今回から、7巻です!

前回、久しぶりに囲碁部を訪れたヒカル。
しかしそこにはもう、彼の居場所はありませんでした・・。

今のヒカルに必要なのは、後ろを振り返ることではなく前を見て進むことだけ!
プロ試験に向けて、彼の実力はどこまで伸びていくのでしょうかー?

感想です☆




若獅子戦~第52局 「ふたつの研究会」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

火曜日。
ヒカルは棋院会館の入り口をうろうろしていた。
今日は和谷(わや)の師匠の研究会に顔を出す日だったが、彼は少し緊張していたのだ。

そこへ、偶然緒方(おがた)が通りかかる。
ヒカルは以前院生試験に推薦してもらったことを佐為(さい)に指摘され、慌てて礼を言う。

それから研究会にやってきたことを告げると、緒方はほう、と眉を上げた。
それなら、塔矢(とうや)名人の研究会に来ないか?
彼がそう口にしたので、ヒカルたちは目を見開いた。

塔矢の研究会では対局もするが、検討がメインらしい。
囲碁界一の打ち手である塔矢名人の打ち方、考え方を聞かせてもらえるぞー。

緒方の説明に、佐為ははっと息を呑む。
彼はすぐさまヒカルに、行こう、と声をかけた。

だがーヒカルは難しい顔で、緒方に尋ねた。
・・その研究会には、アキラもいるの?
緒方は当然とうなづき、お互いに刺激になるだろう?と笑みを浮かべる。

するとヒカルは、行かない、と首を振った。
佐為はショックを受けるが、ヒカルの意志は固かった。
アキラと勉強なんてしたくない!俺はあいつと戦いたいんだ!!

その時ーちょうど和谷が入ってくる。
彼はヒカルと緒方が話しているのを見て、足を止める。

アキラと戦いたいー。
その答えに、緒方は笑みを漏らす。
それなら、自分も楽しみにしているよー。
そう言うと、緒方は行ってしまう。

和谷は緒方に会釈すると、慌ててヒカルに駆け寄った。
何を話してたんだー?
そう訊かれたヒカルが塔矢の研究会に誘われたことを明かすと、彼は驚いて目を見張った。

若獅子戦が楽しみだな。そこで君とアキラ君の対局が見られるかもしれないからなー。
ふと緒方が足を止めて、ヒカルたちに言った。

若獅子戦・・?
知らない単語にヒカルはぽかんとするが、和谷が耳打ちする。
若獅子戦とは、院生とプロが戦うトーナメント戦のことだという。

院生とプロ?!
それを聞いたヒカルは、目を見開いた。
そこには、アキラも出てくる。そうしたら、自分もアキラと戦えるかもしれない!!

君も出るんだろう?
緒方は挑戦するような瞳で、ヒカルを見やる。
ヒカルも興奮したまま、即答した。
出るさ、もちろん!!

期待しているー
緒方はそう言って去って行く。
その姿を見送った和谷は、大きくため息をついた。
お前・・分かってんのか?若獅子戦は、出られるのは1組の16位までだぜ?

驚愕するヒカルに、和谷は丁寧に教えた。
若獅子戦は、5月の時点で1組の1位から16位までの院生が、若手プロ16人と戦うトーナメントなのだ。

後3か月で1組の16位まで上がらないといけない・・。
現実に直面したヒカルは、苦悶の表情で頭を抱える。

一方和谷は、ヒカルをしげしげと見つめる。
緒方先生が塔矢名人の研究会に誘ったり、当然のようにヒカルが若獅子戦に出ると思っていたり・・、本当にこいつは何者なんだ・・?
彼は目の前のヒカルを見ても答えが分からず、頭を抱えるばかりなのだった。


その後、2人は研究会に向かった。
塔矢の研究会を断ったことをまだ落ち込んでいる佐為を慰めながら、ヒカルはドキドキしつつも和谷の後に続いて部屋へと入っていく。

すると部屋の中を見た佐為が、あっと声をあげた。
ヒカル、あの人ー・・
その言葉に顔を上げたヒカルも、思わず叫んだ。

先生!!

そこにいたのは、初めにヒカルが通った公民館の囲碁教室の先生だったのだ。
声をかけられた先生ー白川(しらかわ)の方も、ヒカルを見て驚く。

師匠の森下(もりした)が和谷に、その子が院生の子か?と尋ねた。
それを聞いた白川は、ヒカルが院生になったことを知ってますます驚いてみせた。

だが彼は同時に、意外ではないな・・と呟いた。
ヒカルには、元々才能を感じていた。ただ囲碁を覚えて1年と少ししか経っていないので、驚いた・・。
そう説明するのを聞いた周りの一行は、へえ、と眉を上げる。

1年で院生とは、倉田(くらた)並みだー。
皆が感心するなか、森下は、でもまだ2組なんだよな?とヒカルを見やる。
だがさっきの興奮を引きずっていたヒカルは、すぐに1組になってみせる!と胸を張った。
すぐに1組に入って、16位まで上がる。そして若獅子戦に出たいんです!!

彼はそう口にしながら、改めて決意を強くする。
そうだ、出なくちゃいけないんだ。1組の16位にもなれないようじゃ、打倒塔矢アキラなんて口にできない!!

