前回、囲碁部での日々を過ごすアキラ。
彼の目標はヒカルただ1人。
しかし団体戦の席がかかっているため、囲碁部の生徒たちは彼を疎ましく思い始めます・・。

そんな中、1年生の生徒がアキラをマネ碁で負かしてやろう、と彼に挑戦します。
その目論見に気付いたアキラは、どう対応するのでしょうかー?

感想です☆




初陣~第16局 「雨の中の謀議」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

対局を希望してきた少年の、企みに気付いたアキラ。
だが彼はそういうことねーと笑みを浮かべた。

そういうことなら・・。
彼は笑みを見せたまま、次の一手を置く。

そこは、天元の隣だった。
どういうつもりだ?!
少年は戸惑うが、気圧されてはダメだーと、対照に石を置く。

すると今度はアキラは、さっき置いた石の横に石を置いた。
次は、その反対側・・。
それを真似て打っていった少年は、はっと青ざめるー。

あ・・あれ?!
気付いたときには、遅かった。
彼の黒石は、いつのまにかアキラの白石にすっかり囲まれてしまっていたのだー。

アキラにごっそりと石を持っていかれた少年は、呆然と盤面を見つめる。
そんな彼に、アキラは笑顔で先を促した。
君の番だよー。

・・仕方なく、少年は降参した。
そうして、ちょうど今日の囲碁部の活動は終わる。
部屋の片づけをしていた少年は、アキラとの対局を思い返しては、手品のようだった・・と息をついた。

それを聞いた先輩部員たちは、マネ碁つぶしくらい自分たちでもできるさーと彼を馬鹿にした。
彼らは少年を諫め、あまり馬鹿な真似をするなよ、と告げる。
少年は、じゃあ先輩たちが塔矢(とうや)に一矢報いてくださいよーとすがりついた。

先輩部員の2人は、次の団体戦はやっぱり塔矢が大将だろうか・・と話し合う。
アキラはプロ級の腕前だとの噂もある。勝とうなんて思うのはやめて、今のうちに対局して将来の話のネタにでもするかー。
そう笑いながら、彼らが外に出た時だった。

外は、強い雨が降っていた。
そこを、アキラが校門の方へ向かっていくのが見える。
そこに、車で若い女性が乗り付けたのだ。

その女性ー市川(いちかわ)は、雨が降ってきたのに気づいてアキラを迎えに来たのだという。
大丈夫なのに・・そう言いながらも、アキラは車の助手席に乗り込む。
何やら仲良さそうに会話しながら走っていく2人を見ていた1年の少年は、もう許せねーー!と雨の中大声で叫ぶ。

そこまではしなくても、面白くないのは先輩部員2人も同じだった。
だがそうはいっても、アキラに囲碁で敵うとは到底思えない。何か良い案はないだろうか・・。
3人は雨の中を歩きながら、考える・・。

ふとー先輩部員の1人が、奇策を思いつく。
普通に戦ったら勝てないけど・・。
彼はそう呟くと、他の2人に自分の作戦を打ち明けるー。


同刻、囲碁部で囲碁を打っていたヒカルたちも、雨の中帰ろうとしていた。

今日は、あかりは来なかった。
筒井(つつい)はヒカルが怒るからだよと注意し、明日からは優しくしてあげなよ、と話す。
佐為(さい)にも女性には優しくするよう言われるが、ヒカルは絶対無理!とそっぽを向いてしまう。

それからヒカルは筒井と別れ、傘を開いた。
最初のうちは佐為はぱっと開く傘にもいちいち驚いたものだったが、今はもうすっかり見慣れてしまっていた。
それを残念がるヒカルに、佐為はでも・・と傘を見上げながら呟く。

いにしえの頃より碁盤も碁石も変わりませんが、この傘も全然変わりませんねぇ・・。

その言葉に、ヒカルもそうだよなぁ・・とうなづく。
人が月に行く時代だっていうのに、傘だけは不便なまま進歩がないよなぁー。
そう言うと、佐為はぷっと吹き出した。

人が月へ行く?そんなデタラメをー。
そう笑う彼に、ヒカルはそれが行けるんだなーと得意そうな笑みを見せる。
すると佐為の表情は、怪訝そうなものに変わった。

本当に?本当に月へ行ったのですか?
疑わしそうに、それでも何度も訊き返してくる佐為の姿が面白く、ヒカルは思わず笑ってしまう。

でも・・だったらどうしてまだ傘を使っているのですか・・?
そう尋ねられ、ヒカルは答えに困ってしまうのだった・・。


雨の中、先輩部員の少年は、思いついた案を2人に話した。
つまり、どんな状況でもいいから、置き碁以外で塔矢に勝てばいいんだよー。
彼らは、アキラが熱を出している時、周りがうるさくて集中出来ない時・・など、様々な意見を出す。

