前回、ランファンたちと一度別れたエドたち。
彼らはメイに錬丹術のことを聞くため、スカーたちが向かったとされる北を目指すことにします!

そんな中、時を同じくして出所となったキンブリー。
彼はホムンクルスの手配のもと、戦争で取り逃したスカーの命を狙い、北へ向かいます。

戦いの舞台は、北へ!

感想です☆




第64話~ 「ブリッグズの北壁」





※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

エドがアームストロングと会っている頃ー
図書館で、アルもまた錬丹術の資料を探していた。

そこに、彼をキラキラと見つめる子供の姿があった。
彼はアルが鋼の錬金術師の弟だと知っているようで、何をしているのかとワクワクした様子で尋ねる。
錬丹術を調べていた彼は、自分の身体の秘密も口にできないので、何と答えるか悩む。

と、アームストロングとの話を終えたエドもまたやってきた。
彼の姿を見た少年は更に目を輝かせ、小さい錬金術師だ、と歓声をあげる。

それを聞いたエドは、子供であるにも関わらず拳を握りしめる。
だがそれを見た少年の護衛がーエドに銃を向けた。
セリム様から、離れろー。

セリム・・
その名前に、エドとアルははっと目を見張る。
セリム・ブラッドレイー!!大総統の子供か?!

ーその後、2人は大総統夫人にも会い、少しだけお茶に付き合うことになった。
夫人はセリムはエドに憧れているのだ、と笑って話す。
憧れてるなんて初めて言われたエドは、驚き戸惑う。

セリムも笑顔でうなづき、自分も錬金術を習ってエドのような国家錬金術師になりたいのだ、と語る。
そしてお義父さんの役に立ちたいんですー!
それを聞いたエドたちは・・一瞬言葉を失った。

・・父親思いなんだな。
エドは、ブラッドレイのことは好きか?とセリムに問う。
セリムは勿論、と即答し、彼は血のつながっていない自分でも本当の子供みたいに大切にしてくれるーとほほ笑む。

夫人はセリムの頭を撫でながら、自分たちには子供ができなかったのだ・・と語る。
そしてセリムを養子にもらったが、彼は本当に親思いで優しい子に育ってくれた。
自分も主人も、この子を宝と思っているんですよー。

それから2人は大総統と夫人の話を聞いたりしながら、お茶会を終えた。
鋼の錬金術師と会えたー!
そう喜んで車に乗り込んでいくセリムたちを見送りながら、アルはぽつんと呟く。
奥さんも息子さんも、大総統がホムンクルスだって知らないのかな・・。

どうだかな・・。
エドは答え、その表情を歪ませた。
知ってても知らなくても、キツいよな・・。


その頃ー
北方の地で、キンブリーはスカーの目撃情報が入るのを待っていた。

なかなか連絡が来ず苛立つ彼を見て、北の軍人たちはあの偉そうな男は何だ・・とよく思わなかった。
だが彼は中央の上層部の軍人たちから、スカーの処遇を一手に任されてきていた。
北方司令部には任せておけないというのかー!
軍人たちはそのことにも、納得がいかないのだった・・。

そんな折、ついにスカーの目撃情報が届く。
彼をノースシティ駅の貨車ターミナル付近で見たという者がいたのだ。

同行者は1名で、黒髪の中年男性だというー。
それだけ聞いたキンブリーは颯爽と立ち上がり、皆に邪魔をしないように告げて司令部を出ていくー。

ーそして彼らは、貨車ターミナルの付近に身を潜めた。
確かに白い布をまとった男たちが2人、貨車の付近をうろうろしている。

軍人たちはキンブリーに、バックアップだけを頼まれていた。
そこで貨車ターミナルを囲もうーと彼らは動く。
その動きを、スカーは見逃さなかった・・。

彼は3番貨車に隠れた。
その車両は軍用で、行き先はブリッグズだ。
見張りをしていた軍人たちは、早速その情報をキンブリーに伝えるー。

ー車両の中では、布をまとった背の低い男が1人隠れ場所を探していた。
キンブリーはそこに入り込むと、ドクター・マルコーですね?とその背中に声をかける。
男はぎくっと肩を強張らせ、恐る恐るキンブリーの方を見やる・・。

1人ですか?スカーはどこへ?
そう尋ねられた男は、そわそわと周囲を見回し逃げようと駆けだす。

逃げられる訳がないだろうー!
キンブリーはすぐにその腕を掴み、布を引きはがすー。

だが布の中から現れたのは、ドクター・マルコーではなかった。
貧弱な黒髪の小男ーヨキはぶるぶると震えている。
その姿を見たキンブリーは、誰・・?と一瞬固まった・・。

