前回、マスタングたちが中央で戦うなか、エドたちはお父様の元へと向かおうと第三研究所から地下に入ります。
しかしそこで彼らを待ち受けていたのは、魂の入った人形兵器たちでしたー。

一方、セリムはアルの目を欺き、助けを呼ぶモールス信号を打っていました。
その信号を聞きつけてきたのは、キンブリー!
セリムはこのまま、解放されてしまうのでしょうかー?!

感想です☆





第91話~ 「賢者の再会」





※以下、ネタバレあり※












◎あらすじ◎

中央外れのスラム。
そこに軍の車がやってきた。

なぜ軍人がこんな所に・・?
住人たちが首を傾げるなか、マルコーはアルを守らなければ!とドームの方に向かおうとする。

だがヨキが慌ててそれを止めた。
彼は、マルコーの正体がここでバレたらマズいから、大人しく隠れているように諭す。
もしマルコーが人質にでもなったら、それこそアルフォンスたちの足かせになってしまうー

その説得に、マルコーは焦れながらも諦める。
ヨキはほっと胸をなでおろすのだった。

その頃ー
セリムを救出したキンブリーは、グラトニーが一緒にいないことに気付いていた。
セリムは、自分が彼を食べてしまったのだ、とキンブリーに明かす。
元は同じ父から生まれたものだから、また1つに戻っただけのことだ・・。
それを聞いたキンブリーは、そういうものか・・と半信半疑ながらうなづく。
 
一方アルは、傷を負ったハインケルの元へ駆けよった。
彼は辛うじて息はあるが、傷は深く苦しそうだ。
アルは彼を助けようと腕を伸ばすが、その足をセリムの影が止めた。

逃がしません。
セリムはそう言い、アルを睨みつける。
そこでアルは砂煙を錬成し、セリムたちの目をくらました。

悪あがきだ・・。
セリムとキンブリーは、そう呟き顔をしかめる。
だがその時、彼らは気付いた。
セリムの影が掴んでいた足が、アルの身体から切り離されていたのだー。

アルは足の無い状態で、ハインケルの元に這って行く。
そして彼を抱えると、セリムたちから遠ざかろうと身をよじった。

その必死さに、ハインケルは自分のことは見捨てろ・・と声をかける。
だがアルは、嫌だ!!とそれを断った。

余計なことは考えないで、生き残ることだけ考えて!諦めないで、僕が必ず助けるからー・・。

けれども足がないため、アルはバランスを崩して倒れ込んでしまった。
彼は苛立ち、自分の身体を殴りつける。
くそ、動け足!こんなんで負ける訳にはいかないんだよ!!
ハインケルさん、掴まって!諦めないで!!

それを聞いていたハインケルは、ふっと笑みを漏らした。
本当にお前ら兄弟は、なんで自分がボロボロなのに他人まで助けるんだ・・。

彼はふらつきながらも、アルの言葉にうなづく。
そうだな、生きのこれば勝ちだってキンブリーも言ってたっけ・・。
それから彼は、アルの手にあるものを差し出す。

お陰で良いものを持ってたことを思い出したぜ・・。
そう言ってハインケルが見せたのは、以前キンブリーが廃坑で落とした賢者の石だった。
ぶちかましてやれ、アルフォンス・・!
それを見たアルは息を呑むー

ーセリムたちは、砂煙が収まるのを待っていた。
この煙の中では、手負いのハインケルを抱えているアルは遠くへ行くことはできないだろう・・。
セリムはそう考え、匂いで位置を確認しようとする。
だがその時ー閃光と共に、アルがこっちへ向かってくるのが見えた。

その身体には、なぜかセリムたちが持っているはずの足が生えている・・。
更にその眼に闘志が宿っているのを見て取ったキンブリーは、眉を上げ舌なめずりする。
逃げるどころか向かってくる・・。良い!非常に良いですよ、アルフォンス・エルリック!!


中央地下ー。
メイはエンヴィーを抱えたまま、突然現れた不死の軍団から必死に逃げていた。

だがいくら攻撃を加えても、人形たちは死ぬ様子がない。
メイはエンヴィーの入った瓶を抱えながら戦っていたが、その最中うっかり便を手放してしまう。

その瓶は、人形たちの間に転がった。
それに気づいたエンヴィーはラッキー!と瓶から飛び出す。
そして1体の人形の首に、噛みついた。

彼はそこから、人形の身体に寄生した。
すると人形はけたたましい叫び声をあげながら、エンヴィーに取って代わられていく・・。
メイが目を見張るなか、エンヴィイーは手に入れた人形の身体で同じ行動を繰り返した。

何体もの人形から、賢者の石を吸い取っていく・・。
そうして彼はついに、力を取り戻した。
その身体がみるみる巨大化し、あの醜い化け物の姿へと変異する。

・・ふー、生き返った!
更にその化け物の身体から、青年姿のエンヴィーが出てきた。
彼はメイに、不敵な笑みを見せる。
ここまで連れてきてくれてありがとね、おチビちゃん・・!

