前回、イシュヴァ―ルの事実を知った上でマルコーと行動を共にすることを決意したスカー。
時を同じくして、彼の元にメイも戻ります。
そして彼らは、スカーが兄の書物を隠した北へと向かいます。

一方、異動の時が来て皆バラバラになったマスタングたち。
しかしまだ諦めることを知らないマスタングは、少しずつ新たな手を模索し始めますー。

新たな展開を迎える物語・・

感想です☆




第63話~ 「520センズの約束」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

メイを探し始めたエドたち。
だが彼女の情報は一向に手に入らず、数日経ってしまった。
もう中央にはいないのだろうか・・。
段々2人は疲弊し、諦めの境地に入っていくー。

そんな折、彼らの元にマスタングが姿を見せた。
彼に促され、エドとアルは車に乗り込んだ。

久しぶりの再会に、まずは3人は近況を報告し合った。
シンの錬丹術は、この国の錬金術とは違うようだ・・。
それを聞いたマスタングは、自分もメイ探しを手伝おうと話す。

それから彼は、この前貸した金を返すようにエドに迫った。
覚えてたか・・。
エドは文句を言いながら、ポケットを探る。
だがー彼は思い直し、その金はまだ預かっておく、と答えた。

大佐が大総統になったら、返してやるよー。
そう言って見つめるエドの瞳に、マスタングも真っすぐに向き合う・・。

エドはホークアイに、イシュヴァ―ルの内乱について聞いたことを明かした。
事情を知ったマスタングは、金は貸したままにしておくが、必ず返してもらうぞーと念を押す。

それに対しエドは、その時にはまた借りるさ・・と笑った。
それで、今度は民主制になったら返す。そしてまた借りて、約束を取り付けてやるー。
マスタングは、随分長生きしないといけないようだな・・とため息をつく。

そうだ、だから中尉に心配をかけるんじゃないぞー。
エドにそう言われ、マスタングは苦笑する。
そうして、3人は別れるのだった・・。


その後ホテルに戻ると、部屋の中ではフーが待ち構えていた。
彼はようやくロスを送り届け、シンから戻ってきたのだー。

事情を話し、エドたちは早速フーをノックスの元へ案内した。
そこでランファンを見たフーは、ただ彼女を見つめ拳を震わせた。

腕を失くし、若を守り切れず、この有様か・・。
彼はそう言うと、ランファンの頬を思いっきり張り飛ばした。
驚いたエドたちは止めるが、フーの怒りは収まらなかった。

お前はそれでもヤオ家に選ばれし一族の者か?!
彼は息を切らし、肩を上下させる。
その肩をノックスが押さえ、落ち着くように諭した。

するとーフーの肩が、がっくりと下がった。
彼はランファンを見つめ、表情を歪める。
腕・・ないのか・・?

その問いに、ランファンはうつむいたままうなづく。
ごめんなさい、爺様・・。

フーはそのまま無くなった方の袖を掴み、崩れ落ちた。
バカ者、バカ者・・。
彼はそのまま、声を殺して泣き崩れるー。
エドたちはその姿に、何も言葉をかけることができなかった・・。

その後ーフーが落ち着くと、エドたちはオートメイル技師を紹介するつもりだ、と彼に話した。
最初はウインリィを紹介するつもりだった。だが問題が発生してしまった・・。
彼らはフーに、ブラッドレイがウインリィに目をつけられていることを明かした。

それを聞いたフーは、それなら世話になる訳にはいかない、と言った。
ピナコなら紹介できる・・
エドたちはそう話したが、彼は駄目だ、と譲らなかった。

敵の縛りが厳しくなった今、感情に流されて迂闊なことをしては共倒れになる。
事を成すには、時として情に対するこだわりを捨てることも必要だー。
フーはそう言い、エドたちにも理解するように求めた。

エドたちは顔を見合わせ、その申し出を受けることにする。
力になれなくて悪かったな・・。
彼らは謝るが、十分世話になった、とフーは笑う。

それから彼は、ノックスにも礼を言った。
良い医者に匿ってもらった。
そう言われたノックスは仰天し、自分は良い医者なんかじゃないと手を振る。

だがフーは、ノックスのおかげで孫娘は命を拾ったーと丁寧に礼を述べ、シン式の感謝のポーズを取った。
それを見たランファンも、深々と頭を下げる。
ありがとう、ノックス先生・・。

2人の謝辞に、ノックスは眉を下げた。
彼は唇を噛み、早く出ていくように皆に告げる。
自分はお人よしじゃないんだ。2度とうちに近づくんじゃねぇ!