その瞬間、荷物の中に隠れていたスカーがキンブリーを蹴り飛ばした。
彼の攻撃をよけたキンブリーは、あなたが噂のイシュヴァ―ル人ですかーとその顔を覗き込む。

同時に、汽車が動き出した。
月明かりが差し込み、2人を照らす。
やがて互いに顔が見えー両者の眼は、驚愕に見開かれる。

忘れもしないー
スカーは背筋が震えるのを感じた。
目の前にいる白スーツの長髪の男・・
彼は確かに、自分たちを襲い家族を殺した錬金術師だった。

一方キンブリーも、スカーのことを覚えていた。
彼は喜びに、笑みを浮かべる。
それを見たスカーは、キンブリーに殴りかかったー。

ーその頃、メイとマルコーはスカーたちが憲兵の眼を引き付けている間に、スカーが兄の書物を隠したという場所へ先に向かっていた。

スカーたちのお陰で、2人はノーマークだった。
順調に旅路を進む2人だったが、時折マルコーは顔が痛んで押さえた。

北国の風は刺すように冷たい。
治りかけの顔の皮膚には、それが堪えるのだ・・。

メイはもっとかっこよくできれば良かったのだが・・と謝るが自分にはお似合いだよ、とマルコーは笑う。
そうして歩いていた2人は、ついにブリッグズ山脈へとたどり着くー。

そこは、北の大国ドラクマとの国境となる山だった。
スカーが地図で示した場所はこの辺りだ・・。
2人は地図を開き、目的地を探す。

すると高台に、1軒のボロ屋があった。
ここだ!
彼らは中に入り、ついにスカーの兄の研究書を見つけ出す。

これがシンの錬丹術と、アメストリスの錬金術を融合させた秘伝の術か・・!
メイは感動し、不老不死の法は載っているだろうか、と声を弾ませる。

マルコーも書物を手に取り、早速開いた。
これは希望の書になるか、はたまた絶望の書になるか・・。


―同じ日。
ホテルに電話をかけたウインリィは、エドたちが引き上げたことを知って驚いた。

フロントの係によると、エドたちは北のブリッグズに行くと言って、汽車の切符を予約していたらしい・・。
北・・それを知ったウインリィは電話を切ると、思わず頭を抱える。

あの馬鹿・・。
その様子に気付いたガ―フィールはウインリィから事情を聞き、あらまぁと声をあげる。
あの子・・死ぬわね!

ーそのエドたちは、ブリッグズへと到着していた。
彼らは馬車でブリッグズ要塞までの道を送ってもらい、山への入り口の前で降ろしてもらう。

馬車引きの男は山の上は天気が変わるから早く行ったほうがいい、と言った後、アルに声をかける。
その鎧はオートメイルか?
そう尋ねられた彼らは、エドの腕と足がオートメイルだ、と答える。

それを聞いた男は、それなら早く行かないと死ぬよーと妙な助言をして去って行く。
意味の分からない2人は戸惑いながらも、道を上っていくのだった。

ーすぐに、彼らは男の言葉を実感することになった。
山を登るにつれて、天気は本当に変わり猛吹雪になった。
顔に当たる雪に歯をガチガチ鳴らしながら、2人はとにかく先へと進む。

ふとー2人の前に、巨大で真っ黒な熊が現れた。
エドたちは悲鳴をあげたが、その瞬間熊だと思ったものは右腕からチェーンソーのような武器を繰り出した。
オートメイル・・?!
2人は熊だと思ったものが、大男だったことに気付く。

彼は更に、左手にネットランチャーも携えていた。
そこから出た網に、アルは捕えられてしまう。
エドは慌て、男に待つように叫んだ。

よく見ると、男は軍服を着ている。
彼は2人を、ドラクマの密偵だと思っているようだった。
エドの話を聞かず、男は戦闘用のオートメイルで間髪入れず襲い掛かってくる。

それをよけながら、エドは攻撃に出ようとする。
だがその時ー彼は右腕に違和感を感じた。
今まで感じたことのない痛みが、彼を襲ったのだー。

何だ?!腕が上手く動かない!!
戸惑うエドの腕を、男のオートメイルが掴んだ。
そして彼はそのまま、チェーンソーでエドのオートメイルを破壊しようとする。

それを見たエドは、大慌てで腕を抜こうともがく。
だが男のオートメイルは頑強で、全く響かない・・。
ならば・・エドは左腕を添え、錬金術の分解を発動した。

オートメイル破壊!!

