前回、中学に上がり、筒井と共に囲碁部を創設したヒカル。
そんな彼の元に、アキラが訪れます。

ヒカルを待っているー。
そう告げに来たアキラ。
しかしそんな彼に対して、ヒカルは自分が追いつくまでは彼とは打たないと決めます。

思いがすれ違う2人。アキラが取る行動とはー?!

感想です☆




初陣~第14局 「上には上」




※以下、ネタバレあり※









◎あらすじ◎

アキラが囲碁部に初めて顔を出す日ー
先に集まっていた部員たちは、ピリピリとした空気を出していた。

入ったばかりの1年生はその空気に戸惑い、2年生は遅刻しているアキラのことを、本当にやる気があるのか?と揶揄する。
するとそれを聞きつけた3年が、うるさい!と怒鳴り声をあげた。

選手枠がかかっているため、3年生たちが一番ピリついている・・。
皆がどこか集中出来ずにいる中、クラスの用事で遅れてきたアキラが顔を出した。

その瞬間皆はっとして顔を上げ、一斉にアキラに注目する。
顧問の尹(ユン)が立ち上がり、笑顔で彼を迎えた。

これで、今年の新入部員は揃ったー。
尹は1年生を前に並ばせ、2、3年生に彼らを紹介する。
6月の大会に向けて、皆一緒に頑張っていこう。よろしく頼むぞー。
そうして、新しい顔ぶれで早速囲碁部の活動はスタートした。

まずは2人1組でペアを組み、対局を始めることになった。
1年同士でペアを組むなか、アキラと組む相手を尹は探す。

すると3年の美和(みわ)という男子が、自分が打とうか、と名乗りをあげた。
尹は少し考えたが、いや自分が打とう・・と端の席に、アキラを連れていく。

それを見た美和は、ため息をつきながら元の席についた。
先生は俺を気遣ったんだろうな。
彼は相手の生徒に、そう話す。

3年が1年に簡単に負けたら・・ってことだろ。
それを聞いた相手の生徒は、バツの悪い思いでアキラの方を見やる・・。

アキラは尹の向かいに座った。
隣で1年の女子たちが打つなか、尹が白石を取って2人は早速打ち始める。

塔矢(とうや)名人の息子だそうだねー。
尹は、腕の程を見せてもらおう、と楽しそうにほほ笑む。

彼は韓国人で、元々は韓国で子供たちに囲碁を教えていた人物だった。
縁あって日本に来ることになったときも、彼は日本の子供たちに今度は囲碁を教えようーと楽しみにして来たのだという。

だが来日した当初、彼は日本の子供たちの囲碁のレベルに失望した。
囲碁が盛んな韓国に比べ、日本では囲碁自体も子供たちの間ではそう流行ってもいなかったのだ・・。

けれども最初は失望した尹も、海王中に赴任してからはその見識を改めることになった。
ここの囲碁部の子供たちは、韓国の子供たちと比べても遜色がないー
彼は自分の生徒たちをそう誇った。

そしてアキラもまた、尹の目に十分に適う素質の持ち主だった。
彼の筋を見ながら、尹はしばし考えこむ。
そしておもむろに口を開いた。

しかし上には上がいるものだ・・。
彼は、進藤(しんどう)ヒカルーと呟く。
その名に、アキラは激しく反応した。

尹は、去年の中学囲碁大会で葉瀬中と決勝で当たったときのことを語りだす。
その時三将としていた進藤ヒカル。彼の囲碁を、尹もまた忘れられずにいたのだ・・。

それを聞いたアキラは、自分もその場面を見学していた、と明かす。
すると尹は、だが君なら彼にも勝てるかもしれないーと口にした。
そしてアキラを真っすぐに見据える。
アキラもまた、その瞳にしっかりと応えた。

そのつもりですー!

そこまで話すと、アキラの棋力は分かったから、今日はここまでにしようーと尹は立ち上がる。
彼は囲碁部のルールを簡単に説明すると、ここでどうしたいかは君の自由だーとアキラに選択を委ねた。

その時、2人の話が終わるのを待っていた1年女子たちが、もじもじしながらアキラの元へやってきた。
アキラに指導碁を打ってほしいー。
そう頼みに来た彼らに尹は困った顔を見せるが、アキラはその申し出を快諾した。

彼は3人の女子を相手に、碁盤を囲む。
その異様な光景に、部員たちは対局をしながらもちらちらと様子を窺うのだった・・。


葉瀬中ー。
毎日囲碁を打っているおかげで、ヒカルの碁石の打ち方は、格段に良くなってきていた。

佐為(さい)はそれを褒め、ヒカルも満更でもないというように得意げに笑う。
だが囲碁部の活動は順調だが、問題は部員の勧誘だった。
それぞれ頑張ったものの、あれから入部希望はおろか見学者も1人も来ないありさまだった。

今度は頭のいい奴を片っ端から誘ってみるよ!
ヒカルはそう意気込むが、筒井(つつい)は囲碁は頭が良くなくてもできるよーと笑う。
それを横で聞いていたあかりは、自分にもできるかなーと少し興味を見せ始める。

