前回、1組に上がったヒカル。
彼は1つの壁を越え、順調な滑り出しを見せます。

そんな中、ふとした会話の中で、和谷がネット碁のzeldaだったと知ったヒカル。
彼は思わずsaiとzeldaしか知らないはずの会話の話をしてしまいます!

ヒカルがsaiだと、ついにバレてしまうのでしょうかー?!

感想です☆





若獅子戦~第56局 「saiの弟子」





※以下、ネタバレあり※










◎あらすじ◎

ヒカルと和谷(わや)の対局はsaiの件が尾を引き、双方にとって集中できない勝負となった。

和谷はヒカルの一手一手を見ながら、ヒカルがsaiなのか・・?!と疑念を深めた。
だがヒカルの手は、saiのものとは違う。そもそも、saiも強さはこんなものじゃない。
そう思いながらも、和谷は拭えない違和感も感じていた。

ヒカルの一手一手に、どこかsaiの影を感じる気もするのだ・・。
それにヒカルは、saiとzeldaのやり取りを知っていた。
・・一体どういうことなんだー?!
その混乱は対局に影響し、和谷はヒカルに負けを喫してしまう。

対局が終わると、和谷はすぐにさっきの件に言及した。
進藤(しんどう)、お前saiの弟子だろ!!後ろで俺とsaiの対局を見てたんじゃないのかー?!

それが和谷が出した結論だった。
それにsaiがヒカルの師匠だったら、アキラがヒカルをライバル視することもうなづける。彼はヒカルの中に、saiの力を見たのかもしれない・・。

その当らずとも遠くない推察に、ヒカルと佐為(さい)は苦笑する。
困り顔のヒカルに、和谷はぐっと迫った。
答えろ、なぜ俺とsaiの対局を知っているー?!

・・そこでヒカルは、一芝居打つことにした。
彼はわざとらしく咳払いすると、実はsaiとzeldaの対局を見たのは偶然なんだ・・と話し出す。

ヒカルは、偶然インターネットカフェで2人の対局の様子を見て、和谷とsaiのやり取りも見たのだ、と説明する。
だがその人物はすぐに帰ってしまったので、どんな人だったかも覚えていない・・。
そう嘘をつくと、和谷は期待が外れたような顔で下を向いた。

どうやらヒカルの説明で、納得はいったらしい・・。
彼は息をつくと、良い碁だったよ、とほほ笑む。

お前、強くなるかもな、いつかsaiのように。
その何気なく出た言葉に、ヒカルははっとする。
いつか佐為のように・・。
その言葉は、ヒカルの胸に残るのだったー。


ーその後のヒカルは、これまで調子が良かったのが嘘のように、負けが続いた。
やはり1組は強い・・。
それでも彼も何とか勝ちを取ったりして、4月の順位は16位に上がったところで終わった。

ヒカルは、若獅子戦への出場権を手にしたのだー。

若獅子戦は、研修のない4月と5月の土曜日に行われるそうだ。
トーナメントは3日かかり、1回戦は必ず院生とプロの対決になるという。

去年は1回戦には5人残ったものの、2回戦以上に進めたのは、院生では伊角(いすみ)ともう1人だけだった。
そしてそれ以降は勝ちあがれず・・。
なかなか厳しい戦いだとは理解しながらも、ヒカルは胸が高鳴るのを押さえられなかった。

彼は出場者たちがあれこれと話すなか、アキラの姿を思い浮かべる。
以前の自分はアキラの言葉にまともに返答もできなかったけど、今は違う。
ーいつかと言わず、今打とうか?
ああ・・打とう!
ヒカルはぐっと拳を握りしめる・・。

ー同刻、アキラは久しぶりに碁会所に顔を出していた。
懐かしがり群がってくる客や市河(いちかわ)と会話しながら、彼は奥の座席へと移動し、棋譜を並べる。
するとそこに、偶然居合わせた緒方(おがた)がやってきた。

何を並べているのかと思ったら、saiとの一局かー。
緒方は、あれ以来saiは現れていないんだろうー?と尋ねる。
アキラがうなづくと、彼は煙草をくゆらしながら表に出てこない者には興味がもてなくてな・・と呟き、話題を変えた。

進藤が若獅子戦に出るそうだ。対局を見に行こうと思っているー。

その言葉にアキラが顔を上げると、緒方は笑みを浮かべた。
アキラは評価を下げたようだが、彼はまだヒカルのことが忘れられないでいた。
子ども大会で難局な石の死活をちらっと見ただけで答えたことを、彼は思い出す。

saiは消えたが、進藤は出てきた。名人の言葉通りだな・・。
それを聞いたアキラは、父が何か言っていたのか?と気になる素振りを見せる。
緒方はうなづき、子ども大会のときに塔矢(とうや)が言った一言を引用する。
ー彼がそれほどの打ち手なら、遅かれ早かれ我々プロの前に現れるだろう。