ー同じく中央。
その中央司令部では、オリヴィエが上層部の軍人を人質に取り、入口の方へと進んでいた。

彼女は軍人に、中央軍を退かせるよう命じるように迫る。
早く兵を退かせないと、ブリッグズ兵は遠慮無しに戦い続けるぞー。
そう言いながら、オリヴィエは軍人の足に剣を突き立てる。

男は悲鳴をあげながらも、悔しそうにはを食いしばる。
そして様子を窺う部下たちに向かって、一声を張り上げた。
中央司令部、東西南北全ての門を閉めろ!ブリッグズ兵もマスタングたちも、1人たりとも中に入れるな!!

その反逆に、根性無しではなかったようだな・・とオリヴィエは笑う。
かっとした軍人は、彼女に向けて怒鳴った。
調子に乗るな、女郎!貴様らブリッグズの山猿などひねりつぶして・・

その時、オリヴィエは殺気を感じて身を動かした。
中央軍も、あっと声をあげる。
その声に顔を上げる間もなく、軍人の頭にスロウスの拳がめり込んだ。

軍人はそのままぐしゃぐしゃにつぶれ、絶命する。
標的を間違ったことに気が付いたスロウスは、あれ?と自分の手を眺めた。
彼はオリヴィエに目をやり、こっちか・・とゆらりと動く。

邪魔ダメ、面倒くさい。殺せって言われた。めんどくせー・・。
彼はそう言いながら、オリヴィエに迫ってくる。
軍人の死体を眺めていたオリヴィエは、その好機に笑った。

また1つ上の席が空いた。感謝するぞ、ホムンクルス!!
彼女はスロウスに向かって、剣を抜くー。


同刻、中央地下。
エドたちもまた、不死の軍団と戦っていた。

奇妙な見た目をした人形たちは、攻撃しても攻撃してもどんどん沸いてくる。
キリがない・・。
彼らは死なない人形兵たちに、困惑していた。

恐らく人形に魂を乗せたのだろう・・。
エドはバリーのことを思い出し、舌打ちする。
どうやって倒せばいいんだ・・!!

そう悩んでいる間にも、人形たちはどんどん向かってくる。
更にその内の数体は、外へ向かおうとしている・・。
そのことに気付いたエドは、咄嗟に壁を錬成して扉を塞いだ。

こうして、自分たちも人形たちも逃げ場が無くなってしまった・・。
エドは皆に謝るが、ダリウスたちは自分たちもそうしていたさ、と笑う。
スカーもまた、こんな化け物を外に出すわけにはいかない・・とエドに同調した。

人形たちは再び、エドたちに近づいてくる。
その口からは、痛い、助けて、と悲痛な声が漏れているのも聞こえた。
エドは眉をひそめながら、こんなものを作り出しやがって・・とホムンクルスと上層部の軍人たちを憎む。

お父様を倒すには、こいつらを突破しなきゃならないのかよ・・。
彼らは汗を拭い、飛び出した。
きっついなぁ、おい!!

ー反対側の通路。
その道を1人歩いてきたホーエンハイムは、ついに奥の間へとたどり着いた。

その中央にはお父様が鎮座し、本を読んでいた。
ホーエンハイムが近づくと、彼は本に目をやったまま口を開く。
・・1人か。あの兄弟も連れてきていると思っていたぞ。

その言葉に、ホーエンハイムは子供のおイタを叱るのに何人もいらないだろ・・と苦笑する。
なぁ、フラスコの中の小人よー?
そう問われたお父様は、ようやく顔を上げる。
そうして2人の目が合ったー

その瞬間、お父様は立ち上がった。
彼はかつてのクセルクセスの時のように、ホーエンハイムの上に立って見下ろす。
私に身の一部を与えてくれた奴隷23号よ。今度は私の身の一部となるがよい。
彼らは互いに睨み合うのだったー。




















中央地下の攻防。

今回はアルがセリム・キンブリーと対峙するなか、中央の地下で不死の軍団との戦いが繰り広げられた話でした。

ついにホムンクルスたちも動き出しましたね。
やっぱりオリヴィエの相手はスロウスか・・。
ホーエンハイムとお父様も再会したし、ここから一気に物語は加速しそうですね。

また、エンヴィーも元の姿に戻ってしまいました。
こちらの相手は、間違いなくマスタングでしょう。
いずれの戦いも、どんな展開を迎えるのかードキドキしますね!


ではまずは、アルたちから。

今回のアルのハインケルへの言葉、胸に響きましたね。
子供だと言われようと青臭いと言われようと、誰にも死んでほしくない。
それは皆が抱える願いだと思います。

ただそれを口に出せるか、そしてそのために動けるかー
それができる人とできない人がいるのです。
エドやアルは、それを真っすぐ口にできる人たちなのでしょう。

そしてその勇気は、時に周りの人を生きるために前に向かせることができます。
今回のアルが、まさにそうですね。
アルの必死の思いがハインケルに伝わり、彼はもう少し頑張ろう・・と諦めないで済むことができました。
どうかこのまま生き抜けるといいですね。退場しないことを祈っています。


で、ハインケルによって賢者の石を手に入れたアル。
彼はその石を使うようですね。
人の命を使うことについては、納得できたのでしょうか。それともこの状況では、そんなこと構っていられないということかな・・。

