前回、加賀と対局をすることになったヒカル。
佐為の手によって彼を追い詰めていたヒカルでしたが、うっかり気を取られて碁石を置く場所をミスしてしまいます。

それをチャンスとばかりに、一気に攻め込む加賀。
ヒカルと佐為は、このまま彼に負けてしまうのでしょうかー?!

感想です☆




初陣~第9局 「大将・副将・三将」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

投了かいー?
加賀(かが)にそう迫られたヒカルは、慌てて待ったをかけた。

だが佐為(さい)は、一度置いた石はもう動かすことはできない、とヒカルに教える。それだけ、一手は重いのだーと。
それから彼は焦るヒカルに、落ち着くように、と囁いた。
大丈夫、まだ逆転の余地はあります。さあ、真っすぐに全力で追いかけますよ!

ーそれからしばらく経った頃、あかりはようやくヒカルが遊びに来ていたことに気が付いた。
彼女はヒカルは来ないものと思い、他の友達を誘ってきていたのだ。

彼がまた囲碁を打っていたと気づいたあかりは、ヒカルの様子がおかしい・・?と顔を覗き込む。
ヒカルと加賀は、互いに盤面を見て息を呑んでいた。

対局の結果はーコミを入れて、白68目半、黒68目。
ヒカルの半目負けだった・・。

ヒカルは負けてしまったことに激しく動揺し、佐為(さい)に八つ当たりする。
だがその横で加賀と筒井(つつい)は、信じられない・・と盤面を見つめた。

あの大差から、加賀を半目差まで追い詰めた怒涛の追撃。一方で初心者でもやらないような凡ミス・・。
彼らには、ヒカルの実力が読めずにいたのだ・・。

すると加賀が、筒井に制服の上着を脱ぐように言った。
彼は戸惑う筒井から半ば強引に引っぺがすと、その上着をヒカルに投げつける。
そして訳が分からないという顔の2人に、言い渡した。
筒井、団体戦のメンバーが決まったぜー。

加賀は順に指さしていく。
俺に、筒井に、こいつだー。
最後に指さされたヒカルは、筒井と共に驚きの声をあげる。

だが加賀は2人の動揺など気にせず、自分が大将、筒井が副将、ヒカルが三将で団体戦に出ればいい、と言ってのける。
ヒカルと筒井は、ヒカルは小学生だから大会なんて無理だ!と反対するが、加賀はヒカルに、負けたんだから言うことを聞け、と凄む。
冬のプールよりはマシか・・と、ヒカルもそれには何も言えなくなってしまう。

一方筒井に対しても、加賀はこれで部として団体戦に参加できるな、と笑う。
筒井はまだ悩んでいるが、そんな彼の耳元で加賀は囁く。
それにお前・・こいつの力、見てみたいだろ?

そう言われた筒井は、ヒカルを見つめ、黙ってしまう。
ーこれで決まり、だ。
団体戦は次の日曜日の10時から。
ヒカルは会場の場所を聞き、2人と別れるのだったー。


そして、あっといまに次の日曜がやってきた。
会場の海王中学は、全国有数の進学校だ。
彼は初めて訪れた中学が物珍しく、きょろきょろしてしまう。

それから会場に出向くと、まだ筒井たちは来ていないようだった。
だが他の学校の生徒たちは既に到着していて、各々団体戦に向けての準備を行っていた。

その様子を眺めながら佐為は、今日はどんな大会なのですか?とヒカルに尋ねる。
中学の団体戦で、3人1組で2勝した方が勝ちらしいーと、ヒカルは筒井たちに教えてもらった内容を教える。

聞こえてくる声によれば、会場でもある海王中は、囲碁部のレベルもトップクラスらしい。
それを知ったヒカルは、対戦表を見に行くことにする。

ヒカルたちの葉瀬中は、最初は川萩中という学校とぶつかるらしい。
男子校は8校、女子校は6校と、出場校はあまり多くない。
それでも佐為は今日も囲碁が打てる・・と胸を高ぶらせる。

だがヒカルは、今日は自分が打つから、と佐為に告げた。
驚く佐為に、ヒカルは自分だって少しは囲碁を覚えたのだから打ってみたいんだよーと話す。
その気持ちは理解できるものの、思う存分囲碁が打てると思ってやってきた佐為は泣いて抗議する。

と、その時ヒカルは知り合いの顔を見付けて、げ!と声をあげた。
そこにいたのは、向かいの家に住む少年の姿だった。
見つかったら、小学生なのに参加しているのがバレてしまう・・!と、ヒカルは慌てて身を隠す。

するとちょうど彼の隠れた前では、肩慣らしに囲碁を打っている2人の中学生男子がいた。
彼らはどうせ今日の試合は海王中が優勝だろう、とため息をつきながら碁石を置いて行く。
見るともなしに目をやったヒカルは、つい流れが気になってそのまま盤面を見つめるー。

ふと、1人の男子が盤面に肘をぶつけ、石の並びを崩してしまった。
彼らは慌てて並べ直そうとするが、盤面の形が思い出せず間違えて並べてしまう。
それを見たヒカルは、俺がやろうか?と声をかけ、手を伸ばした。

いきなり割り込んできた少年に男子2人は驚く。また佐為も、ヒカルが何をしようとしているのか、と目を見開く。
そんな中ヒカルは、一手目から順番に石を並べていく。
こうでこうで・・こうだったでしょ?
スラスラと述べたてながら彼が石を置いていくのを、次第に3人は眼を奪われていく・・。

そうしてヒカルは、全ての棋譜を並べてしまった。
肘をぶつけてしまった男子は、バツが悪そうにヒカルを追い払う。
一手目から並べるなんて、ちょっと打てる奴なら誰でもできるんだからな!