・・だが、男の腕はぴくりともしなかった。
チェーンソーは、どんどんエドの腕を刻もうと歯を動かす。
エドはパニックになり、悲鳴をあげるー。

そこへ、アルが自身の頭部をエドに投げた。
それを受け取ったエドは、鎧の頭部から生えたアルの髪の毛をチェーンソーに噛ませる。
するとチェーンソーの歯に髪の毛が絡まり、チェーンソーの動きが鈍っていく・・。

その隙に、エドは腕を抜いた。
距離を取るエドたちを見ながら、男は2人の動きを褒めた。
ノーマルのオートメイルで、よく頑張った。だがここまでだ・・。
彼がそう言うと、周囲の霧が晴れていくー

いつからいたのか・・。
気が付くと、エドたちは山岳警備隊に銃を突きつけられていた。
2人の前には巨大な建物があり、どうやらそこから出てきたようだ。
エドとアルは仕方なく手を上げ、戦う意志のないことを見せる。

すると建物の上の方から、女性の声が響いた。
どうした、バッカニア大尉。
その声に、さっきまで戦っていた男が姿勢を正す。
彼は場を騒がせたことを詫び、女性の名を呼んだ。
アームストロング少将ー。

その名に、エドとアルは上を仰いだ。
そこには軍服に身を包んだ金髪の女性がいた。
アームストロングのように大きくはないし顔も似ていないが、彼女が少佐の紹介する姉で間違いないのだろう。

オリヴィエ・ミラ・アームストロング少将ー!!

彼女は2人に、何者かと問うた。
そこでエドは名を名乗り、中央のアームストロングの紹介状を持っていることを告げる。

それを聞いたオリヴィエはエドたちのボディチェックをさせ、確かに手紙があるのを確認した。
だが彼女はーその中身も見ずに、手紙を破り捨てた。

エドたちは驚くが、招待状など無意味だ、とオリヴィエは全部捨て置いてしまう。
私以外の他人がつけた評価など、いらん。私は私の眼で、人を判断するー。

そう語る彼女の眼は、鋭く強かった。
彼女は2人に、建物の中に入るように言う。
言っておくが、子供扱いはしないぞー。

そう言われて改めて建物を見回したエドたちは、余りに大きい建物であったことに目を見張り思わず背筋を震わせた。
国境の山脈にそびえたつ要塞ーそこがブリッグズ要塞だった。

オリヴィエは言う。
ここは天険の地、ブリッグズ。
弱肉強食の地だ、とー。




















北方での出会い。

今回は北方に向かったエドたち、スカーたちがそれぞれ新たな出会いを果たす回でした。
ついにスカーは、因縁の相手キンブリーと再会。
一方エドたちもアームストロングの姉のオリヴィエに出会いますが、なかなか一筋縄ではいかない相手のよう・・。

北の地で何が起きるのか?!
見て行きましょうー!




まずはセリムとの出会いから。

今回偶然にも出会ったエドたちとブラッドレイの息子セリム。
ちょこちょこ出てきていましたが、本当に無邪気で明るくて可愛い子ですね。

エドに憧れるのも、最年少で国家錬金術師となったからー。
彼もそれを目指しているのでしょうね。頑張ってほしいものです。

ただその理由が、ブラッドレイの力になりたいからーというのが、事情を知っている側からしたら切ないですね。
エドたちは明言しませんでしたが、夫人とセリムはブラッドレイがホムンクルスだとは知らないんじゃないかなぁ。

普通にしていれば、元は人間だからバレないような気がします。
見た目のことがちょっと引っかかるけど、晩婚だったとしたら余り違和感ないのかも。

それともまだはっきりとはしていませんが、ブラッドレイはやっぱり年を取るホムンクルスなのかなー?
もしそうなら、それこそホムンクルスだなんて疑うよしもありませんよね。
2人の様子を見ていると、きっと知らないんだろうなぁ・・。
そう思われました。

そう考えると、いずれホムンクルスとの最終決戦となった時が辛いですね・・。
セリムにとっては、憧れているエドたちが父の敵となる訳ですから。
おまけに父親がホムンクルスー人間を欺く側なのですから。

そういうものも含めて、覚悟してエドたちは今後戦いに挑まないといけないのですね。
戦いで誰も傷つかないなんてありえないけど、あんな無垢な子の顔が歪むことがあるのかと思うとー辛くはなりますね。

ブラッドレイは以前、セリムは自分にとって枷とはならないとリンに言っていました。
でも本当に、そうなのでしょうか。ほんの少しであっても、彼への思いや夫人への思いがブラッドレイを引き留めることはないのでしょうか。

まだ分かりませんが、夫人やセリムを見ていると、どうしても願ってしまいますね。
今後ホークアイとも関わることになる彼に、変化が訪れることを・・期待してみたいと思います。





