前回、アキラが佐為との再戦をどれほど望んできたかを知ったヒカル。
彼は自分の気持ちを抑え、佐為にアキラと打つように言いますー。

いよいよ迎えた第2回戦。
海王中との戦いは、どちらが勝つことになるのでしょうかー?!

感想です☆





神の幻影~第27局 「3度目の対局」





※以下、ネタバレあり※











◎あらすじ◎

岸本(きしもと)がニギる。
三谷(みたに)、ヒカルが黒番、筒井(つつい)が白番に決まった。
そうして彼らは、互いに礼をして対局を開始するー。

ふと、ヒカルはアキラが礼もせず自分を見つめていることに気付いた。
アキラは堪えかねたように、彼に告げる。
やっと君と対局できるー。

それを聞いたヒカルは、佐為(さい)に2度も負けてる割には余裕があるんだな・・と感心する。
だが彼は、その考えが間違っていることにすぐに気づいた。

碁石を掴むアキラの手が、震えていたのだー。

彼は震える手を抑えることができず、碁石入れの蓋を床に取り落としてしまう。
それを見て、ヒカルと佐為はアキラの思いがどれだけ強いかを理解するー。

アキラは落ち着こう・・と、一度大きく息を吸った。
・・よろしくお願いします。
その挨拶を聞き、佐為は早速ヒカルに石の置き場を告げる。
行きますよ、ヒカルー!

こうして、2人の対局も始まった。
佐為が打つと、アキラは間髪入れずに石を置く。
恐らくアキラは何度も彼との対局を頭の中で構築してきたのだろう・・。
ヒカルはその手に、感嘆するよりなかった。

2人は交互に、石を置いていく。
その間もヒカルはアキラが気になり、何度も彼の顔を見やった。

アキラの表情は真剣そのもので、その瞳もヒカルが今まで何度も見てきたものだった。
そうだ、佐為に挑んできたときのお前の真剣な瞳に引きずられて、俺はここまで来たー。
アキラは、俺の遠い目標だ・・。

ヒカルは彼の中に自分が映っていないことを改めて痛感し、息をつく。
と、その時佐為の口が止まった。どうやら彼は次の手を考えているらしい・・。
珍しいな、とヒカルはそれが気になった。

こんなところで長考するか?俺なら迷わず11の八に置くのに・・。
彼は次の一手を待つアキラの表情を見やりながらも、どうしたのだ・・と佐為の考えが分からず戸惑う。

何考えてるんだよ、佐為!塔矢(とうや)の手に戸惑ってるのか?
俺なら絶対に11の八しかないのに・・。

その時、アキラが再び口を開いた。
・・僕は少しは成長しただろうか?

そう問われたヒカルは、アキラなんてこれ以上成長しなくていいのに、と苦笑する。
するとアキラは、ヒカルも変わった・・と続けた。
打ち方がサマになってきたー

そう指摘され、ヒカルは思わず得意げになる。
そりゃそうだ、自分だって筒井や三谷と毎日囲碁を打ってきたのだ。本当に、随分強くなったんだぜ!!
ー彼は口にはせずとも、アキラに胸の中で問う。
塔矢・・俺、お前にどのくらい追いついているんだろう?


一方大将戦も、滞りなく進んでいた。
三谷はいつものように間髪なく手を返しながら、岸本に訊く。
・・なぁ、もう気付いているんだろ?俺がただの1年坊じゃないってことに。

だが岸本はそれには答えず、次の一手を考え手を止める。
長考かい?
三谷はそう尋ねながらも、確かな手ごたえを感じていた。

岸本は、自分のことを甘く見すぎだ。俺はそこらの中学生とは違う。
確かに腕は岸本の方が上だが、自分には強引な攻めや不意をつく一手でかく乱するという手がある。
そうして自分のペースに持ち込めば、勝機だってきっとある!!

その時、ようやく岸本が石を置いた。
それを受けて、三谷は素早く石を打つ。
すると今度は岸本もそれに呼応するかのように、早打ちでぶつかってきた。

間髪を入れない石の置き合いが、2人の間で繰り広げられる。
その結果ー手を止めたのは、三谷の方だった。

それに気づいた岸本は、彼に笑みを向ける。
どうした?君の番だぜ・・。
彼は三谷に長考を進め、大将戦に恥じない戦いにしようーと再度口にした。

勢いで置き続けてきた三谷は、次の一手に窮して考え込む。
そんな彼に、岸本は攻めが急すぎる、とアドバイスをする。
それを聞いた三谷はかっとして、思わず肩に力をこめる。