そう言いながらも優しい彼のことを、皆は分かっていた。
4人は礼を言い、ノックスの家を後にするのだった。

そしてー一旦エドたちとランファンたちは別れた。
2人きりになってから、フーは皇帝の体調は悪化するばかりだ・・とランファンに明かした。

早く若を取り戻し、不老不死の法と共に国に帰らねば・・。
その言葉に、ランファンも急ごう、と旅立ちを促す。

彼女は中央司令部を見つめ、その建物にまた戻ってくることを誓った。
待っていろ、我々はまた戻ってくるぞ・・!
そうして2人は、夜の帳に消えていくのだったー。

久々に1人になった家の中でー
ノックスはゆっくりと煙草をふかしていた。

ありがとう、ノックス先生。
ランファンを思い出しながら、彼は1人呟く。
今更医者づらかよ、この俺が・・。

その時、ドアをノックする音がして、彼は立ち上がった。
誰か戻ってきたのかー?
そう思ってドアを開けた彼は、目を見張る。
そこにはー彼の息子と妻がいたのだ。

2人は近くに来たから顔を出したと言い、ノックスの調子を窺う。
仕事について聞かれたノックスは相変わらず鑑定医だと答えながらも、2人の人間を助けたことを口にする。
するとそれを聞いた息子と妻の顔が、ぱぁっと明るくなった。

良かった、医者の本分を忘れた訳じゃないんだね・・。
息子はそう言うと、自分も医者になりたいと思っているのだーとノックスに明かす。
ノックスは驚き反対しようとするが、息子はその言葉を遮った。

イシュヴァ―ルのことは知っている。そのせいで父さんが検死医になったことも知っている。
それを知った上で、医者を目指しているのだー。

彼はノックスの眼に、真正面からぶつかっていく。
父さんがしたことは許されないことだ。償いきれないことだ。
だからって逃げていいのか?人の命を救う技術があるのに、怖いからってそれを捨てるのか?
何もしないのが、一番卑怯だ!!

・・やっと本分を取り戻したのなら、それを続けよう。自分も一緒に人の命を救うから・・。
息子にそう諭されたノックスは、どうして自分のことをそこまで・・と息を呑む。
すると息子は、一言答えた。
家族だからだよー。

その目は、2人共ノックスを心底心配していた。優しかった。
ノックスは馬鹿野郎が・・と一言呟くと、2人に上がるように言う。

彼は妻と息子のために、コーヒーを入れた。
戸棚には、まだ出ていく前の2人のカップが残っている。
それを手にしながら、彼は涙をこぼした。

もし神様ってのがいるなら、見逃してくれよ。
こんな俺でも、家族とコーヒーを飲むくらいの幸せは願ってもいいよな・・?
ノックスはそう言いながら、家族のためにお湯を沸かすのだった・・。


翌日ー
イーストシティの駅で、メイは汽車が発車するまでの間買い物をしていた。

駅では、スカーの目撃情報が駅員たちの間で話題になっていた。
なんでも彼は、黒髪の中年男性と行動を共にしているらしい・・。

そんな話を耳にしながら歩いていた彼女は、前から歩いてきた老女とぶつかってしまう。
メイの荷物がこぼれたので、その老女は一緒に拾ってくれた。

彼女が謝るのを聞いた老女は訛りに気付き、どこから来たの?と問う。
メイは、シンからだと笑顔で答えた。

その後2人は、別れる。
老女はメイの後ろをついていく白と黒の猫を見て、あら、と首を傾げる。
変わった猫ねー・・。

同刻ー
キンブリーは刑務所の中で、いつものように賢者の石の美しさを眺めていた。

足音がしたので、彼は急いでそれを口の中に放り込む。
すると足音は彼の房の前で止まり、看守がぶっきらぼうに告げた。
キンブリー、出所だ。

―彼は支度を済ませ、看守たちの後に続いた。
まだ刑期を終えていないのに、どういう風の吹きまわしだ?上からの命令だろうかー。
彼は看守に問うが、彼を嫌う看守はそれには答えなかった。

自分の方が訊きたいくらいだ・・。
看守はそう言い捨て、外まで見送る。
するとキンブリーは足を止め、看守に手を差し出した。
長い間、お世話になりましたー。

その手を、看守はおずおずと握った。
もう戻ってくるなよ・・。
キンブリーはにっと笑うと、ほんのお礼ですーと錬金術を発動した。

驚く看守の腕には、時限爆弾を搭載した腕時計がはめられていた。
看守は焦りパニックになり、何とか時計を外そうと暴れる。
だが時計は外れないまま、どんどん秒針が真ん中へと向かっていく・・。
看守は死の恐怖に、泣き叫ぶー