続いて、スカーとキンブリーについて。

一足先に北方へ入っていたキンブリー。
彼とスカーは、ついに因縁の再会を果たしました。

スカーはともかく、キンブリーもスカーのことを覚えているようでしたね。
これは余計にキンブリーを喜ばせた模様・・。
2人の戦い、どうなるのかとても気になります。

スカーも強いですが、キンブリーは賢者の石を持っていますからね。
錬金術の威力は、かなり凄まじいものと思われます。

ただ汽車が移動中の戦いとなると、スカーの有利に動く可能性もあるのでは・・と思いました。
キンブリーは能力は高いですが、久々の戦いですからね・・。

収監されていた時はトレーニングも満足にできなそうだし、久々という部分でかなりハンデがあるのでは・・と予想されます。
スカーは常に国家錬金術師との戦いを続けてきましたからね。
身体の鍛錬も欠かしてないでしょうし、そこはキンブリーに勝るでしょう。

なので戦いの行方は、まだ分かりませんね。
今回は手合わせ程度になるのかなと思いますが、どうなるのでしょうか・・。


それにしても、ヨキには笑いました。
キンブリーの顔も、ギャグw
なかなかヨキも、いい味出してきましたね。

メイとマルコーペアも見ていて癒されるほのぼのさだし、なんだかどんどんスカーチームが好きになってきました。
もしかしたらヨキがスカーとキンブリーの戦いに、何かインパクトを与えるかも?!w
彼の活躍に、期待です!w





最後に、オリヴィエについて。

ついにブリッグズの地に降り立ったエドたち。
皆が気にするオートメイルのことって、何なのでしょう。

北方の寒さが関係するのでしょうから、凍ってしまう可能性があるのかな。
エドも腕に痛みを感じていましたし、しもやけというか凍傷になりかけているのかも?
人間の肌より、寒さを感じ取ってしまいそうですもんね・・。

でもバッカニアは全然平気そうだったので、北方には北方生活用のオートメイルがあるのかもしれないですね。
特殊な金属を使っているのかも・・。そうなると、エドが死ぬかもというのもうなづける話です。

もしオートメイルを北方用に変える必要があるなら、ウインリィがこっちにやってくる可能性もあるのでしょうか。
それともそういうのは、専門の技術師がいるのかな。
バッカニアのオートメイルもなかなかかっこいいですし、一度兵器付きのオートメイルに変えてみるのも良さそうですねw

北には北の生き方があるのでしょう。
この際、その辺も色々学べるといいですね。



で、今回初登場のオリヴィエ。
アームストロング家は女性と男性は全く似てないのですねw
以前もおまけ漫画に出てきた妹は、そりゃ可愛い子でしたし。

ただ初見だけど・・すっごい強そうな女性ですよね。
気も強そうだし、先頭にも長けていそう。
さすが厳しい冬の大地で生き抜いている女性です。

弱肉強食の地というのも、その言葉通りなのでしょうね。
隣国ドラクマと一触即発の状況で、国境を守る部隊ー
かなりの猛者揃いといったところなのでしょう。

そういえばファルマンは、ここに配属されたのですよね?
彼、全然馴染めなそうだ・・wエドたちと再会、あるのでしょうかね。


オリヴィエがエドたちを気に入るのかも、今の感じだと微妙ですね。
なんていうか、イズミに似たものを感じる・・w
人体錬成のことなんか明かしたら、ものすっごく怒られそうな予感がします(^^;)

ただ理解してもらえれば、かなり強力な味方となることは間違いないでしょう。
エドたち頑張れ・・!と今は祈るしかありませんね。

そういえば彼らはメイたちを追ってやってきた訳ですが、それよりもホムンクルスとの戦いにこそオリヴィエたちの力を借りたくなりますね。
正直メイたちの件で、オリヴィエたちの力が発揮されるとも思えないし。。

でもエドたちはみすみすオリヴィエたちを巻き込んで、危険な目には遭わせないかな・・。
ドラクマとっも緊張状態なのですから、これ以上戦争に巻き込みたくないと2人は考えるでしょうね。。

となると、どんな協力関係が望めるのかーなかなか気になるところです。
まずはオリヴィエたちがどんな人物なのかを知りたいですね。
次回を待ちましょう!








というわけで、次回はオリヴィエたちや北方の生活が明らかになる回でしょうか。
まったく今までいた場所とは違う規律で成り立っているように見えるブリッグズー
一体どんなところなのか、そこで指揮を執る人物たちはどんな感じなのか、気になります。

後はエドのオートメイルも気になりますね。
予想が当たれば、彼の手足そろそろ機能しなくなるのではないでしょうか・・。

また、スカーとキンブリーの戦いの行方も注目ですね!
因縁の対決の行方はー?!


次回も楽しみです☆