ヒカルはやめとけ、とつれないが、佐為や筒井は彼女に好意的だ。
筒井が教えてあげると言うので、あかりはワクワクした面持ちで碁盤の前に座るー。

そこで仕方なく、ヒカルもあかりの向かいに座った。
彼は囲碁の簡単なルールをざっと説明すると、まずは石の取り方を教えることにする。

だがあかりは全く理解していないようで、頓珍漢な答えしか言わない。
それはまるで昔のヒカルのようだったが、彼はそんなことすっかり忘れて初心者すぎるあかりに怒ってばっかりいるのだった・・。




















海王中囲碁部。


今回はアキラがヒカルと戦うために、海王中の囲碁部に入部する話でした。
前回から引き続き、ピリピリした居心地の悪い空気が漂っていて、何とも嫌な感じでしたねー。
尹先生は良い人そうだけど、あの空気には気付かないのでしょうか・・(^^;)

やっぱりアキラの実力は、別格ということなんですね。
棋力を確かめた尹先生は、アキラには自分でどこまで部活動に関わっていくか決めていいというようなことを口にしていました。
その特別扱いも、他の部員にはどう映るのか・・。

前回の心配が当たり、かなりアキラにとって良くない滑り出しですね。
実力差はあっても、先輩後輩という階層はアキラにももちろん関係してきます。
いじめなど、起きないことを祈りたいものです・・。

まぁアキラはそういうものは気にしないタイプでしょう。でもせっかくの中学生活なのだから、読んでる側としては彼にもヒカルのように青春を楽しんでほしいと思っています。
だから今の状態を見ているのは辛い・・。
アキラにも理解者が現れるといいですね。。


ただ・・アキラにも良くない面はあります。
前回から書いているように、気になることがあると他が見えなくなる点、そして周りの空気が読めない点ですね。

彼の目標は、あくまでもヒカルと戦うこと。
それは個人の勝手だから咎めないですが、部活動というのは集団で過ごすことが前提となっています。

でもアキラに、そうしようーという姿勢は見られないですよね。
同年代と過ごす経験が圧倒的に不足しているからなのでしょうが、これは今後も囲碁界を生きていくにあたっても出てくる問題であると思われます。
前から言っているように、同年代との関りがないままプロの世界をひた進んでしまうと、いずれ孤高の棋士になってしまう可能性が高いのではないでしょうかー。

もちろんアキラがそれでいいというのならいいのですが、孤独に戦い続けるというのはなかなかキツいものがあります。
今はまだヒカルというライバルがいるからいい。でもヒカルだって、他にもっと追いかけたいという目標が出てくる可能性だって十分ありえますよね。

そうなったとき、アキラが本当に1人になってしまったら・・。
今のかわいいアキラを見ていると、そうはなって欲しくない、と思ってしまいます。

なのでせっかく部活に参加したのだから、周りの囲碁を打つ少年少女がどんな感じなのか、是非彼には目を向けてみてほしいと思います。
でも・・正直アキラにはそういう頭がないような気がするのも事実・・。

今はあまり孤立しないことだけを、祈りたいと思います・・。




さて、一方のヒカル。
今回は、あかりが囲碁を勉強し始めましたね!
これはやっぱりあかりが3人目の部員になるのかな?!

となると、6月の団体戦には筒井が大将、ヒカルが副将、あかりが三将で出る感じになるのでしょうか。
これはなかなか厳しそう・・。佐為の力を借りないとなると、全員が1回戦負けも十分あり得る訳で・・(^^;)
6月には、アキラとの再戦までこぎつけないかもしれませんね。

前回出た大会は秋だと思われるので、団体戦は年に2回あるのでしょうか。
彼らの今の実力を考えると、秋の大会でアキラとぶつかるーという方が現実的でしょうか。

それまでにヒカルがどれだけ棋力を伸ばしてくるか、ですね。
筒井が有段者ということで、そういう試験みたいなのは受けないのかな?
アキラに比べ、ヒカルのほうはのんびりした雰囲気なので、つい癒されちゃいますね。
ゆっくりでいいので、ヒカルがどんな成長をしていくのかが楽しみです。

2人の全く違う道を歩む少年たちー
しかし目指す先は同じ。どちらがより早くそこへとたどり着くのか・・。
引き続き見守りたいと思います。








さて、次回は引き続き囲碁部の話でしょうか。
ヒカルたちは、部員探しを頑張らなきゃなりませんね。でも6月までに見つかるかな・・。
結構先の見通しは暗そうな予感・・。

一方のアキラも、囲碁部に馴染めるのかこちらも不安です。
まずは同学年と仲良くなり、そこから少しずつ打ち解けていけるといいかなと思うのですが、アキラの性格上どうなるか・・。

そして6月の団体戦で、ヒカルとアキラがぶつかることはあるのでしょうかー?!

次回も楽しみです☆