その瞬間、アキラは眉をしかめた。
期待はずれですよ!
彼は荒々しく、碁石を盤面にぶつける。

その様子を面白く思った緒方は、2回戦で進藤と当たるんだろう?とアキラの表情を覗く。
是非彼には、1回戦勝ってほしいところだなー。
そう言うと、彼は用事があるため席を立つのだった。

ー残されたアキラは、胸ポケットにしまっていた若獅子戦の対戦表を取り出す。
そのトーナメント表では、皮肉にもアキラとヒカルの名は並んで書かれていた。
彼はそれを見ると、表情を険しくする。

名前が並んでいるだけで、まさか対等になったと思っているんじゃないだろうなー!
アキラは2回戦で当たるかもしれないことを思い、1人闘志を燃やすのだった。




















若獅子戦へ。


今回はヒカルがsaiの件の追及をかわし、無事若獅子戦への出場権をつかみ取った回でした。

たしかにヒカル、上手い!
下手にsaiと関りがあると言っちゃうよりも、たまたま見かけたと答えるほうが追及の手は弱まりますもんね。

実際和谷もこれで諦めたようなので、sai問題長引かなくてよかったです。
若獅子戦が迫るなかで、今のヒカルがこのことにかかずらっている暇はないですから。

病気の師匠とか、色々言い訳の方法はあったと思います。
でも佐為の実体がない以上、この回答はベストでした。ヒカル、意外と成長してますねw

そんな中での、和谷の言葉はヒカルにとっては嬉しいものだったでしょう。
いつかsaiのように強くなるかも・・。
佐為に囲碁を習っている者として、これほど胸に響く言葉はないでしょう。

今は遥か高みにいて、届くなんて考えもできないような存在の佐為。
でもいつかは追いつけるのかもしれない・・。
そんな期待を抱かせてくれますよね。

もしかして神の一手って、佐為に届く一手なのかなー。
そしてそれこそが、佐為の成仏への条件なのでは・・?
今回の和谷の言葉で、そんなことを感じました。

ヒカルも今はアキラを見ているけど、その先には佐為をライバルとして見ることもあるのでしょうか。
秀策の話を聞く限りでは、佐為とはそういう関係ではなかったはず。
ヒカルは、佐為との関係で、新たな扉を開くことができるのか・・

これから見守っていきたいと思います。






さて、そして若獅子戦。
本当にこの作品は進みが早い!
あっというまに出場が決まってしまいましたw

名前は分からないけど見知ったメンバーも多くて、この子たちがヒカルと共にプロに上がっていくメンバーなのだなぁ・・と改めて実感。
やっぱり今年の最有力候補は、越智なのかな。

若獅子戦は、3日間にわたるトーナメントなのですね。
土日に行うのでしょうから、1か月かけるような大きな大会のようです。
いわば院生にとっては、プロ試験に向けての肩慣らしといったところか・・。そう考えると、すごく良い取り組みですね。

ただ皆が言っていたように、プロ棋士に勝ち続けてトーナメントを上がっていくのは相当厳しそうです。
今のところプロ棋士で出ることが分かっているのは、アキラと真柴かな。
後は森下九段のところにいた人とか・・。若手といっても20歳以下だと、やっぱり比率は少なそうですね。

ヒカルにとっては、アキラに近づける第1歩!
実際1回戦を勝ち上がればアキラと戦えるという好カード!
この機は絶対に逃したくありませんね!

彼の闘志も上がっているし、ここは結果に期待したいところ。
他の院生たちの戦いも楽しみですし、やっぱり対局となるとドキドキしますね。
さて、どんな結果が待ち受けているのかー
次回が待ち遠しいです(^^)


そしてヒカルと同じく、ひそかに闘志を燃やすアキラ。
ヒカルに興味がない素振りを見せていても、気になるのはヒカルばかり・・。
彼を唸らせる対局ができるのかも、ヒカルにとっては課題ですね。

若い才能がぶつかり合う若獅子戦、緒方が期待するような戦いは見られるのでしょうかー?!








さて、次回は若獅子戦開始、かな。

16位で若獅子戦に滑り込んだヒカル。
院生もプロ棋士も敵ということで、彼がどんな一局を見せてくれるのか、すごく期待が高まりますね。

また院生仲間やアキラの対局の行方も気になるところ。
そして何といっても、ヒカルとアキラの再戦はあるのでしょうかー?!

春の始まりにふさわしい、ワクワクする展開の幕開けですね!
勝利は誰の手にー?!

次回も楽しみです☆