だが張りが12を指したときー爆発は起きなかった。
時計からはひよこが飛び出し、バネで揺れるだけだった。
それを見た看守は呆然とし、へなへなと腰を抜かす・・。

その姿に満足したキンブリーは、看守を置いて歩きだす。
さようならー。
彼は長年過ごした刑務所に、別れを告げるのだった。

その後ーキンブリーは迎えの車に乗り込んだ。
彼が乗り込むと、運転席の軍人は久しぶりだね、と笑う。
その姿が、次第にエンヴィーへと変わっていった。
出所おめでとうー。

その顔は、すぐに最初の軍人の顔に戻る。
あなたたちでしたか・・。
キンブリーは事情を理解し、仕事があるということか?と尋ねた。
エンヴィーはうなづき、ドクター・マルコーを覚えているか?と訊く。

キンブリーは、勿論覚えていた。
賢者の石を作った研究者ー
そのマルコーが逃げ出した可能性がある・・。
エンヴィーはそう話した。

可能性?
キンブリーが首を傾げると、エンヴィーはまだはっきりしていないのだ・・と頭を掻いた。
だがスカーと呼ばれるイシュヴァ―ル人と一緒に逃げているのかもしれないー
それを聞いたキンブリーは、眉をぴくっと動かした。

彼が気になったのは、自分が取りこぼしたイシュヴァ―ル人がいたという事実だった。
それは許しがたいことだ・・。
キンブリーはそう呟くと、その男の抹殺が仕事か?と尋ねる。

エンヴィーはうなづき、スカーは殺してもいいがマルコーは連れて帰るように、と話す。
そしてマルコーを捕まえたら・・逃げた見せしめに、人質に取った町を1つ消してくれー。
彼はキンブリーに資料を渡しながら、下卑た笑みを浮かべる。

キンブリーは資料に目を通しながら、えげつないことをしますねぇと笑った。
彼は胃の奥に隠した賢者の石を取り出し、久しぶりに使えるという喜びに震える。

するとエンヴィーは、もう1つ賢者の石を彼に渡した。
町を1つ消すなら、それ1つじゃ足りないだろうー?
キンブリーは石を受け取ると、この石はまたイシュヴァ―ル人を使って作ったものか?と訊く。

エンヴィーは首を振り、マルコーの下で働いていた研究者たちを使ったんだよ、と明かす。
事情を理解したキンブリーは、石を懐にしまいこんだ。
本当にえげつない・・。
そう口にしながらも、彼の顔にはずっと笑みが浮かんだままなのだった。


その日の午後ー
マスタングは1人、ヒューズの墓参りをしていた。

そこに、さっきメイとぶつかった老女がやってくる。
彼女はマスタングに話しかけると、ひらひらと手を振った。
その顔を見たマスタングはー目を見張る。

・・グラマン中将?
なんと彼は人目を忍ぶため、女装して中央にやってきたのだ。
待ち合わせ場所で再会した2人は、互いの近況を語り合うと、早速本題に入るー。

そしてマスタングに全てを聞いたグラマンは、なるほど・・と息をついた。
軍上層部は、全部黒かー。
彼はマスタングを勇み足だと叱りながらも、じゃぁレイブン中将もか・・と呟く。

グラマンは以前中央にいた頃、レイブンに訊かれたことがあったのだ。
完全なる不死の軍団に興味はないかー?と。

彼はそれをくだらない、と一蹴した。
その後、東方司令部に移されたのだ。
今思えば、あれは左遷だったのか・・とグラマンは目を細める。

その後、東方司令部は東部問題の尻ぬぐいばかりをしてきた。
彼らはリオールの内乱を思い出し、今思えばあれもおかしかった・・と語り合う。

リオールの内乱はエドたちがコーネルの企みに早期に気付いたことで、東方軍がすぐに出動し食い止めるのに成功した。
だがその後中央軍がなぜか出張ってきて、東方軍はお払い箱にされてしまったのだ。

そしてそれから、リオールの治安は急激に悪化した・・。
グラマンは、中央は何か企んでいるんだろうねぇーと更に目つきを厳しくする。

その目には、闘志がちらついていた。
彼は何かあった時のために、マスタングのチェスの駒に連絡先を忍ばせておいた。
それを使って呼び出された彼には、既に覚悟ができていたー。