若獅子戦に出て、あいつに俺を見せつけなきゃ。お前のすぐ後ろまで来たんだぞって、打倒塔矢アキラは遠くなんだぞって、伝えなきゃー!!

それを聞いた森下は、偉い!とヒカルの決意に強く同意した。
打倒塔矢アキラ!よく言った!ここでじっくり力をつけて、その目標にまい進しなさい!!
ーどうやらヒカルはお眼鏡に適ったようだ。聞けば、森下は塔矢名人と同期で、ライバル関係にあるらしい。

研究会に通う若手プロも何人か、若獅子戦には参加するという。
今は2組でも、伸びるときは伸びる。まだ3か月あるから、がんばれ!!
皆に励まされ、ヒカルは気持ちが沸き立っていくのを感じるのだった。

ーその後、ヒカルは久しぶり・・ということで、白川と一局打つことになった。
2人が盤面に向かう姿を見ながら、佐為はほほ笑む。

院生の研修日もいいが、この研究会もいい。技術的なことなら自分も教えられるが、ここではヒカルの気構えが鍛えられる・・。

そう考えながら、彼は同時に塔矢のことをも思い出す。
・・そしてヒカルが棋士の世界に近づけば近づくほどに、あの者にもまた近くなるのだ・・!
彼は塔矢と戦う日もそう遠くないかもしれない・・と、期待に胸を熱くするのだった。



















研究会。

今回はヒカルが和谷が通う研究会に参加した話でした。

すごく雰囲気のいい研究会で、先輩たちも優しそうだし幸先よくて安心しました。
和谷が通っているのだから、変な場所であるはずはありませんが、院生を温かく受け入れる雰囲気は好印象でしたね。

偶然の再会もあったりと、ヒカルの緊張もあっというまに溶けたようでほっとしました。
ここでプロ棋士との関係を作っておくことは、いずれプロになることを見据えた上でも良い判断だと思います。
院生と並行して研究会に通い、ますます力をつけてほしいものです。

まずは目標は5月までに、1組の16位!
そのためには、3月には1組に行っていたいところですね。

かなりハードスケジュールだけど、かなりの速さで院生になれたヒカルですから、不可能ではないはず!
応援しているので、精いっぱい頑張ってほしいと思います(^^)


それにしても、囲碁には本当に色々な大会やトーナメントがあるんですね。
先日の新初段シリーズに、若獅子戦。
どんどん知らないことに触れることができて、すごく面白いです!

若手プロ棋士ということは院生上がりの棋士も多そうで、なかなか因縁の対決となりそうですよね。
現役院生がどのくらいプロ棋士に張り合うのか・・。16人もいるのだから、かなり期待できそうな試合です!
ヒカルにも絶対に参加してほしいし、和谷や伊角の結果も気になるしで、俄然楽しみになってきました。

アキラとの再戦だって、本当にありえますよね・・。
この機会を逃さないよう、ヒカルが16位までに食い込むこと、期待しています!





さて、後は緒方との件について。
緒方はアキラの姿を近くで見ているからか、ヒカルのことがどうにも気になる様子ですね。
これはヒカルがプロになったら、本気で彼もライバル視してくるのでは・・?とちょっと思ったり。

まぁ若手の成長に期待している、というのが一番近いのかな。
彼も若手ですし、次世代の台頭を待つ気持ちがあるのでしょうね。囲碁界がいつまでも盛り上がるためには、若手がどんどん育つことが不可欠ですから。

要になるのがアキラで、そのアキラが唯一ライバル視しているのがヒカル・・となったら、そりゃあ気になりますよね。
実際ヒカルには隠れたポテンシャルがあるようにも見えますし、囲碁を初めて1年足らずで院生まで上がってきたというプロフィールにも天性の才能を垣間見ることができます。
だからこそ、緒方はヒカルに注目しているのでしょう。ヒカルも、そのお眼鏡に適うよう頑張らないといけないですね。

でも佐為が嘆くように、塔矢名人の研究会を断ったのは惜しすぎるーーー!!
ヒカルの気持ちはよく分かるけど、このチャンスは逃してほしくなかったなぁ。純粋に塔矢がどんな人物なのかも気になったし、うーん・・残念。

佐為も待ち望んでいるし、早く塔矢と相まみえる日が来るといいですね。
現在の囲碁界のトップー
彼はどんな思いで囲碁を見つめ、一手一手を打っているのかーそこを是非知りたいものです。

まぁ今はヒカルの成長を待ち、彼がプロになることに期待するよりありませんね。
プロになれば、新たな世界がどんどん飛び込んできます。
強くなると、道はどんどん開けていくものなのだなぁ・・と最近の展開を見ていると、改めて実感されますよね。

まだまだヒカルの未来は開けてきたばかりー。
今後どんな出会いがあり、どのように成長していくのか、見守っていきたいと思います。








さて、次回はヒカルが1組昇格を目指して奮闘する話でしょうか。

目指すはアキラも出てくる若獅子戦。
そこに出るためには5月までに1組16位まで上がらないといけないということで、一気にレベルアップしなければなりません。
ヒカルの本気が試されるときですね!

でも闘志に燃えたヒカルを見ていれば、きっとやってくれるだろうという確信もあります。
後3か月・・結果が出るまでドキドキですね。

まずはヒカル、1組に上がれるのでしょうかー?

次回も楽しみです☆