だが相手の男子は、盤面を見つめながら息を呑む。
・・お前、これ本当にできるか・・?
そう訊かれ、ヒカルを追いはらった男子はぐ・・と言葉に詰まる。

くそ・・、どこの中学だ、あいつ。
彼らはヒカルという存在に、気圧されてしまうのだった・・。

ーその後、ヒカルはやってきた筒井と加賀と合流した。
3人がわいわいやっているのを眺めながら、佐為はさっきのヒカルの棋譜並べを思い出しほほ笑む。

一手目から並べるなんて、ちょっと打てる者ならできることですって?ヒカルはー石を持ったのはついこの間、石に触れたことは数えるほどなのだ!

彼はヒカルのことを誇りながら、同時に思う。
今・・分かった。自分がなぜ、ヒカルに引き寄せられたのかー・・。

ーこうして、団体戦の1回戦が始まるー。




















団体戦出場!


今回はヒカルが、筒井と加賀と団体戦に参加することになる話でした。
加賀との対局は、残念ながら半目負け!でも本当、あの対局をあそこまで持っていけたのがすごい・・。
佐為にとっては、いい勝負だったのではないでしょうか。

またこの結果により、加賀と筒井もヒカルの才能に注目し出しました。
成長したいと思っているヒカルのことを考えるとこの状況は複雑ですが、現状ヒカルの力だけではこんなに興味を持ってもらえるはずはないからなぁ。

毎回思いますが、ヒカルと佐為のバランスがもう少しよくなるといいんですけどね。
今までは佐為が打つばかりだから良かったですが、囲碁にヒカルが興味を持ったとなっては、ヒカルが打つときと佐為が打つときとではレベルが違いすぎます。
その内必ず、不審に思う者だって出てきてしまうでしょう。

それに・・実力のない内から注目を集めてしまうことは、ヒカルに不要なプレッシャーを与え、成長を阻害する可能性も出てきました。
何かルールを作って、互いに囲碁を打てる場を作れるといいのですけどね・・。
そろそろそういうことも考えるときに来たのではないでしょうか。


で、ヒカルに囲碁の実力があると読んだ加賀は、筒井と共に団体戦に出ることを決めます!
なんだかんだ囲碁も好きなのでしょうね。
将棋部に入っているのでしょうが、兼部が可能であるなら、ヒカルが入学した後に3人で正式に部を作ってっほしいものです。

うん、最初の最悪な印象から、加賀に関しては段々株が上がってきたように思います。
切磋琢磨していく仲間としては、ヒカルとも深く付き合えば仲良くできそうだし、なかなかいい相手ではないのでしょうか。

それに何といっても、ヒカルにとっては初めての大会へのチャンスをくれたのです!
これに乗っからないわけにはいかないでしょう(規則は破ってますがw)

参加校は少ないようですが、全国でトップレベルの中学も参加するというので、出るだけで勉強になりそうな大会ですよね。
またヒカルにとっては、子供囲碁大会に続いて、同年代の子供たちが囲碁に向かう姿を見れる場面です。
囲碁に興味を持ち始めたヒカルにとって、刺激になること間違いないでしょう。

後はヒカルたちがどれだけ勝ち進められるかが、気になるところですよね!
加賀はいい線行ってくれそうですが、大会を勝ち進むにはチームから2勝しなければなりません。

筒井の実力がまだ分からないのと、ヒカルが打つということで・・正直若干の不安はありますね。
まぁ1回戦くらいは勝ってくれると思いますが、それ以降となると強いチームが残っていく訳だし・・果たしてどうなるのか。

本音を言えば、決勝に勝ち残るだろう海王中との戦いも見てみたいのですけどね。
でもそれは欲張りかなぁ。佐為が打てば、まだ望みはあるのですが・・。

とはいえ、今回はヒカルがやる気を見せた初めての大会!
好きなように打って、同年代と対局する楽しさを味わってくれればいいのかな、と思います。

頑張れ、ヒカルたち!!






さてー後は今回、ヒカルの才能の片鱗が見えたことにも触れなければなりませんね。

中学生の対局を見て、その棋譜を全て暗記していたヒカル。
これって、すごいことですよね!

囲碁に興味があるからできる訳でもないし・・ヒカルの中で、囲碁ってどのように映っているのでしょうね。
それを知りたくなりました。

まだ芽を出さないヒカルの中の才能。
でもそれはふっとしたときに現れ、周囲の人たちを魅了していきます。
今回は佐為、その前は塔矢名人も、彼のふとした瞬間に心を奪われていました。

うん、ヒカルはアキラとは別のタイプの棋士なのでしょうね。
彼の囲碁はきっと、人の心を惹き付けてやまない囲碁になるのではーそんな予感がします。

佐為も、ヒカルのそういう部分が少しずつ見えてきて、とっても嬉しそうでほほえましいですよね。
彼がヒカルの元に引き寄せられた理由かー・・。
やっぱり理由があるのですよね。その縁を見られると思うと、私も嬉しくなってきます。

これからヒカルがどんな棋士となっていくのか、非常に未来に期待できる回だったと思います。
次回で、更にヒカルのポテンシャルを見ることができそうですね。
果たして初対局の結果はどうなるのかー
期待しています!!







という訳で、次回は団体戦初戦ですね!
加賀、筒井、そしてヒカルー
それぞれの対局がどんな展開となり、どんな結果となるのか、とってもワクワクします!

まずは1勝。そして願わくば、決勝まで行けたらなーと期待しておきます。
ヒカルの棋力は、囲碁大会に通用するものなのかー?


次回も楽しみです☆