、ブラッドレイ・・。


で、後はプライドですよ!
彼は毎回、どこから声をかけてきてるんだ?
なんだか実体のないホムンクルスなんじゃないか・・。そんな気がしてきました。

今回意外だったのは、エンヴィーが彼の文句を言っていたこと。
リンたちとの戦いのときのプライドの口調やエンヴィーたちの従順な様子から、てっきりプライドがホムンクルスのボスなのかと思ってたけど・・違うのかもしれませんね。

いつも見ている限り、エンヴィーが一番地位が低そうな気がしてましたが、そもそも序列とかないのかな?
ホムンクルスたちの関係性も、よく分かりませんね・・。

ただこれだけプライドの正体を引き延ばすということは、きっと既に登場している人物か、予想もしないような見た目の人物なのではないか、と予想されます。
やっぱりホーエンハイム説・・あるかも?

早く彼の姿が見たいです!
今回の戦いには絡んでこないのかな?期待しておきましょう。





最後に、マルコーの予想について。

敵のアジトに幽閉されたマルコー。
彼はやっぱり頭がいいですね。ホムンクルスの動きから、彼らの目的を予測してきました!

どうやらホムンクルスの目的は、巨大な賢者の石を作ることのようです。
この国を全て利用して、巨大な錬成陣を作る・・。
これを聞いて、ヒューズが死ぬ直前に地図を見て何かに気付いたことを思い出しました。

彼が気付いたことも、恐らくこれだったのでしょうね。
ということは人柱は、錬成陣のポイントポイントに配置して錬成をさせるための存在のこと?

今のところ人柱の候補となっているのは、エド、アル、マスタング。後はイズミかな?
他にもいるかもしれませんが、真理の扉を開けているのが条件のようなので(マスタングは、ブラッドレイが開かせようと目論んでいましたね)、4人を東西南北にそれぞれ配置するのかも。

次が北だ、というのも、恐らく東、西、南には既にホムンクルスの手が及んでいるからでしょう。
東部はリオールの事件などがありましたし、南と西も争いが絶えないとエドが以前言っていましたからね。

戦争の火種を作り、民衆が一気にいなくなってもおかしくないよう画策するー
今ホムンクルスたちがやっていることは、そういうことなのかもしれません。

だとするとこれを止めるためには、残る北を守るしかないのかも・・。
北も彼らの手に堕ちたときが、恐らく計画実行のときでしょうからね。

この情報、どうにかしてエドたちが知ることができればいいんだけど・・厳しいかな。
マスタングが軍の上層部に切り込んで、この事実に気付くのを待つしかないかな・・。
んー、もどかしい!


それに、そもそもどうして巨大な賢者の石を錬成しようとしているのでしょうね?
国中の命を使おうとしているって、相当ですよね。そんなもの作って、何をする気なのでしょう。

ここで1つ思いついたのは、お父様を不老不死にするつもりなのでは・・?というもの。
以前出てきたお父様は、全身を管につながれているようでした。
恐らく命が尽きかけなのではないでしょうかー。

そんな彼を生かし続けるために、まずはアメストリスの人民の命全てを使って賢者の石を錬成し、それをお父様の心臓に埋め込む。
お父様を崇拝するホムンクルスたちなら、喜んでその計画に乗りそうですよね。
そしていかにも、ホムンクルスを生み出すような人間が考えることでもある・・。

これが成功すれば、また命が尽きそうになった時には、他の国で同じことを繰り返せばいいだけです。
そうすれば、お父様はほぼ永遠に生き続けることができるー
いや、自分で考えてて恐ろしくなってきた。

彼らにとっては、人間の命など自分たちの栄養分くらいにしか思ってないのでしょうね。
本当に傲慢で許しがたい存在です。
この予想が違ったとしても、アメストリスの人たちの命を利用しようとしているのは事実ですからね。

・・やっぱりどうにか計画の実行を止めたいですね。
北が堕ちる前に、頓挫させることができれば・・。

ここはマスタングに期待したいと思います!
どうか軍の暗部を暴いて、ホムンクルスたちに一矢報いてほしいですね。。








さて、次回はエドたちとホムンクルスとの戦いですね。
エンヴィーも合流し、これはエドたちが劣勢かな・・。
まずは今のグラトニーを押さえないと、まともに戦えないですしね。

2組の目的のためにも、ここでグラトニーはどうしても捕まえておきたい。
でも状況は最悪・・。
この事態に、3人はどう対処するのでしょうかー?!


次回も楽しみです☆