前回、アキラに目隠し碁を挑んだ3人の部員たち。
自分たちが勝ったら、囲碁部を出て行けー。
彼らはアキラに、厳しい条件を突きつけます。

果たしてアキラは2人を相手に、目隠し碁で勝つことができるのでしょうかー?!

感想です☆





前哨戦~第18局 「アンタさえいなけりゃ」




※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

奥村(おくむら)の囲碁は下手くそだ。だからこそ塔矢(とうや)には彼の手が理解できず、結果覚えにくくなっている・・!
そう気づいた伊藤(いとう)は、ここぞとばかりにアキラを煽る。

塔矢、早く打てよ!お前の番だぜ!!
奥村も焦れて、アキラを焦らせる。
アキラは悩みながら、次の置き場所を伝える・・。

だが伊藤の読み通り、アキラには奥村の打ち筋がつながらないらしく、既に奥村が置いている場所を指示してしまう。
それを指摘されたアキラは、初めて皆の前で焦りを見せる。
ようやく崩せたか・・。
伊藤は笑みを浮かべ、そのまま対局を静観する。

そうだ、ブレた記憶の盤上で打ち続けろー。おろおろさ迷え。そしてうろたえながら、自滅しろー!!
だがその時、物置の扉が勢いよく開けられた。
塔矢、いる?!

そう言って入ってきたのは、3年の先輩女子ー日高(ひだか)だった。
彼女はアキラに指導碁を打ってもらおうと、彼を探していたのだ。

部屋の中を見日高は、すぐに異様な雰囲気に気が付く。
そして彼女は碁盤に近づき、盤面の状態を見つめた。
伊藤は慌てて弁解するが、日高の目は次第に厳しく細められる・・。

溜まらず奥村が、目隠し碁をしていたことを明かす。
すると日高はその場にいた皆に、馬鹿!!と怒鳴った。

彼女はまずアキラに目隠し碁を仕掛けた3人を思いっきり叱ると、次にアキラにも目を向けた。
塔矢!片付けなら自分がやるから、あんたは2人の相手をさっさとやっちゃいな!

その言葉にアキラは、自分も対局を受けたのだ・・と弁解する。
だからこのまま続けますー・・
彼はそう言ったが、日高はそれを許さなかった。

黙りなさい!いじめを知ったからには、続けさせないわよ!!
彼女はそれでも不服そうな様子のアキラに、指を突きつける。
あんたさえいなけりゃ、こいつらもこんなことはしなかった!その上あんたは対局を受けた!こいつらのいじめを増長させたのも、あんた自身なのよ!!

あんたさえいなけりゃー・・
けれどもそこで彼女はマズい、と我に返り、続きを言うのをやめた。
一度深呼吸すると、日高はそっとアキラの肩に手を置くー。

でも私が言いたいのは・・あんたは海王の生徒なんだから、堂々と囲碁部にいなさいってこと!
だからこんな対局受けないで、きちっと打って叩きのめしなさい・・。
その顔が切なそうに歪む。それを見たアキラははっとし、うなづいた。
はい・・日高先輩。ありがとうございますー。

そう言って頭を下げると、アキラはすぐに終わらせるので後で片づけを手伝います、と告げて、小島(こじま)と奥村の前に座った。
碁石を持つ、彼の瞳が光るー。

では行きます!!
アキラは2人との対局を再開する。小島と奥村はその気迫にただただ呑まれ、結果2人とも負けてしまうのだった・・。


その頃、葉瀬中の囲碁部では、ヒカルが部員を1人見つけた!と筒井(つつい)の元へ駆けこんでいた。

先に理科室に来ていた筒井とあかりは驚き、どんな人か、と立ち上がる。
するとヒカルは1人の体操着を着た女子の腕を引っ張ってきた。
バッチリ!これで大会に出られるぜ!!