いや、アルのことだからきっと納得した上で賢者の石を使うのでしょう。
きっとホーエンハイムから色々と聞いて、思うところがあったのではないでしょうか。

賢者の石となった人間たちは、皆苦しんでいるように見えます。
もし良い人が良いことに使うことで、その魂が救われることがあるなら?
それは必ずしも、賢者の石を利用したことにはならないのではないでしょうか・・。

上手く言えないけど、使われ方によっては賢者の石となった魂も納得し浄化されることがあるんじゃないかな・・とそう思ったのです。
ホーエンハイムだって、彼らがもう一度人間に戻れるとは思っていません。
だから何らかの形で、魂の救済だけを行うのでしょう。

その方法ははっきりしませんが、例えばホムンクルスに一矢報いる形で使われるのなら、魂たちも納得するんじゃないかな。
エドがエンヴィーと戦ったときに「ありがとう」と聞こえたのは、幻ではないと思うのですよね。
きっと魂たちも、人間たちと共にホムンクルスと戦うことを望んでいるのではないでしょうか・・。

あくまで想像にすぎませんが、そう思えば賢者の石を使うこともできるのではないかな、と感じました。
エドやアルは人間の定義が広いです。そのことが賢者の石となった魂たちの救いとなるのでは・・
そう思って、次回を待ちたいと思います。
アルは、賢者の石と対話を持つことができるのでしょうかー・・。





続いて、オリヴィエたち。
こちらは予想通り、スロウスとの戦いとなりましたね。
このパワーはオリヴィエをもってしても脅威だなぁ。。考えてみれば、スロウスがちゃんと戦う姿を見るのは初めてですね。

予想ではブリッグズ軍とアームストロングが加勢に入るのでは・・と思っているのですが、さてどうなるか。
オリヴィエ1人では、さすがに厳しい気がするのですよね。建物内という状況の悪さに加え、周囲には何も知らない中央軍がいるので・・。

彼女だって、無碍に犠牲者を増やしたくはないでしょう。
そうなるとこの状況、オリヴィエにとっては不利に働くものとなりかねません。
なので楽観視はできませんね。まだスロウスの本来の力も分かっていないので、ここは様子を見た方がいいでしょう。

ただそうは言っても、今まで常に戦いの危険にさらされ生きてきたオリヴィエです。
そう簡単に負けることもないでしょう。きっとスロウスと張り合ってくれることと信じています。

この後、中央司令部にはブラッドレイが戻ってくるでしょう・・。
それまでにホムンクルスの人数を少しでも減らしておけるといいですね。
女帝の活躍、期待しています!!





最後に、エドたち。
こちらは不死の軍団との戦いです。

少しずつエドとスカーの距離が縮まっているように見えるのが、こんな状況でも嬉しいですね。
だいぶスカーが口を開くようになったからかな。後はエドの意地っ張りがどこまで続くかですねw

敵同士だったし、まだウインリィの両親のことなど納得できない部分はあるでしょう。
それでもこうやって互いのことを分かり合える機会が増えて行けば、いつかは対話もできるようになると思います。
互いに国を思う者同士ー仲良くはなれなくても、理解はし合えるといいですよね。


で、不死の軍団との戦い。
これ、どうやれば彼らを倒せるのでしょうね。

魂が入っちゃってるからエドたちも迂闊には殺せないでしょうし、そもそも死ぬのかな・・。
身体との拒絶反応を起こしていずれは死にそうですが(バリーと同じで)、それまでは動き続けそうな気がします。
だとしたら、戦えない状況に持ち込むしかないのではないでしょうか・・。
あの噛みつく口が厄介だから、あそこを封じるのが先決かな。。

更に厄介なのは、メイの方にも不死の軍団がいること。
エドたちの方は入り口を封鎖して閉じ込めましたが、こちらは外に出て行く可能性もあるんですよね。
こんな化け物が外に出て行ったら、どんな恐ろしいことになるか・・。

それだけは何としても避けたいところです。
何か彼らの弱点が見つかるといいですね。そうしないことにはこの戦いも終わることがなく、このままではエドたちもメイも疲弊するばかりでしょうから・・。

おまけにメイ側には、エンヴィーもいます。
エンヴィーとシンの人間は相性が悪いからエンヴィーがすんなり勝つことは考えられないけど、1人でこの状況に当たるのは厳しいでしょう・・。
何とかホーエンハイムやエドたちと合流できるといいですね。

こちらもなかなか手づまりな状況・・。
まずは不死の軍団への対抗策が見つかることを祈ってます!








さて、次回は戦いの続きですね。
ホーエンハイムとお父様が再会したので、いよいよ計画発動の時も来るかもしれませんね。
お父様は全てのアメストリスの人間の魂を今度は吸収するつもりでしょうか・・。
絶対に阻止しなければなりませんね。

また各地で行われる戦いの行方も気になるところ。
ホムンクルスや不死の軍団との激しい争い、人間たちは勝ち抜くことができるのでしょうかー?!


次回も楽しみです☆