グラマンは大きく笑い声をあげた。
やれやれ、中央が面白いことになってきたお陰で、この枯れたじじいの中の消えかかっていた野望の火種がまた燃え上がってきたわいー。

その瞳を見たマスタングもまた、笑みを浮かべる。
2人はそのまま人目につかない内に、別れることにする。
その時ーふとグラマンは、マスタングが持っている1枚の絵に目を止めた。

その絵は、エドが彼に渡したシャオメイの似顔絵だった。
この猫は・・。
彼はじっくりとその絵を見つめ、口を開くー。


同刻、エドは図書館で錬丹術の資料を調べていた。
だがこの国には、錬丹術の書物が余りに少なかった。
彼は必要な情報が手に入らないことに苛立ち、どうすべきか・・と思案する。

と、そこへアームストロングが姿を見せた。
彼は人目を気にしながらエドに近づき、その耳にそっと囁く。

白黒猫を連れた少女の目撃情報があった。彼女ー北へ行くらしい。

アームストロングは、マスタングの使いで来たのだった。
メイの情報を手に入れたエドは、思わず拳を握りしめる。
北か!それだけ分かれば動けるー!

彼はアームストロングに礼を言うと、すぐに出発の準備を始めた。
そんな彼に、アームストロングは1通の封筒を差し出す。

マスタングが彼を差し向けたのには、もう1つ理由があった。
アームストロングは、北に知り合いがいるのだ。
エドに渡したのは、その人物への紹介状だった。

会うのだ。もしかしたら力になってくれるかもしれないー。
そう言われたエドは、どんな人なのかを尋ねる。

ーその人物は、北方司令部より更に北にあるドラクマとの国境を守っているという。
ブリッグズの北壁という異名を持つ女性将軍ー
アームストロング少将だった。




















北へ。

今回はスカーやエドたちが北を目指すなか、キンブリーが出所し動き出した回でした。

予想以上に早いキンブリーの出所!
いやー、驚きました。

彼が関わることで戦局がどう変わっていくのか・・見ものですね。
さすがに軍には復帰はしないかな?でも迎えに来たの軍人に扮したエンヴィーだし、ブラッドレイがいるから分からないか・・。
彼の命はスカーを殺すことのようですが、そうなると北に行くことになるのでしょうか。

どうやら戦いの舞台は、北へ移っていくようですね。
どんな戦いが待っているのか・・注視していこうと思います。





ではまず、エドたちとマスタングから。

ブラッドレイの元に呼びだされてから初めて会った2組。
その後エドはマスタングが大総統になることへ賭ける思いを聞きました。

そこからの対面ー
なんだかエドがだいぶ大人っぽくなったと感じたのは私だけ?
ちょっと表情も凛々しくなったというか・・やっぱり何かを決意すると、人は変わるのでしょうか。

2人の約束も、友情が芽生えてきたようで少しくすぐったかったです。
きっとマスタングの励みになったのではないでしょうか。
平気そうに見えても、やっぱり仲間と引き離されたことは堪えているでしょうからね。
少しでも味方となるものがいるというのは、周りが敵だらけの彼にとってはありがたいことでしょう。

エドたちが北へ行くのなら、しばらくはお別れ・・ということになりそうですね。
互いに別の場所でも、それぞれ頑張ってほしいと思います。



で・・グラマン中将とも、今回マスタングは再会しました。
そういえばあのチェスは、グラマンから餞別にもらったものでしたね。
結構色々なところに伏線が散りばめられていて、面白いです。

そしてグラマン中将、結構いいキャラですね。
女装してきちゃう辺り、可愛くて好きです。

でも実際は野心を秘めた人物ー
いいですね、マスタングと通じるのもそういう部分なのでしょう。

彼としても不老不死に興味を示さなかったために左遷されたとあったら、黙っていられないのでしょうね。
男としてのプライドを踏みにじられたようなものです。仕事に真摯に取り組んできたなら尚更、納得できることではないでしょう。

ここはマスタングと組んで、上層部に一矢報いてほしいですね。
まずは同じ中将同士、レイブンを崩しにかかるのかな。
やっぱり軍を解体していくのは、軍人の役目ということでしょうか。

どんな手を使って、ブラッドレイの牙城を切り崩していくのか楽しみ!
マスタングにも味方が徐々に増えて行っていて、本当に良かった。
2人の活躍・・期待しています!