それを見たあかりは、ヒカルの手が女子の腕に添えられているのを気にする。
彼女は少し戸惑いながら、あなた碁が打てるの・・?とその女子に尋ねる。

それに対し女子は、打てる、とうなづいた。
だが今度は筒井が、申し訳なさそうに2人に話す。
団体戦は、男女別だ。だから彼女が入っても、団体戦に出られるようにはならない・・と。
そのことを思い出したヒカルは、激しくショックを受ける。

すると女子は話が違う、とヒカルの頭を叩いた。
彼女はバレー部に所属しているので、大会に出るだけなら兼部でもいい、とついて来ていたのだ。
そういうことなら、この話は無しで・・。
そう言うと、彼女はすたすたと出て行ってしまう。

部員にはなってほしかったのに・・。
筒井は残念がるが、断られたものはしょうがない。
ヒカルは再び、新しい部員を探すことにする。

団体戦は、3人で1チームだ。どうせ出るなら、既に碁が打てて強い奴の方がいいなー。
そう考えた彼は、部員募集のポスターに詰碁の問題を載せてみてはどうか、と筒井に提案する。

その問題が解ければ、囲碁の腕はあることになる・・。
筒井は強くなくてもいいよ、と苦笑するが、ヒカルはとりあえずその案で進めることにするのだった。


ー海王中。
部活が終わり帰ろうとしているアキラに、部長が声をかけた。
彼は伊藤が退部を申し出てきたと言い、なぜ囲碁部に入ったんだ・・?と改めてアキラに問う。

アキラが来てから、部員たちは明らかに動揺している。
自分もそうだ・・。
彼は正直に自分の気持ちを打ち明ける。

本当はアキラと対局してみたいが、周りの視線が海王の部長がアキラに負けるところを見たくないーと言っている。だからぶつかっていくこともできない・・。
そんな窮屈な環境は、アキラだって感じているはずだ。だからこそ、部長は尋ねたのだ。
なぜ囲碁部に入ったのか・・と。

彼はまた尹(ユン)から、アキラが葉瀬中の進藤(しんどう)ヒカルと戦いたがっている、という話も聞いていた。
だがその場は大会でなくてもいいはずだ。お前の存在は、俺達海王囲碁部にとって百害あって一利なしなんだよー。

それに対しアキラは、ヒカルが自分との対局を拒んでいるのだ・・と答えた。
理由は分からない。でもだからこそ、自分はどんな手を使っても彼と戦いたい。そのためには、大会に出る必要があるのだ・・。

彼は部長の方に向き直ると、その目をしっかりと見据えて訴えた。
部長は先ほど、海王囲碁部にとって僕の存在は百害あって一利なしだと言いましたね。でも、今度の大会に進藤ヒカルは必ず出てくるー。

そして彼と互角に対峙できるのは、自分しかいない!!
彼は自分が囲碁部に固執する理由を、そう説明するのだったー。




















囲碁部にとってのアキラ。


今回はアキラへの目隠し碁が発覚し、囲碁部の先輩たちがアキラの囲碁部への影響を懸念する話でした。

うーん・・伊藤、やめてしまいましたか。一番悲しい結末となってしまいましたね。
アキラの存在に、揺れに揺れる海王中囲碁部・・。
いよいよ3年生たちもその事態を憂慮し始めて、アキラにとっては更に厳しい状況となってしまいました。

それでもヒカルと戦うことを諦めないアキラの執念もすごいけど、全てが上手く行ってなくてなんだか暗澹とした思いになってしまいますね・・。
このままアキラは囲碁部ではずっと浮いたままなのかな。。

もしかしたら、団体戦を終えたらアキラも囲碁部をやめてしまうかもしれませんね。
一応目的は達成されるし、これだけ彼が部にいることが望まれていないとなると、さすがに身を引こうと考えるのではないでしょうか。

ヒカルの方だってアキラが囲碁部に入ってまで自分を追いかけてきたと知ったら、もう逃げようとは考えないでしょう。
むしろ団体戦で毎回アキラと当たるのでは、せっかくの海王中との対戦もあまり意味を持たなくなりますからね。どこか別の場所に戦いの場を移そうと考えるのではないかと思います。

なのでこのままアキラが馴染めず、皆にも疎まれたままならば、もはや団体戦参加以外にアキラにとって囲碁部のメリットはないでしょう。
どうしてもヒカルと比べてしまうのでアキラの中学生活があまり楽しくなさそうなのが残念ですが、こうもアウェイだともうどうにか出来る問題じゃないんでしょうね・・。

せめてもうこれ以上嫌な目に遭わないことだけを、祈りたいですね。
アキラにとっても他の部員にとっても、揉めて得することなど何もないのですから・・。




さて、そんな中でも今回は海王中囲碁部の3年生の姿には感心しました。
日高も部長も、1本芯が通っていて、好感の持てる人物ですね!
きっとあの囲碁部の中で勝ち抜いて選手の座を得てきたからなのでしょうね。日高も恐らく女子チームの選手ですよね?