だがどれも現実的ではない・・。
そこで2人は、いっそ手足でも縛って対局でもするかーと笑いあう。
けれどもそれを聞いた提案者の少年は、いいね、それーと不敵な笑みを浮かべるのだった。




















アキラと部員たちの溝。

今回はマネ碁で負けた少年たちが、アキラを倒すために良からぬ策を企てる回でした。
前回の青木との対局から、一気にきな臭い雰囲気に変わってきてしまいましたね・・。

皆の不満が蓄積してしまったということなのでしょうが、アキラを待ち受けている展開を思うと辛いです・・。
彼の泣いている顔とか見たくないなぁ。酷いこと、されないといいのですが。


まずはマネ碁。
こちらはあっさり決着しました。
やっぱりアキラはマネ碁に対する定石も知っていましたね。1年少年の企み自体は良かったのでしょうが、相手が悪かった!惨敗でした。

アキラもまったく動じてないんだもんなぁ・・。これは余計に火に油を注ぎましたね。
実際こんな手を使ってくる子なんて、彼の眼中に入る訳はないんですが、そうはいっても同級生だからなぁ・・。
入学早々嫌われる展開は避けたかったなぁとは思います。

またこういう少年って、先輩には可愛がられやすいですからね。そこもアキラとは大違いというか・・。
あっというまに仲良くなって、一緒にアキラ潰しに走ることになってしまいました。

これは・・さすがにやめた方がいいと思います。
アキラが簡単にやられる訳ないし、もしバレたらいくら相手がアキラとはいえ、いじめとみなされてもおかしくありません。
そうなったら3人は囲碁部にいられなくなる可能性だってあります・・。

それって本末転倒ですよね。
辛いし苛立つのも分かりますが、ここは勝負の世界。他の手を探るべきでしょう。
どうかこの子たちが悪い方向へ走らないように・・。
祈りたいと思います。



それにしても、市川さん・・ちょっと目立ちすぎw
彼女絵柄からだとよく分かりませんが、まだ相当若いんでしょうね。だからキャピキャピしてるんでしょうが、進学校に通う生徒からしたら憧れの存在ですよ。

そんな年上の女性が、アキラの世話をあれこれ焼いているのを見たら・・これも面白いはずありませんよね。
何もかもが、アキラにとって悪い方向へ進んでしまっている・・。
彼も部員たちも、囲碁が好きなだけなんですけどね。つくづく上手くいかないものです・・。







さて、一方のヒカル。
今回の彼らの会話は面白かったですね。

人間が月に行く時代なのに、囲碁の道具も傘も変わらない・・。
これって言われないと気づかないけど、改めて考えるとすごいことですよね。

特に囲碁は不便がないからいいとして、何で傘って進歩しなかったんでしょう。
あれ以外に思いつかなかったのかもだけど、どれだけ時を経ても人間が同じものを使い続けているというのは、佐為からしたらさぞ奇妙に映るんでしょうね。

こういう何気ない視線が混じっているのも、新鮮で楽しいですよね。ほった先生小畑先生たちは、佐為の描き方がとても上手いなぁと感心してしまいます。

これからもヒカルと共に、現代の生活もたくさん享受してほしいですね。
欲を言えば、本当に今の時代に現れていたらもっと驚いていただろうになぁ・・と思うので、そこがちょっと残念!
飛行機とかにも乗せてあげたいなぁ。プロになったら移動に使えるかもしれないし、ヒカル頑張れw








さて、次回はアキラに対して囲碁部員3人が何か仕掛けてくる回でしょうか・・。

良からぬ策を思いついたらしい先輩部員。彼は2人をけしかけ、アキラに何を挑もうというのでしょうか。
そしてアキラはそれにどう対応するのでしょうか・・。
囲碁部のトラブル・・これ以上アキラが浮く展開は見たくないものですね。


何だか不穏な展開が続きますが、アキラが囲碁部に馴染んでくれることをずっと祈っていますよ。。

次回も楽しみです☆