さて、続いてはノックスとランファンたちについて。
今回はフーとノックスに泣かされましたよ・・。
いや、本気で涙出ました。

まずは久々のフー。
彼、辛かっただろうなぁと思います。
シンから戻ってきたかと思えば、リンはホムンクルスに、そして孫娘は戦いで左腕を失っていたのですから。

ランファンを叱咤しながらも、もう腕のない姿を見て弱弱しく涙を見せる姿・・
色々複雑な思いが絡み合ってのことだと思うと、本当に苦しい。
孫ですもんね、そんな姿見たくなかったですよね。
自分が代わってやりたかった・・そう考えただろうなぁ。。

で、彼らとも暫くお別れのようですね。
まずはオートメイル技師を探すようなので、ラッシュバレー辺りに行くのかな。
まぁ裏のルートも色々知っていそうなので、そこら辺はどうにかするのでしょう。

次に戻ってくるときは、リンを取り戻すときとなるのかな。
リハビリも必要だし、時間はかかるでしょうからね。
決戦の時ーとなるのかも。

ランファンにはまだまだ厳しい日が続きますが、これからはフーがいるのが心強いですね。
元気になって戻ってくる姿、楽しみに待ちたいと思います(^^)



で、もう1人のノックス。
こちらも今回は涙腺崩壊でした・・。

彼も医師の命に背いて罪を犯した人物ですが、その後ずっと苦しんできました。
本来目指した姿の医師を諦め、検死医として生きていくほどに・・。

きっとそれって、誰にどう思われたかというより、彼がもう自分の夢に向けて進むことを拒んだのでしょうね。
人を殺したのに、人を救う医者として生きていく自分の姿を想像し、耐えられなかったのでしょう。
そうやって戦争に関わった人たちは、本来望んだ夢すら奪われていったのですね・・。

でもそんな彼を、息子の言葉は救ってくれた。
これ、家族だから響いたのだと思います。特に息子だから。
次の世代を生きようとする者が、逃げることは卑怯だーと言ってくれた。
だからノックスも、その言葉に応えねばーと心を揺さぶられた訳です。

その後、1人コーヒーを入れながら泣くノックスには、幸せになってほしい・・と切に願わずにはいられませんでした。
本当は神にすがりたいくらい、孤独で寂しかったんだなぁというのが伝わってきて、辛かった・・。

そうですね、罪からは逃れることはできないけど、ささやかな喜びくらいあったっていいと思います。
というより、次は間違えないーという思いがあるのなら、人間らしく生きられる日々を手にしたっていいと思うのです。

復讐が復讐しか生まないように、罪はいつまでも罪ー
それだと、人はやり直すチャンスを永遠に得られないことになります。

反省できない者は裁かれるべきですが、反省し生涯罪を償っていく覚悟のある者なら、幸せになる未来があってもいいと思います。
その幸せこそが、次の世代の幸せを生んでいくことになるでしょうからー。

ノックスの未来も、少しでも彼にとって幸せなものでありますように・・。
そう願わずにはいられない話でした。





最後に、キンブリーについて。
ついに出所した彼。
相変わらず何を考えているのか読めない人で、不穏な空気がビシバシ伝わってきました。

最初の仕事は、スカーを殺しマルコーを連れ戻すこと。
ホムンクルスたちにとっては、どうしてもマルコーは必要な存在なのですね。
でもキンブリーはどちらかというと、自分の美しい仕事を怪我したスカーの方が気になる模様・・。

彼にとっては、常に仕事は美しく完璧でなくてはならないんですね。
となると生き残ったスカーは完璧な仕事にケチをつけたようなものですから、その恨みは結構深そう・・。

スカーにとっては、意味不明な理由すぎて溜まったもんではありませんね。
この2人の戦い、かなり激しいものとなることが予想されます・・。


恐らくキンブリーも目撃情報を追って、北へと向かうのでしょう。
マルコーによれば、ホムンクルスたちが次に狙うのも北らしいし・・これはひと悶着ありそうですね。

エドたちもメイたちも、否応なくこの戦いに巻き込まれていくのでしょう。
北にいるというアームストロング少将(役職的に、アームストロングの姉かな?)が、協力者となってくれるといいですね。

どんな展開を見せてくれるのか・・
北編、楽しみです!









さて、次回はエドたちが北を目指す回ですね。

アームストロング少将・・イメージ画だけだとめっちゃ怖そうに見えるんですけど、どんな人なのでしょうか。
アームストロングの家系なら、力とかもすごそうだし、恐らく切れ者なのでしょうね。
エドたちの味方となってくれるといいのですが、果たしてどうなるか。。

また、スカーを追うキンブリーの動きも気になります。
因縁の対決の行方や、いかにー?!


次回も楽しみです☆