日高の言葉が、ちゃんと4人全員に響いたのも良かったです。
彼らにいじめという認識はなかったのでしょう。実際アキラも喧嘩に乗ったくらいの口調でしたもんね。

でも先輩として、彼らの行為はいじめと判断した。そして何が悪いのかを両者にはっきり突きつけ、囲碁部の人間として正々堂々戦うことをぶつかることを推奨した。
本当に中学生かと思うほど、筋の通った意見ですっきりしました。
そうですよね、この状況、伊藤たちだけが悪いわけではないと私も思います・・。

そして色んな思いは個人的にあれど、海王中の生徒なんだから囲碁部にいる資格はある。だから堂々としていろ、という言葉にもなんだか泣きそうになってしまいました。

色々本当に思うことはありますが、突き詰めれば確かにその通りなんですよね。
個人的にはアキラの存在は脅威となっても、アキラにだって囲碁部に入る権利は他の皆と同様許されたものなのです。
だから彼が囲碁部にいることを後ろめたく思う必要など、本当は無いんですよね・・。

道理だけでは人の気持ちは収まらないからこじれた訳ですが、一度原点に立ち返ることも重要だと思います。
その意味ではアキラもまた、部活動が何なのかを今一度見直すべきでしょう。
それができるかできないかで、彼が囲碁部にこのまま残れるのかは決まってくるような気がします・・。

いや、本当よくできた先輩たちです!こんな出会いに恵まれたことは、幸せですよね!
アキラも今回の件で、何か感じるところがあるといいなー。そう思います。



で、もう1人ー部長も、私はすごく出来た人物だと思いました。
アキラに恐らく実力で負けるだろうと分かっているからこそ、囲碁への興味と部活動との間で板挟みになっていた部長。
しっかりと自分の気持ちを説明できるところに、すごく好感が持てました。さすが部長なだけあって、彼もすごく冷静で物事を多極的に見られる人ですね。

でもそれゆえに、アキラの出現で窮屈な思いをしているのも確か・・。
これだけ人間のできた先輩たちに、ここまで言わせてしまうアキラって、改めてすごいですよね。
本当に実力が違うのだろうなぁ・・としみじみ考えさせられました。

うーん、今まではアキラに同情していたけど、今回の3年2人の言葉や表情を見ていると、囲碁部がかき乱されて彼らが辛い思いをしているのも伝わってきて、苦しいものですね。
実力がある者たちが集まる場だからこそ起きる軋轢なのでしょうが、刺激になるどころか誰もが辛い思いをしてしまっているのが何とも・・。

団体戦まではこのまま行ってしまうのでしょうが、問題はその後ですね。
アキラはこのまま囲碁部にとどまり続けるのか、それとも辞めることになるのか・・。
最後まで見守りたいと思います。




最後に、ヒカルたちについて。

今回新しい部員が見つかったかも!と喜びましたが、またもヒカルの余計な一言で無しに。。
ヒカルは本当に異性に対して無神経ですよね。絶対モテなそうw
あかりにもその内見放されちゃうんじゃないでしょうか(^^;)

でもうっかりしていましたが、団体戦は男女別のチームだったんですよね。
ということは、後1人早急に見付けなければいけないのは、男子メンバーということになります。
そして6月までに見付けなければいけないとなると、ヒカルの言うとおり囲碁がある程度打てる人物じゃないと厳しいですよね・・。

結構条件多いな。そんな人、見つかるのかな・・。

まぁでも詰碁の問題を掲示しておくというのは、なかなか良い案だと思います。棋力を計るには、うってつけですよね!
問題は誰が書いたのか、どうやって知るのかということですけど・・本当どうやるんだろう。
まさか名前を書いてもらうつもりなのかな。そんなの、書く子の方が少ないだろうに・・汗)

恐らくその辺ヒカルはノープランな気がしますが、何事もやってみることが大事ですよね。
腕のあるメンバーが集まること、応援しています!
どうか団体戦までに間に合いますように。







さて、次回はヒカルたちが新入部員を探す回でしょうか。
アキラ側は一旦決着がついたので、団体戦に向けてヒカルたちに話が移るのではないかと思います。

団体戦に参加するためには、どうしても後1人部員が必要です。
最悪は加賀が入ってくれるかもしれないけど、それじゃいつまで経っても部活動としては成り立ちませんからね。ここはギリギリまで粘ってほしいものです。

最後の1人に見合う人物が、果たして葉瀬中に存在するのかー?


次回も楽しみです☆