そうか、まだ自分は舐められているのか。だったら見せてやる。
大将戦に恥じない戦いをー!!
彼は石を握り、盤面にその思いをぶつけていく。

ーその頃、三将の席では、ヒカルの心境に変化が起きていた。
佐為の長考を受け、彼の中では自分が打ちたいーという思いが膨れ上がっていたのだ。

塔矢、お前が佐為を追うように、俺もお前を追いかけているんだ・・。
その時、ようやく佐為が石の置き場を決め、ヒカルに指示する。
だがヒカルの耳にはーその声は届いていなかった。

もし11の八に打ったら、アキラはどう返す?そうしたら俺はどう打つ?
彼は頭の中でシミュレーションをぱっと繰り広げ、打ちたいという欲望を抑えきれなくなる。
試してみたいー!!
彼は佐為に悪いと謝りながらも、自らの意志で石を置きに行くー。




















アキラVS佐為!!

今回は葉瀬中の各々が、海王との2回戦に臨む話でした。
やっぱりメインはアキラと佐為の対局ですが、三谷と岸本もなかなか見ごたえのある展開で良かったですね!

アキラは、どれだけ佐為とぶつかりたかったのかが伝わってきて、少しいじらしくなってしまいました。
ここはやっぱり佐為と打たせてあげたいと思いますが、ヒカルも打ちたい欲が沸いてきてしまってるので、ここで佐為との対局は終わりそうですね(^^;)

ヒカルの思い描いている手がどれほど有効なのかはよく分からないのですが、恐らく何手先までも続くものではないでしょう。
そうなったらあっというまにアキラに見切られ、形勢逆転となってしまうんじゃないかなぁ・・。
まぁヒカルの気持ちを考えたら、しょうがないけど。

いい方向に捉えるなら、ヒカルに自我が芽生えて、自分でアキラと戦いたいという欲が出てきたということですもんね。
ヒカルもまた、囲碁に真剣に取り組むようになったことの現れです。
互いの気持ちを考えるから事は複雑になりますが、ヒカルの側から見たらこの成長ぶりはワクワクするものがあります。

アキラも、きちんと目の前のヒカルを見てくれるといいけどなぁ。でもきっと今のヒカルの実力を見たら、失望するのでしょうね。
彼が求めているヒカルは、そんな力しか出せない人物ではないのですから。。

この辺り、今後ヒカルが囲碁をますます学んでいくのであれば、必ずぶち当たる問題となるのでしょう。
佐為が打てば、ヒカルは実力以上の腕の持ち主だと過信されてしまいます。
そのことが、今後彼の成長にどう影響するかーそれを考えると、そろそろきちんとルール決めや話を作っておいた方がいいように思われます。

秀策のときって、どうしていたのでしょうね。
秀策自体も囲碁の腕はあったと思うのですが・・。それとも、全部佐為が打っていたのかな?

その辺りにヒントがありそうですが、さてこの問題は今後どうなるか・・。
本音は佐為にも囲碁を打たせてあげたいんですけどね。なかか目立つ実力の持ち主なので難しいのが、歯がゆいところでもあります。。


次回、ヒカルが打つ一手は会心の一撃となるのでしょうか?
それともアキラや海王のメンバーを失望させるのか・・。

一度は神の一手を見たかとも思わせたこともあるヒカルですが、その真価が発揮されるのかー
期待しています!!




さて、後は三谷と岸本の対局。
こちらは三谷が真剣に向かっていますが、なかなか厳しい模様。
完全に岸本に遊ばれちゃってますね。
きっと初めての経験で、悔しさもすごいんだろうなぁ。。

確かに三谷の早打ちは長所ですが、相手にも同じように返されると途端にキツくなる手でもありますよね。
相手のペースにハマれば、どんどん考える時間が失われていく訳ですから・・。
そこでペースを落とすと、負けた気分になるし、難しいものです。

でも岸本も攻守ともに優れているようなので、どうやって崩せるかがイマイチ読めないですね。
何か弱点はあるでしょうが、この短時間にそこに気付け、切り崩していけるのか・・。
三谷にそこまでの力があるのか、気になるところです。

このままでは三谷が追い込まれ、負けてしまうこととなるでしょう。
そうならないためにも、ここで三谷には大人との対局で鍛えた粘り強さを発揮してほしいものです。

やっぱり海王は手ごわいですが、どうにか1勝は取りたいもの・・。
葉瀬中メンバー3人の活躍を祈りたいと思います!








さて、次回はヒカルがアキラに勝負を挑む話でしょうか。

アキラが佐為をライバルと考えるように、ヒカルにとってもアキラは追うべき存在です。
そんな彼を、ヒカルは自身の実力で認めさせることができるのでしょうかー。

海王戦も、クライマックス。
どんな結果が待ち受けているのかー

次回も楽しみです☆